○神栖市漁港管理条例
平成17年6月24日
条例第93号
(趣旨)
第1条 この条例は,漁港漁場整備法(昭和25年法律第137号。以下「法」という。)の規定に基づき,市が管理する漁港(以下「漁港」という。)の維持管理について必要な事項を定めるものとする。
(漁港施設の維持運営)
第2条 市長は,市の管理する漁港施設(以下「漁港施設」という。)のうち基本施設,輸送施設(附帯用地及び安全施設を含む。)及び漁港施設用地(公共施設用地に限る。)について,毎年度その維持運営計画(公害防止又は第7条の規定による物件の除去に係る計画を含む。)を定めるものとする。
(漁港の保全)
第3条 何人も漁港の区域内においては,みだりに漁港施設を損傷する行為その他の漁港の機能を妨げる行為をしてはならない。
2 漁港施設を滅失し,又は損傷した者は,直ちに市長に届け出るとともに市長の指示に従い,これを原状に復し,又はその滅失若しくは損傷によって生じた損害を賠償しなければならない。ただし,その滅失又は損傷が,その者の責めに帰すべき理由によるものでないときは,この限りでない。
3 漁港の区域内の陸域で市長が指定する区域(法第39条第1項の公共空地及び漁港施設である土地を除く。)において工作物の新築若しくは改築,土砂の採取又は土地の掘さくをしようとする者は,市長の承認を受けなければならない。ただし,規則で定める場合は,この限りでない。
5 第3項の規定による指定は,漁港の保全のために必要な最小限度の区域に限ってするものとする。
(港内の秩序維持)
第4条 市長は,港内の秩序の維持のため特に必要があると認めるときは,港内に停泊,停留又はけい留(以下「停けい泊」という。)をする船舟に対して移動その他の必要な措置を命ずることができる。
(停けい泊禁止区域)
第5条 市長は,漁港の区域内の水域の利用を適正に行わせるため必要があると認めるときは,水域の一部を停けい泊禁止区域として指定することができる。
2 船舟又はいかだ類は,停けい泊禁止区域においては,停けい泊をしてはならない。ただし,市長の許可を受けた場合は,この限りでない。
(危険物等についての制限)
第6条 爆発物その他の危険物(当該船舟の使用に供するものを除く。)又は衛生上有害と認められるもの(以下「危険物等」という。)を積載した船舟は,市長の指示した場所でなければ停けい泊をしてはならない。
2 危険物等の荷役をしようとする者は,市長の許可を受けなければならない。
3 危険物等の種類は,規則で定める。
(放置物件の除去命令)
第7条 漁港の区域内の水域における漂流物,沈没物その他の物件又は漁港施設内に放置された物件が漁港の利用を著しく阻害するおそれがあるときは,市長は,当該物件の所有者又は占有者に対し,その除去を命ずることができる。
(けい留施設における行為の制限)
第8条 漁港施設であるけい留施設においては,次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 船舟のけい留に支障を及ぼすおそれのあるいかだ類その他の物件をけい留すること。
(2) 漁獲物,漁具,漁業用資材又はその他の貨物(以下「漁獲物等」という。)の陸揚げ又は船積以外の目的でみだりに船舟を横づけすること。
(3) 当該施設の保全に支障を及ぼす程度に漁獲物等を積み上げること。
(4) 漁獲物等をみだりに長期間置いておくこと。
(陸揚輸送等の区域における利用の調整)
第9条 市長は,漁港の区域の一部を陸揚輸送及び出漁準備のための区域として指定することができる。
2 市長は,前項の指定区域内にある漁港施設の運営上必要があると認めるときは,当該漁港施設において,漁獲物等の陸揚げ又は船積を行う者に対し,陸揚げ又は船積を行う場所又は時間その他の事項につき,必要な指示をすることができる。
4 第2項の漁港施設の利用者は,漁獲物等の陸揚げ又は船積が終わったときは,直ちにその陸揚げ又は船積を行った場所を清掃しなければならない。
(占用の許可等)
第10条 漁港施設(水域施設を除く。)を占用し,又は当該施設に定着する工作物を新築し,改築し,増築し,若しくは除去しようとする者は,市長の許可を受けなければならない。許可を受けた事項を変更しようとするときも,同様とする。
2 市長は,前項の許可に漁港施設又は漁港の利用上必要な条件を付することができる。
3 第1項の占用の期間は,1年(工作物の設置を目的とする占用にあっては,3年)を超えることができない。ただし,市長が特別の必要があると認めた場合においては,この限りでない。
(占用料)
第11条 漁港施設を占用する者(以下「占用者」という。)からは,別表に掲げる占用料を徴収する。
2 占用料は,前納しなければならない。ただし,市長の承認を受けたときは,この限りでない。
3 市長は,特別の理由があると認めるときは,占用者に対し占用料を減免し,又は分納させることができる。
4 既に納付された占用料は,返還しない。ただし,市長において,占用者の責めに帰することができない理由があると認めたときは,この限りでない。
(監督処分)
第12条 市長は,次の各号のいずれかに該当する者に対し,その許可若しくは承認を取り消し,その許可に付した条件を変更し,又はその行為の中止,既に設置した工作物の改築,移転除去,当該工作物により生ずべき漁港の保全上若しくは利用上の障害を予防するために必要な施設をすること,若しくは原状の回復を命ずることができる。
(2) 第10条第2項の規定に基づき許可に付した条件に違反した者
2 前項の規定による処分又は命令により損失を受けた者に対しては,市は,通常生ずべき損失を補償するものとする。
(委任)
第14条 この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。
(罰則)
第15条 次の各号のいずれかに該当する者に対し,1万円以下の過料に処する。
(1) 第3条第3項の規定に違反した者
(2) 第4条の規定による市長の命令に従わない者
(4) 第7条の規定による市長の命令に従わない者
(5) 第8条の規定に違反した者
(7) 第12条の規定による市長の命令に従わない者
第16条 偽りその他不正な手段により占用料の徴収を免れた者に対し,その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは,5万円とする。)以下の過料に処する。
付則
(施行期日)
1 この条例は,平成17年8月1日から施行する。
(波崎町の編入に伴う経過措置)
2 波崎町の編入の日前に,波崎町漁港管理条例(昭和56年波崎町条例第17号)の規定によりなされた処分,手続その他の行為は,この条例の相当規定によりなされたものとみなす。
別表(第11条関係)
占用料
種別 | 単位 | 料金 | ||
漁港施設用地 | クレーン類 | 1年1基につき | 18,540円 | |
物置場,倉庫,事務所 その他これに類するもの | 1年1平方メートルにつき | 90円 | ||
電柱(本柱,支柱,支線柱,支線H柱,2脚以下の鉄塔)類 | 1年1本につき | 505円 | ||
鉄塔類(3脚以上のもの) | 1年1平方メートルにつき | 1,090円 | ||
仮設建物類 | 1年1平方メートルにつき | 150円 | ||
工事用施設類 | 1月1平方メートルにつき | 90円 | ||
地下埋設物類 | 外口径15センチメートル未満のもの | 1年1メートルにつき | 50円 | |
外口径15センチメートル以上30センチメートル未満のもの | 1年1メートルにつき | 110円 | ||
外口径30センチメートル以上のもの | 1年1メートルにつき | 400円 | ||
地下施設類 | 1年1平方メートルにつき | 590円 | ||
船曳施設類 | 1年1平方メートルにつき | 50円 | ||
広告板及び看板類 | 1年1枚につき | 7,420円 |
備考
1 占用料は,期間,長さ,面積等に端数があるときは,1年未満は月割,1か月未満は1か月,1メートル未満は1メートル,1平方メートル未満は1平方メートルとして計算する。
2 占用料の総額が,100円未満のときは,100円とする。