○八戸市健康と福祉のまちづくり条例
平成19年3月28日
条例第11号
目次
前文
第1章 総則(第1条―第8条)
第2章 健康福祉施策の基本方針(第9条―第18条)
第3章 健康と福祉のまちづくりの推進
第1節 市民、事業者及び市の協働(第19条―第21条)
第2節 健康福祉サービスの提供(第22条―第25条)
第3節 生活環境の整備(第26条―第31条)
第4章 健康福祉審議会(第32条)
第5章 雑則(第33条)
附則
住み慣れた地域で、安心して健やかに暮らしつづけたいという思いは、私たち八戸市民共通の願いである。
このような願いを実現するためには、私たち八戸市民が、人としての尊厳を持ち、互いの人格と個性を尊重し、ともに支え合う地域社会を築いていく必要がある。
八戸市は、是川遺跡に代表される縄文時代の遺跡にみられるように、古から人々の生活が営まれ、先人がともに支え合いながら幾多の困難を乗り越え発展してきた。
私たち八戸市民は、先人から受け継がれてきたこのまちを、これまで以上に安心して健やかに暮らせるまちとして次代に引き継いでいかなければならない。
そこで、私たち八戸市民は、市民、事業者と市が地域社会の一員として、それぞれの役割を担いながら、協働して健康と福祉のまちを創造することを決意し、この条例を制定する。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、健康と福祉のまちづくりを推進するため、その基本理念を明らかにし、市民、事業者及び市の役割、並びに基本理念を実現するための基本的事項を定めることによって、市民だれもが生涯を通じて安心して健やかに暮らすことのできる社会を築くことを目的とする。
(1) 市民 市内に在住し、又は通勤し、若しくは通学する個人をいう。
(2) 事業者 市内に事務所又は事業所を有する法人又は個人をいう。
(3) 協働 市民、事業者及び市が、それぞれの立場や役割を認識し合い、自立した存在として、対等の関係で協力し合うことをいう。
(4) 健康と福祉のまちづくり 市民が住み慣れた地域で、安心して健やかに生活を営むことができるまちづくりをいう。
(5) 健康福祉サービス 市の健康及び福祉に関する施策(以下「健康福祉施策」という。)に基づき市又は事業者が実施する保健、医療、福祉等に関する役務、給付その他のサービスをいう。
(6) 高齢者、障害者等 高齢者、障害者、妊産婦、子ども等日常生活や社会生活を営む上で何らかの配慮を必要とする人をいう。
(7) 公共的施設 病院、百貨店、ホテル、旅館、官公庁の庁舎、道路、公園その他不特定かつ多数の人が利用する施設をいう。
(8) 公共交通車両等 旅客が利用する鉄道の車両、自動車、船舶、航空機その他これらに類するものをいう。
(基本理念)
第3条 市民、事業者及び市は、次に掲げる基本理念に基づき、健康と福祉のまちづくりの推進に努めるものとする。
(1) 市民が生涯を通じて心身ともに健康で、生きがいを持って生活を営むことができる社会
(2) 市民が個人として尊重され、だれもが公平に健康福祉サービスを享受できる社会
(3) 市民が地域で支え合い、安全に、安心して生活を営むことができる社会
(4) 市民が互いを思いやる気持ちを持つ、人にやさしい福祉社会
(市民の役割)
第4条 市民は、生涯にわたり自らの健康増進に努めるとともに、互いに協力して、安全、安心な地域社会を築くよう努めるものとする。
2 市民は、高齢者、障害者等に対して理解と思いやりを持ち、互いに尊重し支え合う地域社会を築くよう努めるものとする。
(事業者の役割)
第5条 事業者は、地域社会を構成する一員であることを自覚し、高齢者、障害者等が安心して生活を営むことができるよう、支援に努めるものとする。
2 事業者は、従業員とその家族の健康増進及び地域活動のための職場環境の整備に努めるものとする。
(市の役割)
第6条 市は、施策の立案及び実施に当たっては、健康及び福祉への配慮を行うとともに、高齢者、障害者等が安心して生活を営むことができるよう、支援及び環境の整備に努めるものとする。
2 市は、高齢者、障害者等の権利を擁護し、健康福祉サービスが公平に提供されるよう努めるものとする。
(総合的な推進)
第7条 市民、事業者及び市は、協働して健康と福祉のまちづくりの推進に努めるものとする。
(国等との関係)
第8条 市は、健康と福祉のまちづくりを推進するため、国及び他の地方公共団体等との連携に努めるものとする。
第2章 健康福祉施策の基本方針
(保健、医療、福祉等の分野の連携)
第9条 市は、健康福祉施策の総合的な推進を図るため、保健、医療、福祉等の分野の連携に努めるものとする。
(計画の策定等)
第10条 市長は、第3条に規定する基本理念に基づき、健康及び福祉に関する計画を策定し、健康福祉施策の計画的な推進に努めるものとする。
2 市長は、前項の計画(八戸市子ども・子育て会議条例(平成25年八戸市条例第31号)第2条に規定する八戸市子ども・子育て会議(以下「子ども・子育て会議」という。)の職務に係る計画を除く。)の策定又は変更に当たっては、市民及び事業者の意見を反映するために必要な措置を講ずるとともに、八戸市健康福祉審議会の意見を聴くものとする。
3 市長は、第1項の計画を策定したときは、遅滞なく公表しなければならない。
4 市長は、第1項の計画の適切な進行管理を行うものとする。
(一部改正〔平成25年条例31号〕)
(健康増進の充実)
第11条 市は、市民が健康で安心に満ちた生活を営むことができるよう、その環境づくりに努めるとともに、疾病の予防及び心身の健康の保持増進に必要な施策の充実に努めるものとする。
(地域福祉の充実)
第12条 市は、市民が、地域の様々な生活課題に自発的かつ積極的に取り組みながら、住み慣れた地域で自立した生活を営むことができるよう、地域福祉の推進に必要な施策の充実に努めるものとする。
(高齢者福祉の充実)
第13条 市は、高齢者が生きがいを持ち、健やかで自立した生活を営むことができるとともに、介護が必要となった場合においても住み慣れた地域で安心して生活を営むことができるよう、必要な施策の充実に努めるものとする。
(障害者福祉の充実)
第14条 市は、障害者が、その障害の種類及び程度にかかわらず、自らの持つ能力を発揮して、地域社会を構成する一員として様々な分野への参加ができ、自立した生活を営むことができるよう、必要な施策の充実に努めるものとする。
(母子の健康の確保)
第15条 市は、妊娠期、出産期、新生児期及び乳幼児期を通して、母子の健康が確保できるよう、必要な施策の充実に努めるものとする。
(子育て家庭の支援)
第16条 市は、子どもを持ちたい人が安心して子どもを産み、健やかに育てることができるよう、就労環境の整備、地域での子育て活動への支援その他の子育て家庭の支援に必要な施策の充実に努めるものとする。
2 市は、虐待等の理由により、特別に保護を要する子ども及びその家庭の支援のため、必要な施策の充実に努めるものとする。
(子どもの健全育成)
第17条 市は、次代を担う子どもたちが、心身ともに健やかに育つよう、保育環境及び教育環境の整備その他の必要な施策の充実に努めるものとする。
(福祉意識の醸成)
第18条 市は、市民が互いを尊重し、高齢者、障害者等に対する理解を深め、思いやりや支え合いの心を持つよう、福祉意識の醸成に努めるものとする。
第3章 健康と福祉のまちづくりの推進
第1節 市民、事業者及び市の協働
(市民及び事業者の自主的な活動の促進)
第19条 市民及び事業者は、市とともに健康と福祉のまちづくりを担う者としての自覚を持ち、健康と福祉のまちづくりに関する自主的な活動(以下「自主的な活動」という。)に努めるものとする。
2 市は、市民及び事業者の自主的な活動を促進するため、必要な施策の充実に努めるものとする。
(市民活動団体との連携)
第20条 市は、健康と福祉のまちづくりを市民及び事業者との協働により推進するため、市民活動団体(町内会活動その他営利のみを目的とせず市民が自主的に行う公益性のある活動をする団体をいう。)との情報の共有及び交流の機会の確保に努め、連携を図るものとする。
(施設の提供)
第21条 市及び事業者は、その所有し、又は管理する施設を、健康と福祉のまちづくりを推進するため、市民又は事業者の自主的な活動の場として利用できるよう努めるものとする。
第2節 健康福祉サービスの提供
(健康福祉サービスの提供の原則)
第22条 市及び健康福祉サービスを提供する事業者(以下「健康福祉事業者」という。)は、次に掲げる原則に基づき、健康福祉サービスの提供に努めるものとする。
(1) 適切なサービスを公平に提供すること。
(2) 利用者の選択及び自己決定を尊重すること。
(3) 人権を尊重したサービスの提供及びその質の向上を図ること。
(4) 保健、医療、福祉等の関係機関の連携を図ること。
(情報の収集及び周知)
第23条 市及び健康福祉事業者は、市民が適切な健康福祉サービスを選択できるよう、必要な情報を収集し、その周知に努めるものとする。
(相談支援体制の整備)
第24条 市及び健康福祉事業者は、市民からの相談に迅速かつ適切に対処するため、相談支援体制の整備に努めるものとする。
(サービスの評価及び苦情の解決)
第25条 市及び事業者は、市民が安心して健康福祉サービスを利用できるよう、健康福祉サービスの評価及びその利用に係る苦情を解決する体制の整備に努めるものとする。
第3節 生活環境の整備
(施設の整備及び利用の支援)
第26条 市、事業者及び市民は、高齢者、障害者等が公共的施設を安全かつ快適に利用できるよう、施設の整備及び管理並びに利用の支援に努めるものとする。
2 市は、公共施設の新設、増設又は改修をしようとするときは、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(平成18年法律第91号)の規定を遵守するとともに、青森県福祉のまちづくり条例(平成10年青森県条例第46号)第11条第1項に規定する整備基準に適合させるものとする。
(移動の確保)
第27条 市、事業者及び市民は、高齢者、障害者等が円滑かつ安心して移動できるよう、移動の支援と手段の提供に努めるものとする。
2 公共交通車両等を所有し、又は管理する者は、高齢者、障害者等が当該公共交通車両等を安心して利用するために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
(住宅の整備)
第28条 市並びに住宅の整備及び供給を行う事業者は、高齢者、障害者等が安全かつ快適に生活を営むことができるよう、住宅の整備及び供給に努めるものとする。
(就労の支援)
第29条 市、事業者及び関係機関は、互いに連携し、高齢者、障害者等がその意欲や能力に応じた雇用の機会が確保されるよう、就労の支援に努めるものとする。
(安全、安心な生活の確保)
第30条 市は、市民が安全、安心な生活を営むことができるよう、防災、防犯、交通安全、消費者保護等のための施策の充実に努めるものとする。
(高齢者、障害者等の把握)
第31条 市は、高齢者、障害者等に対する日常の見守りや災害時の支援のため、事業者及び市民と連携し、高齢者、障害者等の把握に努めるものとする。
第4章 健康福祉審議会
第32条 市は、健康福祉施策の円滑な推進を図るとともに、社会福祉法(昭和26年法律第45号)第7条第1項の規定による調査審議をするため、八戸市健康福祉審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、市長の諮問に応じ、健康福祉施策に関する基本的な事項及び社会福祉法第7条第1項に規定する社会福祉に関する事項を調査審議し、その結果を答申する。
3 審議会は、前項の事項について必要があると認めるときは、市長に対して意見を述べることができる。
4 審議会は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱した委員をもって組織する。
(1) 市議会の議員
(2) 社会福祉事業に従事する者
(3) 学識経験を有する者
(4) 保健医療関係者
(5) 地域支援関係者
(6) 公募に応じた者
(7) 関係行政機関の職員
(8) その他市長が必要と認める者
5 前項の委員の定数は、35人以内とする。
6 審議会は、その運営に当たっては、子ども・子育て会議と相互に資料を提供する等、健康福祉施策の円滑な推進が図られるよう配慮しなければならない。
7 前項までに定めるもののほか、審議会の組織及び運営について必要な事項は、市長が別に定める。
(一部改正〔平成25年条例31号・28年54号〕)
第5章 雑則
(委任)
第33条 この条例の施行について必要な事項は、市長が定める。
附則
1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。
2 八戸市特別職の職員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和31年八戸市条例第26号)の一部を次のように改正する。
別表第1及び別表第2中「国民保護協議会の委員」を「
国民保護協議会の委員 健康福祉審議会の委員 |
」に改める。
附則(平成25年6月17日条例第31号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成25年7月1日から施行する。(後略)
附則(平成28年9月28日条例第54号)
1 この条例は、平成29年1月1日から施行する。
2 この条例の施行の際現にこの条例による改正前の八戸市健康と福祉のまちづくり条例の規定による八戸市健康福祉審議会(以下「旧審議会」という。)の委員である者は、この条例の施行の日に、この条例による改正後の八戸市健康と福祉のまちづくり条例第32条第4項の規定により八戸市健康福祉審議会(以下「新審議会」という。)の委員に委嘱されたものとみなす。
3 この条例の施行前に旧審議会にされた諮問でこの条例の施行の際当該諮問に対する答申がされていないものは新審議会に諮問されたものとみなし、当該諮問について旧審議会がした調査審議の手続は新審議会がした調査審議の手続とみなす。