○災害に際し応急措置の業務に従事した者に係る損害補償に関する条例

昭和三十七年十二月二十四日

条例第五十八号

災害に際し応急措置の業務に従事した者に係る損害補償に関する条例をここに公布する。

災害に際し応急措置の業務に従事した者に係る損害補償に関する条例

(目的)

第一条 この条例は、災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第八十四条第二項の規定に基づき、同法第七十一条の規定による従事命令により応急措置の業務に従事した者(以下「従事者」という。)に係る損害補償について定めることを目的とする。

(損害補償の種類)

第二条 前条の損害補償は、療養補償、休業補償、障害補償、遺族補償、葬祭補償及び打切補償の六種とする。

(補償基礎額)

第三条 前条に規定する損害補償(療養補償を除く。)は、補償基礎額を基準として行なう。

2 前項に規定する補償基礎額は、次のとおりとする。

 従事者のうち、労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)に規定する労働者である者については、負傷若しくは死亡の原因である事故が発生した日又は診断によつて疾病の発生が確定した日を基準として、同法第十二条の規定により算定した平均賃金の額

 従事者のうち、労働基準法に規定する労働者でない者については、その者が通常得ている収入の額を基準として知事が定める額。ただし、その者が通常得ている収入の額が、その地方で、同様の事業を営み、又は同様の業務に従事する者が通常得ている収入の額(以下「標準収入額」という。)をこえるときは、標準収入額を基準として知事が定める額とする。

(昭三八条例三五・一部改正)

(療養補償)

第四条 従事者が負傷し、又は疾病にかかつた場合においては、療養補償として、必要な療養に要する費用を支給する。

2 前項の療養の範囲は、次に掲げるものであつて、療養上相当と認められるものとする。

 診療

 薬剤又は治療材料の支給

 処置、手術その他の治療

 病院又は診療所への収容

 看護

 移送

(休業補償)

第五条 従事者が負傷し、又は疾病にかかり、療養のため従前の業務に服することができない場合においては、休業補償として、その業務に服することができない期間一日につき、補償基礎額の百分の六十に相当する金額を支給する。

2 前項の場合において、引き続き業務上の収入の全部又は一部を受けることができる者に対しては、同項の規定にかかわらず、その受けることができる期間中は休業補償を行なわない。ただし、その業務上の収入の額が休業補償の額より少ないときは、その差額を支給する。

(障害補償)

第六条 従事者の負傷又は疾病がなおつた場合において、別表に定める程度の身体障害が存するときは、障害補償として、その障害の等級に応じ、補償基礎額に同表に定める倍数を乗じて得た金額を支給する。

2 別表に定める程度の身体障害が二以上ある場合の身体障害の等級は、最も重い身体障害に応ずる等級による。

3 次に掲げる場合の身体障害の等級は、前項の規定にかかわらず、次の各号のうち、従事者に最も有利なものによる。

 第十三級以上に該当する身体障害が二以上ある場合には、最も重い身体障害に応ずる等級より一級上位の等級

 第八級以上に該当する身体障害が二以上ある場合には、最も重い身体障害に応ずる等級より二級上位の等級

 第五級以上に該当する身体障害が二以上ある場合には、最も重い身体障害に応ずる等級より三級上位の等級

4 前項の規定による障害補償の額は、それぞれの身体障害に応ずる等級による障害補償の額を合算した額をこえてはならない。

5 既に身体障害のある従事者が、負傷又は疾病によつて、同一部位について障害の程度を加重した場合には、その障害補償の額から従前の障害に応ずる等級による障害補償の額を差し引いた額をもつて、障害補償の額とする。

(遺族補償)

第七条 従事者が死亡した場合においては、遺族補償として、その者の遺族に対して、補償基礎額の千倍に相当する金額を支給する。

(遺族の範囲等)

第八条 前条の遺族は、次の各号に掲げる者とする。

 配偶者(婚姻の届出をしないが、従事者の死亡当時事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)

 子、父母、孫及び祖父母で、従事者の死亡当時主としてその収入によつて生計を維持していた者

 前二号に掲げる者のほか、従事者の死亡当時主としてその収入により生計を維持していた者

 子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹で前二号に該当しない者

2 前項に掲げる者の遺族補償を受ける順位は、同項各号の順位により、同項第二号又は第四号に掲げる者のうちにあつては、それぞれ、当該各号に掲げる順序により、父母については、養父母を先にし、実父母を後にし、祖父母については、養父母の父母を先にし、実父母の父母を後にし、父母の養父母を先にし、実父母を後にする。

3 従事者が遺言又は知事に対する予告で、第一項第三号及び第四号に掲げる者のうち特に指定した者があるときは、その指定された者は、同項第三号及び第四号に掲げる他の者に優先して遺族補償を受けるものとする。

4 遺族補償を受けるべき同順位の者が二人以上ある場合においては、遺族補償は、その人数によつて等分して行なう。

(葬祭補償)

第九条 従事者が死亡した場合においては、葬祭補償として、葬祭を行なう者に対して、補償基礎額の六十倍に相当する金額を支給する。

(打切補償)

第十条 第四条の規定によつて療養補償を受ける者が、療養補償の開始後三年を経過しても負傷又は疾病がなおらない場合においては、打切補償として、補償基礎額の千二百倍に相当する金額を支給することができる。

2 前項の規定により打切補償を行なつたときは、その後は損害補償は行なわない。

(補償の制限)

第十一条 損害補償を受けるべき者が他の法令(条例を含む。)による療養その他の給付又は補償を受けたときは、同一の事故については、その給付又は補償の限度において、損害補償を行なわない。

2 損害補償の原因である事故が第三者の行為によつて生じた場合において、損害補償を受けるべき者が当該第三者から損害賠償を受けたときは、同一の事故については、その賠償の限度において、損害補償を行なわない。

(協力命令により従事した者に対する準用)

第十二条 前各条の規定は、災害対策基本法第七十一条の規定による協力命令により応急措置の業務に従事した者に対して準用する。

(規則への委任)

第十三条 この条例に規定するもののほか、この条例の実施に関し必要な事項は、知事が定める。

附 則

1 この条例は、公布の日から施行する。

(平一〇条例二四・一部改正)

2 この条例の規定に基づく療養に要する費用の支給に係る当該療養の給付に継続して、臓器の移植に関する法律(平成九年法律第百四号)第六条第二項の脳死した者の身体への処置がされた場合には、当分の間、当該処置はこの条例の規定に基づく療養に要する費用の支給に係る当該療養の給付としてされたものとみなす。

(平一〇条例二四・追加)

附 則(昭和三十八年七月十日条例第三十五号)

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成十年六月十六日条例第二十四号)

この条例は、公布の日から施行し、改正後の災害に際し応急措置の業務に従事した者に係る損害補償に関する条例の規定は、平成十年六月一日から適用する。

別表

等級

倍数

身体障害

一級

一、三四〇

一 両眼が失明したもの

二 咀嚼そしやく及び言語の機能が失われたもの

三 精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

四 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの

五 半身付随となつたもの

六 両上をそれぞれひじ関節以上で失つたもの

七 両上が用をなさなくなつたもの

八 両下をそれぞれひざ関節以上で失つたもの

九 両下が用をなさなくなつたもの

二級

一、一九〇

一 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇二以下に減じたもの

二 両眼の視力がそれぞれ〇・〇二以下に減じたもの

三 両上をそれぞれ腕関節以上で失つたもの

四 両下をそれぞれ足関節以上で失つたもの

三級

一、〇五〇

一 一眼が失明し、他眼の視力が〇・〇六以下に減じたもの

二 咀嚼そしやく又は言語の機能が失われたもの

三 精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの

四 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの

五 両手のすべての指を失つたもの

四級

九二〇

一 両眼の視力がそれぞれ〇・〇六以下に減じたもの

二 咀嚼そしやく及び言語の機能に著しい障害を残すもの

三 鼓膜の全部の欠損その他により両耳の聴力が全く失われたもの

四 一上をひじ関節以上で失つたもの

五 一下をひざ関節以上で失つたもの

六 両手のすべての指が用をなさなくなつたもの

七 両足をリスフラン関節以上で失つたもの

五級

七九〇

一 一眼が失明し、他眼の視力が〇・一以下に減じたもの

二 一上を腕関節以上で失つたもの

三 一下を足関節以上で失つたもの

四 一上が用をなさなくなつたもの

五 一下が用をなさなくなつたもの

六 両足のすべての指を失つたもの

六級

六七〇

一 両眼の視力がそれぞれ〇・一以下に減じたもの

二 咀嚼そしやく又は言語の機能に著しい障害を残すもの

三 鼓膜の大部分の欠損その他により両耳の聴力が耳かくに接しなければ大声を解することができない程度に減じたもの

四 せき柱に著しい奇形又は運動障害を残すもの

五 一上の三大関節のうちのいずれか二関節が用をなさなくなつたもの

六 一下の三大関節のうちのいずれか二関節が用をなさなくなつたもの

七 おや指及びひとさし指をあわせ片手の四本の指を失つたもの

七級

五六〇

一 一眼が失明し、他眼の視力が〇・六以下に減じたもの

二 鼓膜の中等度の欠損その他により両耳の聴力が四〇センチメートル以上では普通の話声を解することができない程度に減じたもの

三 精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの

四 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの

五 片手のおや指及びひとさし指を失つたもの又はおや指若しくはひとさし指をあわせ片手の三本以上の指を失つたもの

六 おや指及びひとさし指をあわせ片手の四本の指が用をなさなくなつたもの

七 片足をリスフラン関節以上で失つたもの

八 両足のすべての指が用をなさなくなつたもの

九 女子の外ぼうが著しく醜くなつたもの

一〇 両側のこう丸を失つたもの

八級

四五〇

一 一眼が失明し、又は一眼の視力が〇・〇二以下に減じたもの

二 せき柱に運動障害を残すもの

三 神経系統の機能に著しい障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの

四 おや指をあわせ片手の二本の指を失つたもの

五 片手のおや指及びひとさし指が用をなさなくなつたもの又はおや指若しくはひとさし指をあわせ片手の三本以上の指が用をなさなくなつたもの

六 一下を五センチメートル以上短縮したもの

七 一上の三大関節のうちのいずれか一関節が用をなさなくなつたもの

八 一下の三大関節のうちのいずれか一関節が用をなさなくなつたもの

九 一上に仮関節を残すもの

一〇 一下に仮関節を残すもの

一一 片足のすべての指を失つたもの

一二 臓又は一方のじん臓を失つたもの

九級

三五〇

一 両眼の視力がそれぞれ〇・六以下に減じたもの

二 一眼の視力が〇・〇六以下に減じたもの

三 両眼にそれぞれ半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの

四 両眼のまぶたにそれぞれ著しい欠損を残すもの

五 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの

六 咀嚼そしやく及び言語の機能に障害を残すもの

七 鼓膜の全部の欠損その他により一方の耳の聴力が全く失われたもの

八 片手のおや指を失つたもの、ひとさし指をあわせ片手の二本の指を失つたもの又はおや指及びひとさし指以外の片手の三本の指を失つたもの

九 おや指をあわせ片手の二本の指が用をなさなくなつたもの

一〇 第一足指をあわせ片足の二本以上の指を失つたもの

一一 片足のすべての指が用をなさなくなつたもの

一二 生殖器に著しい障害を残すもの

一〇級

二七〇

一 一眼の視力が〇・一以下に減じたもの

二 咀嚼そしやく又は言語の機能に障害を残すもの

三 十四本以上の歯に歯科補てつを加えたもの

四 鼓膜の大部分の欠損その他により一方の耳の聴力が耳かくに接しなければ大声を解することができない程度に減じたもの

五 片手のひとさし指を失つたもの又はおや指ひとさし指以外の片手の二本の指を失つたもの

六 片手のおや指が用をなさなくなつたもの、ひとさし指をあわせ片手の二本の指が用をなさなくなつたもの又はおや指及びひとさし指以外の片手の三本の指が用をなさなくなつたもの

七 一下を三センチメートル以上短縮したもの

八 片足の第一足指又は他の四本の指を失つたもの

九 一上の三大関節のうちのいずれか一関節の機能に著しい障害を残すもの

一〇 一下の三大関節のうちのいずれか一関節の機能に著しい障害を残すもの

一一級

二〇〇

一 両眼の眼球にそれぞれ著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの

二 両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

三 一眼のまぶたに著しい欠損を残すもの

四 鼓膜の中等度の欠損その他により一方の耳の聴力が四〇センチメートル以上では普通の話声を解することができない程度に減じたもの

五 せき柱に奇形を残すもの

六 片手のなか指又はくすり指を失つたもの

七 片手のひとさし指が用をなさなくなつたもの又はおや指及びひとさし指以外の片手の二本の指が用をなさなくなつたもの

八 第一足指をあわせ片足の二本以上の指が用をなさなくなつたもの

九 胸腹部臓器に障害を残すもの

一二級

一四〇

一 一眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの

二 一眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの

三 七本以上の歯に歯科補てつを加えたもの

四 一方の耳の耳かくの大部分を欠損したもの

五 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい奇形を残すもの

六 一上の三大関節のうちのいずれか一関節の機能に障害を残すもの

七 一下の三大関節のうちのいずれか一関節の機能に障害を残すもの

八 長管状骨に奇形を残すもの

九 片手のなか指又はくすり指が用をなさなくなつたもの

一〇 片足の第二足指を失つたもの又は片足の第三足指以下の三本の指を失つたもの

一一 片足の第一足指又は他の四本の指が用をなさなくなつたもの

一二 局部にがん固な神経症状を残すもの

一三 男子の外ぼうが著しく醜くなつたもの

一四 女子の外ぼうが醜くなつたもの

一三級

九〇

一 一眼の視力が〇・六以下に減じたもの

二 一眼に半盲症、視野狭さく又は視野変状を残すもの

三 両眼のまぶたにそれぞれ一部の欠損又はまつげはげを残すもの

四 片手のこ指を失つたもの

五 片手のおや指の指骨の一部を失つたもの

六 片手のひとさし指の指骨の一部を失つたもの

七 片手のひとさし指の末関節を屈伸することができなくなつたもの

八 一下を一センチメートル以上短縮したもの

九 片足の第三足指以下の指を一本又は二本失つたもの

一〇 片足の第二足指が用をなさなくなつたもの、第三足指をあわせ片足の二本の指が用をなさなくなつたもの又は片足の第三足指以下の三本の指が用をなさなくなつたもの

一四級

五〇

一 一眼のまぶたの一部に欠損又はまつげはげを残すもの

二 三本以上の歯に歯科補てつを加えたもの

三 上の露出面にてのひら大以上の大きさの醜いあとを残すもの

四 下の露出面にてのひら大以上の大きさの醜いあとを残すもの

五 片手のこ指が用をなさなくなつたもの

六 片手のおや指及びひとさし指以外の指の指骨の一部を失つたもの

七 片手のおや指及びひとさし指以外の指の末関節を屈伸することができなくなつたもの

八 片手の第三足指以下の一本又は二本の指が用をなさなくなつたもの

九 局部に神経症状を残すもの

一〇 男子の外ぼうが醜くなつたもの

備考

一 視力の測定は、万国式視力表によるものとし、屈折異状があるものについては、矯正視力によつて測定する。

二 手の指を失つたものとは、おや指は指関節、その他の指は第一指関節以上を失つたものをいう。

三 手の指が用をなさなくなつたものとは、指の末節の半分以上を失い、又は中手指関節若しくは第一指関節(おや指にあつては指関節)に著しい運動障害を残すものをいう。

四 足の指を失つたものとは、その全部を失つたものをいう。

五 足の指が用をなさなくなつたものとは、第一足指は末節の半分以上、その他の指は末関節以上を失つたもの又は中足指関節若しくは第一指関節(第一足指にあつては指関節)に著しい運動障害を残すものをいう。

六 各等級の身体障害に該当しない身体障害であつて、各等級の身体障害に相当するものは、当該等級の身体障害とする。

災害に際し応急措置の業務に従事した者に係る損害補償に関する条例

昭和37年12月24日 条例第58号

(平成10年6月16日施行)