○小樽市自治基本条例

平成25年12月4日

条例第34号

目次

前文

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 まちづくりの基本原則(第3条・第4条)

第3章 情報の共有(第5条―第7条)

第4章 参加及び協働(第8条―第11条)

第5章 市民(第12条―第14条)

第6章 議会及び議員(第15条・第16条)

第7章 市長及び職員(第17条―第19条)

第8章 行政運営(第20条―第30条)

第9章 魅力あるまちづくり(第31条)

第10章 安全で安心なまちづくり(第32条)

第11章 国、北海道、他の自治体等との連携及び協力(第33条・第34条)

第12章 条例の位置付け等(第35条・第36条)

附則

私たちのまち小樽は、四季の豊かな自然と、海、山、坂の変化のある地形を有しています。また、市内には北海道開拓の玄関口として栄えた小樽港を中心に、小樽運河、旧国鉄手宮線及び北海道産業の近代化に貢献した多くの歴史的建造物があり、情緒あるまちなみを形成しています。

小樽では、北海道の開拓期から先人たちによってまちの礎が築かれてきました。さらに、小樽運河をめぐる議論やまちなみを保全する取組など、市民を中心としたまちづくり活動が行われ、小樽を変える大きな力となりました。

私たちは、こうしたまちづくりに対して努力された方々の、郷土に対する思いや誇りを大切に後世に伝えていかなくてはなりません。

そしてこれから、誰もが安心して心豊かに暮らせる小樽をつくるためには、将来の世代に対する責任と自覚の下、私たち一人一人が世代を超えて、知恵を出し、お互いに支え合い、小樽への郷土愛を持ってまちづくりに取り組むことが必要です。

ここに私たちは、豊かで活力ある地域社会の実現を目指すため、市民自治の基本理念と基本原則を掲げ、小樽市自治基本条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、市民、議会及び市(市長その他の執行機関をいいます。以下同じ。)が、互いの役割や責務を理解し合い、協働による小樽のまちづくりを進めるための基本となる事項を定め、豊かで活力ある地域社会の実現を図ることを目的とします。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。

(1) 市民 市内に住所を有する者並びに市内において働く者、学ぶ者、事業活動を行う者(以下「事業者」といいます。)及び活動する団体をいいます。

(2) 協働 市民、議会及び市が、それぞれの責務と役割を認識し、お互いを尊重しながら協力し行動することをいいます。

(3) コミュニティ 地域を単位とする町内会、ボランティア団体その他の市民が心豊かに暮らすために主体的かつ自立的に活動する組織又は団体をいいます。

(4) まちづくり 豊かで活力ある地域社会の実現のための公共的な活動をいいます。

第2章 まちづくりの基本原則

(情報の共有の原則)

第3条 市民、議会及び市は、協働によるまちづくりを推進するため、情報を共有することを基本とします。

(参加及び協働の原則)

第4条 まちづくりは、市民の参加に基づいて進めることを基本とします。

2 市民、議会及び市は、それぞれがその役割に基づいて、協働してまちづくりを進めることを基本とします。

第3章 情報の共有

(情報の提供)

第5条 市は、市民と情報の共有を図るため、まちづくりに関する必要な情報が生じた際は速やかに、分かりやすく市民へ提供するよう努めます。

(情報の公開)

第6条 議会及び市は、その保有する情報に関して、市民の知る権利を尊重し、別に条例で定めるところにより、情報を公開します。

2 議会及び市は、その保有する情報を適切に管理します。

(個人情報の保護)

第7条 議会及び市は、個人の権利利益の保護のため、別に条例で定めるところにより、個人情報の開示、訂正及び利用の停止等について必要な措置を講ずるとともに、その保有する個人情報を適切に取り扱います。

第4章 参加及び協働

(市民参加の推進)

第8条 市は、市民が主体的かつ自主的にまちづくりに参加することができるよう市民参加のための仕組みの整備及び充実を図るよう努めます。

2 市は、まちづくりに関する政策の立案、実施及び評価の各段階において、市民の意見が反映されるよう努めます。

3 市は、市民参加の仕組みを整備するに際し、参加する市民の年齢構成、男女比等について配慮します。

(協働によるまちづくりの推進)

第9条 市民、議会及び市は、この条例の目的を達成するため、互いの役割を認識し、支え合うことにより、協働によるまちづくりを推進します。

2 市は、協働によるまちづくりの実効性を高めるため、市民に対して、まちづくりに関する情報の提供、参加する機会の提供その他の必要な支援に努めます。

(コミュニティ)

第10条 市民、議会及び市は、コミュニティがまちづくりにとって重要であることを認識し、守り育てるものとします。

2 市は、コミュニティの主体性及び自立性並びに地域特性を尊重しながら、各コミュニティの情報交換のための体制整備、活動拠点の確保その他の必要な支援を行うよう努めます。

(住民投票)

第11条 市長は、市政に関する重要な事案について、直接、住民(市内に住所を有する者(法人を除きます。)をいいます。)の意思を確認するため、その事案ごとに、必要な事項を規定した条例を別に定め、住民投票を実施することができます。

2 市は、住民投票の結果を尊重します。

第5章 市民

(市民の権利)

第12条 市民は、一人一人の自由意志に基づいて、まちづくりに参加することができます。

2 市民は、議会及び市が保有する情報について、知る権利を有します。

(市民の責務)

第13条 市民は、まちづくりについて関心を持ち、それぞれの可能な範囲において、まちづくりに参加するよう努めます。

2 市民は、まちづくりへの参加に際して、自らの発言及び行動に責任を持ち、互いに協力するよう努めます。

(事業者の権利及び責務)

第14条 事業者は、前2条に規定する権利及び責務を有するとともに、自らも地域の一員として、地域社会との調和を図り、協働のまちづくりの推進に寄与するよう努めます。

第6章 議会及び議員

(議会の役割及び責務)

第15条 議会は、市政の意思決定機関として、法令に定める権限を行使するほか、市政の適正な運営について監視及びけん制を行います。

2 議会は、議会活動に関する情報を市民に分かりやすく提供し、開かれた議会運営に努めます。

(議員の責務)

第16条 議員は、誠実に職務を遂行するとともに、小樽市の状況と地域の課題について市民とその認識を共有し、積極的に市民の様々な意向を把握することにより、これを議会での議論に反映させるよう努めます。

2 議員は、議会での議論及び政策立案活動の充実を図るため、調査研究に努めます。

第7章 市長及び職員

(市長の役割及び責務)

第17条 市長は、選挙によって選ばれた小樽市の代表として、公正かつ誠実に市政を執行しなければなりません。

2 市長は、小樽市の状況や課題について、市民とその認識を共有し、指導力を発揮して、まちづくりに取り組みます。

3 市長は、市民の代表として、小樽及び後志地域の魅力を認識し、国内外に発信します。

(職員の育成等)

第18条 市長その他の任命権者は、まちづくりの推進及び効果的かつ効率的な行政運営のため、人材の育成並びに職員の能力の評価及び適切な配置に努めます。

(職員の責務)

第19条 職員は、全体の奉仕者として、法令を遵守し、公正かつ誠実に職務を遂行します。

2 職員は、職務の遂行に必要な知識の習得、技術の向上等の自己研さんに努めます。

3 職員は、自らも市民としての自覚を持ち、幅広い視野で積極的にまちづくりに参加するよう努めます。

4 職員は、市政に関する事実で、法令に違反し、市政に対する市民の信頼を損なう行為により、公共の利益に反する事実を確認した場合は、別に条例で定めるところにより、その事実を通報します。

第8章 行政運営

(総合的な計画)

第20条 市は、将来的な展望に立って、市の施策の基本的な方向を総合的に示す計画(以下単に「総合的な計画」といいます。)を策定します。

2 市は、総合的な計画の策定に際し、市民へ積極的に情報提供を行うとともに、市民の意見を反映するよう努めます。

3 市は、市政に関する計画及び施策を定める場合は、総合的な計画との整合性を図ります。

4 市は、総合的な計画の実施状況について、進行管理を行い、市民へ情報提供を行うとともに、社会状況に大きな変化があった場合は、必要に応じて総合的な計画の見直しについて検討します。

(財政運営)

第21条 市は、健全な財政運営を図るため、総合的な計画を踏まえながら中長期的な展望に立った予算編成に努めます。

2 市は、所管する公有財産について把握し、適正に管理するとともに、効果的な活用に努めます。

3 市は、財政の状況、予算及び決算の内容並びに公有財産の状況について、市民に分かりやすく情報を公表します。

(行政評価)

第22条 市は、効果的かつ効率的な行政運営のため、行政評価に関する制度を整備し、実施するよう努めます。

2 市は、行政評価の結果を市民に分かりやすく公表するとともに、その結果及び市民の意見を踏まえ必要な施策の見直しに努めます。

(組織運営)

第23条 市は、市民ニーズや社会の変化に柔軟に対応するため、市民に分かりやすく、効率的かつ機能的な組織の編成に努めます。

2 市は、効果的かつ効率的な行政運営のため、組織内の横断的な連携を積極的に進めます。

(委員の公募)

第24条 市は、審議会等を設置する場合は、公募による委員を加えるよう努めます。

(説明責任)

第25条 市は、実施する施策について、市民へ十分に情報を提供し、分かりやすく説明します。

2 市は、市民からの意見、提案、要望、苦情等について、十分に調査及び検討を行い、誠実に対応します。

(法務)

第26条 市は、必要に応じて、条例、規則等の制定又は改廃を適切に行うとともに、法令等の適正な解釈及び運用を行います。

(関与団体)

第27条 市は、出資、補助、職員の派遣等の支援を行う団体及び指定管理者に対して、これらの者が行う市と関連する業務の目的が達成されるよう、必要な意見を述べ、及び助言することができるものとします。

(行政手続)

第28条 市は、市民の権利利益の保護に資するため、処分、行政指導及び届出に関する手続について、共通する事項を別に条例で定めます。

(外部監査)

第29条 市は、適正で、効果的かつ効率的な行政運営を確保するため、監査委員による監査のほか、必要に応じて、外部監査を実施するものとします。

(公益通報制度)

第30条 市は、別に条例で定めるところにより、職員からの公益通報及び市民からの公益目的通報による市政に関する違法行為又は違法のおそれのある行為等に対し厳正に対処すべき体制を整えるとともに、当該通報者が不利益を受けないよう必要な措置を講ずるものとします。

第9章 魅力あるまちづくり

第31条 市民、議会及び市は、小樽が将来にわたってにぎわいがあり、風格ある観光都市としてあり続けるよう努めます。

2 市は、豊かな自然環境、歴史的景観等の小樽の特性を生かし、魅力あるまちづくり施策の推進に努めます。

3 市民は、小樽の自然、歴史、文化等への理解を深めるとともに、訪れる人たちを温かく迎えるよう努めます。

第10章 安全で安心なまちづくり

第32条 市は、市民が、それぞれの地域において安全で安心な生活が営めるよう、防犯活動、交通安全運動その他の安全で安心なまちをつくる取組(以下「安全で安心なまちづくり」といいます。)を推進するとともに、自然災害その他の不測の事態に備え、危機管理体制の整備を行います。

2 市は、前項の規定に関して、地域住民、関係機関等と連携し、協力するとともに、市民意識の向上に努め、必要な情報提供を行います。

3 市民は、安全で安心なまちづくりを推進するよう努めるとともに、日常的に災害に備える意識を高め、自ら防災対策を講ずるほか、互いに協力して地域の防災対策を進めるよう努めます。

第11章 国、北海道、他の自治体等との連携及び協力

(国、北海道及び他の自治体との連携及び協力)

第33条 市は、まちづくりの課題解決のため、必要に応じて、国、北海道及び他の自治体と連携及び協力を図ります。

(関係機関との連携及び協力)

第34条 市は、政策の立案、課題の解決及び特色あるまちづくりのため、必要に応じて、関係機関と連携及び協力を図り、その情報、知識等をまちづくりに生かすよう努めます。

第12章 条例の位置付け等

(条例の位置付け)

第35条 市は、まちづくりの推進のため、条例、規則等の制定又は改廃並びにまちづくりに関する計画の策定及び施策の実施に際して、この条例を最大限尊重し、この条例との整合性を図ります。

(条例の見直し)

第36条 市は、この条例の施行の日から、5年を超えない期間ごとに、この条例が小樽のまちづくりに適しているかどうかを検討します。

2 市は、前項の規定による検討により、必要に応じて、この条例を見直します。

附 則

この条例は、平成26年4月1日から施行します。

小樽市自治基本条例

平成25年12月4日 条例第34号

(平成25年12月4日施行)

体系情報
第1類 則/第1章
沿革情報
平成25年12月4日 条例第34号