○糸島市健康づくり推進条例
平成23年12月20日
条例第27号
健康は、毎日の生活を営むうえで最も重要かつ基本となるものである。また、自己の生活のみならず、自然環境や伝統行事を含めた地域社会の維持及び発展、健康保険等の制度の運営など幅広い分野に影響する。生涯にわたって心身ともに健康であることは、世代に関係なく、すべての市民の願いである。
しかしながら、少子高齢・長寿社会を迎えた昨今、生活様式や世帯構成、食生活の変化などにより、生活習慣病になる人や介護を必要とする人が増加し、大きな社会問題となっている。この状況は、糸島市においても同様である。
これらの問題の解決のためには、子どもから高齢者までのすべての市民が、健康に関心を持ち、必要な知識等を身に付け、生活の中で実践していくことが重要である。糸島市では、市民一人ひとりが健康づくりを進めるとともに、市が、その支援及び環境の整備を行うことによって、健やかで元気な市民生活と活気あふれる糸島市の実現を目指し、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、健康づくりに関する基本理念並びに市民、事業者、行政区等、関係団体及び市の責務等を定めることにより、市民の健康の維持及び増進を図り、もって市民の福祉向上に寄与することを目的とする。
(1) 健康づくり 心身の健康の維持及び増進を図るための取組をいう。
(2) 市民 市内に居住する者をいう。
(3) 事業者 市内において事業を営む個人又は法人その他の団体で、従業員を雇用しているものをいう。
(4) 行政区等 校区組織、行政区組織等の市内で活動する自治組織をいう。
(5) 関係団体 市内において健康、医療及び福祉に携わる団体をいう。
(基本理念)
第3条 市民の健康は市民自らが守ることを基本とし、市民、事業者、行政区等、関係団体及び市がそれぞれの責務を十分に認識したうえで、一体となって市民の健康づくりを進めるものとする。
(市民の責務)
第4条 市民は、自らの健康を守るため、次に掲げる事項に努めなければならない。
(1) 健康に関する知識及び技術を身に付けること。
(2) 健康を意識した規則正しい生活を送ること。
(3) 健康診査の定期的な受診等により健康状態を把握すること。
(4) 健康状態に応じて、必要な生活習慣の改善を図ること。
(5) かかりつけ医を持つこと。
(6) 傷病の状態に応じて、必要な治療を受けること。
2 市民は、自らの健康に関する知識及び技術を他の市民の健康づくりにも広く生かすよう努めるものとする。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、法令に定めがあるもののほか、従業員の健康づくりに努めなければならない。
2 事業者は、市の健康づくりに関する施策及び事業の推進に積極的に協力するものとする。
(行政区等の責務)
第6条 行政区等は、当該地域の住民の健康づくりに努めなければならない。
2 行政区等は、市の健康づくりに関する施策及び事業の推進に積極的に協力するものとする。
(関係団体の責務)
第7条 関係団体は、市民の健康につながる活動の充実及び関係団体相互の連携に努めなければならない。
2 関係団体は、市の健康づくりに関する施策及び事業の推進に積極的に協力するものとする。
(市の責務)
第8条 市は、市民の健康に関する現状、要望等を調査及び分析し、健康づくりの基本方針及び施策を明らかにしなければならない。
2 市は、市民、事業者、行政区等及び関係団体に対し、基本方針、施策その他の健康づくりに関する情報の提供を行い、健康づくりに関する意識の醸成及び向上に努めなければならない。
3 市は、健康づくりを推進するために必要な支援及び環境の整備に努めなければならない。
(健康増進計画)
第9条 市長は、健康増進法(平成14年法律第103号)第8条第2項に規定する市町村健康増進計画(以下「健康増進計画」という。)を定め、市民の健康づくりに関する施策を総合的かつ計画的に推進しなければならない。
2 市長は、健康増進計画の実施について毎年度評価を行い、進行管理をしなければならない。
3 市長は、社会情勢の変化、前項の評価の結果等を勘案し、必要に応じて健康増進計画を変更することができる。
4 市長は、健康増進計画を定め、又は変更したときは、速やかに公表するものとする。
(国等との連携)
第10条 市は、健康づくりを推進するために、国、県、他の市町村等と連携を図るよう努めるものとする。
附則
この条例は、平成24年4月1日から施行する。