○熊本市オンブズマン条例〔オンブズマン事務局〕

平成23年3月17日

条例第10号

目次

第1章 総則(第1条―第5条)

第2章 オンブズマンの管轄等(第6条・第7条)

第3章 オンブズマンの組織等(第8条―第12条)

第4章 苦情の処理等(第13条―第24条)

第5章 補則(第25条―第28条)

附則

第1章 総則

(設置)

第1条 市政に関する苦情を簡易迅速に処理し、及び市政を監視し、並びに非違の是正等の措置(以下「是正等の措置」という。)を講ずるよう勧告し、及び制度の改善を求める意見を表明することにより、市民の権利及び利益の保護を図り、もって市政に対する市民の理解と信頼の確保に資するため、熊本市自治基本条例(平成21年条例第37号)第23条の規定に基づき、熊本市オンブズマン(以下「オンブズマン」という。)を設置する。

(定義)

第2条 この条例において「市の機関」とは、市長、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会、公営企業管理者及び消防長をいう。

(オンブズマンの責務)

第3条 オンブズマンは、市民の権利及び利益の擁護者として職務を行わなければならない。

2 オンブズマンは、中立的な立場で公平かつ適切に職務を遂行しなければならない。

3 オンブズマンは、迅速に職務を遂行しなければならない。

4 オンブズマンは、市の機関と連携を図り、職務の円滑な遂行に努めなければならない。

5 オンブズマンは、市政に関して、広く情報収集に努めなければならない。

6 オンブズマンは、その地位を政党又は政治的目的のために利用してはならない。

(市の機関の責務)

第4条 市の機関は、オンブズマンの職務の遂行に関し、その独立性を尊重しなければならない。

2 市の機関は、オンブズマンの職務の遂行に関し、積極的な協力援助に努めなければならない。

(市民等の責務)

第5条 市民その他この制度を利用するものは、第1条に規定するオンブズマンの設置の目的を達成するため、この制度が適正かつ円滑に運営されるよう協力することに努めるものとする。

第2章 オンブズマンの管轄等

(管轄)

第6条 オンブズマンの管轄は、市の機関の業務の執行に関する事項及び当該業務に関する職員の行為(以下「市の業務」という。)とする。ただし、次に掲げる事項については、除くものとする。

(1) 判決、裁決等を求め現に係争中の事項及び判決、裁決等により確定した事項

(2) 請求に基づき、現に監査を実施している事項及び監査を完了した事項

(3) 議会に関する事項

(4) 職員の自己の勤務内容及び待遇に関する事項

(5) オンブズマンの職務に関する事項

(職務)

第7条 オンブズマンは、次に掲げる職務を行う。

(1) 市政に関する苦情を調査すること。

(2) 前号の苦情に係る調査に基づき見解を示し、必要と認めるときは、市の業務に関し、是正等の措置を講ずるよう勧告し、又は制度の改善を求める意見を表明すること。

(3) 前号に規定する勧告及び意見表明の内容を公表すること。

2 オンブズマンは、常に市政を監視し、自己の発意に基づき、市の業務に関し事案を取り上げ、これを調査することができる。この場合においては、前項第2号及び第3号を準用する。

第3章 オンブズマンの組織等

(組織等)

第8条 オンブズマンの定数は2人とし、そのうち1人を代表オンブズマンとする。

2 オンブズマンは、人格が高潔で社会的信望が厚く、行政に関し優れた識見を有する者のうちから、市長が議会の同意を得て委嘱する。

3 オンブズマンの任期は、2年とする。ただし、1回に限り再任することができる。

(秘密を守る義務)

第9条 オンブズマンは、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

(解嘱)

第10条 市長は、オンブズマンが心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認める場合、職務上の義務違反その他オンブズマンたるにふさわしくない非行があると認める場合又は次条各項の規定に反する場合は、議会の同意を得て解嘱することができる。

(兼職等の禁止)

第11条 オンブズマンは、衆議院議員若しくは参議院議員、地方公共団体の議会の議員若しくは長又は政党その他の政治団体の役員と兼ねてはならない。

2 オンブズマンは、本市と特別な利害関係のある企業その他の団体の役員と兼ねてはならない。

(合議)

第12条 次に掲げる事項の決定は、オンブズマンの合議によるものとする。

(1) 市の機関に対して行う勧告及び意見表明に関すること。

(2) オンブズマンの職務執行の一般方針に関すること。

(3) オンブズマンの活動状況の報告に関すること。

(4) 前3号に掲げるもののほか、オンブズマンが必要と認める事項

第4章 苦情の処理等

(苦情の申立て)

第13条 何人も、オンブズマンに対し、市の業務について、苦情を申し立てることができる。

(苦情の申立手続)

第14条 苦情を申し立てようとするものは、書面により行わなければならない。ただし、書面によることができない場合は、口頭による申立てもできる。

2 前項の書面に記載する事項(前項ただし書に規定する場合にあっては、口頭で申し述べる事項)は、次に掲げる事項とする。

(1) 苦情を申し立てようとするものの氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)

(2) 苦情の申立ての趣旨及び理由並びに当該申立てに係る事実のあった年月日

(3) 行政不服審査法(平成26年法律第68号)に基づく不服申立てその他他の制度による手続の有無

3 苦情の申立ては、代理人によってすることができる。

(平28条例31・一部改正)

(調査対象外事項)

第15条 オンブズマンは、苦情の申立てが次の各号のいずれかに該当すると認める場合は、当該苦情を調査しないものとする。

(1) 苦情の申立てに係る事項が、第6条各号のいずれかに該当するとき。

(2) 苦情の申立てに係る事実について、当該申立てを行ったものが自身の利害を有しないとき。

(3) 苦情の申立てに係る事実のあった日又は終わった日から1年以上経過しているとき。ただし、規則で定める事由に該当するとき又はオンブズマンが正当な理由があると認めるときは、この限りでない。

(4) 虚偽その他正当な理由がないと認められるとき。

(5) 前各号に掲げるもののほか、調査が相当でないと認められるとき。

(調査の開始・不開始に係る通知)

第16条 オンブズマンは、苦情の申立てに係る調査を開始するときは、苦情を申し立てたもの(以下「苦情申立人」という。)に対し、その旨を速やかに通知しなければならない。

2 オンブズマンは、前条の規定により苦情を調査しないときは、苦情申立人に対し、理由を付してその旨を速やかに通知しなければならない。

3 オンブズマンは、申立てに係る苦情又は自己の発意に基づき取り上げた事案(以下「苦情等」という。)の調査を開始するときは、関係する市の機関(以下「調査対象機関」という。)に対し、その旨を速やかに通知しなければならない。

(調査の中止)

第17条 オンブズマンは、苦情等の調査を開始した後においても、必要がないと認めるときは、調査を中止することができる。

2 オンブズマンは、前項の規定により苦情等の調査を中止したときは、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に掲げるものに対し、理由を付してその旨を速やかに通知しなければならない。

(1) 苦情の申立てに係る調査 苦情申立人及び調査対象機関

(2) オンブズマンの発意に基づく調査 調査対象機関

(調査方法)

第18条 オンブズマンは、苦情等の調査のため必要があると認めるときは、調査対象機関に対し説明を求め、その保有する帳簿、書類その他記録の閲覧若しくは提出を求め、又は実地調査をすることができる。

2 オンブズマンは、苦情等の調査のため必要があると認めるときは、関係人又は関係機関(調査対象機関を除く。)に対し、同意を得て事情を聴取し、又は書類提出若しくは実地調査の協力を求めることができる。

3 オンブズマンは、専門的な事項について、必要があると認めるときは、専門的機関に対し調査、鑑定、分析等の依頼をすることができる。

(外郭団体等の調査の協力)

第19条 地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第140条の7第1項に規定する法人及び本市が設立時から財政的支援又は人的支援を行いその運営に関与し、本市と密接な関係を有する法人であって、規則で定める団体は、当該団体が受ける市の補助金の執行に係る苦情等の調査について協力するよう努めるものとする。

2 地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者は、その管理する公の施設の管理業務に関する苦情等の調査について協力するよう努めるものとする。

(調査結果の通知)

第20条 オンブズマンは、苦情等の調査を完了したときは、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に掲げるものに対し、速やかに調査の結果に自らの見解を添えて通知しなければならない。

(1) 苦情の申立てに係る調査 苦情申立人及び調査対象機関

(2) オンブズマンの発意に基づく調査 調査対象機関

(勧告又は意見表明の通知)

第21条 オンブズマンは、苦情の申立てに係る調査の結果、調査対象機関に対し第7条に規定する勧告又は意見表明をしたときは、苦情申立人に対し、その旨を速やかに通知しなければならない。

(勧告又は意見表明の尊重)

第22条 第7条に規定する勧告又は意見表明を受けた市の機関は、当該勧告又は意見表明を尊重しなければならない。

(措置の状況の報告)

第23条 オンブズマンは、第7条に規定する勧告又は意見表明をしたときは、当該勧告又は意見表明を受けた市の機関に対し、是正等の措置又は制度の改善の状況について報告を求めるものとする。

2 前項の規定により報告を求められた市の機関は、当該報告を求められた日の翌日から起算して60日以内にオンブズマンに対し、是正等の措置又は制度の改善の状況について報告するものとする。ただし、是正等の措置を講ずること又は制度の改善を行うことができない特別な理由があるときは、その理由を報告しなければならない。

3 オンブズマンは、申立てに係る苦情について、前項の規定による報告があったときは、苦情申立人に対し、その旨を速やかに通知しなければならない。

(勧告等の公表)

第24条 オンブズマンは、第7条に規定する勧告若しくは意見表明又は前条第2項の規定による報告の内容を規則で定めるところにより公表するものとする。

2 オンブズマンは、前項の規定による公表をするに当たっては、熊本市情報公開条例(平成10年条例第33号)及び熊本市個人情報保護条例(平成13年条例第43号)の趣旨に基づき、個人情報等の保護について最大限の配慮をしなければならない。

第5章 補則

(活動状況の報告)

第25条 オンブズマンは、毎年度、規則で定めるところにより、運営状況について市長及び議会に報告するとともにこれを公表する。

(事務局)

第26条 オンブズマンに関する事務を処理するため、事務局を置く。

(専門調査員)

第27条 オンブズマンの職務の遂行を補佐するため、専門調査員を置く。

2 専門調査員は、行政に関し優れた識見を有する者のうちから、市長が委嘱する。

3 第3条第9条及び第11条の規定は、専門調査員について準用する。

(委任)

第28条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

この条例は、規則で定める日から施行する。ただし、オンブズマン及び専門調査員の委嘱に関する規定は、公布の日から施行する。

(平成23年規則第74号で平成23年11月1日から施行)

附 則(平成28年3月24日条例第31号)

1 この条例は、平成28年4月1日から施行する。

2 行政庁の処分又は不作為についての不服申立てであって、この条例の施行の日前にされた行政庁の処分又は同日前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、なお従前の例による。

熊本市オンブズマン条例

平成23年3月17日 条例第10号

(平成28年4月1日施行)

体系情報
第1編 則/第2章
沿革情報
平成23年3月17日 条例第10号
平成28年3月24日 条例第31号