○あま市ホテル等の建築の規制に関する条例

平成22年3月22日

条例第148号

(目的)

第1条 この条例は、市におけるホテル等の建築の規制に関し必要な事項を定めることにより、市民の快適で良好な生活環境を保持し、併せて青少年の健全な育成を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) ホテル等 旅館業法(昭和23年法律第138号)第2条第2項に規定する旅館・ホテル営業の用に供することを目的とする施設をいう。

(2) 建築 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第13号に規定する建築、同条第14号に規定する大規模の修繕、同条第15号に規定する大規模の模様替又は第87条第1項に規定する用途の変更をいう。

(ホテル等の構造、設備、形態等)

第3条 ホテル等を建築し、又は建築しようとする者は、ホテル等の構造、設備、形態等が、この条例の目的とする市民の快適で良好な生活環境の保持及び青少年の健全な育成を阻害するものとならないようにしなければならない。

(構造等の基準)

第4条 ホテル等は、次に掲げる基準に適合したものでなければならない。

(1) 客その他の関係者(以下「客等」という。)が、営業時間中必ず通過し、自由に出入りすることができ、かつ、外部から玄関の内部を見通すことができる玄関とすること。

(2) 玄関に近接し、客等が自由に利用することのできるロビー又は応接室若しくは談話室(以下「ロビー等」という。)を有すること。

(3) ロビー等と一体で、開放的に客等と応接できるフロント又は帳場を有すること。

(4) 食堂、レストラン又は喫茶室(以下「食堂等」という。)及びこれらに付随する調理室、配膳室等を有すること。

(5) 会議、宴会その他催物等の用に供することのできる施設を有すること。

(6) ロビー等又は食堂等の共用の施設付近に便所及び洗面所を有すること。

(7) 客等が、玄関、ロビー等の共用の施設を通り、客室に入る構造になっていること。

(8) 客室の内装、照明、装飾等の内部設備が素朴な構造となっていること。

(9) 総客室に対する定員別の客室の構成が、規則で定める割合を有すること。ただし、規則で定めるホテル等については、この限りでない。

(10) 建築物、広告物及び広告物を掲出する物件の形態、意匠及び色彩は、付近の住環境を損なわないもので、かつ、都市景観上の配慮がなされていること。

2 前項第2号から第5号までに掲げる構造等については、業種及び収容人員に相応した規模及び態様のものとしなければならない。

(同意)

第5条 ホテル等を建築しようとする者(以下「建築主」という。)は、あらかじめ市長に申請し、その同意を得なければならない。

2 市長は、前項の申請があったときは、速やかに第12条に規定するあま市ホテル等建築審議会の意見を聴かなければならない。

(同意の制限)

第6条 市長は、前条第1項に規定する申請に係るホテル等が第4条に規定する構造等の基準に適合していないと認めるときは、当該ホテル等の建築について同意することができない。

2 市長は、建築主(建築主が法人であるときは、その業務を行う役員を含む。)次の各号のいずれかに該当する場合においても、前項と同様とする。

(1) この条例又はこの条例に基づく処分に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して3年を経過していない者

(2) 同意を取り消され、その取消しの日から起算して3年を経過していない者

(同意の失効)

第7条 第5条第1項の同意は、申請人が同意の日から起算して1年以内に当該建築について法令上必要な手続を執らないときは、その効力を失うものとする。

(指導等)

第8条 市長は、第5条第1項の規定による申請をしようとする建築主に対して、当該申請に係る建築について必要な指導又は助言を行うことができる。

(計画の公開)

第9条 建築主は、規則で定めるところにより、当該建築物の敷地内の公衆の見やすい場所に、当該建築の計画の概要を表示しなければならない。

2 建築主は、当該建築の計画について、当該敷地付近の住民等から説明会の開催の要求があったときは、これに応じなければならない。

(中止命令等)

第10条 市長は、次の各号のいずれかに該当する者に対し、当該ホテル等の建築の中止その他必要な措置を命ずることができる。

(1) 第5条第1項の規定に違反してホテル等を建築し、又は建築しようとする者

(2) 虚偽の申請によりホテル等を建築し、又は建築しようとする者

(3) 申請と異なるホテル等を建築し、又は建築しようとする者

2 市長は、前項の規定による命令を受けた者がその命令に従わないときは、その旨を公表することができる。

(立入調査等)

第11条 市長は、必要があると認めるときは、ホテル等の建築主に報告を求め、又は職員にホテル等の建築物、その敷地若しくは建築現場に立ち入らせ、必要な調査を行わせることができる。

2 前項の規定により立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

(あま市ホテル等建築審議会)

第12条 この条例の施行に関する重要な事項の調査又は審議をさせるため、あま市ホテル等建築審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、委員10人以内で組織する。

3 委員は、次に掲げる者のうちから市長が任命する。

(1) 学識経験者

(2) 関係行政機関の職員

(3) その他市長が適当と認める者

4 委員の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。

5 委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

6 市長が特に必要と認めるときは、審議会に若干人の臨時委員を置くことができる。

7 臨時委員は、当該特別の事項に関する調査及び審議が終了したときは、解任されるものとする。

8 審議会は、必要があると認めるときは、関係者の出席を求め、説明又は意見を聴くことができる。

9 第2項から前項までに定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(委任)

第13条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第14条 第10条第1項の規定による市長の命令に違反した者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

2 第11条第1項の規定による立入調査を正当な理由なく拒み、妨げ、又は忌避した者は、20万円以下の罰金に処する。

(両罰規定)

第15条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同条の罰金刑を科する。

(施行期日)

1 この条例は、平成22年3月22日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日(以下「施行日」という。)の前日までに、合併前の美和町ホテル等建築の適正化に関する条例(平成5年美和町条例第11号。以下「合併前の条例」という。)又は七宝町ホテル等建築指導要綱(平成9年七宝町訓令第17号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、この条例の相当規定によりなされたものとみなす。

3 施行日の前日までにした合併前の条例に違反する行為に対する罰則の適用については、なお合併前の条例の例による。

(平成30年条例第27号)

この条例は、公布の日から施行する。

あま市ホテル等の建築の規制に関する条例

平成22年3月22日 条例第148号

(平成30年6月28日施行)