○神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例

平成20年4月1日

条例第1号

目次

第1章 総則

第1節 通則(第1条・第2条)

第2節 市長,指定確認検査機関,建築主等,所有者等及び市民の責務(第3条―第8条)

第3節 計画の策定(第9条)

第2章 建築等における安全性の確保

第1節 確認申請等に係る届出等(第10条―第12条)

第2節 確認審査基準(第13条)

第3節 指定確認検査機関に対する措置(第14条―第18条)

第4節 建築物の安全,防火,衛生等に関する基準(第19条―第49条の7)

第5節 大規模な駐車施設等の出入口に関する基準(第49条の8―第49条の13)

第3章 建築物の維持保全等

第1節 建築物の維持保全(第50条―第52条)

第2節 建築物の事故への措置(第53条・第54条)

第3節 老朽危険家屋等に対する措置(第55条―第65条)

第4章 建築物の耐震改修等の促進(第66条―第69条)

第5章 補則(第70条)

第6章 罰則(第71条―第75条)

附則

第1章 総則

第1節 通則

(目的)

第1条 この条例は,市民が安心して暮らすことができるよう,建築物の安全性の確保について市長,指定確認検査機関,建築主等,所有者等及び市民の責務を明らかにするとともに,建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)第40条及び第43条第3項の規定に基づく建築物の敷地,構造及び建築設備並びに建築物又はその敷地と道路との関係に関する必要な制限その他の法の施行に関し必要な事項を定めることにより,総合的かつ計画的な建築物の安全性の確保等を図ることを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この条例における用語の意義は,法及び建築基準法施行令(昭和25年政令第338号。以下「令」という。)の例による。

2 この条例において「建築主等」とは,建築主(法第66条及び第88条第1項に規定する工作物の築造主を含む。)又は建築物(法第66条及び第88条第1項に規定する工作物を含む。以下この章において同じ。)の設計者,建築物の工事施工者(請負工事の下請負人を含む。)若しくは工事監理者をいう。

3 この条例において「所有者等」とは,建築物の所有者,管理者又は占有者をいう。

4 この条例において「耐震診断」とは,建築物の耐震改修の促進に関する法律(平成7年法律第123号)第2条第1項に規定する耐震診断をいう。

5 この条例において「耐震改修」とは,建築物の耐震改修の促進に関する法律第2条第2項に規定する耐震改修をいう。

第2節 市長,指定確認検査機関,建築主等,所有者等及び市民の責務

(市長の基本的責務)

第3条 市長は,建築物の安全性の確保のために必要な施策を策定し,及び実施する責務を有する。

2 市長は,前項の施策を策定し,及び実施するに当たっては,市民,建築主等,所有者等及び指定確認検査機関の意見が十分に反映されるよう努めなければならない。

3 市長は,建築主等,所有者等及び市民に対し,建築物の安全性の確保に関する知識の普及,情報の提供その他必要な措置を講ずる責務を有する。

4 市長は,建築物の安全性の確保のために必要な情報を収集するよう努めなければならない。

5 市長は,指定確認検査機関による確認検査の業務の適正な実施のため,必要な措置を講ずる責務を有する。

(指定確認検査機関の基本的責務)

第4条 指定確認検査機関は,確認検査を行うに当たっては,建築物の安全性の確保のため,自らの責任において,必要な措置を講ずる責務を有する。

2 指定確認検査機関は,確認検査員その他の職員の知識及び技能の維持向上を図るよう必要な措置を講ずる責務を有する。

3 指定確認検査機関は,建築物の安全性の確保について,市長が実施する施策に協力するよう努めなければならない。

(建築主等の基本的責務)

第5条 建築主等は,建築物の建築(工作物にあっては築造),修繕若しくは模様替,用途の変更又は建築設備の設置に当たっては,建築物の安全性の確保のため,自らの責任及び負担において,必要な措置を講ずる責務を有する。

(所有者等の基本的責務)

第6条 所有者等は,建築物の維持保全に当たっては,建築物の安全性の確保のため,自らの責任及び負担において,必要な措置を講ずる責務を有する。

(市民の基本的責務)

第7条 市民は,建築物の安全性の確保について,その重要性に対する関心と理解を深めるよう努めなければならない。

(相互協力)

第8条 市長,指定確認検査機関,建築主等,所有者等及び市民は,建築物の安全性の確保のために,それぞれの果たすべき責務を自覚し,相互に補い合い,協力するよう努めなければならない。

第3節 計画の策定

(計画の策定)

第9条 市長は,建築物の安全性の確保のための施策を総合的に実施するための計画(以下この条において単に「計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は,計画を策定するに当たっては,建築に携わる団体,関係行政機関その他の関係機関の意見が十分に反映されるよう努めなければならない。

3 市長は,計画に基づく施策の実施状況について,定期に検証し,必要に応じて計画を見直すものとする。

4 市長は,計画を策定し,又は見直したときは,遅滞なくこれを公表するものとする。

第2章 建築等における安全性の確保

第1節 確認申請等に係る届出等

(防災計画の作成及びその内容の届出等)

第10条 建築主は,次の各号のいずれかに該当する建築物を建築しようとする場合(増築しようとする場合においては,建築物が増築後において次の各号のいずれかに該当するものとなる場合を含む。)又は建築物の用途を変更して第1号に掲げる建築物とする場合においては,法第6条第1項若しくは第6条の2第1項の規定による確認の申請又は法第18条第2項の規定による計画の通知を行う前に,建築又は用途の変更を行った後の建築物についての防災計画を作成し,及び規則で定めるところにより,その内容を市長に届け出なければならない。

(1) 令第147条の2各号に規定する建築物

(2) 高さが31メートルを超える建築物(前号に掲げるもの及び規則で定めるものを除く。)

(3) 地下街(第1号に掲げるものを除く。)

(4) 前3号に掲げるもののほか,公衆が利用するため総合的な防災上の措置が必要である建築物として市長が指定するもの

2 市長は,前項の規定による届出があった場合においては,遅滞なく,その内容を消防長に通知するものとする。

3 建築主は,第1項の防災計画を作成するに当たっては,市長及び消防長とその内容について事前に協議をするよう努めなければならない。

4 市長及び消防長は,前項の協議をするに際しては,当該防災計画の内容に関し必要な指導又は助言を行うことができる。

5 前各項の規定は,第1項の規定による届出があった建築物の計画に変更が生じた場合について準用する。

(建築主,設置者等の変更等)

第11条 建築主(建築設備の設置者及び工作物の築造主を含む。以下この章において同じ。)は,法第6条第1項(法第87条第1項,第87条の2又は第88条第1項若しくは第2項において準用する場合を含む。以下同じ。),第6条の2第1項(法第87条第1項,第87条の2又は第88条第1項若しくは第2項において準用する場合を含む。以下同じ。)又は第18条第3項(法第87条第1項,第87条の2又は第88条第1項若しくは第2項において準用する場合を含む。以下同じ。)の規定により確認済証の交付を受けた後に,当該確認済証に係る建築物,建築設備又は工作物(以下「建築物等」という。)の工事について,次の各号のいずれかに該当するに至ったときは,規則で定めるところにより,速やかに市長に届け出なければならない。

(1) 建築主の代理者,工事施工者又は工事監理者を選定したとき。

(2) 工事が完了する前に建築主若しくはその代理者,工事施工者又は工事監理者の住所又は名義を変更したとき。

2 前項の建築主が当該建築物等に係る確認検査の業務を行った指定確認検査機関に対し同項の届出を行った場合において,当該指定確認検査機関が当該届出に係る内容を市長に報告したときは,当該届出をもって同項の届出とみなす。

3 指定確認検査機関は,法第6条の2第5項の規定により市長に提出した確認審査報告書及び添付書類の記載事項に変更が生じたときは,速やかに市長に報告するよう努めなければならない。

4 市長は,第1項の規定による届出,第2項の規定による報告又は前項の規定による報告を受けたときは,法第12条第8項に規定する台帳を速やかに整備するものとする。

(工事の取りやめ)

第12条 建築主は,法第6条第1項,第6条の2第1項又は第18条第3項の規定により確認済証の交付を受けた後に,当該確認済証に係る建築物等の工事を取りやめたときは,規則で定めるところにより,速やかに,市長に届け出なければならない。

2 前項の建築主が当該建築物等に係る確認検査の業務を行った指定確認検査機関に対し同項の届出を行った場合において,当該指定確認検査機関が当該届出に係る内容を市長に報告したときは,当該届出をもって同項の届出とみなす。

3 市長は,第1項の規定による届出又は前項の規定による報告を受けたときは,法第12条第8項に規定する台帳を速やかに整備するものとする。

第2節 確認審査基準

(確認審査基準)

第13条 市長は,確認検査の業務の適正な実施を確保するため,建築物の計画が法第6条第1項に規定する建築基準関係規定に適合すると認める基準(以下「確認審査基準」という。)を策定するものとする。

2 市長は,法第6条の2第1項の規定による確認済証の交付を受けた建築物の計画が確認審査基準に適合していないと認めるときは,当該建築物の建築主及び当該確認済証を交付した指定確認検査機関に対し,その旨を通知することができる。

3 前2項の規定は,法第88条第1項及び第2項に規定する工作物について準用する。

第3節 指定確認検査機関に対する措置

(立会調査等)

第14条 市長は,指定確認検査機関が法第7条の2第1項(法第87条の2又は第88条第1項若しくは第2項において準用する場合を含む。)又は第7条の4第1項(法第87条の2又は第88条第1項において準用する場合を含む。)の規定による検査(以下この条及び次条において単に「検査」という。)の業務を行おうとする場合において,業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは,当該検査の業務の状況を調査することができる。

2 市長は,前項の規定による調査の実施に必要な限度において,その職員に,当該検査に立ち会い,必要があると認める場所に立ち入り,又は関係人に質問させること(以下「立会調査等」という。)ができる。

3 前項の規定による立会調査等をする職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係人に提示しなければならない。

4 第2項の規定により認められた立会調査等の権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(指示及び通知)

第15条 市長は,前条第1項の規定による調査の結果,検査の業務に不適当な行為があったと認めるときは,指定確認検査機関に対し,当該検査の業務の適正な実施のため必要な措置をとるべきことを指示することができる。

2 市長は,前項の指示をした場合において,法第6条の2第1項又は第7条の2第1項の規定による指定をした国土交通大臣又は知事に対し,その旨を通知することができる。

(公表)

第16条 市長は,法第6条の2第6項の規定による通知をし,又は指定確認検査機関による確認検査の業務における著しく不適当な行為について法第77条の32第2項の規定による指示をしたときは,当該指定確認検査機関の名称その他規則で定める事項をインターネットの利用その他の方法により規則で定める期間公表するものとする。

(会議の開催)

第17条 市長は,必要があると認めるときは,確認検査の業務の適正な実施を確保するための会議を開催し,指定確認検査機関に参加を求め,情報の提供又は収集を行うものする。

(工作物への準用)

第18条 この節の規定は,法第88条第1項及び第2項に規定する工作物に準用する。

第4節 建築物の安全,防火,衛生等に関する基準

(趣旨)

第19条 この節の規定は,法第40条及び第43条第3項の規定に基づき,建築物の敷地,構造及び建築設備並びに建築物又はその敷地と道路との関係に関する必要な制限を定めるものとする。

(斜面地建築物の安全措置)

第20条 次の各号のいずれかに該当する建築物は,構造耐力上の安全性を確保するため,規則で定める基準に適合しなければならない。

(1) がけ(地表面が水平面に対し30度を超える角度をなす土地をいい,小段等によって上下に分離されたがけがある場合において,下層のがけの地表面の下端を含み,かつ,水平面に対し30度の角度をなす面の上方に上層のがけの地表面の下端があるときは,その上下のがけは一体のものとみなす。以下同じ。)の地表面の下端を含み,かつ,水平面に対し30度の角度をなす面の上方の土地に建築物の全部又は一部があるもの

(2) がけの地表面の中心線からがけ下の建築物までの水平距離が,当該がけの高さの1.5倍未満であるもの

2 前項各号及び次の各号のいずれかに該当する建築物は,構造耐力上の安全性について規則で定める事項を実況に応じて考慮した構造設計としなければならない。

(1) 片側土圧を受ける面の高さの合計が2メートルを超えるもの

(2) 周囲の地面と接する位置の高低差が10メートルを超えるもの

(3) がけの地表面の中心線からがけ上の建築物までの水平距離が,当該がけの高さの1.5倍未満であるもの

(特殊建築物の渡り廊下)

第21条 法別表第1(い)欄に規定する用途に供する建築物に渡り廊下を設ける場合において,その小屋組が木造であり,かつ,その接する建築物のいずれもが耐火建築物,準耐火建築物又は法第27条第1項の規定に適合する特殊建築物(令第109条の2の2に規定する特定避難時間倒壊等防止建築物であって令第110条第1号に規定する特定避難時間が45分間未満の建築物を除く。以下第32条第1項第33条第4項第1号第34条第1号において同じ。)でないときは,その渡り廊下は,次に定める構造としなければならない。

(1) 渡り廊下の桁行が6メートルを超える場合にあっては,桁行が2.5メートル以上で,その両端に防火上有効な隔壁を有する断層部を設けること。

(2) 渡り廊下の桁行が6メートル以下である場合にあっては,建築物に接するその両端の小屋裏に準耐火構造の隔壁を設けること。

(特殊建築物等の敷地が道路に接する部分の長さ)

第22条 次に掲げる用途に供する建築物(次項に規定する建築物を除く。)の敷地は,道路(法第42条第1項に規定する道路(同項の道路とみなされる道路を含む。)をいう。以下同じ。)に4メートル以上接しなければならない。ただし,市長が交通上,安全上,防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものについては,この限りでない。

(1) 劇場,映画館,演芸場,観覧場,公会堂又は集会場

(2) 病院,診療所(患者の収容施設があるものに限る。),ホテル,旅館,下宿,共同住宅,寄宿舎又は児童福祉施設等

(3) 学校,体育館,博物館,美術館,図書館,ボーリング場,スキー場,スケート場,水泳場又はスポーツの練習場

(4) 展示場,キャバレー,ダンスホール,遊技場,公衆浴場又は物品販売業(物品加工修理業を含む。以下同じ。)を営む店舗(その用途に供する部分の床面積の合計が500平方メートル以下であるものを除く。)

(5) 倉庫(その用途に供する部分の床面積の合計が150平方メートル以下であるものを除く。)

(6) 自動車車庫又は自動車修理工場(これらの用途に供する部分の床面積の合計が100平方メートル以下であるものを除く。以下「自動車車庫等」という。)

(7) 工場(その用途に供する部分の床面積の合計が150平方メートル以下であるもの及び自動車修理工場を除く。)

(8) 学習塾(主として幼児,小学生又は中学生を対象としたもので,その用途に供する部分の床面積の合計が500平方メートルを超え,かつ,3階以上の階にその用途に供する部分を有するものに限る。以下同じ。)

(9) 長屋(耐火建築物又は準耐火建築物であるものを除く。)

(10) 遊興のための設備又は物品を個室(これに類する施設を含む。以下この号において同じ。)において客に利用させる役務を提供する業務を営む店舗であって次に掲げるもの(以下「個室ビデオ店等」という。)

 個室ビデオ店(個室において,次に掲げるものを利用して映像を見せる役務を提供する業務を営む店舗をいう。)

(ア) フィルム

(イ) ビデオテープ

(ウ) ビデオディスク

(エ) シー・ディー・ロム

(オ) (イ)から(エ)までに掲げるもののほか,電磁的方法(電子的方法,磁気的方法その他の人の知覚によっては認識することができない方法をいう。)による記録に係る記録媒体

(カ) 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第2条第2号に規定する電気通信設備

 カラオケボックス

 個室において,インターネットを利用させ,又は漫画を閲覧させる役務を提供する業務を営む店舗

 店舗型電話異性紹介営業その他これに類する営業を営む店舗

 からまでに掲げるもののほか,これらに類するものとして規則で定めるもの

2 階数が3以上であり,かつ,延べ面積の合計が3,000平方メートルを超える建築物の敷地は,道路に6メートル以上接しなければならない。ただし,市長が交通上,安全上,防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものについては,この限りでない。

3 市長は,第1項ただし書又は前項ただし書の規定による許可をする場合においては,あらかじめ神戸市建築審査会条例(昭和30年6月条例第17号)に規定する神戸市建築審査会の意見を聴かなければならない。

(興行場の敷地が接する道路等の幅員)

第23条 劇場,映画館,演芸場又は観覧場(屋外に避難上有効に開放されているものを除く。以下「興行場」という。)の用途に供する建築物の敷地は,次の表の左欄に掲げる興行場の客席の床面積の合計の区分に応じ,同表の右欄に掲げる数値以上の幅員の道路に接しなければならない。

興行場の客席の床面積の合計

幅員

100平方メートル以下であるもの

4メートル

100平方メートルを超え200平方メートル以下であるもの

5メートル

200平方メートルを超えるもの

6メートル

2 法第43条第2項第2号の規定による許可を受けた建築物については,前項の規定中「道路」とあるのは,「建築基準法施行規則(昭和25年建設省令第40号。以下「施行規則」という。)第10条の3第4項第1号に規定する空地に設けられる通路,同項第2号に規定する農道その他これに類する公共の用に供する道又は同項第3号に規定する通路」とする。

(興行場の客用広間及び客用廊下)

第24条 興行場の主階(客席のある1の階をいう。第5項において同じ。)において,1の興行場の客席の床面積が200平方メートルを超える場合にあっては,当該興行場の客席の後側,右側又は左側に客用広間(興行場の客の用に供する広間をいう。以下同じ。)を設け,及び客席の後側,右側及び左側のうち客用広間を設けていない側に客用広間に避難上有効に通じる客用廊下(興行場の客の用に供する廊下をいう。以下同じ。)を設けなければならない。ただし,客席の各部分から客用広間又は客用廊下への出入口のいずれかに至る直線距離が9メートル以下であるとき又は当該興行場の主要構造部が耐火構造であるときは,客席の後側,右側又は左側であって客用広間を設けていない側のうちの1つの側について客用廊下を設けないことができる。

2 前項の規定により設置する客用広間の幅は3メートル以上とし,同項の規定により設置する客用廊下の幅は2メートル以上としなければならない。

3 第1項の規定により客用広間及び客用廊下を設置したときは,客席からこれらの客用広間又は客用廊下に通じる出入口を,客用広間又は客用廊下を設置したそれぞれの側に設けなければならない。

4 第1項の規定により設置する客用廊下を次に掲げる避難廊下等(令第126条の3第1項各号に規定する構造の排煙設備を設けた廊下,バルコニー又はからぼりをいう。)とした場合にあっては,当該避難廊下等とした客用廊下については,第1項の規定にかかわらず,客用広間に避難上有効に通じないものとすることができる。

(1) 他の部分と耐火構造の床若しくは壁又は防火設備(法第2条第9号の2ロに規定する防火設備をいう。以下同じ。)で区画したもの

(2) 避難階にあっては屋外に,避難階以外の階にあっては避難階段又は特別避難階段に直接通じるもの

5 主階に複数の興行場があり,これらの興行場の客席の床面積の合計が200平方メートルを超え,かつ,これらの興行場が客用広間を共用する場合にあっては,当該客用広間の幅は3メートル以上としなければならない。

6 1の興行場の主階(客席のある階をいう。以下同じ。)が複数である構造であり,かつ,当該興行場の客席の床面積の合計が200平方メートルを超える場合にあっては,当該興行場のそれぞれの主階に設置する客用広間の幅は3メートル以上としなければならない。

(興行場の出入口)

第25条 興行場の客の用に供する出入口(非常口を含む。以下この条において同じ。)は,次に定める構造とし,その配置は避難上有効なものとしなければならない。

(1) 戸の幅は,片開き戸とする場合にあっては0.8メートル以上,両開き戸とする場合にあっては1.2メートル以上とすること。

(2) 客席から客席外に通じる出入口の幅の合計は,客席の床面積100平方メートルにつき2.4メートルの割合で計算した数値以上とし,そのうち客用広間に通じる出入口の幅の合計は,3.6メートル(客席の床面積100平方メートルにつき1.2メートルの割合で計算した数値が3.6メートル未満である場合にあっては,その数値)以上とすること。

(3) 屋外に通じる出入口の幅の合計は,客席の床面積100平方メートルにつき1.2メートルの割合で計算した数値以上とし,そのうち客用広間から屋外に通じる出入口の幅の合計は,3.6メートル(客席の床面積100平方メートルにつき0.6メートルの割合で計算した数値が3.6メートル未満である場合にあっては,その数値)以上とすること。

(興行場の直通階段)

第26条 興行場の避難階又は地上に通じる直通階段で客の用に供するものの幅の合計は,客席の床面積100平方メートルにつき1.5メートルの割合で計算した数値以上としなければならない。

(興行場のらせん階段)

第27条 興行場の客の用に供する直通階段は,らせん階段としてはならない。ただし,路面の最小寸法が令第23条第1項に規定する路面の寸法に適合するらせん階段又は避難階の直上階若しくは直下階のみに通じるらせん階段については,この限りでない。

(主階が避難階以外の階にある興行場)

第28条 主階が避難階以外の階にある興行場(1つの建築物の中に複数の興行場があるものに係るものに限る。)は,第23条第24条第25条(第3号を除く。)第26条及び第27条の規定によるほか,次に定めるところによらなければならない。ただし,1つの興行場の主階が複数である構造の場合においては,避難上主となる階(各階のうち客席の床面積が最大のものをいう。)以外の階には,第2号の規定は,適用しない。

(1) 直通階段の1以上を避難階段又は特別避難階段とすること。

(2) 客用広間は,避難階段又は特別避難階段に直接通じるようにすること。

(3) 主階を地階に設ける場合においては,次に掲げるものとすること。

 客席の床面が地盤面下6メートル以内であるもの

 客席の階数が1であるもの

(防火構造とするホテル,旅館又は下宿)

第29条 法第22条第1項に規定する指定する区域内にあるホテル,旅館又は下宿の用途に供する木造建築物等 (法第23条に規定する木造建築物等をいう。)で,階数が2であり,かつ,その用途に供する部分の床面積の合計が200平方メートルを超えるものについては,外壁及び軒裏で延焼のおそれのある部分を防火構造としなければならない。

(ホテル,旅館又は下宿の階段及びその踊場並びに廊下)

第30条 ホテル,旅館又は下宿の階段及びその踊場並びに廊下は,次に定めるところによらなければならない。

(1) 直上階の宿泊室の床面積の合計が100平方メートルを超える地上階における階段及びその踊場の幅は,1.2メートル(屋外階段にあっては,0.9メートル)以上とすること。

(2) 宿泊室の床面積の合計が100平方メートルを超える階における廊下の幅は,1.2メートル以上とすること。

2 第27条の規定は,ホテル又は旅館の客の用に供する直通階段について準用する。

(耐火構造等でない建築物の上階における共同住宅又は寄宿舎の制限)

第31条 共同住宅でその住戸及び住室の用途に供するもの又は寄宿舎でその寝室の用途に供するものの床面積の合計が,それぞれ150平方メートルを超えるものについては,次に掲げる建築物(主要構造部を令第129条の2の3第1項第1号ロに規定する技術的基準に適合する準耐火構造としたものを除く。)の上階に設けてはならない。

(1) 工場

(2) 第22条第1項第4号に掲げる物品販売業を営む店舗

(3) 第22条第1項第5号に掲げる倉庫

(共同住宅又は寄宿舎の出入口と道路等との関係)

第32条 共同住宅又は寄宿舎(耐火建築物,準耐火建築物又は法第27条第1項の規定に適合する特殊建築物であるものを除く。)の主要な出入口及び階段の昇降口は,道路に面して設けなければならない。ただし,当該共同住宅又は寄宿舎の主要な出入口及び階段の昇降口が道路に通じる次の各号のいずれかに掲げる敷地内通路に面する場合にあっては,この限りでない。

(1) 幅員が3メートル以上であり,かつ,奥行きが20メートル以下であるもの

(2) 幅員が4メートル以上であり,かつ,奥行きが20メートルを超え35メートル以下であるもの

2 法第43条第2項第2号の規定による許可を受けた建築物については,前項の規定中「道路」とあるのは,「施行規則第10条の3第4項第1号に規定する空地に設けられる通路,同項第2号に規定する農道その他これに類する公共の用に供する道又は同項第3号に規定する通路」とする。

(共同住宅又は寄宿舎の階段及びその踊場並びに廊下)

第33条 共同住宅又は寄宿舎の主要な階段及びその踊場の幅は,次の表の左欄に掲げる直上階の居室の床面積の合計の区分に応じ,同表の右欄に掲げる数値以上の幅としなければならない。

直上階の居室の床面積の合計

100平方メートル以下であるもの

0.9メートル

100平方メートルを超え200平方メートル以下であるもの

1.2メートル(屋外階段にあっては,0.9メートル)

2 共同住宅(各階における住戸又は住室の床面積の合計が100平方メートル以下であるものに限る。)の共用の廊下又は寄宿舎(各階における居室の床面積の合計が200平方メートル(地階にあっては,100平方メートル)以下であるものに限る。)の廊下の幅は,次の表の左欄に掲げる区分に応じ,同表の右欄に掲げる数値以上の幅としなければならない。

区分

片側居室

0.9メートル

両側居室

1.2メートル

3 前2項の規定は,共同住宅又は寄宿舎の用途に供する建築物が次の各号のいずれにも該当し,かつ,安全上又は防火上支障がないものとして規則で定める基準に適合するときは,適用しない。

(1) 階数が2以下であるもの

(2) 延べ面積が200平方メートル以下であるもの

4 第2項の規定は,寄宿舎が次の各号のいずれにも該当するときは,当該寄宿舎の用途に供する部分については,適用しない。

(1) 寄宿舎の用途に供する建築物が耐火建築物,準耐火建築物又は法第27条第1項の規定に適合する特殊建築物であること。

(2) 寄宿舎の用途に供する部分について令第112条第1項本文の規定に基づく区画がなされていること(建築物の一部分を寄宿舎の用途に供する場合に限る。)

(3) 床面積が100平方メートル以下であり,かつ,寝室の数が4室以下であること。

(耐火建築物等とする老人福祉施設等)

第34条 老人福祉施設等(老人短期入所施設,養護老人ホーム,特別養護老人ホーム,軽費老人ホーム(消防法施行令(昭和36年政令第37号)別表第1(6)項ロ(1)に規定する避難が困難な要介護者(以下「避難が困難な要介護者」という。)を主として入居させるものに限る。),有料老人ホーム(避難が困難な要介護者を主として入居させるものに限る。),介護老人保健施設,救護施設,乳児院,障害児入所施設又は障害者支援施設(消防法施行令別表第1(6)項ロ(5)に規定する避難が困難な障害者等を主として入所させるものに限る。)であって,身体上又は精神上の理由により自ら避難することが困難な者が入所するものをいう。以下同じ。)の用途に供する建築物は,次に掲げる構造としなければならない。

(1) 2階における老人福祉施設等の用途に供する部分の床面積の合計が200平方メートルを超える場合においては,耐火建築物,準耐火建築物又は法第27条第1項の規定に適合する特殊建築物とすること。

(2) 2階における老人福祉施設等の用途に供する部分の床面積の合計が400平方メートルを超える場合においては,耐火建築物又は法第27条第1項の規定に適合する特殊建築物(令第110条第2号に掲げる基準に適合するものに限る。)とすること。

(老人福祉施設等の内装)

第35条 老人福祉施設等の用途に供する建築物は,居室(老人福祉施設等の用途に供するもので入所者が日常生活のために使用するものに限る。第37条までにおいて同じ。)の壁(床面からの高さが1.2メートル以下である部分を除く。)及び天井(天井のない場合にあっては,屋根。以下この条において同じ。)の室内に面する部分(回り縁,窓台その他これらに類する部分を除く。以下この条において同じ。)並びにその居室から地上に通じる主たる廊下,階段その他の通路の壁及び天井の室内に面する部分の仕上げを令第128条の5第1項第2号に規定する仕上げとしなければならない。

(老人福祉施設等のバルコニー)

第36条 老人福祉施設等の用途に供する建築物の2階以上の階に居室がある場合においては,その階に避難活動又は救助活動に有効なバルコニーを設けなければならない。

(老人福祉施設等の居室の非常用の照明装置)

第37条 老人福祉施設等の用途に供する建築物の居室には,令第126条の5各号のいずれかに規定する構造の非常用の照明装置を設けなければならない。

(学校の教室等の出入口の戸)

第38条 学校の教室その他の児童又は生徒を収容する室(以下この条において「教室等」という。)には,廊下,階段その他の通路に面して2箇所以上の出入口を設けなければならない。ただし,教室等の構造,規模又は周囲の状況から判断して,安全上及び避難上支障がない場合にあっては,この限りでない。

(学習塾の階段及びその踊場並びに廊下)

第39条 学習塾の用途に供する建築物の主要な階段及びその踊場の幅並びに階段のけあげ及び踏面の寸法は,次の表に掲げる数値としなければならない。

主要な階段及び踊場の幅

1.4メートル(屋外階段にあっては,0.9メートル)以上

階段のけあげの寸法

18センチメートル以下

階段の踏面の寸法

26センチメートル以上

2 前項の建築物の廊下の幅は,次の表の左欄に掲げる区分に応じ,同表の右欄に掲げる数値以上の幅としなければならない。

区分

片側居室

1.8メートル

両側居室

2.3メートル

(物品販売業を営む店舗の階段)

第40条 第27条の規定は,物品販売業を営む店舗の客の用に供する直通階段について準用する。

(自動車車庫等の敷地と道路等との関係)

第41条 自動車車庫等の用途に供する建築物の敷地から道路に通じる出入口(自動車の出入りをするものに限る。以下この条において同じ。)は,次に掲げる場所に設けなければならない。ただし,交通の安全上支障がない場合にあっては,この限りでない。

(1) 幅員が6メートル以上である道路に接する場所(建築物の敷地から道路に通じる出入口の幅が4メートル以上であり,かつ,その出入口と自動車車庫等の用途に供する建築物との間に自動車の出入りに安全上有効な空地(規則で定める基準に適合するものに限る。)を設ける場合にあっては,幅員が4メートル以上である道路に接する場所)

(2) 道路の交差点,曲がり角(内角120度を超えるものを除く。)又は横断歩道からの距離が5メートル以上である場所

(3) 道路上に設けられた踏切から,その道路上の距離が10メートル以上である場所

2 法第43条第2項第2号の規定による許可を受けた建築物については,前項の規定中「道路」とあるのは,「施行規則第10条の3第4項第1号に規定する空地に設けられる通路,同項第2号に規定する農道その他これに類する公共の用に供する道又は同項第3号に規定する通路」とする。

(自動車車庫等の構造)

第42条 建築物の一部を自動車車庫等の用途に供する場合においては,当該建築物は,次に掲げる構造としなければならない。

(1) 自動車車庫等と他の部分とを準耐火構造とした壁又は防火設備で区画すること。

(2) 前号の防火設備は,令第112条第13項第2号に規定する構造とすること。

(3) 自動車車庫等の床及び天井には,他の部分に通じる開口部を設けないこと。

(4) 自動車車庫には,他の部分のための避難用出入口を設けないこと。

(5) 自動車車庫等の直上階に床面積が50平方メートルを超える居住の用途に供する部分がある場合又は自動車車庫等の直上階から上の階が1以上ある場合にあっては,自動車車庫等の主要構造部は,令第129条の2の3第1項第1号ロに規定する技術的基準に適合する準耐火構造とすること。

(自動車車庫の直通階段)

第43条 避難階以外の階に自動車車庫を有する建築物でその用途に供する部分の床面積の合計が500平方メートルを超えるものについては,自動車用通路のほか,その自動車車庫から避難階又は地上に通じる直通階段を設けなければならない。ただし,自動車車庫から避難階又は地上に通じる自動車用通路が2以上ある場合又は自動車車庫の構造上自動車を駐車する場所に人が立ち入らないことが前提となっている場合にあっては,この限りでない。

2 エレベーター(乗用エレベーターに限る。)の乗降口を自動車車庫(その用途に供する部分に消火剤としての気体を使用して消火を行う設備を設けたものに限る。)内に設ける場合にあっては,その乗降ロビー(避難階にあるものを除く。)は,他の部分と準耐火構造の床若しくは壁又は防火設備で区画し,かつ,避難階又は地上に通じる直通階段に直接通じなければならない。

(木造の長屋の階数制限)

第44条 主要構造部である柱又ははりが木造である長屋(耐火建築物であるものを除く。)は,地階を除く階数を2(準耐火建築物である長屋又は令第136条の2各号に規定する技術的基準に適合する長屋にあっては,3)以下としなければならない。

(長屋の出入口と道路等との関係及び規模)

第45条 長屋(耐火建築物又は準耐火建築物であるものを除く。)の各戸の主要な出入口は,道路に面して設けなければならない。ただし,当該長屋(その延べ面積が300平方メートル以下であり,かつ,桁行が25メートル以下であるものに限る。)の各戸の主要な出入口が道路に通じる次の各号のいずれかに掲げる敷地内通路に面する場合にあっては,この限りでない。

(1) 幅員が3メートル以上であり,かつ,奥行きが20メートル以下であるもの

(2) 幅員が4メートル以上であり,かつ,奥行きが20メートルを超え35メートル以下であるもの

2 法第43条第2項第2号の規定による許可を受けた建築物については,前項の規定中「道路」とあるのは,「施行規則第10条の3第4項第1号に規定する空地に設けられる通路,同項第2号に規定する農道その他これに類する公共の用に供する道又は同項第3号に規定する通路」とする。

(個室ビデオ店等の廊下)

第45条の2 個室ビデオ店等の客の用に供する廊下の幅は,次の表の左欄に掲げる区分に応じ,同表の右欄に掲げる数値以上の幅としなければならない。

区分

両側に個室(個室ビデオ店等の客の用に供する個室(これに類する施設を含む。)をいう。以下この条から第45条の5まで及び第45条の7において同じ。)がある廊下

1.2メートル

その他の廊下(個室から客が避難する上で必要とならないものを除く。)

0.9メートル

2 前項の規定は,当該廊下が3室以下の専用のものであるとき(これらの室がいずれも個室であるときに限る。)は,適用しない。

(個室ビデオ店等の個室の出口の戸)

第45条の3 個室ビデオ店等の個室の出口の戸が外開きのものについては,開放した場合において自動的に閉鎖するものとしなければならない。ただし,避難上支障がない場合は,この限りでない。

(個室ビデオ店等の廊下の非常用の照明装置)

第45条の4 個室ビデオ店等の客の用に供する廊下には,非常用の照明装置を設けなければならない。ただし,当該廊下が,個室から客が避難する上で,必要とならないものである場合は,この限りでない。

2 前項の非常用の照明装置は,令第126条の5各号のいずれかに定める構造としなければならない。

(個室ビデオ店等の避難経路)

第45条の5 個室ビデオ店等においては,次の表の左欄に掲げる個室の存在する階の区分に応じ,それぞれの個室から同表の右欄に掲げる避難施設に通ずる2以上の経路を設けなければならない。この場合において,少なくとも1対の経路については,お互いに共通の重複区間を有しないものとしなければならない。

個室の存在する階

避難施設

避難階

避難上有効な屋外への出口

避難階以外の階

その階から避難階若しくは地上に通ずる直通階段又は避難上支障がない構造のバルコニー,屋外通路その他これらに類するもの

2 前項前段の経路の一部分が次の各号のいずれかに該当するときは,当該一部分は,同項後段に規定する重複区間には該当しないものとみなす。

(1) 3室以下の専用のものであるとき(これらの室がいずれも個室であるときに限る。)

(2) 次に掲げる基準のすべてに適合しているとき。

 当該一部分が,前項の表の右欄に掲げる避難施設に接するものであること。

 当該一部分の長さが,15メートル以下であること。

 当該一部分の幅が,1.6メートル以上であること。

(個室ビデオ店等の出入口)

第45条の6 個室ビデオ店等(建築物の一部が個室ビデオ店等の用途に供されている場合にあっては,当該部分)には,次に掲げるもののいずれかに面した出入口(非常口を含む。)を2箇所以上設けなければならない。

(1) 屋外

(2) 避難階以外の階から避難階若しくは地上に通ずる階段

(3) 避難上支障がない構造のバルコニー,屋外通路その他これらに類するもの

(4) 建築物の一部が個室ビデオ店等の用途に供されている場合にあっては,前3号に掲げるもののいずれかに通ずる廊下その他の通路

(個室ビデオ店等の階段)

第45条の7 個室ビデオ店等の客の用に供する階段(踊場を含む。以下この条において同じ。)の幅は,0.9メートル以上としなければならない。ただし,当該階段が,個室から客が避難する上で,必要とならないものである場合は,この限りでない。

第46条 削除

(共同住宅に設けるエレベーターの構造基準)

第47条 共同住宅の用途に供する部分の床面積の合計が5,000平方メートルを超える建築物で6階以上の階に共同住宅の住戸又は住室があるものに設けるエレベーターは,その1基以上をかごの奥行きが2メートル以上の構造とし,かつ,避難階又はその直上階若しくは直下階にかごを呼び戻す装置を設けなければならない。

(エスカレーターの部分と他の部分との防火区画)

第48条 法別表第1(い)欄の(一)項から(四)項までに規定する用途に供する特殊建築物に設けるエスカレーターの部分と他の部分との区画に用いる防火設備(常時閉鎖又は作動をした状態にあるものを除く。)には,その防火設備の閉鎖又は作動に連動して踏段の昇降を停止させる装置を設けなければならない。

2 前項の防火設備の構造は,閉鎖又は作動をした状態において避難上支障がないものとしなければならない。

3 エスカレーターの乗降口からそのエスカレーターの部分と区画された他の部分に通じる避難通路の幅は,75センチメートル以上としなければならない。

(避難上の安全の検証を行う建築物の階及び建築物に対する基準の適用)

第49条 建築物の階のうち,当該階が令第129条第1項に規定する階避難安全性能を有するものであることについて,同項に規定する階避難安全検証法により確かめられたもの又は同項に規定する国土交通大臣の認定を受けたものについては,第24条第25条第1号及び第2号第30条第1項第2号第33条第2項第39条第2項並びに第45条の2第1項の規定は,適用しない。

2 建築物のうち,当該建築物が令第129条の2第1項に規定する全館避難安全性能を有するものであることについて,同項に規定する全館避難安全検証法により確かめられたもの又は同項に規定する国土交通大臣の認定を受けたものについては,第24条から第26条まで,第28条第3号第30条第1項第2号第33条第2項第39条第2項第42条第1号及び第45条の2第1項の規定は,適用しない。

(建築物の主要構造部に関する制限の特例)

第49条の2 令第108条の3第3項に規定する建築物に対する第24条第1項若しくは第4項第31条第42条第43条第2項及び第44条の規定(次項において「耐火性能関係規定」という。)の適用については,当該建築物の部分で主要構造部であるものの構造は,耐火構造とみなす。

2 令第108条の3第4項に規定する建築物に対する第42条の規定の適用については,当該建築物の部分で主要構造部であるものの構造は耐火構造と,その防火設備の構造は特定防火設備とみなし,当該建築物に対する耐火性能関係規定(第42条を除く。)の適用については,当該建築物の部分で主要構造部であるものの構造は耐火構造とみなす。

(仮設建築物に対する制限の緩和)

第49条の3 法第85条第5項の規定に基づき建築を許可した仮設建築物については,当該許可に係る期間においては,第21条第22条第1項若しくは第2項第23条第1項第29条第34条第35条第41条第1項第42条及び第44条の規定は,適用しない。

(一の敷地内にあるとみなされる建築物に対する外壁の開口部に対する制限の特例)

第49条の4 法第86条の4第1項の規定の適用を受ける建築物について第34条又は第44条の規定を適用する場合においては,法第2条第9号の2イに該当する建築物は耐火建築物と,同条第9号の3イ又はロのいずれかに該当する建築物は準耐火建築物とみなす。

(既存の建築物に対する制限の緩和)

第49条の5 法第3条第2項の規定により第21条の規定の適用を受けない建築物について次に掲げる範囲内において増築,改築,大規模の修繕又は大規模の模様替(以下この条において「増築等」という。)をする場合においては,法第3条第3項第3号及び第4号の規定にかかわらず,第21条の規定は,適用しない。

(1) 増築及び改築については,工事の着手が基準時(法第3条第2項の規定により第21条の規定の適用を受けない建築物について,法第3条第2項の規定により引き続き第21条の規定(当該規定が改正された場合においては改正前の規定を含む。)の適用を受けない期間の始期をいう。)以後である増築及び改築に係る部分の床面積の合計が50平方メートルを超えないこと。

(2) 大規模の修繕又は大規模の模様替については,これらの修繕又は模様替のすべて

2 法第3条第2項の規定により第31条第34条第42条又は第44条の規定の適用を受けない建築物について次に掲げる範囲内において増築等をする場合においては,法第3条第3項第3号及び第4号の規定にかかわらず,これらの規定は,適用しない。

(1) 増築及び改築については,工事の着手が基準時(法第3条第2項の規定により第31条第34条第42条又は第44条の規定の適用を受けない建築物について,法第3条第2項の規定により引き続きそれらの規定(それらの規定が改正された場合においては改正前の規定を含む。)の適用を受けない期間の始期をいう。)以後である増築(当該建築物の主たる用途に供する部分以外の部分に係るものに限る。)及び改築に係る部分の床面積の合計が50平方メートルを超えないこと。

(2) 大規模の修繕又は大規模の模様替については,これらの修繕又は模様替のすべて

3 法第3条第2項の規定により第24条から第26条まで,第28条第30条第1項第2号第32条第1項第33条第2項第36条から第38条まで,第39条第2項第43条第45条第1項又は第45条の2から第45条の6までの規定の適用を受けない建築物であって,令第117条第2項各号に掲げる建築物の部分(以下この項において「独立部分」という。)が2以上あるものについて増築等をするときにおいては,法第3条第3項第3号及び第4号の規定にかかわらず,当該増築等をする独立部分以外の独立部分に対しては,これらの規定は,適用しない。

4 法第3条第2項の規定により第27条(第30条第2項及び第40条において準用する場合を含む。)第30条第1項第1号第33条第1項第39条第1項第45条の7第47条又は第48条の規定の適用を受けない建築物について増築等をする場合においては,法第3条第3項第3号及び第4号の規定にかかわらず,当該増築等をする部分以外の部分に対しては,これらの規定は,適用しない。

(用途の変更に対するこの条例の準用)

第49条の6 前条第3項の規定は,法第3条第2項の規定により第24条から第26条まで,第28条第30条第1項第2号第32条第1項第33条第2項第36条から第38条まで,第39条第2項第43条第45条第1項又は第45条の2から第45条の6までの規定の適用を受けない建築物の用途を変更する場合について準用する。この場合において,前条第3項中「増築等」とあるのは「用途の変更」と,「法第3条第3項第3号及び第4号」とあるのは「法第87条第3項」と読み替えるものとする。

(一の敷地とみなすことによる制限の緩和)

第49条の7 次に掲げる建築物に対する第22条の規定の適用については,法第86条第1項若しくは第2項又は同条第3項若しくは第4項(一団地又は一定の一団の土地の区域を一の敷地とみなす部分に限る。)の規定を準用する。

(1) 法第86条第1項若しくは第2項の規定による認定又は同条第3項若しくは第4項の規定による許可を受けた建築物

(2) 法第86条第10項に規定する公告対象区域内の法第86条の2第1項の規定による認定又は同条第2項若しくは第3項の規定による許可を受けた建築物及び当該建築物以外の当該公告対象区域内の建築物

第5節 大規模な駐車施設等の出入口に関する基準

(用語の定義)

第49条の8 この節において「駐車施設」とは,次の各号のいずれにも該当するものをいう。

(1) 建築物の敷地内に設ける自動車の駐車のための施設(自動車車庫等及び駐車場法(昭和32年法律第106号)第2条第2号に規定する路外駐車場を除く。次項において同じ。)

(2) 自動車の駐車の用に供する部分の面積が500平方メートル以上であるもの

2 この節において「特定駐車施設」とは,次の各号のいずれかに該当するものをいう。

(1) 自動車の駐車の用に供する部分の面積が500平方メートル以上である自動車車庫等

(2) 自動車の駐車の用に供する部分の面積が500平方メートル未満である自動車車庫等の面積と当該敷地内に設ける自動車の駐車のための施設の面積の合計が500平方メートル以上であるもの

(駐車施設等の出入口と道路等との関係)

第49条の9 駐車施設及び特定駐車施設(以下「駐車施設等」という。)から道路に通じる出入口(自動車の出入りをするものに限る。)は,次の各号(特定駐車施設にあっては,第2号)に掲げる場所に設けなければならない。

(1) 第41条第1項第1号から第3号までに掲げる場所

(2) 次に掲げる施設の敷地の出入口(主として人の通行の用に供するものに限る。)からの距離が10メートル以上である場所

 幼稚園

 小学校

 義務教育学校(前期課程の教育を実施する施設に限る。)

 特別支援学校

 児童福祉法(昭和22年法律第164号)第7条第1項に規定する保育所,幼保連携型認定こども園,児童厚生施設,児童発達支援センター及び児童心理治療施設

 都市公園法施行令(昭和31年政令第290号)第2条第1項第1号に規定する都市公園

2 前項の規定は,次の各号のいずれかに該当する場合については,適用しない。

(1) 駐車施設等の工事に着手した日以後に,その敷地の周辺における状況の変化により,前項の規定に適合しないこととなった場合又は適合しない部分を有するに至った場合

(2) 前号の場合に係る駐車施設等の増築又は増設(当該駐車施設等(建築物を除く。)の自動車の駐車の用に供する部分の面積を増加させる行為をいう。以下同じ。)をする場合において,当該増築又は増設による面積の増加が,当該駐車施設等の面積の2割を超えない場合

(3) 前2号に定めるもののほか,交通の安全上支障がない場合

3 法第43条第2項第2号の規定による許可を受けた建築物については,第1項の規定中「道路」とあるのは,「施行規則第10条の3第4項第1号に規定する空地に設けられる通路,同項第2号に規定する農道その他これに類する公共の用に供する道又は同項第3号に規定する通路」とする。

(届出)

第49条の10 駐車施設等を新築しようとする建築主又は新たに設けようとする土地所有者若しくは占有者は,次の各号に掲げる日の30日前までに,規則で定めるところにより,位置,規模,構造等を市長に届け出なければならない。

(1) 法第6条第1項(法第87条第1項において準用する場合を含む。)の規定に基づき申請書を提出しようとする場合においては,当該提出の日

(2) 法第6条の2第1項(法第87条第1項において準用する場合を含む。)の規定による確認の申請をしようとする場合においては,当該申請の日

(3) 法第18条第2項(法第87条第1項において準用する場合を含む。)の規定に基づき通知をしようとする場合においては,当該通知の日

(4) 前3号に規定する場合以外の場合においては,駐車施設等の工事に着手しようとする日

2 駐車施設等を増築しようとする建築主又は増設しようとする土地所有者若しくは占有者は,当該増築又は増設による面積の増加が当該駐車施設等の面積の2割を超える場合においては,前項各号に掲げる日の30日前までに,規則で定めるところにより,その旨を市長に届け出なければならない。

(指導及び勧告)

第49条の11 市長は,前条の規定に違反して届出を怠り,又は虚偽の届出をして第49条の9第1項の規定に違反した者に対し,届出その他必要な措置をとるべきことを指導し,又は勧告することができる。

(公表)

第49条の12 市長は,前条の規定による勧告を受けた者が,正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは,その旨及び次に掲げる事項をインターネットの利用その他の方法により公表することができる。

(1) 勧告に従わない者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては,その名称,代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)

(2) 勧告に係る駐車施設等の所在地

(3) 勧告によりとるべきものとされた必要な措置の内容

(4) 前3号に掲げるもののほか,市長が必要と認める事項

2 市長は,前項の規定による公表をしようとするときは,あらかじめ,当該公表に係る者にその理由を通知し,書面又は口頭により意見を述べ,及び証拠を提出する機会を与えなければならない。

(安全配慮)

第49条の13 駐車施設等の道路に通じる出入口付近に位置する敷地において第49条の9第1項第2号に規定する施設を建築しようとする建築主等は,当該敷地と道路との関係について,安全の配慮に努めなければならない。

第3章 建築物の維持保全等

第1節 建築物の維持保全

(書類の保管)

第50条 建築物及び法第66条又は第88条第1項若しくは第2項に規定する工作物(次項において「法第66条等に規定する工作物」という。)の所有者(所有者と管理者が異なる場合においては管理者。以下この条及び第54条において同じ。)は,法第6条第1項又は第6条の2第1項の規定により交付を受けた確認済証その他の書類を保管するよう努めなければならない。

2 建築物及び法第66条等に規定する工作物の所有者は,当該建築物又は工作物に係る建築(工作物にあっては築造),修繕若しくは模様替又は建築設備の設置に係る工事の完了の時点における当該建築物又は工作物の敷地,構造及び建築設備の状態を示す図面,仕様書その他これらに類する図書(以下この項において「図面等」という。)が作成され,その提供を受けた場合は,図面等を保管するよう努めなければならない。

(建築物及び工作物の所有者等の努力義務)

第51条 不特定又は多数の者が利用する建築物及び法第88条第1項に規定する昇降機等の所有者等は,当該建築物又は昇降機等の敷地,構造及び建築設備を常時安全上,防火上及び避難上支障がない状態に維持するよう努めなければならない。

(小規模な飲食ビル等の指導等)

第52条 市長は,法別表第1(い)(四)項に規定する用途に供する特殊建築物であって,その用途に供する部分が地階又は3階以上の階にあり,かつ,床面積の合計が100平方メートルを超えるもの(法第12条第1項に規定するものを除く。)の所有者等に対し,当該建築物の敷地,構造及び建築設備を常時防火上及び避難上支障がない状態に維持するため,必要な指導又は助言を行うことができる。

2 市長は,前項の規定による指導又は助言を行うために必要な限度において,その職員に,当該建築物又はその敷地に立ち入り,当該建築物の敷地,構造及び建築設備の状況を検査させ,又は関係者に質問させることができる。

3 前項の規定により検査をする職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係者に提示しなければならない。

4 第2項の規定による検査の権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

第2節 建築物の事故への措置

(事故への措置)

第53条 不特定又は多数の者が利用する建築物及び法第88条第1項に規定する昇降機等の所有者等は,当該建築物又は昇降機等に起因した事故により,人の死亡又は負傷があった場合においては,当該事故による被害の拡大を防止するために必要な措置を講ずるとともに,同種の事故の再発の防止を図るよう努めなければならない。

(事故の届出)

第54条 法第12条第1項に規定する建築物の所有者は,当該建築物に起因した事故(次に掲げるものを除く。)により人の死亡又は負傷(治療に要する期間が30日以上のものに限る。)があった場合においては,規則で定めるところにより,速やかに市長に届け出なければならない。

(1) 共同住宅の住戸若しくは住室又は寄宿舎の寝室において発生したもの

(2) 人の死亡若しくは負傷に係る当該人又は第三者が事故を発生させることを認識して行った行為に伴い発生したもの

(3) 自然災害又は火災に伴い発生したもの

(4) 修理,点検その他これらに類する行為に伴い発生したもの

2 市長は,前項の届出のあった事項に基づく情報その他の当該事故に関して収集することができた情報のうち,一般に周知させることにより当該事故と同種の事故の発生の防止に資すると認めるものをインターネットの利用その他の方法により公表するものとする。

3 前2項の規定は,法第88条第1項に規定する昇降機等及び規則で定める工作物に準用する。この場合において,第1項中「法第12条第1項に規定する建築物」とあるのは「法第88条第1項に規定する昇降機等及び規則で定める工作物」と読み替えるものとする。

第3節 老朽危険家屋等に対する措置

(用語の定義)

第55条 この節において「危険な状態」とは,所有者等による建築物の維持保全が適正に行われず,当該建築物が倒壊し,当該建築物の部材が飛散し,その他当該建築物の破損に伴う事故が発生し,又はそのおそれがあることにより,保安上危険となるおそれがある状態をいう。

(所有者等の義務)

第56条 所有者等は,老朽化その他の事情により建築物が危険な状態にならないように,自らの責任及び負担において,必要な措置をとらなければならない。

(指導,助言及び勧告)

第57条 市長は,建築物が危険な状態にあると認める場合は,所有者等に対し,前条の規定に基づきとらなければならない措置について,必要な指導又は助言を行うことができる。

2 市長は,前項の場合においてその保安上危険となるおそれが特に著しい状態にあると認めるときは,所有者等に対し,相当の期限を定めて前条の規定に基づく必要な措置をとるべきことを勧告することができる。

(公表)

第58条 市長は,前条第2項の勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは,その旨及び次に掲げる事項をインターネットの利用その他の方法により公表することができる。

(1) 勧告に従わない者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては,その名称,代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)

(2) 勧告に係る建築物の所在地

(3) 勧告によりとるべきものとされた必要な措置の内容

(4) 前3号に掲げるもののほか,市長が必要と認める事項

2 市長は,前項の規定による公表を行おうとするときは,あらかじめ,当該公表に係る者に意見を述べる機会を与えなければならない。

(技術的援助等)

第59条 市長は,所有者等が第57条第1項の指導若しくは助言又は同条第2項の勧告に従って第56条に規定する措置をとる場合において,必要な技術的援助を行い,又はこれに要する経費の一部を助成することができる。

(土地の所有者,管理者又は占有者への協力要請)

第60条 市長は,危険な状態にある建築物について所有者等を確知することができないときは,当該建築物の敷地の所有者,管理者又は占有者に対し,次に掲げる事項について協力を求めることができる。

(1) 所有者等を確知するための情報の提供

(2) 当該建築物の敷地についての保安の確保

(3) 前2号に掲げるもののほか,市長が特に必要があると認める事項

(応急的危険回避措置)

第61条 市長は,危険な状態にある建築物について所有者等を確知することができない場合において,市民の生命,身体又は財産へ危害が及ぶことを防止するために緊急の必要があると認めるときは,当該建築物に対して,その危害の防止のために必要最小限の措置をとることができる。この場合において,当該措置をとった後所有者等を確知することができたときは,当該措置に要した費用は,その所有者等の負担とすることができる。

(立入調査等)

第62条 市長は,この節の規定の施行に必要な限度において,次に掲げる行為を行うことができる。

(1) 所有者等による建築物の維持保全の状況を確認するため又は所有者等を確知するために必要な調査を行うこと。

(2) 所有者等に対し,建築物に関する報告を求めること。

(3) 市の職員に,危険な状態にある建築物及びその敷地に立ち入り,当該建築物が市民の生命,身体又は財産に及ぼす影響を調査させ,又は関係者に質問させること。ただし,住居に立ち入る場合においては,あらかじめ,その居住者の承諾を得なければならない。

2 前項第3号の規定による立入調査をする職員は,その身分を示す証明書を携帯し,関係人に提示しなければならない。

3 第1項第3号の規定による立入調査の権限は,犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(公表に係る準用)

第63条 第58条の規定は,法第10条第1項の勧告を受けた者が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかった場合について準用する。

(技術的援助等に係る準用)

第64条 第59条の規定は,所有者等が法第10条第1項の勧告に従ってその勧告に係る措置をとる場合について準用する。

(関係機関等との連携)

第65条 市長は,この節の規定及び法第10条の規定を施行するために必要があると認めるときは,警察その他の関係機関に対し,所有者等を確知するための情報の提供その他の必要な協力を求めることができる。

2 市長は,前項の規定に基づく協力を得るために,次に掲げる情報を提供することができる。この場合において,第5号の情報を提供するときは,第62条第3項の規定の趣旨を尊重しなければならない。

(1) 第57条第1項の規定による指導又は助言の内容

(2) 第57条第2項又は法第10条第1項の規定による勧告の内容

(3) 第62条第1項第1号の規定による調査の結果

(4) 第62条第1項第2号の規定による報告の結果

(5) 第62条第1項第3号の規定による調査及び質問の結果

3 市長は,この節の規定を施行するために必要な限度において,自治会その他の地域団体との連携を図るものとする。この場合において,自治会その他の地域団体は,市長に対して必要な情報を提供し,及びその他の協力を行うよう努めるものとする。

第4章 建築物の耐震改修等の促進

(市長,建築主等,所有者等及び市民の責務)

第66条 市長は,建築主等,所有者等及び市民が建築物の地震に対する安全性の確保の重要性に対する関心と理解を深めるよう啓発に努めなければならない。

2 建築主等及び所有者等は,建築物の地震に対する安全性の確保のため,自らの責任及び負担において,必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

3 市民は,建築物の地震に対する安全性の確保について,その重要性に対する関心と理解を深めるよう努めなければならない。

(耐震改修促進計画)

第67条 市長は,建築物(昭和56年5月31日以前に建築された建築物及び同日において工事中であった建築物をいう。以下この章において同じ。)の耐震診断及び耐震改修の促進を図るための計画を策定し,及び施策を実施するものとする。

2 市長は,前項の計画を策定し,及び実施するに当たっては,市民と連携するよう努めなければならない。

(所有者の努力義務)

第68条 建築物の所有者は,耐震診断を行い,必要に応じて耐震改修を行うよう努めなければならない。

(耐震改修等の促進のための支援等)

第69条 市長は,建築物の所有者が耐震診断又は耐震改修を行おうとする場合において,必要な技術的援助を行い,又はこれらに要する経費の一部を助成することができる。

2 市長は,建築物の所有者に対し,建築物の耐震診断及び耐震改修に関する啓発及び知識の普及に努めなければならない。

3 市長は,建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るために必要な体制の整備に努めなければならない。

第5章 補則

(施行細目の委任)

第70条 この条例の施行に関し必要な事項は,規則で定める。

第6章 罰則

(罰則)

第71条 第21条第22条第1項若しくは第2項第23条第1項(同条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)第24条から第27条(第30条第2項及び第40条において準用する場合を含む。)まで,第28条第29条第30条第1項第31条第32条第1項(同条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)第33条第38条第39条第41条第1項(同条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)第43条第44条第45条第1項(同条第2項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)第45条の2から第45条の7まで,第47条又は第48条の規定に違反した場合における当該建築物の設計者(設計図書を用いないで工事を施工し,又は設計図書に従わないで工事を施工した場合においては,当該建築物の工事施工者。次条において同じ。)は,50万円以下の罰金に処する。

第72条 第42条の規定に違反した場合における当該建築物の設計者は,30万円以下の罰金に処する。

第73条 前2条に規定する違反があった場合において,その違反が建築主の故意によるものであるときは,当該設計者又は工事施工者を罰するほか,当該建築主に対して各本条の刑を科する。

第74条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人,使用人その他の従業者がその法人又は人の業務に関して,前3条の違反行為をした場合においては,その行為者を罰するほか,その法人又は人に対して各本条の刑を科する。

第75条 第62条第1項第3号の規定による立入調査を拒み,妨げ,又は忌避した者は,5万円以下の過料に処する。

附 則 抄

(施行期日)

1 この条例は,平成20年7月1日から施行する。

(建築物等の安全,防火,衛生等に関する条例の廃止)

2 神戸市建築物等の安全,防火,衛生等に関する条例(平成11年10月条例第30号。以下「旧建築物等安全条例」という。)は,廃止する。

(経過措置)

4 この条例の施行前に旧建築物等安全条例の規定によりされた許可その他の行為又は協議は,この条例の相当規定によりされた許可その他の行為又は協議とみなす。

5 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については,なお従前の例による。

附 則(平成21年3月31日条例第38号)

(施行期日)

1 この条例は,平成21年4月1日から施行する。ただし,第46条及び第60条の改正規定は,平成21年9月28日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日から障害者自立支援法(平成17年法律第123号)附則第1条第3号に掲げる規定の施行の日の前日までの間は,この条例による改正後の神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例第34条中「又は障害者支援施設(主として障害の程度が重い者を入所させるものに限る。)」とあるのは,「,障害者支援施設(主として障害の程度が重い者を入所させるものに限る。),障害者自立支援法(平成17年法律第123号)附則第41条第1項若しくは第58条第1項の規定によりなお従前の例により運営をすることができることとされた同法附則第41条第1項に規定する身体障害者更生援護施設(同法附則第35条の規定による改正前の身体障害者福祉法(昭和24年法律第283号)第29条に規定する身体障害者更生施設(肢体不自由者更生施設(主として身体障害の程度が重い者を入所させるものに限る。),視覚障害者更生施設,聴覚・言語障害者更生施設又は内部障害者更生施設(主として身体障害の程度が重い者を入所させるものに限る。)に限る。),同法第30条に規定する身体障害者療護施設及び同法第31条に規定する身体障害者授産施設(主として身体障害の程度が重い者を入所させるものに限る。)に限る。)又は障害者自立支援法附則第58条第1項に規定する知的障害者援護施設(同法附則第52条の規定による改正前の知的障害者福祉法(昭和35年法律第37号)第21条の6に規定する知的障害者更生施設(通所施設を除く。),同法第21条の7に規定する知的障害者授産施設(通所施設を除く。)及び同法第21条の8に規定する知的障害者通勤寮に限る。)」とする。

3 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については,なお従前の例による。

附 則(平成22年3月30日条例第41号)

(施行期日)

1 この条例は,平成22年7月1日から施行する。ただし,第23条第2項,第32条第2項,第41条第2項及び第45条第2項の改正規定は,平成22年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については,なお従前の例による。

附 則(平成25年3月29日条例第87号)

この条例は,平成25年7月1日から施行する。ただし,目次の改正規定(「第49条の6」を「第49条の7」に改める部分に限る。),第34条の改正規定及び第49条の7の改正規定は,平成25年4月1日から施行する。

附 則(平成26年6月27日条例第5号)

(施行期日)

1 この条例は,平成27年1月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例(以下「新条例」という。)の施行の際現に存する駐車施設等及び現に建築の工事中の駐車施設等(以下「既存駐車施設」という。)が新条例第49条の9第1項の規定に適合せず,又はこの規定に適合しない部分を有する場合においては,当該既存駐車施設等に対しては,同項の規定は,適用しない。

3 既存駐車施設等の増築又は増設をしようとする場合(当該既存駐車施設等の面積の2割を超える増加がない場合に限る。)においては,新条例第49条の9第1項の規定は,適用しない。

附 則(平成27年3月27日条例第34号)

この条例は,平成27年6月1日から施行する。ただし,第34条の改正規定は,同年10月1日から施行する。

附 則(平成28年3月31日条例第64号)

この条例は,平成28年4月1日から施行する。

附 則(平成28年6月28日条例第2号)

この条例は,公布の日から施行する。

附 則(平成28年6月28日条例第3号)

(施行期日)

1 この条例は,公布の日から施行する。ただし,第3章(第12条を除く。)並びに附則第2項及び第3項の規定は,平成28年10月1日から施行する。

附 則(平成30年12月10日条例第15号)

この条例は,公布の日から施行する。

神戸市建築物の安全性の確保等に関する条例

平成20年4月1日 条例第1号

(平成30年12月10日施行)

体系情報
第16類 設/第6章 建築,都市計画その他
沿革情報
平成20年4月1日 条例第1号
平成21年3月31日 条例第38号
平成22年3月30日 条例第41号
平成25年3月29日 条例第87号
平成26年6月27日 条例第5号
平成27年3月27日 条例第34号
平成28年3月31日 条例第64号
平成28年6月28日 条例第2号
平成28年6月28日 条例第3号
平成30年12月10日 条例第15号