○石川県議会基本条例

平成二十二年六月二十八日

条例第二十九号

石川県議会基本条例をここに公布する。

石川県議会基本条例

目次

前文

第一章 総則(第一条)

第二章 基本理念(第二条―第五条)

第三章 議会及び議員の役割と活動(第六条―第十二条)

第四章 議会と執行機関との関係(第十三条―第十五条)

第五章 開かれた議会の推進(第十六条―第十八条)

第六章 議員の政治倫理(第十九条)

第七章 補則(第二十条・第二十一条)

附則

平成七年に制定された地方分権推進法は、その後、いわゆる地方分権一括法や地方分権改革推進法の法整備を経て、今日に至っている。

こうした中、地方議会の果たすべき役割及び責務の重要性が増大している。

本県議会においても、その動きに呼応し、今日まで政治倫理や政務活動費の透明化をはじめとする議会改革に取り組んできたが、これまで以上にその役割を果たしていくため、開かれた議会運営と政策審議の一層の活発化が求められている。

ここに、本県議会は、議会における最高規範として、議会の基本理念及び役割を明らかにするとともに、議会と県民及び知事その他の執行機関との関係を定めることにより、県民の負託にこたえるべく、この条例を制定する。

第一章 総則

(目的)

第一条 この条例は、二元代表制の下、議会が県の意思決定を担う議事機関としての責任を自覚し、その基本理念、活動原則等を定め、合議制の機関である議会の役割を明らかにするとともに、議会に関する基本的な事項を定めることにより、県民の負託に的確にこたえ、もって県民の福祉の向上及び県勢の発展に寄与することを目的とする。

第二章 基本理念

(議会及び議員の役割と活動)

第二条 議会は、その役割を適切に果たすことができるよう、議会の自主性及び自立性を高め、その権能を最大限に発揮することにより、地方自治の確立に取り組むものとする。

2 議会の構成員たる議員は、選挙により選ばれた県民の代表者として、その負託と信頼に全力でこたえる責務があり、議会活動を通じて、広く県政全般の課題及びこれらに対する県民の意思を的確に把握し、県政に反映させるよう取り組むものとする。

(議会と執行機関との関係)

第三条 議会は、二元代表制の下、知事との立場及び権能の違いを踏まえ、対等かつ緊張ある関係を保持しながら、知事その他の執行機関(以下「知事等」という。)の事務の執行の監視及び評価並びに政策立案及び政策提言を通じて、県勢の発展を促すものとする。

(開かれた議会の推進)

第四条 議会は、その活動に関する情報公開を推進し、議会の意思決定過程の透明性の向上を図るとともに、常に県民に開かれた議会運営を行うものとする。

(議員の政治倫理)

第五条 議会活動の基本となる議員の政治倫理の確立は、県民の議会に対する信頼を確立するための根幹であり、議員は、県民の負託にこたえるため、その責務を果たすとともに、規範を遵守しなければならない。

第三章 議会及び議員の役割と活動

(議会の役割)

第六条 議会は、次に掲げる役割を担うものとする。

 議事機関として、議決により、県の意思決定を行うこと。

 議員提案による条例の制定、議案の修正、決議等を通じて、政策立案及び政策提言を行うこと。

 意見書等により、関係機関に対し意見表明を行うこと。

 知事等の行財政の運営状況を監視し、その結果を評価すること。

 議会活動の透明性を確保するとともに、議会の会議、委員会及び議案の審査又は議会の運営に関し協議又は調整を行うための場(以下「会議等」という。)の設置目的を達成するため、議員相互間の討議を活発化させること。

 議会活動で明らかとなった県政の課題及び審議、審査等の内容について、県民に公表すること。

(議長の役割)

第七条 議長は、この条例に基づき、議会の機能と権限の強化に向け、先導的な役割を果たすよう努めるものとする。

2 議長は、会議に付議すべき案件が生じたと判断した際には、議会運営委員会の議決を経て、知事に対し、臨時会の招集を請求することができる。

(議員の役割)

第八条 議員は、次に掲げる役割を担うものとする。

 会議等で審議、審査等を行い、必要に応じて、議案を提出すること。

 会議等における審議、審査等不断の議会活動に資するため、知事等に資料の提出又は説明を求めるほか、国内外を問わず、必要な調査研究を行うこと。

 県民の意思を県政に反映させるため、県政について、県民の意見を聴き、及び県民に説明すること。

(会派)

第九条 議員は、議会活動を円滑に実施するため、会派を結成することができる。

2 会派は、議会内の自立的な団体として、議員の活動を支援し、及び会派の会議を主催するほか、調査研究、政策提言、予算要望、広報活動等の実施主体となることができる。

3 議会は、必要と認めるときは、会派間の協議の場を設けることができる。

(議会改革及び機能強化)

第十条 議会は、継続的な議会改革を推進するため、議員で構成する検討組織を設置することができる。

2 議会は、議会活動に関して必要があると認めるときは、学識経験を有する者等で構成する調査、諮問等のための機関を設置することができる。

3 議会は、県民参加の機会の充実を図るため、委員会における公聴会及び参考人の制度の積極的な活用に努めるものとする。

4 議長は、議会の政策立案機能を向上させ、議会活動を円滑かつ効率的に行うため、議会事務局の機能の強化及び組織体制の整備に努めるものとする。

5 議長は、議会事務局職員の任免を行うとともに、専門的な知識経験を有する職員の任用及び職員の専門的能力の養成に努めるものとする。

6 議会は、議員の調査研究に資するために設置する議会図書室を適正に管理し、及び運営するとともに、その機能の充実に努めるものとする。

(政策調査会等の設置)

第十一条 議会は、県政の課題に関する調査等のために、議員で構成する政策調査会等を設置することができる。

(広域交流及び連携の推進)

第十二条 議会は、他の地方公共団体の議会との広域交流及び連携を通じて、単独又は共同で、地方分権の時代にふさわしい政策提案等、議会活動の活性化に向けた取組を強化するものとする。

第四章 議会と執行機関との関係

(議会への説明)

第十三条 知事等は、予算編成の基本方針を定め、若しくは予算を調製したとき又は県政に係る基本計画等の重要な政策若しくは施策について、基本方針、素案その他これらに類するものを作成し、若しくは変更したときは、議会にその内容を説明するよう努めるものとする。

(議会活動の尊重)

第十四条 知事等は、予算の調製又は県政に係る基本計画等の重要な政策若しくは施策の作成若しくは変更に当たっては、議会からの政策提言等の趣旨を尊重するものとする。

(知事等の質問等)

第十五条 知事等は、本会議又は委員会における議員の質疑又は質問に対して、議長又は委員長の許可を得て、質問し、又は意見を述べることができる。

第五章 開かれた議会の推進

(県民への説明等)

第十六条 議会は、その諸活動を積極的に県民に対し説明するよう努めるものとする。

2 議会は、議会に対する県民の意見の把握及び多様な媒体を用いた県民への情報提供に努めるものとする。

(委員会の公開)

第十七条 委員会は、原則として公開する。

(議会の情報公開の推進)

第十八条 議会は、石川県情報公開条例(平成十二年石川県条例第四十六号)との整合を図りつつ、議会活動に関する資料を原則として公開し、本会議及び委員会に関する資料については、議会図書室において県民が閲覧できるようにしなければならない。

2 議会は、その保有する情報の提供に努めなければならない。

第六章 議員の政治倫理

第十九条 議員は、県民の負託にこたえるため、県民の代表として、良心と責任感を持って、常に倫理及び品位の保持に努めなければならない。

2 前項に定めるもののほか、議員の政治倫理に関しては、別に定めるところによる。

第七章 補則

(他の条例との関係)

第二十条 この条例は、議会に関する基本的な事項を定める条例であり、議会に関する他の条例等を制定し、又は改廃する場合においては、この条例との整合を図るものとする。

(条例の見直し)

第二十一条 議会は、社会情勢の変化、県民の意見等を踏まえ、必要に応じてこの条例の見直しを行うものとする。

附 則

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成二十四年十二月二十七日条例第七十一号抄)

(施行期日)

1 この条例は、地方自治法の一部を改正する法律(平成二十四年法律第七十二号)附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日から施行する。

石川県議会基本条例

平成22年6月28日 条例第29号

(平成25年3月1日施行)