○神戸市大規模集客施設の立地に係る都市機能の調和に関する条例

平成18年3月30日

条例第54号

(目的)

第1条 この条例は、大規模集客施設と周辺地域における道路交通その他の都市機能との調和を図るため、大規模集客施設の立地に関し必要な手続を定め、もって地域社会の健全な発展に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「大規模集客施設」とは、次に掲げる用途に供する1又は2以上の建築物(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物をいう。以下同じ。)で、その用途に供する部分(共用部分を含む。)の床面積の合計が規則で定める面積を超えるものをいう。

(1) 物品販売業を営む店舗

(2) 飲食店

(3) 映画館、劇場又は観覧場

(4) 前3号に掲げるもののほか、これらに類する用途で規則で定めるもの

2 この条例において「大規模集客施設の新築等」とは、次に掲げるものをいう。

(1) 大規模集客施設の新築

(2) 既存の建築物の増築又は既存の建築物の全部若しくは一部の用途の変更であって、当該増築又は用途の変更の後の当該建築物が大規模集客施設に該当する場合のうち規則で定めるもの

3 この条例において「事業者」とは、大規模集客施設の新築等をし、又はしようとする者をいう。

(基本計画書)

第3条 事業者は、大規模集客施設の新築等をしようとするときは、市長が定める大規模集客施設影響調査指針に基づき、周辺道路の交通量の変化その他の大規模集客施設が周辺地域の都市機能に及ぼす影響に関する調査(以下「影響調査」という。)を行い、その結果を踏まえて次に掲げる事項を記載した大規模集客施設基本計画書(以下「基本計画書」という。)を市長に提出しなければならない。

(1) 事業者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、代表者の氏名

(2) 大規模集客施設の名称及び所在地

(3) 大規模集客施設の新築等の時期

(4) 大規模集客施設の規模

(5) 駐車場の位置及び収容台数

(6) 第2号から前号までに掲げるもののほか、大規模集客施設の概要

(7) 影響調査の結果

(8) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項

2 基本計画書には、大規模集客施設の配置図その他の規則で定める図書を添付しなければならない。

3 第1項の規定による基本計画書の提出は、当該基本計画書に係る大規模集客施設についての建築基準法第6条第1項若しくは第6条の2第1項(同法第87条第1項においてこれらの規定を準用する場合を含む。)に規定する確認の申請又は同法第18条第2項の規定による通知(当該基本計画書に係る大規模集客施設が大規模小売店舗立地法(平成10年法律第91号)第2条第2項に規定する大規模小売店舗である場合にあっては、当該確認の申請又は当該通知及び同法第5条第1項、第6条第2項又は附則第5条第1項の規定による届出)の前に行わなければならない。

(市長意見書等)

第4条 市長は、基本計画書の提出があったときは、関係行政機関及び関係公共施設の管理者の意見を聴くものとする。

2 市長は、大規模集客施設の新築等の行為による都市機能に影響を及ぼす地域に市域以外の区域が含まれる場合は、兵庫県知事と協議を行うものとする。

3 市長は、基本計画書の提出があった日から起算して3月以内に、当該基本計画書に係る大規模集客施設と周辺地域における道路交通その他の都市機能との調和を図るために事業者が講ずべき対策に関する意見を有する場合には当該意見を記載した意見書(以下「市長意見書」という。)を事業者に送付するものとし、当該意見を有しない場合にはその旨を事業者に通知するものとする。

(対策書)

第5条 事業者は、市長意見書の送付を受けたときは、市長意見書に記載された意見を踏まえて講じようとする措置その他の対策を記載した書面(以下「対策書」という。)を市長に提出しなければならない。

2 第3条第3項の規定は、前項の規定による対策書の提出について準用する。

(市長再意見書等)

第6条 市長は、対策書の提出があった日から起算して2月以内に、当該対策書に係る事業者が講じようとする措置その他の対策に関する意見を有する場合には当該意見を記載した意見書(以下「市長再意見書」という。)を事業者に送付するものとし、当該意見を有しない場合にはその旨を事業者に通知するものとする。

2 第4条第1項及び第2項の規定は、対策書の提出があったときについて準用する。

(再対策書)

第7条 事業者は、市長再意見書の送付を受けたときは、市長再意見書に記載された意見を踏まえて講じようとする措置その他の対策を記載した書面(以下「再対策書」という。)を市長に提出しなければならない。

2 第3条第3項の規定は、前項の規定による再対策書の提出について準用する。

(市長の見解)

第8条 市長は、再対策書の提出があったときは、速やかに、当該再対策書に係る事業者が講じようとする措置その他の対策に関する見解を事業者に通知するものとする。

(大規模集客施設の新築等の制限)

第9条 事業者は、第4条第3項第6条第1項又は前条の規定による通知を受けた後でなければ、基本計画書に係る大規模集客施設の新築等の工事に着手してはならない。

(勧告及び公表)

第10条 市長は、事業者が次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該事業者に対し、必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。

(1) 正当な理由なくこの条例に定める手続の全部又は一部を行わないとき。

(2) 虚偽の記載をした基本計画書、第3条第2項に規定する図書、対策書又は再対策書を提出したとき。

(3) 第8条の規定による見解の通知をした後においてもなお事業者が講じようとする措置その他の対策の内容が不十分であるため、基本計画書に係る大規模集客施設と周辺地域における道路交通その他の都市機能との調和を図ることができず、かつ、当該都市機能に著しい支障が生ずると認めるとき。

(4) 前条の規定に違反して大規模集客施設の新築等の工事に着手したとき。

2 市長は、前項の規定による勧告を受けた者が当該勧告に従わないときは、勧告を受けた者の氏名又は名称その他規則で定める事項を公表することができる。

(施行細目の委任)

第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

 抄

(施行期日)

1 この条例は、平成18年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際現に大規模集客施設の立地に係る都市機能の調和に関する条例(平成17年兵庫県条例第40号)第3条第1項に規定する基本計画書の提出を行っている大規模集客施設の新築等については、この条例の規定は、適用しない。

神戸市大規模集客施設の立地に係る都市機能の調和に関する条例

平成18年3月30日 条例第54号

(平成18年4月1日施行)