○鳥取県希少野生動植物の保護に関する条例

平成13年12月21日

鳥取県条例第51号

鳥取県希少野生動植物の保護に関する条例

目次

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 特定希少野生動植物の個体の取扱いに関する規制

第1節 個体の所有者の義務等(第9条・第10条)

第2節 個体の捕獲等の禁止(第11条―第14条)

第3章 自然生態系保全地域(第15条―第23条)

第4章 保護管理事業(第24条―第26条)

第5章 雑則(第27条―第33条)

第6章 罰則(第34条―第38条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、県内に生息し、又は生育する多様な野生動植物が、本県の自然生態系の重要な構成要素であり、県民生活にとって重要である健全な自然環境の保持に欠かすことのできないものであることにかんがみ、県、県民及び事業者が一体となって、希少野生動植物の保護並びに希少野生動植物が生息し、又は生育し得る自然生態系の保全及び再生を図り、もって健全な自然環境を将来の県民に継承することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「希少野生動植物」とは、県内に生息し、又は生育する動植物の種(亜種又は変種がある種にあっては、その亜種又は変種とする。以下同じ。)のうち、次の各号のいずれかに該当するものとして知事が公告する種に該当するものをいう。

(1) 種の存続に支障を来す程度にその個体の数が著しく少ない野生動植物の種

(2) その個体の数が著しく減少しつつある野生動植物の種

(3) その個体の主要な生息地又は生育地が消滅しつつある野生動植物の種

(4) その個体の生息又は生育の環境が著しく悪化しつつある野生動植物の種

(5) 前各号に掲げるもののほか、種の存続に支障を来す事情がある野生動植物の種

2 この条例において「特定希少野生動植物」とは、希少野生動植物のうち、特に保護を図る必要があるものとして第4条の規定により知事が指定する種に該当するものをいう。

(希少野生動植物保護基本方針)

第3条 知事は、議会の議決を経て、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全(再生を含む。以下同じ。)のための基本方針(以下「希少野生動植物保護基本方針」という。)を定めるものとする。

2 希少野生動植物保護基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 希少野生動植物の保護に関する基本構想

(2) 特定希少野生動植物の種の指定に関する基本的な事項

(3) 特定希少野生動植物の個体(卵及び種子を含む。以下同じ。)の取扱いに関する基本的な事項

(4) 第15条第1項第17条第1項又は第18条第1項の規定による指定に関する基本的な事項

(5) 保護管理事業(特定希少野生動植物の個体の繁殖の促進、その生息地又は生育地の整備その他の特定希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全を図るための事業をいう。以下同じ。)に関する基本的な事項

(6) 前各号に掲げるもののほか、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に関する重要事項

3 知事は、希少野生動植物保護基本方針を定めようとするときは、あらかじめ鳥取県環境審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴かなければならない。

4 知事は、希少野生動植物保護基本方針を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

5 第1項及び前2項の規定は、希少野生動植物保護基本方針の変更について準用する。

6 この条例に基づく規則の制定改廃、この条例に基づく指定その他希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全のための施策及び事業の内容は、希少野生動植物保護基本方針と調和するものでなければならない。

(特定希少野生動植物の種の指定)

第4条 知事は、特定希少野生動植物の種の指定(以下この条において「指定」という。)をしようとするときは、あらかじめ、審議会の意見を聴くとともに、その旨を公告しなければならない。

2 前項の規定による公告があったときは、利害関係人は、当該公告の日から起算して30日を経過する日までの間に、知事に指定についての意見書を提出することができる。

3 知事は、指定について異議がある旨の前項の意見書の提出があったときその他指定に関し広く意見を聴く必要があると認めるときは、公聴会を開催するものとする。

4 知事は、指定をするときは、議会の議決を経て、その旨を公示しなければならない。

5 指定は、前項の規定による公示によってその効力を生ずる。

6 知事は、特定希少野生動植物の生息又は生育の状況の変化その他の事情の変化により指定の必要がなくなったと認めるとき、又は指定を継続することが適当でないと認めるときは、指定を解除しなければならない。

7 第1項から第5項までの規定は、前項の規定による指定の解除について準用する。

(県の責務)

第5条 県は、野生動植物が置かれている状況を常に把握するとともに、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、及び実施するものとする。

2 県は、教育活動、広報活動等を通じて、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全の必要性について県民及び事業者の理解を深めるよう適切な措置を講ずるものとする。

(県民等の責務)

第6条 県民及び事業者は、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に努めるとともに、前条第1項の県が実施する施策に協力しなければならない。

(財産権の尊重等)

第7条 この条例の適用に当たっては、関係者の所有権その他の財産権を尊重し、県民の生活の安定及び福祉の維持向上に配慮し、並びに県土の保全その他の公益との調整に留意しなければならない。

(地域開発施策等における配慮)

第8条 県は、地域の開発及び整備その他の希少野生動植物及びその生息し、又は生育する自然生態系に影響を及ぼすと認められる施策の策定及び実施に当たっては、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全について配慮しなければならない。

第2章 特定希少野生動植物の個体の取扱いに関する規制

第1節 個体の所有者の義務等

(個体の所有者等の義務)

第9条 特定希少野生動植物の個体の所有者又は占有者は、特定希少野生動植物を保護することの重要性を自覚し、その個体を適切に取り扱うように努めなければならない。

(助言又は指導)

第10条 知事は、特定希少野生動植物の保護のため必要があると認めるときは、特定希少野生動植物の個体の所有者又は占有者に対し、その個体の取扱いに関し必要な助言又は指導をすることができる。

第2節 個体の捕獲等の禁止

(捕獲等の禁止)

第11条 特定希少野生動植物(絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成4年法律第75号。以下「法」という。)第4条第3項の国内希少野生動植物種及び法第5条第1項の緊急指定種に該当するものを除く。以下この節において同じ。)の生きている個体は、捕獲、採取、殺傷又は損傷(以下「捕獲等」という。)をしてはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(1) 次条第1項の許可を受けてその許可に係る捕獲等をする場合

(2) 人の生命又は身体の保護その他の規則で定めるやむを得ない事由がある場合

2 前項の規定に違反して捕獲等をされた特定希少野生動植物の個体又はその加工品であって規則で定めるものは、譲り渡し、又は譲り受けてはならない。

(捕獲等の許可)

第12条 学術研究又は繁殖の目的その他規則で定める目的で特定希少野生動植物の生きている個体の捕獲等をしようとする者は、知事の許可を受けなければならない。

2 前項の許可を受けようとする者は、規則で定めるところにより、知事に許可の申請をしなければならない。

3 知事は、次の各号のいずれかに該当する場合は、前項の申請に係る捕獲等について第1項の許可をしてはならない。

(1) 捕獲等の目的が第1項に規定する目的に適合しない場合

(2) 捕獲等によって特定希少野生動植物の保護に支障を及ぼすおそれがある場合

(3) 捕獲等をする者が適当な飼育栽培施設を有しないことその他の事由により捕獲等に係る個体を適切に取り扱うことができないと認められる場合

4 知事は、特定希少野生動植物の保護のため必要があると認めるときは、その必要の限度において、第1項の許可に条件を付することができる。

5 知事は、第1項の許可をしたときは、規則で定めるところにより、許可証を交付しなければならない。

6 第1項の許可を受けた者のうち法人であるものその他その許可に係る捕獲等に他人を従事させることについてやむを得ない事由があるものとして規則で定めるものは、規則で定めるところにより、知事に申請をして、その者の監督の下にその許可に係る捕獲等に従事する者であることを証明する従事者証の交付を受けることができる。

7 第1項の許可を受けた者は、その者若しくはその者の監督の下にその許可に係る捕獲等に従事する者が第5項の許可証若しくは前項の従事者証を紛失し、又はその許可証若しくは従事者証が滅失したときは、規則で定めるところにより、知事に申請をして、その許可証又は従事者証の再交付を受けることができる。

8 第1項の許可を受けた者又はその者の監督の下にその許可に係る捕獲等に従事する者は、捕獲等をするときは、第5項の許可証又は第6項の従事者証を携帯しなければならない。

9 第1項の許可を受けて捕獲等をした者は、その捕獲等に係る個体を、適当な飼育栽培施設に収容することその他の規則で定める方法により適切に取り扱わなければならない。

(捕獲等許可者に対する措置命令等)

第13条 知事は、前条第1項の許可を受けた者が同条第9項の規定に違反し、又は同条第4項の規定により付された条件に違反した場合において、特定希少野生動植物の保護のため必要があると認めるときは、飼育栽培施設の改善その他の必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2 知事は、前条第1項の許可を受けた者がこの条例若しくはこの条例に基づく規則の規定又はこの条例に基づく処分に違反した場合において、特定希少野生動植物の保護に支障を及ぼすと認めるときは、その許可を取り消すことができる。

(報告徴収及び立入検査)

第14条 知事は、この条例の施行に必要な限度において、第12条第1項の許可を受けている者に対し、特定希少野生動植物の個体の取扱いの状況その他必要な事項について報告を求め、又はその職員に、特定希少野生動植物の個体の捕獲等に係る場所若しくは施設に立ち入り、特定希少野生動植物の個体、飼育栽培施設、書類その他の物件を検査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

2 前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3 第1項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第3章 自然生態系保全地域

(指定)

第15条 知事は、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全のため必要があると認めるときは、その個体の生息地又は生育地及びこれらと一体的に保全を図る必要がある区域であって、その個体の分布状況及び生態その他その個体の生息又は生育の状況を勘案して当該希少野生動植物の保護及びその生育し、又は生息する自然生態系の保全のため重要と認めるものを、自然生態系保全地域として指定することができる。ただし、法第36条第1項の規定により生息地等保護区に指定された区域については、当該指定に係る法第4条第3項の国内希少野生動植物種と同一の種を対象とする自然生態系保全地域として指定することはできない。

2 前項の規定による指定(以下この条及び次条第1項において「指定」という。)は、指定の区域、指定に係る希少野生動植物の種及び指定の区域の保全に関する指針(以下「指針」という。)を定めてするものとする。

3 知事は、指定をしようとするときは、あらかじめ、審議会及び関係市町村の意見を聴かなければならない。

4 知事は、指定をしようとするときは、あらかじめ、その旨並びに指定の区域、指定に係る希少野生動植物の種及び指針の案を公告しなければならない。この場合において、知事は、指定をしようとする区域の住民及び利害関係人に公告した事項を周知するために必要な措置を講じなければならない。

5 前項の規定による公告があったときは、指定をしようとする区域の住民及び利害関係人は、当該公告の日から起算して30日を経過する日までの間に、知事に指定の区域、指定に係る希少野生動植物の種及び指針の案についての意見書を提出することができる。

6 知事は、指定の区域、指定に係る希少野生動植物の種及び指針の案について異議がある旨の前項の意見書の提出があったときその他指定に関し広く意見を聴く必要があると認めるときは、公聴会を開催するものとする。

7 知事は、指定をするときは、その旨並びに指定の区域、指定に係る希少野生動植物の種及び指針を公示しなければならない。

8 指定は、前項の規定による公示によってその効力を生ずる。

9 知事は、自然生態系保全地域に係る希少野生動植物の生息又は生育の状況の変化その他の事情の変化により指定の必要がなくなったと認めるとき、又は指定を継続することが適当でないと認めるときは、指定を解除しなければならない。

10 第3項第7項及び第8項の規定は、前項の規定による指定の解除及び指定の区域の変更(区域を縮小するものに限る。次項において同じ。)について準用する。この場合において、第7項中「その旨並びに指定の区域、指定に係る希少野生動植物の種及び指針」とあるのは、「その旨及び解除又は変更に係る指定の区域」と読み替えるものとする。

11 第3項から第8項までの規定は、指定の変更(指定の区域の変更を除く。)について準用する。この場合において、第4項及び第7項中「指定の区域、指定に係る希少野生動植物の種及び指針」とあるのは、「指定の区域、指定に係る希少野生動植物の種及び指針(変更に係るものに限る。)」と読み替えるものとする。

(捕獲等の届出)

第16条 自然生態系保全地域の区域内において指定に係る希少野生動植物(特定希少野生動植物並びに法第4条第3項の国内希少野生動植物種及び法第5条第1項の緊急指定種に該当するものを除く。)の生きている個体の捕獲等をしようとする者は、あらかじめ、知事に規則で定める事項を届け出なければならない。ただし、人の生命又は身体の保護その他の規則で定めるやむを得ない事由がある場合は、この限りでない。

2 知事は、前項の規定による届出(以下この条において「届出」という。)があった場合において届出に係る捕獲等が指針に適合しないものであるときは、届出をした者に対し、届出に係る捕獲等をすることを禁止し、又は制限することができる。

3 前項の規定による命令は、届出があった日から起算して30日(30日を経過する日までの間に同項の規定による命令をすることができない合理的な理由があるときは、届出があった日から起算して60日を超えない範囲内で知事が定める期間)を経過した後又は第5項ただし書の規定による通知をした後は、することができない。

4 知事は、前項の規定により期間を定めたときは、これに係る届出をした者に対し、遅滞なく、その旨及びその理由を通知しなければならない。

5 届出をした者は、届出をした日から起算して30日(第3項の規定により知事が期間を定めたときは、その期間)を経過した後でなければ、届出に係る捕獲等に着手してはならない。ただし、知事が希少野生動植物の保護に支障を及ぼすおそれがないと認めてその者に通知したときは、この限りでない。

(保護管理地区)

第17条 知事は、自然生態系保全地域の区域内で特定希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全のため特に必要があると認める区域を保護管理地区として指定することができる。

2 第15条第2項から第11項までの規定は、前項の規定による指定、その指定の解除及びその指定の変更について準用する。この場合において、これらの規定中「希少野生動植物」とあるのは、「特定希少野生動植物」と読み替えるものとする。

3 保護管理地区の区域内(第8号に掲げる行為については、同号に規定する湖沼又は湿原の周辺1キロメートルの区域内。第20条第1項及び第21条第1項において同じ。)においては、次に掲げる行為(第10号から第14号までに掲げる行為については、指針で定める区域内及びその区域ごとに指針で定める期間内においてするものに限る。)をしてはならない。

(1) 建築物その他の工作物を新築し、改築し、又は増築すること。

(2) 宅地を造成し、土地を開墾し、その他土地(水底を含む。)の形質を変更すること。

(3) 鉱物を採掘し、又は土石を採取すること。

(4) 水面を埋め立て、又は干拓すること。

(5) 河川、湖沼等の水位又は水量に増減を及ぼさせること。

(6) 木竹の伐採(指針で定める方法及び限度内においてするものを除く。)をすること。

(7) 特定希少野生動植物の生息又は生育に必要なものとして指針で定める野生動植物の個体その他の物の捕獲等をすること。

(8) 保護管理地区の区域内の指針で定める湖沼若しくは湿原又はこれらに流入する水域若しくは水路に汚水又は廃水を排水設備を設けて排出すること。

(9) 道路、広場、田、畑、牧場及び宅地の区域以外の指針で定める区域内において、車馬若しくは動力船を使用し、又は航空機を着陸させること。

(10) 第7号に規定する野生動植物の個体その他の物以外の野生動植物の個体その他の物で指針で定めるものの捕獲等をすること。

(11) 特定希少野生動植物の生息又は生育に支障を及ぼすおそれのあるものとして指針で定める動植物の種の個体を放ち、又は植栽し、若しくはその種子をまくこと。

(12) 特定希少野生動植物の生息又は生育に支障を及ぼすおそれのあるものとして指針で定める物質を散布すること。

(13) 火入れ又はたき火をすること。

(14) 特定希少野生動植物の生息又は生育に支障を及ぼすおそれのある方法として指針で定める方法によりその個体を観察すること。

4 次に掲げる行為については、前項の規定は、適用しない。

(1) 非常災害に対する必要な応急措置としての行為

(2) 通常の管理行為又は軽易な行為で規則で定めるもの

(3) 第1項の規定による指定がされ、又はその指定の区域が拡張された時において既に着手していた行為

(4) 前3号に掲げるもののほか、知事の許可を受けて行う行為

5 前項第4号の許可を受けようとする者は、規則で定めるところにより、知事に許可の申請をしなければならない。

6 知事は、前項の申請に係る行為が指針に適合しないものであるときは、第4項第4号の許可をしてはならない。

7 知事は、特定希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全のため必要があると認めるときは、その必要の限度において、第4項第4号の許可に条件を付することができる。

8 知事は、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全のため必要があると認めるときは、その必要の限度において、第3項第1号から第5号までに掲げる行為に係る第4項第4号の許可に条件を付することができる。

9 第1項の規定による指定がされ、又はその指定の区域が拡張された時において既に第3項各号に掲げる行為に着手していた者は、その指定又はその指定の区域の拡張の日から起算して14日を経過する日までの間に知事に規則で定める事項を届け出なければならない。

10 第3項各号に掲げる行為であって第4項第1号に掲げる行為に該当するものをした者は、その日から起算して14日を経過する日までの間に知事にその旨を届け出なければならない。

(立入制限地区)

第18条 知事は、保護管理地区の区域内で特定希少野生動植物の生息又は生育のため特にその保護を図る必要があると認める区域を、立入制限地区として指定することができる。

2 前項の規定による指定(以下この条において「指定」という。)は、指定の区域及び立入制限期間を定めてするものとする。

3 知事は、指定をしようとするときは、あらかじめ、審議会及び関係市町村の意見を聴くとともに、指定をしようとする区域の土地の所有者又は占有者(正当な権原を有する者に限る。第6項及び第22条第2項において同じ。)の同意を得なければならない。

4 知事は、指定をするときは、その旨並びに指定の区域及び立入制限期間を公示しなければならない。

5 指定は、前項の規定による公示によってその効力を生ずる。

6 知事は、指定の区域の土地の所有者又は占有者が指定を解除するよう求めたとき、又は指定の必要がなくなったと認めるときは、指定を解除しなければならない。

7 第3項から第5項までの規定は、前項の規定による指定の解除及び指定の変更について準用する。この場合において、第4項中「指定の区域及び立入制限期間」とあるのは、「解除又は変更に係る指定の区域及び変更に係る立入制限期間」と読み替えるものとする。

8 何人も、立入制限期間内は、立入制限地区の区域内に立ち入ってはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(1) 非常災害に対する必要な応急措置としての行為をするために立ち入る場合

(2) 通常の管理行為又は軽易な行為で規則で定めるものをするために立ち入る場合

(3) 前2号に掲げるもののほか、知事がやむを得ない事由があると認めて許可をした場合

9 前項第3号の許可を受けようとする者は、規則で定めるところにより、知事に許可の申請をしなければならない。

10 知事は、特定希少野生動植物の保護のため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、第8項第3号の許可に条件を付することができる。

(保全地区)

第19条 自然生態系保全地域の区域で保護管理地区の区域に属さない部分(以下「保全地区」という。)の区域内において第17条第3項第1号から第5号までに掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、知事に規則で定める事項を届け出なければならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。

(1) 非常災害に対する必要な応急措置としての行為をする場合

(2) 通常の管理行為又は軽易な行為で規則で定めるものをする場合

(3) 第15条第1項の規定による指定がされ、又は保全地区の区域が拡張された時において既に行為に着手していた場合

(4) 第17条第4項第4号の許可を受けてその許可に係る行為をする場合

2 知事は、前項の規定による届出(以下この条において「届出」という。)があった場合において届出に係る行為が指針に適合しないものであるときは、届出をした者に対し、届出に係る行為をすることを禁止し、若しくは制限し、又は必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

3 前項の規定による命令は、届出があった日から起算して30日(30日を経過する日までの間に同項の規定による命令をすることができない合理的な理由があるときは、届出があった日から起算して60日を超えない範囲内で知事が定める期間)を経過した後又は第5項ただし書の規定による通知をした後は、することができない。

4 知事は、前項の規定により期間を定めたときは、これに係る届出をした者に対し、遅滞なく、その旨及びその理由を通知しなければならない。

5 届出をした者は、届出をした日から起算して30日(第3項の規定により知事が期間を定めたときは、その期間)を経過した後でなければ、届出に係る行為に着手してはならない。ただし、知事が希少野生動植物の保護に支障を及ぼすおそれがないと認めてその者に通知したときは、この限りでない。

(措置命令等)

第20条 知事は、特定希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全のため必要があると認めるときは、保護管理地区の区域内において第17条第3項各号に掲げる行為をしている者に対し、その行為の実施方法について指示をすることができる。

2 知事は、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全のため必要があると認めるときは、自然生態系保全地域の区域内において第17条第3項第1号から第5号までに掲げる行為をしている者に対し、その行為の実施方法について指示をすることができる。

3 知事は、第17条第3項若しくは第18条第8項の規定に違反した者又は第17条第7項若しくは第18条第10項の規定により付された条件に違反した者がその違反行為によって特定希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に支障を及ぼした場合において、特定希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全のため必要があると認めるときは、これらの者に対し、その行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、その他特定希少野生動植物の保護及びその生息し、若しくは生育する自然生態系の保全のため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

4 知事は、第17条第3項の規定に違反して同項第1号から第5号までに掲げる行為をした者、同条第8項の規定により付された条件に違反した者、前条第1項若しくは第5項の規定に違反した者又は同条第2項の規定による命令に違反した者がその違反行為によって希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に支障を及ぼした場合において、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全のため必要があると認めるときは、これらの者に対し、その行為の中止を命じ、又は相当の期限を定めて、原状回復を命じ、その他希少野生動植物の保護及びその生息し、若しくは生育する自然生態系の保全のため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

(報告徴収及び立入検査等)

第21条 知事は、この条例の施行に必要な限度において、保護管理地区の区域内において第17条第3項各号に掲げる行為をした者又は保全地区の区域内において同項第1号から第5号までに掲げる行為をした者に対し、その行為の実施状況その他必要な事項について報告を求めることができる。

2 知事は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に、自然生態系保全地域の区域内において前項に規定する者が所有し、又は占有する土地に立ち入り、その者がした行為の実施状況について検査させ、若しくは関係者に質問させ、又はその行為が希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に及ぼす影響について調査をさせることができる。

3 前項の規定による立入検査又は立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

4 第1項及び第2項の規定による権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(実地調査)

第22条 知事は、第15条第1項第17条第1項又は第18条第1項の規定による指定をするための実地調査に必要な限度において、その職員に、他人の土地に立ち入らせることができる。

2 知事は、その職員に前項の規定による立入りをさせようとするときは、あらかじめ、土地の所有者又は占有者にその旨を通知し、意見を述べる機会を与えなければならない。

3 第1項の規定による立入りをする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

4 土地の所有者又は占有者は、正当な理由がない限り、第1項の規定による立入りを拒み、又は妨げてはならない。

(損失の補償)

第23条 県は、次に掲げる事情により損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失の補償をする。

(1) 第17条第4項第4号の許可を受けることができないこと。

(2) 第17条第7項又は第8項の規定により条件を付されたこと。

(3) 第19条第2項の規定による命令を受けたこと。

2 前項の補償を受けようとする者は、規則で定めるところにより、知事にその請求をしなければならない。

第4章 保護管理事業

(保護管理事業計画)

第24条 知事は、保護管理事業の適正かつ効果的な実施に資するため、審議会の意見を聴いて保護管理事業に関する計画(以下「保護管理事業計画」という。)を定めるものとする。

2 保護管理事業計画は、保護管理事業の対象とすべき特定希少野生動植物の種ごとに、保護管理事業の目標、保護管理事業が行われるべき区域及び保護管理事業の内容その他保護管理事業が適正かつ効果的に実施されるために必要な事項について定めるものとする。

3 保護管理事業計画は、県内における生息地又は生育地が限定されている特定希少野生動植物であってその保護を緊急に図る必要があるものの種について優先して定めるよう配慮するものとする。

4 知事は、保護管理事業計画を定めたときは、その概要を公示し、かつ、保護管理事業計画を一般の閲覧に供しなければならない。

5 第1項及び前項の規定は、保護管理事業計画の変更について準用する。

6 保護管理事業は、保護管理事業計画に即して行われなければならない。

(認定)

第25条 保護管理事業は、次項の認定を受けて行われる保護管理事業を除き、県が行うものとする。

2 県以外の者は、その行う保護管理事業について、規則で定めるところにより、その事業計画が保護管理事業計画に適合している旨の知事の認定を受けることができる。

3 知事は、前項の認定をしたときは、その旨を公示しなければならない。

4 県は、第2項の認定を受けた保護管理事業を行う者に対し、必要な助言、指導その他の支援措置を講ずるものとする。

5 第2項の認定を受けた保護管理事業として実施する行為については、第11条第1項第16条第1項第17条第3項第9項及び第10項第18条第8項第19条第1項並びに第31条第2項及び第3項の規定は、適用しない。

(報告徴収等)

第26条 前条第2項の認定を受けた保護管理事業を行う者は、その保護管理事業を廃止したとき、又はその保護管理事業を保護管理事業計画に即して行うことができなくなったときは、その旨を知事に報告しなければならない。

2 前項に定めるもののほか、知事は、前条第2項の認定を受けた保護管理事業を行う者に対し、その保護管理事業の実施状況その他必要な事項について報告を求めることができる。

3 知事は、前条第2項の認定を受けた保護管理事業が廃止されたと認めるとき、若しくは保護管理事業計画に即して行われていないと認めるとき、又はその保護管理事業を行う者が前2項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をしたときは、その認定を取り消すことができる。

4 知事は、前項の規定により前条第2項の認定を取り消したときは、その旨を公示しなければならない。

第5章 雑則

(調査)

第27条 知事は、野生動植物の生息又は生育の状況、その個体の生息地又は生育地の状況その他必要な事項について調査をし、その結果を、この条例に基づく規則の制定改廃、この条例に基づく指定その他この条例の適正な運用に活用するものとする。

(県民等の参加)

第28条 県は、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に関する施策の策定及び実施に当たっては、県民及び事業者の参加を求め、県民及び事業者と協力してその推進に努めるものとする。

2 県は、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に関して県民及び事業者が行う活動について、必要な助言、指導その他の支援措置を講ずるものとする。

(国及び他の地方公共団体との協力)

第29条 県は、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に関する施策の策定及び実施に当たり必要があるときは、国及び他の地方公共団体と協力してその推進に努めるものとする。

(希少野生動植物保護推進員)

第30条 知事は、希少野生動植物の保護及びその生息し、又は生育する自然生態系の保全に関する必要な啓発、調査、助言等を行わせるため、希少野生動植物保護推進員を置くことができる。

2 希少野生動植物保護推進員に関し必要な事項は、規則で定める。

(国等に関する特例)

第31条 国の機関又は地方公共団体が行う事務又は事業については、第10条第11条第1項第16条第1項第17条第3項第9項及び第10項第18条第8項第19条第1項第20条第1項及び第2項並びに第21条第1項及び第2項の規定は、適用しない。

2 国の機関又は地方公共団体は、第12条第1項第17条第4項第4号又は第18条第8項第3号の許可を受けるべき行為に該当する行為をしようとするときは、規則で定める場合を除き、あらかじめ知事に協議しなければならない。

3 国の機関又は地方公共団体は、第17条第9項若しくは第10項の規定により届出をすべき行為に該当する行為をしたとき、又は第16条第1項若しくは第19条第1項の規定により届出をすべき行為に該当する行為をしようとするときは、規則で定める場合を除き、これらの規定による届出の例により、知事に通知しなければならない。

(認定保護増殖事業等に関する特例)

第32条 法第47条第1項に規定する認定保護増殖事業等として実施する行為については、第17条第3項第9項及び第10項第18条第8項第19条第1項並びに前条第2項及び第3項の規定は、適用しない。

(規則への委任)

第33条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第6章 罰則

(罰則)

第34条 次の各号のいずれかに該当する者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(1) 第11条又は第17条第3項の規定に違反した者

(2) 第13条第1項又は第20条第3項の規定による命令に違反した者

第35条 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

(1) 第12条第4項又は第17条第7項の規定により付された条件に違反した者

(2) 第18条第8項の規定に違反した者

第36条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。

(1) 第16条第1項第17条第9項又は第19条第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

(2) 第16条第2項第19条第2項又は第20条第4項の規定による命令に違反した者

(3) 第16条第5項又は第19条第5項の規定に違反した者

(4) 第17条第8項又は第18条第10項の規定により付された条件に違反した者

第37条 次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。

(1) 第12条第8項の規定に違反して、同条第5項の許可証又は同条第6項の従事者証を携帯しないで捕獲等をした者

(2) 第14条第1項に規定する報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者

(3) 第21条第1項に規定する報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同条第2項の規定による立入検査若しくは立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者

(4) 第22条第4項の規定に違反して、同条第1項の規定による立入りを拒み、又は妨げた者

(両罰規定)

第38条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第34条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から起算して9月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。ただし、第1章の規定は、公布の日から施行する。

(平成14年規則第92号で平成14年9月20日から施行)

(検討)

2 知事は、平成25年度末を目途として、この条例の規定及びその実施状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

(平20条例19・全改)

附 則(平成19年条例第7号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成20年条例第19号)

この条例は、公布の日から施行する。

鳥取県希少野生動植物の保護に関する条例

平成13年12月21日 条例第51号

(平成20年3月28日施行)

体系情報
第6編 生活環境/第4章 県民生活/第7節 その他
沿革情報
平成13年12月21日 条例第51号
平成19年3月16日 条例第7号
平成20年3月28日 条例第19号