○千葉市基本構想

平成11年12月15日

市議会議決

目次

1 策定の趣旨

2 目的

3 21世紀における市政の基本理念

4 基本目標

5 望ましい都市の姿

6 土地利用の考え方

1 策定の趣旨

これまでのわが国は,明治以来,先進欧米諸国へ追いつくことを目標に,世界でも有数の経済大国として発展してきました。国民総生産や所得水準は向上しましたが,一方で,今日,市民が生活面でその豊かさを実感できないという声も多く聞かれます。

また,21世紀の幕開けを目前にした現在,わが国は,成長の時代から成熟の時代へと社会・経済全体として大きな転換期にあり,これまでの行政・財政・金融・経済・教育・社会保障など,広範な分野にわたって抜本的な改革を行おうとする動きも活発化してきています。

特に,近年は長期化する経済の低迷などを背景に,市民の社会に対する先行きの不透明感が増大しており,行政の役割や都市のあり方についても見直しが求められています。

このような状況の中,21世紀は新たな豊かさを求めて,人間そのもののあり方を問い直し,多様な価値観の実現を目指す新たな時代になると考えられます。

今後,少子・高齢化の進展による人口構造の変化,環境との共生,市民・民間との参加と協働,女性の社会参画,地方分権・規制緩和や高度情報化・国際化の進展など,これら多方面にわたる環境変化の大きな流れを見定めながら的確に対応し,時代の要請に基づく新しい価値観により「都市づくり」を進めていく必要があります。

私たちは,市民,民間団体,企業,行政が手を携えて,新しい世紀を生きそして暮らす市民一人ひとりが,生きがいと幸せを感じ,愛着と誇りの持てる「郷土千葉市」を築き,次の世代に引き継いでいくため,ここに「千葉市基本構想」を定め,21世紀を展望した市政運営の指針とします。

2 目的

千葉市民の合意を得て定めるこの「基本構想」は,市政運営の根本をなす基本理念と都市づくりの最も基本的な目標を掲げるものです。

また,この「基本構想」は,今後策定する長期ビジョンと併せて本市の望ましい姿を実現していくために必要な施策を,総合的・計画的に推進するための礎となります。

3 21世紀における市政の基本理念

人間尊重・市民生活優先

都市は,人々が「住み」,「働き」,「学び」,「憩い」,「遊び」,そして「文化を創造する」人間活動の場であり,自然と文化との調和の中に形づくられています。

都市の発展は,市民生活の向上と共にあり,都市を愛する市民によって支えられています。

また,都市は,自然的・歴史的諸条件等を背景に,他都市との関わりのなかで成り立つ空間であり,開かれた交流のもとで,より高次に成長発展していきます。

私たち千葉市民が求める都市は,「人間主体の都市」であり,世界との協調・融和のもとに人々が交流し,地域の歴史と伝統を土壌としたコミュニティのなかに新たな文化が生まれる都市です。

それは,人々が住み,集う魅力を備えた都市であり,安全で,かつ豊かでいきいきと活動できる,人間性を最も重視した「人に優しい都市」です。

そして,交流を通して世界の発展に貢献し,生きがいと幸せを感じ得る都市です。

私たちは,この豊かな郷土を良好な姿で次代に引き継ぐ使命と責任があります。

このため,千葉市の都市づくりにあたっては,「人間尊重・市民生活優先」を基本理念として,世界の発展に貢献し,次代に誇れる「ちば」を築いていきます。

4 基本目標

人とまち いきいきと幸せに輝く都市

21世紀のわが国は,世界でも類のない速度で高齢化が進み,効率性や合理性の追求による成長を前提とした社会から,人間性や精神性,ゆとりを一層重視する成熟社会への変革が予見されています。

一方,世界に目を向ければグローバル化の進展が著しく,特に経済は,市場経済として一体化する中で,これまでの「規制と保護」という日本的な経済システムも変化し,「競争と自己責任」を基調とするシステムヘと転換していくでしょう。

国や世界レベルでの転換が進むのと同様に,千葉市においても市民の価値観は,成熟の時代に応じたものへと転換していくものと考えられます。世界に直結する市民生活を支える都市のあり方,長寿時代を自分らしく生きることや身近な地域コミュニティに対する関心の高まり,そして多様化する市民の価値観を互いに認め合い社会全体で共有することの重要性がこれまで以上に重視されてくるでしょう。

このような認識のもと,市民生活のゆとりと活力の向上や様々な地域資源を活かしたまちづくりを進め,多彩な魅力が輝く都市の形成を目指して,千葉市の都市づくりの基本的な目標を「人とまち いきいきと幸せに輝く都市」として掲げます。

5 望ましい都市の姿

基本目標に基づき,市民の視点から望ましい千葉市の姿を描いてみましょう。

(1) 自然を身近に感じるまち・千葉市

首都圏にありながら,四季の彩りを映す緑と水辺に恵まれた千葉市の自然は,後世に引き継ぐべき貴重な財産です。この豊かな自然を維持,涵養し,自然と共にある生活空間を形成することは,心の豊かさやうるおいを求める時代に,一層その重要性が増すでしょう。

都市活動が,地球環境への負荷をこれ以上増大させることのないよう,配慮することも求められています。資源循環型社会の達成にたゆみなく努力するとともに,地球市民として自覚ある都市づくりを進め「自然を身近に感じるまち・千葉市」を実現します。

(2) 健やかに安心して暮らせるまち・千葉市

すべての市民が健やかで充実した生活を過ごし,子どもを生み育て,生きがいに満ちて生活を送ることのできる社会の形成は,いつの時代にあっても変わることのない人々の願いです。

市民一人ひとりが,かけがえのない個人として尊重されるとともに相互の理解で結ばれた地域社会を形成し,住み慣れた地域や家庭の中で自立し,生きがいを持って「健やかに安心して暮らせるまち・千葉市」を実現します。

(3) 安全で快適なまち・千葉市

都市は人々の生活の場であり,人やもの,情報の交流の場であり,経済活動や文化的な営みが展開される舞台です。様々な都市活動が活発に行われ,市民が安心して暮らせるよう,安全で機能性の高い都市を実現することは,まちづくりの基本でもあります。

市民の生活が様々な危険から守られ,行き届いた生活環境に包まれ,高度で多様な都市活動が円滑に行われる都市構造が構築された「安全で快適なまち・千葉市」を実現します。

(4) 豊かな創造力をはぐくむまち・千葉市

市民の主体的な創造活動,社会貢献活動,生涯学習活動は,市民一人ひとりに心の豊かさや充実感をもたらすだけでなく,社会全体の健全な成長の源泉でもあります。

市民が個人の関心や適性,意欲に応じていつでも学び,楽しみ,活動の輪を拡げていくことのできる機会や仕組みを整え,そこから生み出される様々な交流に支えられた「豊かな創造力をはぐくむまち・千葉市」を実現します。

(5) はつらつとした活力のあるまち・千葉市

千葉市の産業集積は県勢の要であり,県都として,業務核都市として市域を超えた広範な圏域の人々の生活を支えています。また,国の内外から人,もの,情報が集まり,賑わいが生まれることも大都市の魅力の一つです。

多彩で活発な産業活動が展開され,人々が生きがいをもって働くことのできる「はつらつとした活力のあるまち・千葉市」を実現します。

(6) 共に築いていくまち・千葉市

都市は,先人達の生活や産業活動を始めとする諸活動の蓄積として形づくられ,さらに将来にわたって築きあげていくものです。

このように,創造の主役は都市で生活し,活動するすべての市民,民間団体,企業であることをはっきりと認識し,行政と共に参加と協働により新しい時代の都市づくりを進め,「共に築いていくまち・千葉市」を実現します。

6 土地利用の考え方

土地は,将来にわたる有限の資源であり,市民生活や各種の都市活動の基盤でもあります。

同時に,土地利用には,宅地,商業・業務地などの都市的な利用から,農地や森林などの自然的な利用への転換は難しいという面ももっています。

このため,内陸部に残された森林・農地などの緑,東京湾に面する長い水際線,文化的遺産及びこれまで整備されてきた都市基盤など,様々な資産を活かしながら,千葉市民共有の財産として,公共の福祉を優先させ,安全性,快適性,機能性の向上を基本に,自然と調和した多様性のある土地利用を進めます。

千葉市基本構想

平成11年12月15日 種別なし

(平成11年12月15日施行)

体系情報
第1編 規/第2章 基本構想
沿革情報
平成11年12月15日 種別なし