○芦屋市マイクロフィルム文書取扱規程

平成23年6月1日

訓令甲第9号

各部課

各かい

(趣旨)

第1条 この規程は、文書事務の効率化を図るため、文書をマイクロフィルムに撮影し、当該マイクロフィルム文書を原文書と同様に取り扱うことに関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) マイクロフィルム文書 文書を撮影したマイクロフィルムであって、次号及び第3号に規定するマスターフィルム文書及び活用フィルム文書をいう。

(2) マスターフィルム文書 法的証拠能力の保有のために作成されたマイクロフィルムをいう。

(3) 活用フィルム文書 日常利用するためにマスターフィルム文書を複製したマイクロフィルムをいう。

2 前項に定めるもののほか、この訓令で使用する用語の意義は、芦屋市文書取扱規程(平成19年芦屋市訓令甲第6号。以下「文書取扱規程」という。)の定めるところによる。

(事務の所管)

第3条 マイクロフィルム文書の作成に関する事務は、文書主管課において行うものとする。

2 前項の事務のうち、マイクロフィルム文書の撮影、現像、複製等は、マイクロフィルム撮影業者(以下「撮影者」という。)に委託して行うものとする。

(撮影する文書の範囲)

第4条 マイクロフィルムに撮影する文書は、保存文書のうち、おおむね次に掲げる文書であって、マイクロフィルム化することにより、効率的な利用を図ることができるもの又は破損等を防止する必要があるものとする。

(1) 長期にわたり保存を必要とする文書

(2) 保存量が大量となる文書

(3) 利用頻度が高い文書

(4) 図面類又は図面を多く含む文書

(5) 歴史的資料として価値があると思われる文書

(6) その他文書主管課長が適当と認める文書

(撮影)

第5条 マイクロフィルムに撮影する文書は、当該文書に係る事務を所管する課の文書管理者が文書主管課長と協議の上選定し、文書主管課長に撮影を依頼するものとする。

2 前項の規定により、マイクロフィルムに撮影するために選定した文書については、マイクロフィルム撮影指示書(様式第1号。以下「指示書」という。)を添付して、文書主管課長が撮影者に撮影を指示するものとする。

3 文書主管課長は、マスターフィルム文書を作成しようとするときは、撮影者に対し、撮影しようとする文書の前に指示書を、撮影しようとする文書の最終頁の次頁にマスターフィルム文書撮影証明書(様式第2号。以下「証明書」という。)を記録し、証明する方式でマイクロフィルムを撮影することを指示するものとする。

(検収)

第6条 文書主管課長は、撮影者からマスターフィルム文書の納入を受けたときは、撮影された文書(以下「原文書」という。)、指示書及び証明書の添付を確認し、原文書と相違なく正写されていることを検査して収納するものとする。

2 文書主管課長は、前項の検査の結果、マスターフィルム文書に不良の箇所等を発見したときは、新たに撮影させなければならない。

3 前2項の規定は、活用フィルム文書の検収について準用する。

(マイクロフィルム文書の保存等)

第7条 マイクロフィルム文書の保存年限は、当該原文書の保存年限と同一年限とする。

2 マスターフィルム文書は、文書主管課長が適正に管理するものとする。

3 文書主管課長は、マスターフィルム文書の管理について必要事項を記入したマスターフィルム文書台帳(様式第3号。以下「文書台帳」という。)を整備しておかなければならない。

4 活用フィルム文書は、原文書に係る事務を所管する課において利用し、及び保管するものとする。

(検査)

第8条 文書主管課長は、次に掲げる時期にマスターフィルム文書の保存状況について検査を行わなければならない。

(1) 撮影後6月を経過する日の属する月

(2) 撮影後3年ごとに当該期間を経過する日の属する月

2 前項第2号の検査は、抽出により行う。

3 文書主管課長は、第1項に規定する検査の結果、マスターフィルム文書の保存に悪影響を及ぼす原因を発見した場合にあってはその原因を除去し、マスターフィルム文書の破損等を発見した場合にあっては原文書の再撮影の措置(原文書が存在しないときは、マスターフィルム文書再製の措置)を講じなければならない。

4 活用フィルム文書は、文書管理者が撮影後6月を経過する日の属する月に検査し、検査の結果、講ずべき措置については、前項の例による。

(再撮影及び再製等)

第9条 第5条第2項及び第3項並びに第6条第1項及び第2項の規定は、原文書の再撮影及びマスターフィルム文書の再製について準用する。

(マイクロフィルム文書の利用)

第10条 マイクロフィルム文書の閲覧又は複写は、活用フィルム文書を使用し、マスターフィルム文書を使用してはならない。ただし、文書主管課長が特に必要と認めるときは、この限りでない。

(マスターフィルム文書の貸出禁止)

第11条 マスターフィルム文書は、貸し出さないものとする。ただし、文書主管課長が特に必要と認めるときは、この限りでない。

(原文書の廃棄)

第12条 文書主管課長は、マスターフィルム文書が第8条第1項第1号の規定による検査に合格したときは、原文書を廃棄するものとする。ただし、文書主管課長が特に保存の必要があると認めるものについては、この限りでない。

(マイクロフィルム文書の廃棄)

第13条 文書取扱規程第55条から第57条までの規定は、マイクロフィルム文書の廃棄について準用する。

(活用フィルム文書作成の特例)

第14条 日常利用の便等を考慮して、活用フィルム文書の作成に代えて、マスターフィルム文書から電子化文書を作成し、利用することができる。

(保管文書のマイクロフィルム化)

第15条 第4条の規定にかかわらず、保管文書のうち、文書管理者が文書主管課長と協議し、文書主管課長が同条各号に規定する文書に準ずる文書として特に必要と認めたものについては、文書管理者がマイクロフィルム文書を作成することができる。この場合において、第5条第1項の規定の適用については、同項中「選定し、文書主管課長に撮影を依頼する」とあるのは「選定し、マイクロフィルム文書の作成に関する事務を行う」とする。

2 第5条第2項及び第3項第6条並びに第12条の規定は、前項の規定により、マイクロフィルム文書を作成する場合に準用する。この場合において、これらの規定中「文書主管課長」とあるのは「文書管理者」と読み替えるものとする。

(補則)

第16条 この規程に定めるもののほか、マイクロフィルム文書の取扱いについて必要な事項は、市長が別に定める。

この訓令は、平成23年6月1日から施行する。

様式(省略)

芦屋市マイクロフィルム文書取扱規程

平成23年6月1日 訓令甲第9号

(平成23年6月1日施行)