○予防接種法(抄)
昭和二十三年六月三十日
法律第六十八号
2 厚生労働大臣は、前項の認定を行うに当たっては、審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。)で政令で定めるものの意見を聴かなければならない。
一 医療費及び医療手当 予防接種を受けたことによる疾病について医療を受ける者
二 障害児養育年金 予防接種を受けたことにより政令で定める程度の障害の状態にある十八歳未満の者を養育する者
三 障害年金 予防接種を受けたことにより政令で定める程度の障害の状態にある十八歳以上の者
四 死亡一時金 予防接種を受けたことにより死亡した者の政令で定める遺族
五 葬祭料 予防接種を受けたことにより死亡した者の葬祭を行う者
一 医療費及び医療手当 予防接種を受けたことによる疾病について政令で定める程度の医療を受ける者
二 障害児養育年金 予防接種を受けたことにより政令で定める程度の障害の状態にある十八歳未満の者を養育する者
三 障害年金 予防接種を受けたことにより政令で定める程度の障害の状態にある十八歳以上の者
四 遺族年金又は遺族一時金 予防接種を受けたことにより死亡した者の政令で定める遺族
五 葬祭料 予防接種を受けたことにより死亡した者の葬祭を行う者
(損害賠償との調整)
第十八条 市町村長は、給付を受けるべき者が同一の事由について損害賠償を受けたときは、その価額の限度において、給付を行わないことができる。
2 市町村長は、給付を受けた者が同一の事由について損害賠償を受けたときは、その価額の限度において、その受けた給付の額に相当する金額を返還させることができる。
(不正利得の徴収)
第十九条 市町村長は、偽りその他不正の手段により給付を受けた者があるときは、国税徴収の例により、その者から、その受けた給付の額に相当する金額の全部又は一部を徴収することができる。
2 前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
(受給権の保護)
第二十条 給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。
(公課の禁止)
第二十一条 租税その他の公課は、給付として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。
(保健福祉事業の推進)
第二十二条 国は、第十六条第一項第一号から第三号まで又は同条第二項第一号から第三号までに掲げる給付の支給に係る者であって居宅において介護を受けるものの医療、介護等に関し、その家庭からの相談に応ずる事業その他の保健福祉事業の推進を図るものとする。
(国等の責務)
第二十三条 国は、国民が正しい理解の下に予防接種を受けるよう、予防接種に関する啓発及び知識の普及を図るものとする。
2 国は、予防接種の円滑かつ適正な実施を確保するため、予防接種の研究開発の推進及びワクチンの供給の確保等必要な措置を講ずるものとする。
3 国は、予防接種による健康被害の発生を予防するため、予防接種事業に従事する者に対する研修の実施等必要な措置を講ずるものとする。
4 国は、予防接種による免疫の獲得の状況に関する調査、予防接種による健康被害の発生状況に関する調査その他予防接種の有効性及び安全性の向上を図るために必要な調査及び研究を行うものとする。
5 病院又は診療所の開設者、医師、ワクチン製造販売業者、予防接種を受けた者又はその保護者その他の関係者は、前各項の国の責務の遂行に必要な協力をするよう努めるものとする。
附則
(昭和二四年政令第二三〇号で昭和二四年六月三〇日から施行)
(経過措置等)
第五条 種痘法(明治四十二年法律第三十五号)は、これを廃止する。但し、この法律施行前になした違反行為の処罰については、なお従前の例による。
3 この法律施行の際、小学校に入学している者で、種痘法第一条の規定による第二期種痘を受けていない者に対して、市町村長は、期日を指定して種痘を行わなければならない。
(損失補償契約)
第六条 政府は、予防接種法及び新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法の一部を改正する法律(平成二十三年法律第八十五号)の施行の日から五年間を限り、新型インフルエンザ等感染症ワクチン(感染症法第六条第七項に規定する新型インフルエンザ等感染症に係るワクチンをいう。以下同じ。)について、世界的規模で需給が著しくひっ迫し、又はひっ迫するおそれがあり、これを早急に確保しなければ国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあると認められるときは、厚生労働大臣が新型インフルエンザ等感染症ワクチンの購入契約を締結する製造販売業者(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第十二条第一項の医薬品の製造販売業の許可を受けた者であって、新型インフルエンザ等感染症ワクチンの製造販売について、同法第十四条の三第一項の規定により同法第十四条の承認を受けているもの(当該承認を受けようとするものを含む。)に限る。)を相手方として、当該購入契約に係る新型インフルエンザ等感染症ワクチンを使用する予防接種による健康被害に係る損害を賠償することにより生ずる損失その他当該新型インフルエンザ等感染症ワクチンの性質等を踏まえ国が補償することが必要な損失を政府が補償することを約する契約(以下「損失補償契約」という。)を締結することができる。
2 厚生労働大臣は、前項の購入契約(当該購入契約に係る新型インフルエンザ等感染症ワクチンについて損失補償契約を締結する場合における当該購入契約に限る。)を締結する場合には、あらかじめ、閣議の決定を経なければならない。
3 政府は、損失補償契約の締結前に、当該損失補償契約を締結することにつき国会の承認を得なければならない。ただし、緊急の必要がある場合には、国会の承認を得ないで当該損失補償契約(次項の規定による国会の承認を受けることをその効力の発生の条件とするものに限る。)を締結することができる。
4 前項ただし書の規定により国会の承認を得ないで損失補償契約を締結した場合には、政府は、速やかに、当該損失補償契約の締結につき国会の承認を求めなければならない。
附則(平成二五年一二月一三日法律第一〇三号)抄
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。
一 略
二 附則第十七条の規定 薬事法等の一部を改正する法律(平成二十五年法律第八十四号)の公布の日又はこの法律の公布の日のいずれか遅い日
(この法律の公布の日=平成二五年一二月一三日)