○桂川町自治基本条例

平成26年10月2日

条例第8号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第5条)

第2章 町民の権利及び責務(第6条―第8条)

第3章 議会の役割及び責務(第9条・第10条)

第4章 町長、職員及び審議会等の役割及び責務(第11条―第13条)

第5章 町政の運営(第14条―第17条)

第6章 情報の公開及び共有(第18条―第20条)

第7章 参画及び協働(第21条―第26条)

第8章 住民投票(第27条・第28条)

第9章 地域コミュニティ(第29条―第31条)

第10章 環境(第32条)

第11章 連携及び交流等(第33条―第36条)

第12章 条例の見直し等(第37条―第39条)

附則

私たちの住む桂川町は、緑に満ちた自然豊かなまちで、福岡県のほぼ中央に位置し、交通の利便性に恵まれています。

歴史を振り返れば、国の特別史跡王塚古墳を始め、大小多くの古墳が存在し、古代から栄えてきました。また、明治中期以降は、我が国最大の筑豊炭田の一画を占め、日本の近代化を支えてきました。

私たちは、基本的人権と平和を基礎としたまちづくりと、人づくりを大切にする「住みたい・住み続けたい」まちに、この桂川町を更に発展させ、次世代に引き継いでいかなければなりません。

現在、地方分権の時代を迎え、地方自治体には自主自立が、町民には主権者としての自覚が求められています。そのため、「まちづくり」は、主権者である町民と町が、情報の共有の下に参画・協働して、文化の薫り高い心豊かで活力ある桂川町を築いていかなければなりません。

こうした考えの下、住民自治を推進するための基本となる理念や原則、方策等を明らかにするために、桂川町の礎としてこの条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、桂川町の自治の基本理念及び基本原則を明らかにするとともに、町民の権利及び責務、議会及び町長等の役割及び責務並びにまちづくりに関する基本的な事項を定めることにより、町民が主体の自治の実現を図ることを目的とする。

(条例の位置付け)

第2条 この条例は、桂川町の自治の基本を定めるものであり、町民、議会及び町長等は、これを尊重しなければならない。

2 他の条例、規則その他規程の制定、改正及び廃止並びに計画の策定、変更及び廃止に当たつては、議会及び町長等は、この条例との整合を図らなければならない。

(定義)

第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 町民 町内に住所を有する人(以下「住民」という。)、町内で働く人及び学校に通う人並びに町内において事業を行う法人等をいう。

(2) 町 議会及び町長等の執行機関を含めた地方公共団体をいう。

(3) 町長等 町長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。

(4) 参画 町民が政策の企画、立案、実施及び評価並びに見直しの過程に主体的に関わり、行動することをいう。

(5) 協働 町民、議会及び町長等が、それぞれの責任及び役割分担を尊重し、対等な立場で相互に補完し合い、協力することをいう。

(6) 地域コミュニティ 行政区並びに地域性及び共同意識を基盤に、共生共助の住みよい地域社会をつくるため、様々な地域の課題に自ら取り組むことを目的として町民により自主的に形成された多様な団体又は組織をいう。

(基本理念)

第4条 桂川町の自治の主体は、町民であることを基本とする。

2 町政は、主権を有する住民の信託に基づき行われるものとし、議会及び町長は、その信託に応えなければならない。

(基本原則)

第5条 桂川町の自治は、地方自治の本旨に基づき、自分たちのまちのことは、自分たちで考え、決定し、町民自らがまちづくりに主体的に取り組むことを基本とする。

2 まちづくりの基本は、年齢、性別、国籍、障がいの有無、社会的身分又は門地等に関わりなく、個人の人権が尊重されるまちを実現することを旨として行わなければならない。

3 町民及び町は、まちづくり及び町政に関する情報を共有するものとする。

4 町民及び町は、男女の区別なく自治を担う人材を育成するとともに、参画及び協働の機会を提供するものとする。

第2章 町民の権利及び責務

(町民の権利)

第6条 町民は、誰もが平等に個性と能力を発揮し、まちづくり及び町政に参画する権利を有する。

2 町民は、町が保有する町政に関する情報について知る権利を有する。

3 町民は、法令等の定めるところにより、町の行政サービスを等しく受ける権利を有する。

4 町民は、まちづくりへの参加に当たつては、その自主性が尊重されるとともに、参加すること又は参加しないことによつて不利益な扱いを受けないものとする。

(町民の責務)

第7条 町民は、互いを尊重するとともに、個々の能力をいかし、自治の主体としてまちづくり及び町政への参画及び地域の課題の解決に取り組むものとする。

2 町民は、まちづくり及び町政に関心を持ち、参画の機会を積極的に活用するとともに、参画に当たつては、自らの発言と行動に責任を持つものとする。

3 町民は、法令等の定めるところにより、行政サービスに伴う負担を分任する責務を有する。

(事業者等の責務)

第8条 町内において事業を行う法人等は、その社会的責任を認識し、町民が共生する地域社会の維持及び発展に寄与するよう努めなければならない。

第3章 議会の役割及び責務

(議会の役割及び責務)

第9条 議会は、住民の代表機関として、町政に関する町民の意思を的確に把握し、町政に反映させなければならない。

2 議会は、町政運営が適正に行われるよう監視する機能を果たさなければならない。

3 議会は、独自の政策立案及び政策提言を積極的に行わなければならない。

4 議会は、原則として会議を公開するとともに、その審議過程、結果等議会が保有する情報を町民に分かりやすく提供し、町民との情報の共有及び開かれた議会運営に努めなければならない。

(議員の責務)

第10条 議員は、選挙で選ばれた住民の代表であることを自覚し、公平、公正かつ誠実に職務を遂行しなければならない。

2 議員は、政治倫理の確立と自己研さんに努め、積極的に町民の意思を把握するとともに、町民全体の利益を最優先し、町民の信託に応えなければならない。

3 議員は、議会活動及び町政の状況について、積極的に町民に公開するよう努めなければならない。

第4章 町長、職員及び審議会等の役割及び責務

(町長の役割及び責務)

第11条 町長は、町民の信託に応えるため、この条例及び法令等を遵守し、公正、誠実及び総合的にまちづくり及び町政運営を行わなければならない。

2 町長は、町民の意思及び実情を把握し、町民福祉の増進を図るため、必要な施策を講じなければならない。

3 町長は、町民の参画及び協働によるまちづくりを推進するとともに、町民との情報の共有に努めなければならない。

4 町長は、職員を指導監督し、その能力を評価した上で適正に配置するとともに、人材を育成しなければならない。

(職員の責務)

第12条 職員は、全体の奉仕者としてこの条例及び法令等を遵守し、公平、誠実かつ効率的に職務を遂行しなければならない。

2 職員は、職務能力の向上を目指し、創意工夫及び自己研鑽に努めなければならない。

3 職員は、町民の視点に立つて職務を遂行し、町民との信頼関係を構築するよう努めなければならない。

4 職員は、参画と協働によるまちづくりの推進に努めるとともに、自らもまちづくりに積極的に参加するよう努めなければならない。

(審議会等の運営)

第13条 町長等は、町の執行機関に設置する審議会等(地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定に基づく附属機関をいう。以下同じ。)の委員を選任するに当たつては、設置目的等に応じて可能な限り公募による委員が含まれるよう努めなければならない。

2 町長等は、審議会等の委員の構成について、男女の比率及び選出区分が著しく不均衡にならないように留意し、同一委員が長期にわたり委員に就任し、又は同時期に多数の審議会等の委員に就任することのないよう努めなければならない。

3 町長等は、審議会等の会議及び会議録を原則として公開しなければならない。

4 前項に規定する審議会等の会議及び会議録の公開に関し必要な事項は、別に定める。

第5章 町政の運営

(総合計画)

第14条 町長は、総合的かつ計画的にまちづくりを行うため、議会の議決を経て、総合計画を定め、その実現を図らなければならない。

2 町長は、総合計画の策定及び見直しに当たつては、広く町民の参画の機会を確保しなければならない。

3 町長は、総合計画を実施するに当たつては、透明性を確保し、適切に進行管理を行うとともに、進捗状況を町民に公表しなければならない。

4 町長等は、他の重要な計画の策定に当たつては、総合計画との整合を図らなければならない。

(財政運営)

第15条 町長は、財政状況を的確に把握し、中長期的な視点で予算編成を行うとともに、効率的かつ効果的な施策の展開を図ることにより、健全な財政運営に努めなければならない。

2 町長は、財政運営の状態を的確に分かりやすく町民に公表しなければならない。

(行政評価)

第16条 町長等は、総合計画等に基づいた施策の成果、達成度及び問題点を明らかにするため、行政評価を実施しなければならない。

2 町長は、行政評価の結果を的確に分かりやすく町民に公表するとともに、施策、事業等に適切に反映するよう努めなければならない。

(危機管理)

第17条 町は、町民の安全で、安心な暮らしを確保するため、常に不測の事態に備え、総合的かつ機動的な活動を行うことができる体制等を整備するとともに、その対応に当たつては、町民及び地域コミュニティとの連携を図らなければならない。

第6章 情報の公開及び共有

(情報の公開及び共有)

第18条 町は、町民の知る権利を尊重するとともに、町民の町政への参加及び協働を促進するため、町政に関する情報を積極的かつ分かりやすく公表し、又は提供しなければならない。

2 町は、町民の意見及び要望等並びに地域課題を把握し、町民との情報の共有を図らなければならない。

3 情報の公開に関し必要な事項は、別に条例で定める。

(説明責任及び応答責任)

第19条 町長等は、政策の企画、立案、実施及び評価並びに見直しの過程について、町民に分かりやすく説明するよう努めなければならない。

2 町長等は、町民の意見、要望及び苦情等の申立てに対して、速やかに事実関係を調査し、それに応答しなければならない。

(個人情報の保護)

第20条 町は、個人の権利及び利益を保護するため、町が保有する個人情報を適正に取り扱わなければならない。

2 個人情報の適正な取扱いに関し必要な事項は、別に条例で定める。

第7章 参画及び協働

(町民参画の推進)

第21条 町長等は、幅広い町民の参画を得てまちづくりを推進するため、政策の企画、立案、実施及び評価並びに見直しの過程において、多様な手段による参画の機会を設けるよう努めなければならない。

2 町長等は、まちづくりへの参画に関する町民の意思、意見及び要望等を尊重し、適切に対処しなければならない。

(男女共同参画の推進)

第22条 町民及び町は、社会のあらゆる分野で男女が互いに人権を尊重し、社会の対等な構成員として、個性と能力が発揮できるよう、男女共同参画を推進しなければならない。

2 男女共同参画の推進に関し必要な事項は、別に条例で定める。

(子どもの参画推進)

第23条 子どもは、自治の主体の一員として、それぞれの年齢に応じて、まちづくりに参画することができる。

2 町民及び町は、子どもが安全かつ健全に成長できる環境を整えなければならない。

3 町民及び町は、子どものまちづくりへの参画を積極的に推進しなければならない。

(参画の対象)

第24条 町長等は、政策の形成及びその実施過程への町民の参画を保障するため、次に掲げるもののうち町民の生活に重要な影響を及ぼすものについては、町民に意見を求めなければならない。

(1) 計画の策定、変更又は廃止

(2) 条例の制定、改正又は廃止

(3) 施策の実施、変更又は廃止

(参画の方法)

第25条 町長等は、町民に意見を求めるときは、パブリックコメント、アンケート調査及び公聴会等の開催その他適切な方法により実施するものとする。

2 町民に意見を求めることに関し必要な事項は、別に定める。

(協働の推進)

第26条 町民及び町は、次に掲げることを基本とし、情報の共有の下に協働によるまちづくりを推進するものとする。

(1) 対等な社会の構成員として、相互の自発性及び自主性を尊重するとともに、相互の役割を認識し、理解を深めること。

(2) 目的を共有するとともに、まちづくりの計画、実施、評価及び見直しの過程において相互の意見及び行動を反映させ、その成果を公表すること。

2 町は、協働によるまちづくりを推進するに当たり、町民活動の自発性を尊重し、支援するよう努めなければならない。

第8章 住民投票

(住民投票の実施)

第27条 町長は、町政に関わる重要事項について、広く町民の意思を把握するため、住民投票を実施することができる。

2 住民投票の実施に関し必要な事項は、別に条例で定める。

3 町民及び町は、住民投票の結果を尊重しなければならない。

(住民投票の発議及び請求)

第28条 桂川町の議会の議員及び町長の選挙権を有する者(以下「有権者」という。)は、町政に関わる重要事項について、その総数の50分の1以上の者の連署をもつて、町長に住民投票の請求をすることができる。

2 町長は、前項の請求があつたときは、意見を付けてこれを議会に付議しなければならない。

3 議員は、議員定数の12分の1以上の賛成を得て、住民投票の実施について発議することができる。

4 町長は、前2項の場合において、議会が出席議員の過半数の賛成により議決したときは、住民投票を実施しなければならない。

5 町長は、第1項の請求に係る署名者数が有権者の総数の3分の1を超えたときは、第2項の規定によることなく、住民投票を実施しなければならない。

第9章 地域コミュニティ

(地域コミュニティ活動への参画等)

第29条 町民は、地域コミュニティが行う多様な活動(以下「地域コミュニティ活動」という。)に積極的に参加することにより、これを守り育てるよう努めるものとする。

2 町民は、地域コミュニティ活動への参加を通して、共生する地域住民とのつながりを強くするとともに、地域の抱える課題を共有し、その解決に向けて計画的に取り組み、住みよい地域社会の維持形成に努めるものとする。

3 地域コミュニティは、その活動内容及び運営状況を明らかにすることにより、その活動について、町民の理解及び共感を得られるよう努めるものとする。

4 町民は、地域コミュニティ活動を展開していく中で、新たな人材の育成とともに、参画しやすい開かれた体制づくりに努めるものとする。

5 地域コミュニティは、他の地域コミュニティの自主性を尊重しながら、相互間の交流及び連携に努めるものとする。

(地域コミュニティ活動への積極的な支援)

第30条 町は、町民活動の重要な担い手である地域コミュニティの活動を尊重するとともに、その活動の推進及び指導者の育成など、まちづくりに関する必要な支援に努めなければならない。

(学校、家庭及び地域の連携)

第31条 教育委員会は、学校、家庭及び地域との連携を深め、保護者及び地域住民等の学校運営への参加を積極的に進めることにより、地域の声や力を学校運営に反映させ、地域に開かれた活力ある学校づくりの推進に努めなければならない。

第10章 環境

(環境への配慮)

第32条 町民及び町は、貴重な自然環境と快適な生活環境を保全し、将来にわたつて良好な環境を確保できるよう努めなければならない。

2 町は、前項の規定に基づく施策の展開を図るとともに、町民への啓発に努めなければならない。

第11章 連携及び交流等

(国及び県との連携協力)

第33条 町は、地方自治の本旨を踏まえ、必要に応じて、それぞれ適切な役割分担の下、国及び県と連携し、協力するものとする。

(他の地方公共団体等との連携)

第34条 町は、他の地方公共団体及び関係機関と積極的な情報交換及び相互理解を図り、連携協力して広域的な共通課題の解決及びまちづくりに取り組まなければならない。

(町外の人々との交流)

第35条 町民及び町は、町外の人々と環境、福祉及び観光等共通する課題について積極的に情報交換を行うとともに、交流を深め、その人々の知恵及び意見をまちづくりに活用するよう努めるものとする。

(多文化共生)

第36条 町民及び町は、多様な文化の共生を目指すまちづくりを進めるため、互いの国籍、民族又は文化を理解し、尊重するよう努めなければならない。

第12章 条例の見直し等

(条例の検討及び見直し)

第37条 町は、5年を超えない期間ごとに、この条例の内容を検討し、その結果に基づいて見直し等の必要な措置を講ずるものとする。

(自治基本条例推進委員会の設置)

第38条 町長は、この条例の趣旨及び目的に沿つた自治の推進を図るため、桂川町自治基本条例推進委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

2 委員会は、町長の諮問に応じ、次に掲げる事項を調査審議する。

(1) この条例の運用及び見直しに関する事項

(2) 前号に掲げるもののほか、自治の推進に関する重要事項

3 前項に定めるもののほか、委員会は、この条例の適正な運用及び見直しに関し、町長に意見を述べることができる。

(委員会の組織等)

第39条 委員会は、委員8人以内をもつて組織する。

2 委員会の委員は、次に掲げる者のうちから町長が委嘱する。

(1) 地方自治に見識を有する者 2人以内

(2) 公共的団体が推薦する者 2人以内

(3) 町民からの公募による者 4人以内

3 委員会の委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。

4 前3項に定めるもののほか、委員会の運営に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

この条例は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。

桂川町自治基本条例

平成26年10月2日 条例第8号

(平成27年4月1日施行)

体系情報
第1編 規/第2章
沿革情報
平成26年10月2日 条例第8号