○五所川原市手話言語条例

令和3年3月15日

五所川原市条例第1号

言語は、お互いの感情を分かり合い、知識を蓄え、文化を創造する上で不可欠なものであり、人類の発展に大きく寄与してきた。手話言語は、音声言語である日本語と異なり、手指や体の動き、表情を使って視覚的に表現する言語である。ろう者は、物事を考え、コミュニケーションを図り、お互いの気持ちを理解し合うために、また、知識を蓄え、文化を創造するために必要な言語として手話言語を大切に育んできた。

しかしながら、過去には手話が言語として認められてこなかったことや、手話言語を使うことができる環境が十分ではなかったことなどから、ろう者は、多くの不便や不安を感じながら生活してきた。

こうした中で、障害者の権利に関する条約や障害者基本法において、手話は言語として位置付けられたが、手話言語に対する理解が十分に深まっているとはいえない状況にある。

これらを踏まえ、市は、手話が言語であるとの認識に基づき、手話言語の理解と広がりをもって地域で支え合い、手話言語を使って安心して暮らすことができる地域社会の実現を目指し、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、手話を言語として明示した障害者の権利に関する条約(平成26年条約第1号)及び障害者基本法(昭和45年法律第84号)に基づき、手話言語に関する基本理念を定め、市の責務並びに市民及び事業者の役割を明らかにすることで、手話言語への理解及び手話言語の普及を推進し、もってろう者とろう者以外の者が共生することのできる地域社会の実現を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) ろう者 手話を言語として日常生活又は社会生活を営む者をいう。

(2) 市民 市内に居住し、又は通勤し、若しくは通学する者をいう。

(3) 事業者 市内において事業を行う個人又は法人その他の団体をいう。

(基本理念)

第3条 手話言語への理解及び手話言語の普及は、次に掲げる事項を基本として推進されるものとする。

(1) 市、市民及び事業者は、ろう者が、自立した日常生活を営むこと、積極的に社会参加すること及び全ての市民と相互に人格と個性を尊重することができる地域社会の実現を目指すこと。

(2) 市、市民及び事業者は、手話が言語であることを認識し、ろう者が手話言語でコミュニケーションを図りやすい環境を構築すること。

(3) ろう者が、手話言語による意思疎通を円滑に図る権利を有することを踏まえ、その権利を尊重すること。

(市の責務)

第4条 市は、前条の基本理念にのっとり、ろう者があらゆる場面で手話言語による意思疎通が図られるよう、手話言語の普及並びにろう者の自立した日常生活及び地域における社会参加の保障のため、総合的に必要な施策を推進するものとする。

2 市は、前項の施策の推進に当たっては、ろう者その他の関係者の意見を聴き、その意見を尊重するよう努めるものとする。

(市民等の責務)

第5条 市民は、基本理念に対する理解を深め、手話言語に関する市の施策に協力するよう努めるものとする。

2 ろう者及びその支援者(ろう者の家族、手話通訳者その他のろう者を支援する者をいう。)は、手話言語に関する市の施策に協力するとともに、手話言語に対する理解の促進及び手話言語の普及に努めるものとする。

3 事業者は、基本理念に対する理解を深め、手話言語に関する市の施策に協力するとともに、ろう者が利用しやすいサービスの提供及び働きやすい環境の整備に努めるものとする。

(施策の推進)

第6条 市は、第4条の規定に基づき、次に掲げる施策を推進するものとする。

(1) 手話言語への理解の促進及び手話言語の普及を図るための施策

(2) 手話言語により情報を得る機会を拡大するための施策

(3) 手話言語による意思疎通を支援する者の確保、養成及び支援のための施策

(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が必要と認める施策

(委任)

第7条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、令和3年4月1日から施行する。

五所川原市手話言語条例

令和3年3月15日 条例第1号

(令和3年4月1日施行)

体系情報
第8編 生/第1章 社会福祉/第5節 障害者福祉
沿革情報
令和3年3月15日 条例第1号