○越谷市自治基本条例

平成21年6月19日

条例第20号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 自治の基本理念と基本原則(第4条―第7条)

第3章 豊かな地域環境の創造(第8条・第9条)

第4章 市民・コミュニティ組織(第10条―第12条)

第5章 議会・市長等(第13条―第22条)

第6章 参加と協働(第23条―第27条)

第7章 条例の実効性の確保(第28条・第29条)

附則

前文

わたしたちのまち越谷市は、古くは日光街道の宿場町として栄えた歴史と文化の香り高いまちです。昭和33年(1958年)に市となって以来、都市化がすすみ、埼玉県東南部地域の中核的な都市として発展してきました。その中にあって、首都近郊にありながら、貴重な農地も残る水と緑の豊かなまちです。

わたしたちは、将来にわたり、先人が残した土の香りと人の温もりを感じる風土を受け継ぎながら、自然と都会の良さが調和した持続発展性のある都市、すべての市民が人間として尊重され、人の和が大切にされる人間性豊かな都市を目指して、越谷のまちづくりをすすめます。

わたしたちは、地方分権の進展や社会環境の大きな変化の中で、市民としてまちづくりに参加する喜びが実感でき、それぞれの思いがまちづくりにつながるような参加と協働による自治のまちづくりに取り組み、それを一層すすめるための自治力の向上に努めます。そして、水と緑と太陽に恵まれ、人々のふれあいと連帯の中で、平和で安全・安心・快適に、しかも楽しくいきいきと幸せに暮らすことのできる豊かな地域環境を創造し、住みよい越谷市の実現に努めます。

わたしたち市民および市は、自治のまちづくりのさらなる推進を図るため、ここに、市政運営の最高規範となるこの条例を制定します。

第1章 総則

(条例の目的)

第1条 この条例は、本市における自治のまちづくりの基本理念および目標ならびに市政に関する基本的事項を定めることにより、「自治の推進」と「豊かな地域環境の創造」を図り、住みよい自治のまちの実現に寄与することを目的とします。

(最高規範としての条例の位置づけ)

第2条 この条例は、市政運営の最高規範であり、市の条例、規則等の解釈・運用ならびに「基本構想」等の諸計画の策定および施策の施行などのすべてにおいて、その拠り所になります。

2 この条例の制定に伴い、既存の他の条例、規則等はこの条例の趣旨にそって整合が図られるとともに、新たに条例、規則等を制定または改廃する際には、この条例の内容を十分踏まえるなど、全体として体系化を図ります。

(主な用語の定義)

第3条 この条例において、次に掲げる用語の定義は以下のとおりです。

(1) 市民 市内において、住み、働き、学び、または活動する個人や団体をいいます。

(2) 市 市民の信託を受けてまちづくりを行う市議会および市長その他の執行機関をいいます。

(3) 市長等 市長その他の執行機関をいいます。

(4) まちづくり 市民生活における市民および市が関わるすべての公共分野での活動をいいます。

第2章 自治の基本理念と基本原則

(自治の基本理念)

第4条 市民および市は、市民一人一人が人間として尊重され、まちづくりの主体であることを基本に、自治のまちづくりに取り組みます。

(参加の原則)

第5条 市は、市民の参加を基本とした市政運営を推進します。

(協働の原則)

第6条 市民および市は、協働を基本としたまちづくりに取り組みます。

(情報共有の原則)

第7条 市民および市は、まちづくりに取り組むうえで必要な市政に関する情報を共有します。

第3章 豊かな地域環境の創造

(豊かな地域環境を創るための基本理念)

第8条 市民および市は、人、自然、文化を財産として大切にしていくとともに、協働して豊かな地域環境を創造し、誰もが安心し、楽しく生活していけるまちを創ります。

(協働による豊かな地域環境の創造)

第9条 市民および市は、市民が主体的にかかわりあい、助けあい、学びあいながらいきいきと生活し、未来にわたって豊かな人間関係と、安全で安心な生活環境を受け継いでいけるまちづくりをすすめます。

2 市民および市は、自然環境の保護、保全および創出に努めるとともに、人と自然との共生を図り、すべての人が快適で健やかに生活していけるまちづくりをすすめます。

3 市民および市は、越谷の歴史、伝統を大切にするとともに、スポーツ・レクリエーションおよび芸術活動を楽しみながら、市民が主体的に新たな文化を育成する、健康で心豊かなまちづくりをすすめます。

4 市民および市は、産業の発展と地域環境との調和を図り、持続可能で誰もが働きやすいまちづくりをすすめます。

第4章 市民・コミュニティ組織

(市民の権利)

第10条 市民は、主権者として意見を述べ、活動する等市政に参加する権利があります。

2 市民は、市政に関する情報を知る権利があります。

3 市民は、安全で安心な生活を営むため、各種の行政サービスを受ける権利があります。

4 子どもは、市民として尊重され、年齢に応じて市政に参加することができます。

(市民の責務)

第11条 市民は、お互いの人権、意見および行動を尊重し、地域の交流を深めるよう努めます。

2 市民は、積極的にまちづくりに参加し、自治を推進します。

3 市民は、まちづくりに参加するにあたっては、自らの発言と行動に責任を持つものとします。

4 市民は、行政サービスに伴う負担を分任します。

(地域コミュニティ組織と市民活動団体の役割)

第12条 地域を基盤とした地域コミュニティ組織は、その地域の住民相互の親睦、共通課題の解決等の地域社会の形成に役立つ活動を行い、人間性豊かなまちづくりをすすめます。

2 市民活動団体は、共通の目的や関心を持つ人が広く自主的に参加することによって構成され、その専門性や行動力を発揮して、市民の生活を支えあい、社会の課題解決に取り組み、市民が明るく楽しく生きるためのまちづくりをすすめます。

3 地域コミュニティ組織と市民活動団体は、連携を図り、協力してまちづくりをすすめます。

第5章 議会・市長等

(議会の役割と責務)

第13条 議会は、市民の意見を代弁する合議制の意思決定機関であり、市政運営に関する監視および評価の充実を図り、公益の実現に努めます。

2 議会は、市民の意見を積極的に反映させるために、立法および政策立案機能の向上に努めます。

3 議会は、その活動に関する情報を市民に提供して、開かれた議会運営に努めます。

4 議会は、市民に対し、議会の役割とそのあり方を明確にするよう努めます。

(議員の責務)

第14条 議員は、市民の意見を積極的に把握して、市政に反映させるよう努めます。

2 議員は、市民の意見を尊重しながら、審議および政策立案の活動に努めます。

3 議員は、議会における活動に関する情報を市民に提供して、分かりやすく説明するよう努めます。

(市長の責務)

第15条 市長は、本市を統轄し、代表する者として、公正かつ誠実に市政を執行し、市民の信託に応えます。

2 市長は、この条例を遵守し、本市における自治を推進します。

(市職員の責務)

第16条 市職員は、法令等を遵守し、この条例の趣旨に則して公正に職務を遂行します。

2 市職員は、市民のために働く者として、その能力の向上を図ります。

(公益保全のための通報)

第17条 市職員は、市政運営上の公正を妨げ、市政に対する市民の信頼を損なう行為、または、公益に反するおそれがある事実を知った場合は、その行為または事実を通報しなければなりません。

2 市職員は、通報したことにより不利益な取扱いを受けることはありません。

(市政運営の原則)

第18条 市長等は、公正で公平な視点に立って、効率的で効果的かつ透明性のある市政運営を迅速に推進します。

2 市長等は、多様な市民の要望を把握し、行政サービスの向上につなげ、市民福祉の増進に努めます。

3 市長等は、市政に関する情報を市民に提供するにあたっては、情報を市民に分かりやすく、広くいきわたるよう努めます。

4 市長等は、政策や施策の立案、実施および評価のそれぞれの過程において、その手続および経過、内容、効果を市民に分かりやすく説明します。

5 市長等は、市政の課題等に対応するため、法令等をその範囲内で弾力的に解釈・運用するよう努めます。

6 市長等は、国や県、他の自治体と対等な立場で連携を図り、協力して自治の推進に努めます。

(財政運営)

第19条 市は、自主財源の確保に努めるとともに、国や県に対して財源移譲を積極的に働きかけるなど、財政基盤の強化に努めます。

2 市長は、長期的な展望に立って財政計画を策定し、「基本構想」をはじめとする重要な計画および行政評価等の結果を基に予算編成するとともに、計画的で健全な財政運営に努めます。

3 市長は、予算編成、予算執行および決算等の財政状況に関連する十分な情報を市民に分かりやすく公表します。

(行政評価)

第20条 市長等は、効率的で効果的な市政運営を図るため、執行機関内部および外部による評価を実施します。

2 市長等は、前項による評価の結果を市民に分かりやすく公表するとともに、市政に反映させるよう努めます。

(組織)

第21条 市長等は、その組織が政策課題に的確に対応できるよう機能的であるとともに、組織相互の連携を保ちつつ横断的な調整を図ります。

2 市長等は、その組織が市民にとって分かりやすく、社会経済情勢の変化に対応できるよう、必要に応じて見直しを図ります。

(危機管理)

第22条 市長等は、市民の生命、身体および財産に重大な被害が生じ、または生じるおそれがある事態等に的確に対応するための体制を整備し、市民生活の安全確保に努めます。

2 市民は、災害等の発生時に自らの安全確保を図るとともに、近隣同士で助け合えるように日常的な交流を通じて、相互の信頼関係を築くことに努めます。

第6章 参加と協働

(市民の市政への参加)

第23条 市長等は、市民の市政への参加を保障するため、政策や施策の立案、実施および評価のそれぞれの過程において、多様な参加が可能となる制度の整備に努めます。

(審議会等への参加)

第24条 市長等は、審議会等に、公募の委員を加えるよう努めます。

2 市長等は、前項の公募を行うにあたっては、参加しやすい環境の整備に努めます。

(地域コミュニティ組織・市民活動団体との協働と活動への支援)

第25条 市長等は、地域コミュニティ組織や市民活動団体との協働によるまちづくりを推進します。

2 市長等は、地域コミュニティ組織や市民活動団体の主体的な公共分野での活動に対し、その活動促進のための支援に努めます。

(意見公募手続)

第26条 市長等は、「基本構想」をはじめとする重要な計画等の策定にあたっては、あらかじめ計画案等を公表したうえで、市民から意見を募る手続きを行います。

2 市長等は、前項の手続きにより提出された意見に対する考え方を取りまとめて公表します。

(住民投票)

第27条 市内に住所を有する年齢満18歳以上の者で別に規則で定めるものは、市の権限に属する市政の重要事項について、その総数の50分の1以上の者の連署をもって、条例案を添え、その代表者から市長に対して住民投票の実施を請求することができます。

2 前項の条例案において、投票に付すべき事項、投票の手続、投票資格要件その他住民投票の実施に関し必要な事項を定めます。

3 前2項に掲げるもののほか、第1項による住民投票の請求の処置等に関しては、地方自治法(昭和22年法律第67号)第74条第2項から第4項までおよび第7項から第9項まで、第74条の2第1項から第6項までならびに第74条の3第1項から第3項までの規定の例によります。

4 市は、住民投票の結果を尊重します。

第7章 条例の実効性の確保

(推進会議)

第28条 市長は、この条例の実効性を確保するため、別に条例で定めるところにより、附属機関として、自治基本条例に関する推進会議を設置します。

(条例の見直し)

第29条 市長は、この条例の内容について検証し、必要に応じて見直します。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成21年9月1日から施行します。ただし、第27条の規定は同年12月1日から、第28条の規定は同条の規定により設置する推進会議に関する条例の施行の日から、次項および第3項の規定は公布の日から施行します。

(越谷市自治基本条例審議会設置条例の廃止)

2 越谷市自治基本条例審議会設置条例(平成19年条例第25号)は、廃止する。

(越谷市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)

3 越谷市特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(昭和36年条例第4号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

附 則(平成21年条例第30号)

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成23年条例第9号)

この条例は、公布の日から施行する。

越谷市自治基本条例

平成21年6月19日 条例第20号

(平成23年9月30日施行)

体系情報
第1編 規/第2章 自治基本条例・市民憲章等
沿革情報
平成21年6月19日 条例第20号
平成21年11月30日 条例第30号
平成23年9月30日 条例第9号