○福津市介護保険事業者等指導及び監査実施要綱

令和元年9月1日

告示第206号

(趣旨)

第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第5条の規定に基づき、介護保険に係るサービス提供事業者、介護保険施設等及び第1号事業者(以下「サービス事業者等」という。)に対して行う介護給付、予防給付及び第1号事業支給費(以下「介護給付等」という。)に係る居宅サービス等(以下「介護給付等対象サービス」という。)の内容並びに介護給付等に係る費用(以下「介護報酬等」という。)の請求に関して、介護給付等対象サービスの質の確保及び保険給付の適正化を図ることを目的とし、市が行う指導及び監査の実施について必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この要綱において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) サービス事業者等 法第8条第25項に規定する介護保険施設の開設者、法第41条第1項に規定する指定居宅サービス事業者、法第42条の2第1項に規定する指定地域密着型サービス事業者、法第46条第1項に規定する指定居宅介護支援事業者、法第53条第1項に規定する指定介護予防サービス事業者、法第54条の2第1項に規定する指定地域密着型介護予防サービス事業者、法第58条第1項に規定する指定介護予防支援事業者又は法第115条の45の3第1項に規定する第1号事業者をいう。

(2) 介護給付等 法第18条第1号に規定する介護給付、同条第2号に規定する予防給付又は法第115条の45の3第2項に規定する第1号事業支給費をいう。

(3) 監査 法第76条第1項、第78条の7第1項、第83条第1項、第90条第1項、第100条第1項、第114条の2第1項、第115条の7第1項、第115条の17第1項、第115条の27第1項、第115条の45の7第1項若しくは第115条の33第1項の規定により、サービス事業者等に対して報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、出頭を求め、又は関係者に対して質問し、若しくはサービス事業者等の当該指定に係る事業所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査を行うこと(以下「報告を命じること等」という。)をいう。

(指導方針)

第3条 指導は、サービス事業者等に対し、法令等に定める介護給付等に係る介護保険サービスの取扱い、介護報酬等の請求等に関する事項について周知徹底させることを方針として実施する。

(指導監査実施機関)

第4条 指導及び監査の実施機関は、健康福祉部高齢者サービス課とする。

(指導形態等)

第5条 指導の形態は、次に掲げるとおりとする。

(1) 集団指導は、指導の対象となるサービス事業者等に対して必要な指導の内容に応じ、一定の場所に集めて講習等の方法により行う。

(2) 運営指導は、指導の対象となるサービス事業者等の事業所又は施設において、市が単独で実施する一般指導又は市が厚生労働省若しくは都道府県と合同で実施する合同指導の形態により実地で行う。なお、指導内容のうち、最低基準等運営体制に関するもの、介護報酬等請求に関するものについては、オンライン会議システム等を活用できるものとする。

(指導対象の選定)

第6条 指導対象の選定については、重点的かつ効果的な指導を行う観点から、次に掲げる基準を標準とし、毎年度実施方針等の計画を定めて実施する。

(1) 集団指導は、介護給付等対象サービスの取扱い及び介護報酬等請求の内容、制度の改正内容並びに過去の指導事例等に基づく指導の内容に応じて、市が指定したサービス事業者等から選定する。

(2) 運営指導における一般指導は国の示す指導重点事項により特に一般指導が必要と認められるサービス事業者等を選定するほか、市が特に一般指導を要すると認めるサービス事業者等を選定する。運営指導における合同指導は一般指導の対象としたサービス事業者等のうち、合同指導が必要と認められるサービス事業者等を対象に選定する。

(集団指導の方法)

第7条 集団指導の対象となるサービス事業者等を決定したときは、あらかじめ集団指導の日時、場所、出席者、指導内容等を文書により当該サービス事業者等に通知する。

2 集団指導は、介護給付等対象サービスの取扱い、介護報酬等請求の内容、制度改正内容及び過去の指導事例等について講習等の方式で行う。

(運営指導の方法)

第8条 運営指導の対象となるサービス事業者等を決定したときは、あらかじめ運営指導の根拠規定及び目的、運営指導の日時及び場所、指導担当者、出席者、提出書類、準備すべき書類等を文書により当該サービス事業者等に通知する。ただし、指導対象となる事業所において、高齢者虐待が疑われている等の理由により、予め通知したのでは当該事業所の日常におけるサービスの提供状況を確認することができないと認められる場合等緊急に指導を実施する必要があると判断した場合には、指導開始時に通知する。

2 運営指導は、厚生労働省が定める運営指導に関するマニュアル等に基づき、関係者から提出書類等及び関係書類を元に面談方式で行う。

(運営指導後の措置等)

第9条 運営指導が終了したときは、サービス事業者に対し、指導結果の講評及び必要な指示を行う。

2 運営指導の結果、改善を要すると認められた事項及び介護報酬等に係る過誤による調整(以下「過誤調整」という。)を要すると認められた事項については、後日文書により通知を行い、改善指摘事項については期限を付して改善報告を求めるほか、必要があるときは職員を派遣してその状況を確認する。

3 過誤調整に伴い、介護給付等を受けた要介護者及び要支援者、事業対象者(以下「要介護者等」という。)の支払った前項において指摘した事項については、当該サービス事業者等から改善報告書の提出を求める。

(監査)

第10条 運営指導中に次の各号のいずれかに該当する状況を確認したときは、運営指導を中止し、直ちに監査を行うことができる。

(1) 著しい運営基準違反が確認され、利用者及び入所者等の生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがあると判断したとき

(2) 介護報酬等請求に誤りが確認され、その内容が、著しく不正な請求と認められる場合

(3) 正当な理由なく運営指導を拒否したとき

(4) 度重なる指導によっても運営等の基準の遵守状況、介護報酬等の請求又は介護サービスの内容に改善が見られないとき

(5) その他、市が監査の必要があると認めるとき

(監査方針)

第11条 監査の方針は、サービス事業者等の介護給付等対象サービスについて、法令違反が認められる場合若しくはその疑いがあると認められる場合又は介護報酬等の請求について不正若しくは著しい不当が認められる場合若しくはその疑いがあると認められる場合において、事実関係を的確に把握し、公正かつ適切な措置をとることとする。

(監査の方法)

第12条 監査は、サービス事業者等に対して、報告を命じること等により実施する。

2 監査を実施するときは、あらかじめ監査の日時及び場所、監査担当者、出席者、監査内容、準備すべき書類等を文書により当該サービス事業者等に通知する。ただし、緊急に監査を実施する必要があると判断した場合には、監査開始時に通知する。

3 監査にあたっては、監査対象となるサービス事業者等の開設者又はこれに代わる者及び管理者の出席を求めるほか、必要に応じて介護給付等対象サービスの担当者、介護報酬等請求の担当者又は関係者の出席を求める。

4 監査担当者は、監査後、監査調書の作成を行う。

(監査後の行政上の措置等)

第13条 監査後の行政上の措置は、次に掲げるとおりとする。

(1) 法第78条の9、第83条の2、第115条の18、第115条の28、第115条の45の8若しくは第115条の34の規定に基づく勧告若しくは措置命令又は法第78条の10、第84条、第115条の19、第115条の29若しくは法第115条の45の9の規定に基づく指定の全部若しくは一部の効力停止若しくは指定の取消し(以下「勧告等」という。)とする。

(2) 勧告等を行った場合は、当該勧告等を受けたサービス事業者等の事業活動区域に所在する保険者に情報の提供を行う。

(3) 指定の取消処分を行うに当たっては、取消処分の予定者に対して、行政手続法(平成5年法律第88号)の規定に基づき聴聞又は弁明の機会の付与を行わなければならない。

(4) 取消処分を行ったときは、当該サービス事業者等に対し措置の種類、根拠規定、その原因となる事実、不服申立に関する事項等について文書により通知を行うとともにこれを公示する。

(監査後の経済上の措置等)

第14条 監査後の経済上の措置は、次に掲げるとおりとする。

(1) 勧告等に至らない場合は、運営指導に準じて、過誤調整を行う。

(2) 勧告等を行った場合は、法第22条第3項の規定に基づき返還させるべき額及び不正利得が認められる第1号事業費の全部又は一部の額(以下「返還金」という。)の徴収を行う。

(3) 過誤調整又は返還金の発生に伴い、要介護者等の支払った自己負担額に過払いが生じている場合は、要介護者等に返還するようサービス事業者等に対して指導する。

(その他)

第15条 その他、指導及び監査に関しこの要綱に定めるもののほか、必要な事項は市長が別に定める。

この要綱は、令和元年9月1日から施行する。

(令和6年4月1日告示第100号)

この告示は、令和6年4月1日から施行する。

福津市介護保険事業者等指導及び監査実施要綱

令和元年9月1日 告示第206号

(令和6年4月1日施行)