○八王子市景観条例

平成23年3月28日

条例第10号

目次

第1章 総則(第1条―第6条)

第2章 景観計画(第7条―第10条)

第3章 行為の規制等(第11条―第21条)

第4章 地域景観資産等(第22条―第28条)

第5章 表彰及び助成(第29条・第30条)

第6章 八王子市景観審議会及び景観アドバイザー(第31条―第34条)

第7章 雑則(第35条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、市の豊かな自然、歴史、文化等を活かした良好な景観を保全し、及び創出するため、景観法(平成16年法律第110号。以下「法」という。)第2条に規定する基本理念にのっとり、法の規定に基づく景観計画の策定、行為の届出等について必要な事項を定めるほか、良好な景観の形成に必要な施策を講ずることにより、後世に継承する良好な景観の形成を、市、事業者及び市民との協働により推進し、もって潤いと風格を感じる魅力あるまちの実現に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 事業者 市内で、商業、工業、建設業その他の事業活動を行う者をいう。

(2) 市民 市内に在住、在勤又は在学する者及び市内の土地、建築物(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物をいう。以下同じ。)又は工作物(建築物を除く。以下同じ。)についての権利を有する者をいう。

(市の責務)

第3条 市は、良好な景観の形成を推進するための施策を総合的に策定し、これを計画的に実施しなければならない。

2 市は、前項の規定による施策の策定及び実施に当たって、事業者及び市民の意見を反映するよう努めなければならない。

3 市は、公共事業を実施する場合には、良好な景観の形成に関し、先導的役割を果たすよう努めなければならない。

4 市は、良好な景観の形成に関する啓発及び知識の普及等を通じて、事業者及び市民の理解を深めるよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第4条 事業者は、自らの事業活動が良好な景観の形成に重要な役割を果たすことを認識し、積極的に良好な景観の形成に努めなければならない。

2 事業者は、市がこの条例に基づき実施する良好な景観の形成に関する施策に協力しなければならない。

(市民の責務)

第5条 市民は、良好な景観の形成に関する理解を深め、積極的に良好な景観の形成に努めるとともに、相互に協力して良好な景観の形成を推進するよう努めなければならない。

2 市民は、市がこの条例に基づき実施する良好な景観の形成に関する施策に協力しなければならない。

(東京都又は近隣地方公共団体との協議)

第6条 市長は、良好な景観の形成を総合的かつ効果的に推進するために必要があると認めるときは、東京都知事又は近隣の地方公共団体の長に対し、協議を求めることができる。

2 市長は、東京都知事又は近隣の地方公共団体の長から、良好な景観の形成を推進するために必要な協議を求められたときは、これに応ずるものとする。

第2章 景観計画

(景観計画)

第7条 市長は、市固有の魅力を備えた良好な景観の形成を推進するため、法第8条第1項に規定する景観計画(以下「景観計画」という。)を策定するものとする。

(策定の手続)

第8条 市長は、景観計画を策定しようとするときは、事業者及び市民の意見を反映させるために必要な措置を講じなければならない。

2 市長は、景観計画を策定しようとするときは、あらかじめ、八王子市景観審議会(第31条に規定する八王子市景観審議会をいう。以下第16条第20条から第23条まで、第25条及び第27条において同じ。)の意見を聴かなければならない。

3 前2項の規定は、景観計画の変更(市規則で定める軽微な変更を除く。)について準用する。

(重点地区)

第9条 市長は、景観計画区域(法第8条第2項第1号に規定する景観計画の区域をいう。以下同じ。)のうち、良好な景観の形成を推進する上で特に重点的に取り組む必要がある区域を重点地区として、景観計画に定めることができる。

(景観計画への適合)

第10条 景観計画区域内において、法第16条第1項各号に掲げる行為をしようとする者は、当該行為を景観計画に適合させるよう努めなければならない。

第3章 行為の規制等

(届出を要する行為)

第11条 法第16条第1項各号に掲げる行為をしようとする者は、市規則で定めるところにより市長に届け出なければならない。

2 法第16条第1項第4号の条例で定める行為は、次に掲げる行為とする。

(1) 土地の開墾、土石の採取、鉱物の掘採その他の土地の形質の変更

(2) 木竹の伐採

(3) 屋外における土石、廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する廃棄物をいう。以下同じ。)、再生資源(資源の有効な利用の推進に関する法律(平成3年法律第48号)第2条第4項に規定する再生資源をいう。以下同じ。)その他の物件の堆積

(4) 夜間において公衆の観覧に供するため、90日を超えて継続して建築物その他の工作物の外観について行う照明

(変更の届出)

第12条 法第16条第2項の条例で定める事項は、設計又は施行方法のうち、その変更により同条第1項の届出に係る行為が同条第7項各号に掲げる行為に該当することとなるもの以外のものとする。

(届出を要しない行為)

第13条 法第16条第7項第11号の条例で定める行為は、次に掲げる行為とする。

(1) 仮設の建築物の新築、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更(以下「建築等」という。)

(2) 農業又は林業を営むために行う土地の形質の変更

(3) 屋外における土石、廃棄物、再生資源その他の物件の堆積で、次に掲げるもの

 農業又は林業を営むために行うもの

 堆積の期間が30日を超えて継続しないもの

(4) 他の法令等の規定に基づき、許可若しくは認可を受け、又は届出若しくは協議をして行う行為のうち、良好な景観の形成のための措置が講じられるものとして市規則で定めるもの

(5) 法第16条第1項各号に掲げる届出を要する行為(同項第2号に掲げる行為にあっては市規則で定める工作物に係る行為に限る。)で、市規則で定める規模以下のもの

(6) 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為(法第16条第7項第1号に掲げる行為を除く。)で市規則で定めるもの

(特定届出対象行為)

第14条 法第17条第1項の条例で定める行為は、次に掲げる行為とする。

(1) 建築物の建築等

(2) 工作物の新設、増築、改築若しくは移転、外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更

(事前協議)

第15条 法第16条第1項各号に掲げる行為のうち、次の各号に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ、市規則で定めるところにより、市長と協議をしなければならない。

(1) 建築物のうち、大規模なものとして市規則で定めるものの建築等

(2) 第9条の規定により定める重点地区内における法第16条第1項第1号から第3号までに掲げる行為のうち市規則で定めるもの

(3) 前2号に掲げる行為のほか、良好な景観の形成に特に支障を及ぼすおそれのある行為として市規則で定めるもの

(事前協議の指導等)

第16条 市長は、前条の規定による協議があったときは、当該協議をした者に対し、必要な指導又は助言をすることができる。

2 市長は、前条の規定による協議があったときは、八王子市景観審議会又は第34条に規定する景観アドバイザーに意見を聴くことができる。

(行為の完了等の届出)

第17条 法第16条第1項又は第2項の規定による届出をした者は、当該届出に係る行為を完了し、又は中止したときは、市規則で定めるところにより、速やかにその旨を市長に届け出なければならない。

(国の機関又は地方公共団体が行う行為の変更通知等)

第18条 法第16条第5項の規定による通知をした国の機関又は地方公共団体は、当該通知に係る事項を変更しようとするときは、あらかじめ、市規則で定めるところにより、その旨を市長に通知しなければならない。

2 法第16条第5項の規定による通知をした国の機関又は地方公共団体は、当該通知に係る行為を完了し、又は中止したときは、市規則で定めるところにより、速やかにその旨を市長に通知しなければならない。

(指導)

第19条 市長は、景観計画において法第8条第2項第2号の良好な景観の形成のための行為の制限に関する事項を定めたときは、当該行為の制限に適合しない行為をしようとする者又はした者に対し、当該行為の制限に適合させるため、必要な措置をとるよう指導することができる。

(勧告等)

第20条 市長は、法第16条第3項の規定による勧告をしようとするときは、あらかじめ、八王子市景観審議会の意見を聴かなければならない。

2 市長は、法第16条第3項の規定による勧告を受けた者が正当な理由なくその勧告に従わないときは、その者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)並びにその事実を公表することができる。

3 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該勧告を受けた者に対し、その旨を通知し、意見を述べる機会を与えた上で、八王子市景観審議会の意見を聴かなければならない。

(変更命令等の手続)

第21条 市長は、法第17条第1項又は第5項の規定により設計の変更、原状回復その他の必要な措置を命じようとするときは、あらかじめ、八王子市景観審議会の意見を聴かなければならない。

第4章 地域景観資産等

(地域景観資産の指定)

第22条 市長は、自然、歴史、文化等からみて、市の良好な景観の形成を推進する上で、価値があると認められる建築物、工作物、樹木、河川、池沼、湧水等を地域景観資産として指定することができる。

2 市長は、前項の規定により地域景観資産の指定をしようとするときは、あらかじめ、当該指定をしようとするものの所有者及び権原に基づく占有者(以下「所有者等」という。)の意見を聴くとともに、八王子市景観審議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は、第1項の規定により地域景観資産の指定をしたときは、その旨を告示するとともに、当該地域景観資産の所有者等に通知するものとする。

4 市長は、第1項の規定により地域景観資産の指定をしたときは、市規則で定めるところにより、これを表示する標識を設けるものとする。

5 第2項及び第3項の規定は、地域景観資産の指定の解除について準用する。

(眺望の視点場の指定)

第23条 市長は、市の良好な景観の形成を推進する上で、市民に親しまれ、かつ、特に眺望が優れていると認められる地点を眺望の視点場として指定することができる。

2 市長は、前項の規定により眺望の視点場の指定をしようとするときは、あらかじめ、当該指定をしようとするものの所有者等の意見を聴くとともに、八王子市景観審議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は、第1項の規定により眺望の視点場を指定したときは、その旨を告示するとともに、当該眺望の視点場の所有者等に通知するものとする。

4 前2項の規定は、眺望の視点場の指定の解除について準用する。

(維持管理)

第24条 地域景観資産及び眺望の視点場の所有者等及び管理者は、当該地域景観資産及び眺望の視点場の景観上の価値を尊重し、その維持及び管理に努めるものとする。

(景観重要建造物の指定等の手続)

第25条 市長は、次に掲げる行為をしようとするときは、あらかじめ、八王子市景観審議会の意見を聴かなければならない。

(1) 法第19条第1項の規定により景観重要建造物を指定すること。

(2) 法第22条第1項本文の規定により景観重要建造物の現状の変更に係る許可をすること。

(3) 法第26条の規定により景観重要建造物の管理に関する命令又は勧告をすること。

(4) 法第27条第1項又は第2項の規定により景観重要建造物の指定を解除すること(法第19条第3項の建造物に該当するに至ったときを除く。)

2 市長は、法第19条第1項の規定により景観重要建造物を指定したとき又は法第27条第1項又は第2項の規定により景観重要建造物の指定を解除したときは、その旨を告示するものとする。

(景観重要建造物の管理の方法の基準)

第26条 法第25条第2項の管理の方法の基準は、次のとおりとする。

(1) 景観重要建造物の修繕は、原則として当該修繕前の外観を変更することのないようにすること。

(2) 消火器の設置その他の防災上の措置を講ずること。

(3) 景観重要建造物の滅失を防ぐため、その敷地、構造及び建築設備の状況を定期的に点検すること。

(4) 前3号に掲げるもののほか、市規則で定めるもの

(景観重要樹木の指定等の手続)

第27条 市長は、次に掲げる行為をしようとするときは、あらかじめ、八王子市景観審議会の意見を聴かなければならない。

(1) 法第28条第1項の規定により景観重要樹木を指定すること。

(2) 法第31条第1項本文の規定により景観重要樹木の伐採又は移植の許可をすること。

(3) 法第34条の規定により景観重要樹木の管理に関する命令又は勧告をすること。

(4) 法第35条第1項又は第2項の規定により景観重要樹木の指定を解除すること(法第28条第3項の樹木に該当するに至ったときを除く。)

2 市長は、法第28条第1項の規定により景観重要樹木を指定したとき又は法第35条第1項又は第2項の規定により景観重要樹木の指定を解除したときは、その旨を告示するものとする。

(景観重要樹木の管理の方法の基準)

第28条 法第33条第2項の管理の方法の基準は、次のとおりとする。

(1) 景観重要樹木の良好な景観を保全するため、せん定その他の必要な管理を行うこと。

(2) 景観重要樹木の滅失、枯死等を防ぐため、病害虫の駆除その他の措置を講ずること。

(3) 前2号に掲げるもののほか、市規則で定めるもの

第5章 表彰及び助成

(表彰)

第29条 市長は、良好な景観の形成に関して貢献したと認められる者又は団体を表彰することができる。

(技術的援助等)

第30条 市長は、地域景観資産、眺望の視点場、景観重要建造物及び景観重要樹木の所有者等及び管理者並びに良好な景観の形成に寄与すると認められる活動を行う者又は団体に対し、その保全又は活動のために必要な技術的援助を行い、又は当該活動に要する費用の一部を助成することができる。

第6章 八王子市景観審議会及び景観アドバイザー

(審議会の設置)

第31条 市の良好な景観の形成の推進に関する事項を調査審議するため、市長の附属機関として八王子市景観審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、前項に定めるもののほか、八王子市屋外広告物条例(平成26年八王子市条例第80号)により、その権限に属させられた事項を調査審議する。

(審議会の所掌事項)

第32条 審議会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項について調査審議し、その結果を答申するほか、当該各事項について市長に意見を述べることができる。

(1) 景観計画に関する事項

(2) 事前協議に関する事項

(3) 勧告及び変更命令等に関する事項

(4) 地域景観資産及び眺望の視点場の指定等に関する事項

(5) 景観重要建造物及び景観重要樹木の指定等に関する事項

(6) 屋外広告物に関する事項

(7) 前各号に定めるもののほか、良好な景観を形成するため、市長が必要と認める事項

(審議会の組織等)

第33条 審議会は、委員12人以内をもって組織する。ただし、市長が必要と認めたときは、臨時の委員若干人を置くことができる。

2 委員は、学識経験を有する者及び市民のうちから市長が委嘱する。

3 委員の任期は2年とし、再任を妨げない。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

4 専門の事項を調査審議するため、審議会に専門部会を置くことができる。

5 専門部会は、委員6人以内をもって組織する。

6 審議会は、第16条第2項及び第20条第1項の規定により市長に意見を述べる場合において審議会の議決が必要なときは、専門部会の議決をもって審議会の議決とすることができる。

7 審議会の委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

8 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営について必要な事項は、市規則で定める。

(景観アドバイザー)

第34条 良好な景観の形成を推進するために市長が必要と認める事項を処理させるため、景観アドバイザーを置く。

第7章 雑則

(委任)

第35条 この条例の施行について必要な事項は、市規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成23年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、第15条及び第16条の規定は、平成23年10月1日から施行する。

(市の景観計画の発効までの経過措置)

2 施行日から、市の景観計画の効力が生ずる日の前日までの間(以下「移行期間」という。)は、東京都が定めた景観計画(市の区域に係る部分に限る。)を市の景観計画とみなす。

3 移行期間における第11条に規定する届出を要する行為は、同条第2項第1号及び第3号に規定する行為並びに水面の埋立て又は干拓とする。

4 施行日前に、東京都景観条例第10条第1項の規定により東京都知事になされた届出(市の区域に係る部分に限る。)は、第11条第1項の規定により市長になされた届出とみなす。

(非常勤の特別職の職員の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)

5 非常勤の特別職の職員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和31年八王子市条例第29号)の一部を次のように改正する。

画像

附 則(平成24年3月1日条例第4号)

この条例は、公布の日から施行する。

附 則(平成26年12月15日条例第79号)

この条例は、平成27年4月1日から施行する。

八王子市景観条例

平成23年3月28日 条例第10号

(平成27年4月1日施行)

体系情報
第14類 設/第3章 都市景観
沿革情報
平成23年3月28日 条例第10号
平成24年3月1日 条例第4号
平成26年12月15日 条例第79号