○砺波市環境基本条例

平成16年11月1日

条例第117号

砺波平野に広がる美しい散居村の風景、チューリップに代表される花と屋敷林の緑に彩られた活気あふれるまち、歴史と風土によって培われてきた地域固有の生活様式など、砺波市には人々をひきつける多くの魅力がある。

多くの市民が、こうした優れた環境を享受できる本市に今後も住み続けることを望んでいる。

しかし、この優れた環境も、このまま永遠に続くものとは限らない。

実際、住宅団地の造成などによる都市化の進展や住環境の変化により、屋敷林が減少し、散居景観が少しずつ失われようとしている。

また、大量生産・大量消費の社会経済システムの中で身近な自然の恵みを減少させ、限りある資源やエネルギーを消費し、多量の廃棄物を生み出してきた。このような生活や生産活動は、市域だけではとどまらず地球規模での環境破壊をもたらしている。

このような認識のもとに、私たちは、花・緑・水・散居を総称した地域性豊かな「田園空間の保全」と市街地のゆとりとうるおいある個性的な「都市景観の創造」をキーワードとして人と自然が共生しながら、安全で安心して暮らせる快適な環境を実現し、これを将来の世代に継承することを目指し、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、環境基本法(平成5年法律第91号)に準じ、環境の保全及び創造について、基本理念を定め、並びに市、市民、事業者及び滞在者の責務を明らかにするとともに、環境の保全及び創造に関する施策の基本となる事項を定め、これに基づく施策を、市民参画の下に、総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の市民の健康で快適な生活の確保に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(2) 公害 事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下及び悪臭により、人の健康又は良好な環境に被害が生ずることをいう。

(3) 地球環境保全 人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で安全かつ快適な生活の確保に寄与するものをいう。

(基本理念)

第3条 環境の保全及び創造は、市民が健康で安全かつ快適な生活を営む上で必要とする良好な環境と貴重な歴史的文化遺産を確保し、これを将来の世代に継承していくことを目的として行わなければならない。

2 環境の保全及び創造は、人と自然とが共生し、資源には限りがあるとの認識の下、環境への負荷が少ない循環を基調とする社会を構築することを目的として、すべての者の積極的な取組によって行わなければならない。

3 地球環境保全は、人類共通の課題であるとともに、市民の健康で安全かつ快適な生活を将来にわたって確保する上で極めて重要であることから、すべての事業活動及び日常活動において推進されなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、環境の保全及び創造に関する総合的な施策を策定し、及び実施する責務を有する。

(市民の責務)

第5条 市民は、基本理念にのっとり、その日常生活に伴う環境への負荷の低減に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務を有する。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、これに伴う環境への負荷の低減その他環境の保全に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務を有する。

(滞在者の責務)

第7条 旅行者その他の滞在者は、基本理念にのっとり、環境の保全に自ら努めるとともに、市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力する責務を有する。

(施策の基本方針)

第8条 市は、基本理念にのっとり、環境の保全及び創造に関し、次に掲げる事項についての施策を実施するものとする。

(1) 公害の防止に関すること。

(2) 水、大気、土壌その他自然の構成要素の保全に関すること。

(3) 河川、水辺、農地、山林その他自然環境の体系的な保全に関すること。

(4) 良好な景観の形成及び歴史的文化遺産の保存に関すること。

(5) 野生生物の生息や種の保存等、多様で健全な生態系の確保に関すること。

(6) 地下水の合理的利用及びかん養対策に関すること。

(7) 廃棄物の発生の抑制及び減量化に関すること。

(8) 資源の循環的な利用、エネルギーの有効利用等に関すること。

(9) 地球温暖化の防止、オゾン層の保護その他地球環境の保全に関すること。

(10) 前各号に掲げるもののほか、環境への負荷の低減に関すること。

(環境基本計画の策定)

第9条 市長は、環境の保全及び創造に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、市の環境の保全及び創造に関する基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を定めなければならない。

2 環境基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 環境の保全及び創造に関する総合的かつ長期的な目標及び施策の大綱

(2) 前号に掲げるもののほか、環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は、環境基本計画を定めるに当たっては、市民の意見を反映するため、必要な措置を講ずるものとする。

4 市長は、環境基本計画を定めるに当たっては、砺波市環境審議会の意見を聴かなければならない。

5 市長は、環境基本計画を定めたときは、速やかにこれを公表しなければならない。

6 前3項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。

(年次報告)

第10条 市長は、毎年度、環境の状況並びに市が講じた環境の保全及び創造に関する状況を明らかにした報告書を作成し、これを公表するものとする。

(行動指針の策定等)

第11条 市は、環境基本計画に基づき、市民及び事業者と協働して、市、市民及び事業者がそれぞれの役割に応じて環境の保全及び創造に資するよう行動するための指針を定め、その普及及び啓発に努めるものとする。

(規制の措置)

第12条 市は、環境の保全上の支障を防止するため、必要な規制の措置を講ずるものとする。

(教育及び学習の振興等)

第13条 市は、関係機関と協力して環境の保全及び創造についての教育及び学習の振興並びに広報活動の充実により、市民及び事業者が環境の保全及び創造についての理解を深めるとともに、自発的な活動を行う意欲が増進されるように、教育学習の場の提供、指導者の確保その他必要な措置を講ずるものとする。

(民間団体等の自発的な活動の支援)

第14条 市は、事業者又は市民が組織する民間の団体(以下「民間団体等」という。)の環境の保全及び創造に資する自発的な活動が促進されるように、その活動の支援に関し中核となる団体の育成、知識の普及その他必要な措置を講ずるものとする。

(情報の提供)

第15条 市は、第13条の環境の保全及び創造についての教育及び学習の振興等並びに前条の自発的な活動の促進に資するため、個人及び法人の権利及び利益の保護に配慮しつつ、環境の保全及び創造についての必要な情報を適切に提供するよう努めるものとする。

(調査研究等)

第16条 市は、国、他の地方公共団体及び民間の研究機関との連携に努め、環境の保全及び創造についての調査研究その他の必要な措置を講ずるものとする。

(財政上の措置)

第17条 市は、環境の保全及び創造に関する施策を推進するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

(国及び他の地方公共団体等との協力)

第18条 市は、環境の保全等に関して広域的な取組を必要とする施策については、国及び他の地方公共団体等と協力し、その推進に努めるものとする。

(環境審議会)

第19条 市長の附属機関として、砺波市環境審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、市長の諮問に応じ、環境の保全及び創造についての基本的事項又は重要事項を調査審議するものとする。

3 審議会は、環境の保全及び創造に関する事項について、市長に意見を述べることができる。

4 審議会は、委員12人以内で組織する。

5 審議会の委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する。

(1) 市民から公募した者

(2) 環境の保全及び創造に関し学識経験を有する者

(3) 前2号に掲げる者のほか、市長が必要と認める者

6 審議会の委員の任期は、2年とする。ただし、委員が欠けた場合の補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。

7 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営について必要な事項は、別に定める。

(推進体制)

第20条 市長は、市の機関相互の緊密な連携及び施策の調整を図り、環境の保全及び創造に関する施策を推進するための体制を整備するものとする。

2 市は、市民及び民間団体等と協働して、環境の保全及び創造に関する施策を積極的に推進するための体制を整備するものとする。

(委任)

第21条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

附 則

この条例は、平成16年11月1日から施行する。

砺波市環境基本条例

平成16年11月1日 条例第117号

(平成16年11月1日施行)