○秋田県犯罪被害者等支援条例

平成二十五年三月十五日

秋田県条例第十九号

秋田県犯罪被害者等支援条例

目次

第一章 総則(第一条―第七条)

第二章 基本的施策(第八条―第十九条)

第三章 秋田県犯罪被害者等支援推進会議(第二十条―第二十四条)

附則

第一章 総則

(目的)

第一条 この条例は、犯罪被害者等支援について、基本理念を定め、並びに県、県民、事業者及び民間支援団体の責務を明らかにするとともに、犯罪被害者等支援のための施策の基本的な事項を定めることにより、犯罪被害者等支援のための施策を総合的かつ計画的に推進し、もって犯罪被害者の受けた被害の早期の回復及び軽減を図るとともに、犯罪被害者等を支える地域社会の形成の促進を図ることを目的とする。

(定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

 犯罪等 犯罪及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

 犯罪被害者等 犯罪等により害を被った者及びその家族(配偶者にあっては、婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者(以下「内縁の配偶者等」という。)を含む。)又は遺族(配偶者にあっては、内縁の配偶者等を含む。)

 犯罪被害者等支援 犯罪被害者等が、その受けた被害を回復し、又は軽減し、再び平穏な生活を営むことができるようにするための取組をいう。

 民間支援団体 犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律(昭和五十五年法律第三十六号)第二十三条第一項に規定する犯罪被害者等早期援助団体その他の犯罪被害者等支援を行う民間の団体をいう。

(基本理念)

第三条 犯罪被害者等支援は、次に掲げる事項を基本理念として行われなければならない。

 犯罪被害者等の個人としての尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障されること。

 犯罪被害者等の立場に立った適切かつきめ細かな支援が、途切れることなく提供されること。

 犯罪被害者等が、共に生きる地域社会の一員として尊重され、不当な差別的取扱いを受けることがないようにすること。

 犯罪被害者等が、被害を受けたときから再び平穏な生活を営むことができるようになるまでの間、様々な支援を必要とすることを踏まえ、国、県、市町村、民間支援団体その他の関係する者が相互に連携し、協力すること。

(県の責務)

第四条 県は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、犯罪被害者等支援のための施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。

(県民の責務)

第五条 県民は、基本理念にのっとり、犯罪被害者等の置かれている状況及び犯罪被害者等支援の必要性についての理解を深め、犯罪被害者等の名誉又は生活の平穏を害することのないように十分配慮するとともに、国、県及び市町村が行う犯罪被害者等支援に協力するように努めなければならない。

(事業者の責務)

第六条 事業者は、基本理念にのっとり、犯罪被害者等が置かれている状況及び犯罪被害者等支援の必要性について理解を深め、犯罪被害者等に対して犯罪等による被害を理由とした不利益な取扱いをすることがないように十分配慮するとともに、国、県及び市町村が実施する犯罪被害者等支援のための施策に協力するように努めなければならない。

(民間支援団体の責務)

第七条 民間支援団体は、基本理念にのっとり、犯罪被害者等支援に関する専門的な知識及び経験を活用し、犯罪被害者等支援を行うとともに、国、県及び市町村が行う犯罪被害者等支援に協力するように努めなければならない。

第二章 基本的施策

(基本計画)

第八条 知事は、犯罪被害者等支援のための施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、犯罪被害者等支援に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を定めなければならない。

2 基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

 総合的かつ長期的に講ずべき犯罪被害者等支援のための施策の大綱

 前号に掲げるもののほか、犯罪被害者等支援のための施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 知事は、基本計画を定めようとするときは、あらかじめ、秋田県犯罪被害者等支援推進会議の意見を聴くほか、県民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。

4 知事は、基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

5 前二項の規定は、基本計画の変更について準用する。

(心身に受けた影響からの回復)

第九条 県は、犯罪被害者等が心理的外傷その他犯罪等により心身に受けた影響から回復できるようにするため、その心身の状況等に応じた適切な保健医療サービス及び福祉サービスが提供されるように必要な施策を講ずるものとする。

(安全の確保)

第十条 県は、犯罪被害者等が更なる犯罪等により被害を受けることを防止し、その安全を確保するため、一時保護、施設への入所による保護、防犯に係る指導、犯罪被害者等に係る個人情報の適切な取扱いの確保その他の必要な施策を講ずるものとする。

(居住の安定)

第十一条 県は、犯罪等により従前の住居に居住することが困難となった犯罪被害者等の居住の安定を図るため、県営住宅(秋田県営住宅条例(平成十四年秋田県条例第三十二号)第三条第一号に規定する県営住宅をいう。)への入居における特別の配慮その他の必要な施策を講ずるものとする。

(雇用の安定)

第十二条 県は、犯罪被害者等の雇用の安定を図るため、犯罪被害者等が置かれている状況について事業者の理解を深めるための啓発活動その他の必要な施策を講ずるものとする。

(経済的な助成に関する情報の提供等)

第十三条 県は、犯罪被害者等が受けた被害による経済的負担の軽減を図るため、経済的な助成に関する情報の提供及び助言を行うものとする。

(連携体制の整備)

第十四条 県は、犯罪被害者等からの各種の相談に総合的に応ずることができるようにするため、国、市町村、民間支援団体その他の関係機関との連携の強化その他必要な体制を整備するものとする。

(人材の育成)

第十五条 県は、犯罪被害者等支援の推進に寄与する人材の育成を図るため、犯罪被害者等支援に関する研修の実施その他の必要な施策を講ずるものとする。

(民間支援団体に対する援助)

第十六条 県は、民間支援団体の活動の促進を図るため、犯罪被害者等支援に関する情報の提供その他の必要な施策を講ずるものとする。

(県民等の理解の増進)

第十七条 県は、犯罪被害者等の置かれている状況及び犯罪被害者等支援の必要性についての県民及び事業者の関心と理解を深めるため、犯罪被害を考える日を設けるほか、必要な教育活動及び広報その他の啓発活動を行うものとする。

2 犯罪被害を考える日は、六月三十日とする。

(年次報告)

第十八条 知事は、毎年、犯罪被害者等支援に関し県が講じた施策を明らかにする報告書を作成し、公表するものとする。

(市町村に対する協力)

第十九条 県は、市町村が犯罪被害者等支援のための施策を策定し、及び実施しようとするときは、情報の提供、助言その他の必要な協力を行うものとする。

第三章 秋田県犯罪被害者等支援推進会議

(設置及び所掌事務)

第二十条 第八条第三項の規定による諮問に応じて調査審議をさせるため、秋田県犯罪被害者等支援推進会議(以下「推進会議」という。)を置く。

2 推進会議は、前項に規定する調査審議をするほか、知事の諮問に応じ、犯罪被害者等支援の推進についての重要事項及び犯罪被害者等支援のための施策の実施状況を調査審議し、必要があると認める場合に知事に意見を述べることができる。

(組織及び委員の任期)

第二十一条 推進会議は、委員八人以内で組織する。

2 委員は、学識経験のある者、市町村の職員、民間支援団体の業務に従事する者、犯罪被害者等及び事業者のうちから知事が任命する。

3 委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 委員は、再任されることができる。

(会長)

第二十二条 推進会議に、会長を置く。

2 会長は、委員の互選によって定める。

3 会長は、推進会議を代表し、会務を総理する。

4 会長に事故があるときは、委員のうちから会長があらかじめ指名する者が、その職務を代理する。

(会議)

第二十三条 推進会議は、会長が招集する。

2 会長は、推進会議の議長となる。

3 推進会議は、委員の過半数が出席しなければ、会議を開くことができない。

4 推進会議の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。

(委任規定)

第二十四条 この章に定めるもののほか、推進会議の運営に関し必要な事項は、会長が推進会議に諮って定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成二十五年四月一日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際現に定められている県の犯罪被害者等支援に関する基本的な計画であって、犯罪被害者等支援のための施策の総合的かつ計画的な推進を図るためのものは、第八条第一項の規定により定められた基本計画とみなす。

(特別職の職員で非常勤のものの報酬および費用弁償に関する条例の一部改正)

3 特別職の職員で非常勤のものの報酬および費用弁償に関する条例(昭和三十一年秋田県条例第三十五号)の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

秋田県犯罪被害者等支援条例

平成25年3月15日 条例第19号

(平成25年4月1日施行)