○秩父市消費生活条例

平成27年6月17日

条例第38号

(目的)

第1条 この条例は、市民の消費生活に関し、市及び事業者の果たすべき責務、消費者及び消費者団体の果たすべき役割等を明らかにするとともに、市の施策の基本となる事項を定めることにより、市民の消費者としての権利の尊重及びその自立の支援を図り、もって市民の消費生活の安定及び向上を確保することを目的とする。

(消費者の権利の確立)

第2条 前条の目的を達成するに当たっては、次に掲げる消費者の権利の確立を図ることを基本とするものとする。

(1) 商品又は役務により生命、身体又は財産が侵されない権利

(2) 商品又は役務について適正な表示に基づいて選択する権利

(3) 商品又は役務の取引について、不当な方法から保護され、及び不当な条件を強制されない権利

(4) 商品若しくは役務又はこれらの取引行為により不当に受けた被害から速やかに救済される権利

(5) 消費生活に必要な情報が明確かつ速やかに提供される権利

(6) 消費者の意見が市の施策及び事業者の事業活動に適切に反映される権利

(7) 消費者教育を受ける機会が提供される権利

(市の責務)

第3条 市は、社会的及び経済的状況に応じた消費生活に関する施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。

2 市は、前項の施策の策定及び実施に当たっては、消費者としての市民の意見を反映することができるよう必要な措置を講じなければならない。

(事業者の責務)

第4条 事業者は、その供給する商品及び役務について、危害の防止、適正な計量及び表示の実施等必要な措置を講ずるとともに、品質その他の内容の向上及び消費者からの苦情の適切な処理に努め、市が実施する消費生活に関する施策に協力する責務を有する。

(消費者の役割)

第5条 消費者は、経済社会の発展に即応して、自ら進んで消費生活に関する知識を修得するとともに、自主的かつ合理的に行動することにより、消費生活の安定及び向上に積極的な役割を果たすよう努めなければならない。

(消費者団体の役割)

第6条 消費者団体は、消費生活に関する情報の収集及び提供並びに意見の表明、消費者に対する啓発及び教育、消費者の被害の防止及び救済のための活動その他の消費生活の安定及び向上を図るための健全かつ自主的な活動に努めなければならない。

(環境への配慮)

第7条 市は、消費生活が環境の保全に配慮して営まれるよう、知識の普及及び情報の提供を行うとともに、必要な施策を講ずるものとする。

2 事業者は、商品又は役務の提供に当たっては、環境の保全に資するため、再商品化が容易な容器及び包装の使用に努めなければならない。

3 消費者は、商品の選択、使用及び廃棄並びに役務の選択及び利用に当たっては、環境に及ぼす影響に配慮するよう努めなければならない。

(消費者教育の推進)

第8条 市は、消費者が自主性をもって健全な消費生活を営むことができるよう、消費生活に関する知識の普及及び情報の提供を推進するとともに、消費者教育の充実を図るため、必要な施策を講じなければならない。

2 前項の消費者教育は、消費者が修得した知識を適切な行動に結び付けることができる実践的な能力が育まれることを旨として行われなければならない。

(不当な取引行為の禁止)

第9条 事業者は、消費者と取引を行う場合は、次に掲げる行為(以下「不当な取引行為」という。)を行ってはならない。

(1) 次に掲げる不当な方法で契約の締結を勧誘し、又は契約を締結させる行為

 取引の意図を隠して接近し、又は取引に関して重要な情報を提供しないこと。

 誤解を生じさせるおそれのある情報を提供すること。

 長時間にわたって執ように取引をするよう勧誘すること。

 心理的に不安な状態に陥れて取引をするよう勧誘すること。

 電気通信手段を介して一方的かつ大量に広告宣伝等を送信すること。

(2) 消費者に著しい不利益をもたらす不当な内容の契約を締結させる行為

(3) 契約に基づく債務の履行を不当に要求し、又は契約に基づく債務の履行を拒否し、若しくは不当に遅延させる行為

(不当な取引行為に関する調査、指導及び勧告)

第10条 市長は、事業者が不当な取引行為を行っている疑いがあると認めるときは、必要な調査を行うことができる。

2 市長は、前項の調査により事業者が不当な取引行為を行っていると認めるときは、当該事業者に対し、不当な取引行為を是正するよう指導し、又は勧告することができる。

(苦情の処理)

第11条 市長は、事業者と消費者との間の取引に関して生じた苦情の処理のあっせん等に努めなければならない。

(情報の収集及び提供)

第12条 市長は、消費生活に関する情報を収集し、これを消費者に提供するものとする。

(国又は県への要請)

第13条 市長は、前条の規定により収集した情報を分析し、消費生活の安定のため必要と認める事項について国又は県に対し適切な措置を講ずるよう要請するものとする。

(委任)

第14条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、公布の日から施行する。

秩父市消費生活条例

平成27年6月17日 条例第38号

(平成27年6月17日施行)