○米沢市議会基本条例

平成24年12月25日

条例第27号

(前文)

米沢市民に選挙で選ばれた議員により構成される米沢市議会(以下「議会」という。)は、二元代表制の特性を生かし、市長と相互に抑制と均衡を図りながら、市民参加のもとで憲法に定める地方自治の本旨の実現に邁進する責任を負い権限を有している。

また、地方分権一括法の施行(平成12年)により、機関委任事務が廃止され、地方自治体(以下、「自治体」という。)は、自らの責任において自治体の全ての事務を決定することとなり、これらの事務に対して、議会の審議権、議決権、調査権、検査権が及ぶなど、議会の担うべき役割や責任も大きくなった。

このような認識のもと、議会は、多人数による合議体であることの特性を最大限に発揮し、これまで以上に、市民本位の立場に立ち、公正性・透明性の確保を図りながら、開かれた議会づくりを推進していく必要がある。

そのために議会は、自治体事務の立案、決定、執行、評価における論点や課題を広く市民に明らかにし、市民に積極的に情報を発信し説明責任を果たすとともに、市民との活発な意見交換を図り、市民に議会の合意形成に参加していただくことが大切である。また、議員同士も自由で闊達な議論を行い、論点やあるべき姿を整理しながら、議会としての意見を取りまとめ、政策提言を行うとともに、執行機関の事務の執行を監視していく必要がある。

さらに、市民に身近で信頼される議会であるためには、議員の資質と能力の向上を図っていくことが不可欠である。

ここに、議会の役割、そして権限と責務を市民に明確に示し、その使命を達成するために、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、二元代表制の下、合議制の意思決定機関としての議会の果たすべき役割を明確にすることにより、地方自治の本旨に基づく市民の負託に的確に応え、市民の安全安心の追求、市民福祉の向上及び公正で民主的な市政の発展に寄与することを目的とする。

(議会の活動原則)

第2条 議会は、次に掲げる原則に基づき活動しなければならない。

(1) 公正性、透明性、信頼性を重視して市民に開かれた議会を目指すこと。

(2) 自治体の意思決定機関としての議決責任を自覚し、市民の意思を反映して最良の意思決定を行うこと。

(3) 市民参加により得られた多様な意見を基に、政策立案能力の強化及び政策提言の積極的な実施に努めること。

(4) 議会主催の議会報告会を開催し、議会における活動等の説明をするとともに、市政全般に関する課題について市民と意見交換を行うこと。

(5) 市民を代表する議会であることを常に自覚し、市長の市政運営状況を監視し、評価すること。

(6) 市民の傍聴意欲を高めるような議会運営に努めること。

(平31条例6・一部改正)

(議員の活動原則)

第3条 議員は、次に掲げる原則に基づき活動しなければならない。

(1) 議会が言論の場であること及び合議制の機関であることを十分に認識し、議員間の自由な討議を尊重すること。

(2) 市政全般に関する課題について、市民の意見、要望を的確に把握すること。

(3) 市民の代表としてふさわしい活動をするとともに、自己の資質を高める不断の研さんに努めること。

(4) 議会の構成員として、市民全体の福祉の向上を目指して活動すること。

(会派)

第4条 議員は、議会活動を行うに当たり、会派を結成することができる。

2 会派は、政策を中心とした同一の理念を共有する議員で構成する。

3 会派は、政策立案、政策提言等に際して、会派間で調整を行い、合意形成に努めるものとする。

4 各派代表者会に関し必要な事項は、別に定める。

(市民と議会との関係)

第5条 議会は、市民に対し積極的に情報を発信し、情報の共有を図るとともに、説明責任を十分に果たさなければならない。

2 議会は、全ての会議を原則公開とする。

3 議会は、常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会(以下「委員会」という。)における参考人制度及び公聴会制度を活用して、利害関係者、学識経験者等からの意見を議会の討議に反映させるよう努めるものとする。

4 議会は、請願及び陳情を市民による政策の提案と位置づけるとともに、その審査等においては、提出者の意見を聴く機会を設けるものとする。

5 議会は、市民との意見交換の場を多様に設け、議会及び議員の政策立案能力を強化するとともに、政策提案、政策提言を積極的に行うものとする。

6 議会は、市民に対し、議会で行われた議案等の審議の過程及び結果についての報告を行うものとする。

(平31条例6・令6条例39・一部改正)

(市長等との関係の基本原則)

第6条 議会審議において、議員と市長及び執行機関の長(以下「市長等」という。)は、緊張感の保持に努めなければならない。

2 議会の代表質問及び一般質問は、論点及び争点を明確にするため、一問一答の方式で行うことができる。

3 市長等及び説明や答弁のために本会議及び委員会に出席した職員は、議員の質問等に対して、議長又は委員長の許可を得て反問することができる。

(議会広報広聴委員会)

第7条 議会は、広報広聴機能の充実と、第5条第5項第6項の規定等の実現のため、議員で構成する議会広報広聴委員会を設置する。

2 議会広報広聴委員会に関し必要な事項は、別に定める。

(市長による政策等の形成過程の説明)

第8条 議会は、市長が提案する政策、計画等(以下「政策等」という。)について、政策等の水準を高めるため及び市民への公開のため、市長等に対して、次の各号に掲げる事項の説明に努めるよう求めるものとする。

(1) 政策等を必要とする背景と経緯

(2) 参考とした他の政策等の内容

(3) 市民参加の実施の有無及びその内容

(4) 米沢市まちづくり総合計画との整合性

(5) 財源措置

(6) 将来にわたる効果及び費用

(予算及び決算における政策説明資料の提出)

第9条 議会は、予算案及び決算を審査するに当たり、前条の規定に準じて、市長に対し、審査のための分かりやすい説明資料の提出を求めるものとする。

(地方自治法第96条第2項の議決事件)

第10条 市政全般にわたり重要な計画等について、議会と市長が共にそれぞれの立場において市民に対する責任を負うために、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第96条第2項の規定に基づき、次に掲げる議会の議決事件を定める。

(1) 米沢市まちづくり総合計画の策定に関すること。

(2) 姉妹都市及び友好都市の提携調印に関すること。

(監視及び評価)

第11条 議会は、市長等の事務の執行について、監視する責務を有する。

2 議会は、本会議等における審議、議決等を通じて、市民に対して市長等の事務の執行についての評価を明らかにする責務を有する。

(議員間の討議による合意形成)

第12条 議会は、言論の場であることを十分に認識し、議員間の自由な討議を中心に運営されなければならない。

2 議会は、本会議及び委員会において、議案の審議及び審査に当たり結論を出す場合にあっては、合意形成に向けて議員相互間の議論を尽くすよう努めるものとする。

(政策立案、政策提案及び政策提言)

第13条 議会は、市の政策水準の向上を図るため、政策立案機能の強化に努め、もって条例の提案、議案の修正、決議等の政策提案を行うとともに、市長等に対し、政策提言を行う。

2 議会は、法第100条の2に規定する学識経験を有する者等による専門的事項に係る調査を積極的に行う。

(議会による研修)

第14条 議会は、政策立案能力の強化及び政策提言の積極的な実施を図るため、研修を実施する。

2 議会は、広く各分野の専門家、市民等との研修会を開催するものとする。

(議員の政治倫理)

第15条 議員は、高い倫理的義務が課せられていることを深く自覚し、政治倫理確立に関する決議(平成6年3月24日議決)及び米沢市議会議員倫理要領(平成6年4月1日施行)を遵守し、品位の保持に努めなければならない。

(議員による研修及び調査研究)

第16条 議員は、政策立案能力の強化及び政策提言の積極的な実施を図るため、自らの研修及び調査研究に努めるものとする。

(政務活動費の交付、公開、報告)

第17条 政務活動費は、議員による政策立案、政策提言等が確実に実行されるよう、別に定める米沢市議会議員への政務活動費の交付に関する条例(平成13年米沢市条例第1号)に基づき交付するものとする。

2 政務活動費の交付を受けた議員は、公正性及び透明性を確保するため、議長に対して領収証等の証拠書類を添付した報告書を提出するとともに、市民に対して公開する。

(平25条例3・一部改正)

(議会図書室)

第18条 議会は、議員の調査研究に資するため、議会図書室の充実に努めるものとする。

(議会広報の充実)

第19条 議会は、多様な広報手段を活用することにより、多くの市民が議会と市政に関心を持つよう議会広報活動に努める。

(議会事務局の充実強化)

第20条 議会は、議会及び議員の政策立案能力の強化及び政策提言の積極的な実施を図るため、議会事務局の調査、法務機能等の充実強化に努めるものとする。

(議員定数及び議員報酬)

第21条 議員定数及び議員報酬の改正に当たっては、議員が提案する場合は、市政の現状と課題、将来の予測と展望を十分に考慮するとともに、広く市民の意見を聴取するものとする。

(最高規範性)

第22条 この条例は、議会における最高規範であり、議会に関する他の条例、規則等を制定し、又は改廃する場合においては、この条例の趣旨が反映されなければならない。

2 議会は、議会に関する法律及び他の法令等の条項を解釈し、運用する場合においても、この条例の趣旨に照らして判断しなければならない。

3 議会は、この条例の趣旨に照らして、議会に関する他の条例、規則等を継続的に見直すものとする。

4 議会は、議員にこの条例の理念を浸透させるよう努めなければならない。

(議会及び議員の責務)

第23条 議会及び議員は、この条例の理念及び原則並びにこれらに基づいて制定される議会関係条例等を遵守して議会を運営し、もって市民を代表する合議制の機関として、市民に対する責任を果たさなければならない。

(目的達成の検証)

第24条 議会は、必要に応じて、この条例の目的が達成されているかどうかを検証するものとする。

2 議会は、前項の検証の結果、制度の改善が必要な場合は、この条例の改正を含めて、適切な措置を講じるものとする。

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

(平成25年2月26日条例第3号)

この条例は、平成25年3月1日から施行する。

(平成31年3月25日条例第6号)

この条例は、平成31年4月1日から施行する。

(令和6年9月27日条例第39号)

この条例は、公布の日から施行する。

米沢市議会基本条例

平成24年12月25日 条例第27号

(令和6年9月27日施行)

体系情報
第2編
沿革情報
平成24年12月25日 条例第27号
平成25年2月26日 条例第3号
平成31年3月25日 条例第6号
令和6年9月27日 条例第39号