○神戸市都市景観条例

令和3年12月23日

条例第25号

神戸市都市景観条例(昭和53年10月条例第59号)の全部を改正する。

目次

前文

第1章 総則(第1条―第5条)

第2章 景観法に基づく景観計画(第6条・第7条)

第3章 行為の届出等

第1節 景観法に基づく行為の届出等(第8条―第15条)

第2節 景観デザイン協議(第16条―第24条)

第4章 景観重要建造物等

第1節 景観重要建造物及び景観重要樹木(第25条―第30条)

第2節 神戸市指定景観資源(第31条―第36条)

第3節 保存活用計画の策定等(第37条―第39条)

第5章 景観形成市民団体及び景観形成市民協定

第1節 景観形成市民団体(第40条―第42条)

第2節 景観形成市民協定(第43条・第44条)

第6章 助成等(第45条―第49条)

第7章 神戸市都市景観審議会(第50条・第51条)

第8章 雑則(第52条)

第9章 罰則(第53条―第55条)

附則

わたしたちのまち神戸は、美しい港、緑豊かな六甲山という恵まれた自然を背景に、海、坂、山の変化に富んだ、明るく開放的で、異国情緒豊かなまちを形づくっている。

わたしたち市民は、この神戸らしいまちの景観をまもり、そだて、さらに新しい神戸らしさをつくりだし、自らが住み、働き、憩うわたしたちのまちを、個性豊かで、快適なものにしたいと願ってやまない。

ここに、わたしたち市民は、ともに力を合わせて神戸らしいまちの景観をまもり、そだて、つくることにより、この愛する郷土を、市民ひとりひとりにとって親しみと愛着と誇りのあるものとすることを決意し、市民の総意に基づき、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、都市景観の形成及び景観法(平成16年法律第110号。以下「法」という。)の施行に関し必要な事項を定めることにより、神戸らしい都市景観をまもり、そだて、つくり、もってわたしたちのまち神戸を市民ひとりひとりにとって親しみと愛着と誇りのあるものとすることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 都市景観の形成 神戸らしい都市景観をまもり、そだて、つくることをいう。

(2) 建築物等 建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定する建築物(以下「建築物」という。)及び建築物以外の工作物をいう。

(3) 広告物 屋外広告物法(昭和24年法律第189号)第2条第1項に規定する屋外広告物をいう。

(4) 市民等 次に掲げるものをいう。

 市内に住所を有する者及び市内に存する土地、建築物等又は広告物に関する権利を有する者

 市内に通勤し、又は通学する者

 市内で事業を営み、又は活動する個人及び法人その他の団体

(都市景観形成基本計画の策定)

第3条 市長は、都市景観の形成に関する基本的な方向を明らかにした都市景観形成基本計画(以下単に「都市景観形成基本計画」という。)を策定するものとする。

2 市長は、都市景観形成基本計画を策定しようとするときは、第7章に規定する神戸市都市景観審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴かなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、この条例の目的を達成するため、都市景観の形成に資する施策を総合的に実施しなければならない。

2 市は、前項の施策の策定及び実施に当たっては、市民等の意見が十分に反映されるよう努めなければならない。

3 市は、公共施設、公益施設等の整備改善の推進その他都市景観の整備に関する事業を、都市景観形成基本計画との整合を図り、積極的に実施するよう努めなければならない。

4 市は、市民等が都市景観の形成に寄与することができるよう都市景観に関する知識の普及を図る等必要な措置を講じなければならない。

5 市は、都市景観に関する調査、研究等を行うとともに、都市景観に関する資料の収集及び提供に努めなければならない。

(市民等の責務)

第5条 市民等は、自らが都市景観の形成の主体であることを認識し、相互に協力して都市景観の形成に寄与するよう努めなければならない。

2 市民等は、市長その他の行政機関が実施する都市景観の形成に関する施策に協力するよう努めなければならない。

第2章 景観法に基づく景観計画

(景観計画)

第6条 市長は、良好な都市景観の形成を図るため、法第8条第1項に規定する景観計画(以下「景観計画」という。)を定めるものとする。

2 景観計画は、都市景観形成基本計画に即して定めるものとする。

3 市長は、法第8条第2項第1号に規定する景観計画の区域(以下「景観計画区域」という。)のうち、特に重点的に都市景観の形成を図る地域及び地区を重点地域及び重点地区(以下「重点地域等」という。)として定めるものとする。

(景観計画の策定の手続)

第7条 市長は、景観計画を定め、又は変更しようとするときは、審議会の意見を聴かなければならない。

第3章 行為の届出等

第1節 景観法に基づく行為の届出等

(届出書に添付する図書)

第8条 景観法施行規則(平成16年国土交通省令第100号)第1条第2項第4号に規定する条例で定める図書は、平面図その他の規則で定める図書とする。

2 景観法施行規則第1条第1項の届出書を電子情報処理組織(本市の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下同じ。)と届出を行う者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。以下同じ。)を使用する方法により提出する場合において、前項の規定により届出書に添付して提出すべきこととされている図書については、電子情報処理組織を使用する方法により提出することができる。

(届出を要する行為)

第9条 法第16条第1項第4号に規定する条例で定める行為は、別表第1の左欄に掲げる区域の区分に応じ、同表の右欄に掲げる行為とする。

2 前項に規定する行為に係る法第16条第1項の規定による届出は、同項に規定する事項を記載した届出書に規則で定める図書を添付して行わなければならない。

3 前項の届出書を電子情報処理組織を使用する方法により提出する場合において、前項の規定により届出書に添付して提出すべきこととされている図書については、電子情報処理組織を使用する方法により提出することができる。

4 第1項に規定する行為に係る法第16条第1項の条例で定める事項は、行為をしようとする者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)並びに行為の完了予定日とする。

5 第1項に規定する行為に係る法第16条第2項の条例で定める事項は、設計又は施行方法のうち、その変更により同条第1項の規定による届出に係る行為が同条第7項各号に掲げる行為に該当することとなるもの以外のものとする。

(届出を要しない行為)

第10条 法第16条第7項第11号に規定する条例で定める行為は、次に掲げる行為とする。

(1) 法第16条第1項第1号及び第2号に規定する行為のうち、別表第2の左欄に掲げる区域の区分に応じ、同表の右欄に掲げる行為

(2) 工事を施工するために現場に設ける事務所、下小屋、材料置場その他これらに類する仮設建築物の建築等(法第16条第1項第1号に規定する建築等をいう。)

(3) 法第16条第1項第3号に規定する行為

(特定届出対象行為)

第11条 法第17条第1項に規定する条例で定める行為は、法第16条第1項第1号又は第2号の届出を要する行為とする。

(届出に対する通知)

第12条 市長は、法第16条第1項又は第2項の規定による届出があった場合において、当該届出に係る行為について、良好な景観の形成に支障を及ぼすおそれがないと認めるときは、その旨を当該届出をした者に通知するものとする。

(助言及び指導)

第13条 市長は、法第16条第1項又は第2項の規定による届出があった場合において、良好な景観の形成のために必要と認めるときは、当該届出をした者に対し、当該届出に係る行為に関し必要な措置をとることを助言し、又は指導することができる。

2 市長は、前項の規定による助言又は指導を行う場合において、必要と認めるときは、学識経験のある者の意見を聴くことができる。

(勧告に係る手続)

第14条 市長は、法第16条第3項の規定により勧告を行うときは、あらかじめ、学識経験のある者の意見を聴くものとする。

2 市長は、法第16条第3項の規定による勧告を受けた者が、正当な理由なく、当該勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。

(変更命令等の手続)

第15条 市長は、法第17条第1項の規定による処分を行うときは、あらかじめ、学識経験のある者の意見を聴くものとする。

2 市長は、法第17条第1項又は第5項の規定による処分を行ったときは、その旨を公表することができる。

第2節 景観デザイン協議

(景観影響建築行為等の定義)

第16条 この節において「景観影響建築行為」とは、法第16条第1項の規定による届出又は同条第5項後段の規定による通知が必要な行為のうち、別表第3の左欄に掲げる区域の区分に応じ、同表の右欄に掲げる行為をいう。

2 この節において「景観影響建築行為予定者」とは、景観影響建築行為を行おうとする者をいう。

3 この節において「計画段階」とは、景観影響建築行為予定者が景観影響建築行為の設計図書の作成に着手する前の段階をいう。

4 この節において「設計段階」とは、景観影響建築行為予定者が景観影響建築行為の設計図書の作成に着手した日から規則で定める日までの段階をいう。

(景観デザイン協議)

第17条 景観影響建築行為予定者は、計画段階及び設計段階において、良好な景観の形成に関する事項について、市長と協議をしなければならない。ただし、当該景観影響建築行為が良好な景観の形成に対して影響を及ぼすおそれがないと市長が認めるときは、この限りでない。

2 前項の協議を行おうとする景観影響建築行為予定者は、規則で定めるところにより、その旨を市長に申し出なければならない。

3 市長は、設計段階において、前項の規定による申出があったときは、規則で定めるところにより、その旨を公告するとともに、当該申出の内容を当該公告の日から起算して2週間公衆の縦覧に供するものとする。

(設計段階における景観影響建築行為に係る説明)

第18条 景観影響建築行為のうち規則で定めるものを行おうとする景観影響建築行為予定者は、設計段階において、規則で定めるところにより、近隣の市民等に対して当該景観影響建築行為についての説明を行わなければならない。ただし、市長が特に必要がないと認めるときは、この限りでない。

2 第40条第1項に規定する景観形成市民団体の活動区域内において景観影響建築行為を行おうとする景観影響建築行為予定者は、設計段階において、規則で定めるところにより、当該景観形成市民団体に対して当該景観影響建築行為についての説明を行わなければならない。

3 景観影響建築行為予定者は、前2項の規定による説明を行ったときは、規則で定めるところにより、当該説明の結果を市長に報告しなければならない。

(景観デザイン協議に係る評価)

第19条 市長は、第17条第2項の規定による申出があったときは、当該申出に係る景観影響建築行為についての良好な景観の形成に関する評価を行うものとする。

2 市長は、前項の規定による評価を行うときは、審議会の意見を聴くものとする。

3 市長は、第1項の規定による評価を行ったときは、景観影響建築行為予定者に当該評価の内容を通知するものとする。

4 前項の規定による通知を受けた景観影響建築行為予定者は、規則で定めるところにより、当該評価に対する意見を市長に回答しなければならない。

5 市長は、前項の規定による回答があった場合において、必要と認めるときは、再度、当該回答に係る景観影響建築行為についての良好な景観の形成に関する評価を行うものとする。

6 第2項から第4項までの規定は、前項の規定による評価を行う場合について準用する。

(景観デザイン協議に係る助言及び指導)

第20条 市長は、第17条第1項の規定による協議を行う場合において、必要と認めるときは、景観影響建築行為予定者に対して、良好な景観の形成に関して必要な措置をとることを助言し、又は指導することができる。

(景観デザイン協議の成立)

第21条 景観影響建築行為予定者及び市長は、景観影響建築行為が良好な景観の形成に及ぼす影響について、第17条から前条までに規定するところにより協議を行い、一定の結論に到達したときは、協議を成立させることができる。

2 市長は、前項の規定により協議が成立したときは、その内容を公表するものとする。

(成立した協議の内容の変更)

第22条 景観影響建築行為予定者は、前条第1項の規定により協議が成立した後に、当該協議に係る事項を変更しようとするときは、規則で定めるところにより、あらかじめ、市長と変更の協議をしなければならない。ただし、市長が協議の必要がない軽微な変更であると認めるときは、この限りでない。

2 第17条第2項の規定は、前項の変更の協議について準用する。

3 市長は、前項において準用する第17条第2項の規定による申出があった場合において、必要と認めるときは、再度、当該申出に係る景観影響建築行為についての良好な景観の形成に関する評価を行うものとする。

4 第19条第2項から第4項までの規定は、前項の規定による評価を行う場合について準用する。

5 第20条の規定は、第1項の変更の協議について準用する。

6 前条の規定は、第1項の変更の協議について準用する。この場合において、同条第1項中「第17条から前条まで」とあるのは、「第22条第1項から第5項まで」と読み替えるものとする。

7 前各項の規定は、前項において準用する前条の規定により成立した変更の協議に係る事項を変更しようとする場合について準用する。

(景観デザイン協議に係る勧告)

第23条 市長は、景観影響建築行為予定者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該景観影響建築行為予定者に対して、必要な措置をとるよう勧告することができる。

(1) 第17条第1項の規定による協議をせず、又は虚偽の内容に基づいて協議をしたとき。

(2) 前条第1項の規定による変更の協議をせず、又は虚偽の内容に基づいて協議をしたとき。

(3) 第21条第1項(前条第6項において準用する場合を含む。)の規定に基づき協議を成立させることができなかった場合において、法第16条第1項の規定による届出を行ったとき。

(4) 第21条第1項(前条第6項において準用する場合を含む。)の規定に基づき協議を成立させることができなかった場合において、法第16条第1項の規定による届出をせず、かつ、当該届出に係る景観影響建築行為に着手したとき。

2 市長は、前項の規定による勧告を受けた者が当該勧告に従わないときは、その旨を公表することができる。

(景観デザイン協議に係る行為の着手制限)

第24条 景観影響建築行為予定者は、次に掲げる間、景観影響建築行為に着手してはならない。ただし、規則で定める行為は、この限りでない。

(1) 第21条第1項(第22条第6項において準用する場合を含む。)の規定により協議が成立するまでの間

(2) 第21条第1項(第22条第6項において準用する場合を含む。)の規定による協議の成立の見込みがないときは、景観影響建築行為予定者が協議の打切りを申し出るまでの間

第4章 景観重要建造物等

第1節 景観重要建造物及び景観重要樹木

(景観重要建造物及び景観重要樹木の指定の手続)

第25条 市長は、法第19条第1項に規定する景観重要建造物(以下「景観重要建造物」という。)又は法第28条第1項に規定する景観重要樹木(以下「景観重要樹木」という。)の指定をしようとするときは、あらかじめ、審議会の意見を聴くとともに、当該建造物又は樹木の所有者の同意を得なければならない。

2 市長は、景観重要建造物又は景観重要樹木の指定をしたときは、その旨を告示しなければならない。

(景観重要建造物及び景観重要樹木の現状変更行為の完了等の届出)

第26条 法第22条第1項又は法第31条第1項の許可を受けた者は、当該許可に係る行為を完了し、又は中止したときは、規則で定めるところにより、市長に届け出なければならない。

(景観重要建造物及び景観重要樹木の原状回復命令等の手続)

第27条 市長は、法第23条第1項(法第32条第1項において準用する場合を含む。)に規定する原状回復又はこれに代わるべき必要な措置を命じようとするときは、あらかじめ、学識経験のある者の意見を聴くものとする。

(景観重要建造物及び景観重要樹木の管理の方法の基準)

第28条 法第25条第2項の条例で定める景観重要建造物の良好な景観の保全のため必要な管理の方法の基準は、次に掲げるものとする。

(1) 景観重要建造物の外観の保持に努めること。

(2) 前号に掲げるもののほか、景観重要建造物ごとに市長が管理計画として定めるもの

2 法第33条第2項の条例で定める景観重要樹木の管理の方法の基準は、次に掲げるものとする。

(1) 景観重要樹木の良好な景観を保全するため、せん定その他の必要な管理を行うこと。

(2) 前号に掲げるもののほか、景観重要樹木ごとに市長が管理計画として定めるもの

3 第25条第1項の規定は、市長が前2項の規定により管理計画を定めようとするとき及び前2項の規定により定めた管理計画を変更しようとするときについて準用する。

(景観重要建造物及び景観重要樹木の管理に関する命令又は勧告の手続)

第29条 市長は、法第26条又は法第34条に規定する措置を命じ、又は勧告をしようとするときは、あらかじめ、学識経験のある者の意見を聴くものとする。

(景観重要建造物及び景観重要樹木の指定の解除の手続)

第30条 市長は、景観重要建造物又は景観重要樹木の指定を解除したときは、その旨を告示しなければならない。

第2節 神戸市指定景観資源

(景観資源の指定)

第31条 市長は、都市景観の形成を図る上において重要な価値があると認める建築物等又は樹木その他市長が必要と認めるものを、神戸市指定景観資源(以下「指定景観資源」という。)として指定することができる。

2 市長は、前項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ、審議会の意見を聴くとともに、規則で定めるところにより、当該景観資源の所有者の同意を得なければならない。

3 第1項の規定は、景観重要建造物及び景観重要樹木については、適用しない。

4 市長は、第1項の規定による指定をしたときは、その旨を告示するとともに、規則で定めるところにより、当該指定景観資源の所有者に通知しなければならない。

(指定景観資源の管理等)

第32条 指定景観資源の所有者及び管理者は、市長の定める管理計画に基づき当該指定景観資源を管理するものとする。

2 前条第2項の規定は、市長が前項の管理計画を定めようとするとき及び変更しようとするときについて準用する。

3 指定景観資源の現状を変更しようとする者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、その旨を市長に届け出なければならない。ただし、第39条第1項の規定の適用を受けるときは、この限りでない。

4 前項の規定は、次に掲げる行為については適用しない。

(1) 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で規則で定めるもの

(2) 非常災害のため必要な応急措置として行う行為

5 第3項の規定による届出をした者は、当該届出に係る行為を完了し、又は中止したときは、規則で定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。

(指定景観資源に係る助言及び指導)

第33条 市長は、前条第3項の規定による届出があった場合において、当該届出に係る行為により指定景観資源の都市景観の形成上の価値が損なわれるおそれがあると認めるときは、当該届出をした者に対し、必要な措置を講ずるよう助言し、又は指導することができる。

(指定景観資源に係る報告)

第34条 市長は、第32条第3項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をして、同項の規定による届出を必要とする行為をした者に対し、当該届出を必要とする行為の内容について報告を求めることができる。

(所有者の変更の届出)

第35条 指定景観資源の所有者が変更したときは、新たに所有者となった者は、遅滞なく、規則で定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。

(指定景観資源の指定の解除)

第36条 市長は、指定景観資源が次の各号のいずれかに該当するときは、第31条第1項の規定による指定を解除するものとする。

(1) 滅失、枯死等により都市景観の形成上の価値を失ったとき。

(2) 公の秩序又は善良な風俗を害する用途に使用されたとき。

(3) 景観重要建造物又は景観重要樹木に指定されたとき。

(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が特別な理由があると認めたとき。

2 市長は、前項の規定による解除をしたときは、規則で定めるところにより、その旨を当該指定景観資源の所有者に通知しなければならない。

第3節 保存活用計画の策定等

(保存活用計画の策定)

第37条 景観重要建造物及び指定景観資源のうち、歴史的な価値を有する建築物(景観重要建造物又は指定景観資源として指定を受ける予定のある建築物を含む。以下「対象建築物」という。)の所有者は、当該対象建築物の保存及び活用を図る上で、建築基準法第3条第1項第3号の規定による指定を受ける必要があるときは、規則で定めるところにより、市長に対し、当該対象建築物に係る保存及び活用を促進する計画(以下「保存活用計画」という。)を定めるよう申し出ることができる。

2 市長は、前項の規定による申出がなされた場合において、対象建築物の保存及び活用を図る上で必要と認めるときは、保存活用計画を定めるものとする。

3 保存活用計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。

(1) 当該対象建築物の名称及び概要

(2) 当該対象建築物の所有者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)

(3) 当該対象建築物の保存及び活用に係る目標及び方針

(4) 建築基準法第3条第1項第3号に定める現状変更の規制及び保存のための措置に関する事項(規則で定めるものに限る。)

(5) 前各号に掲げるもののほか、当該対象建築物の良好な保存活用を図るために必要な事項

4 市長は、保存活用計画を定めたとき又は定めなかったときは、その旨を当該対象建築物の所有者に通知するものとする。

5 市長は、保存活用計画を定めたときは、その旨を告示しなければならない。

(保存活用計画を定める場合の管理計画に係る特例)

第38条 市長が保存活用計画を定める場合又は定めた場合における第28条第1項及び第3項並びに第32条第1項及び第2項の規定の適用については、これらの規定中「管理計画」とあるのは「保存活用計画」とする。

(保存活用計画を定めた場合における現状変更等に係る許可)

第39条 保存活用計画が定められた場合において、対象建築物の現状を変更しようとし、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとする者は、規則で定めるところにより、あらかじめ、市長の許可を受けなければならない。ただし、法第22条第1項の許可を受けた場合であって、当該許可に係る行為が当該保存活用計画に適合していると市長が認めるときは、この限りでない。

2 前項の規定は、次に掲げる行為については適用しない。

(1) 通常の管理行為、軽易な行為その他の行為で規則で定めるもの

(2) 非常災害のため必要な応急措置として行う行為

3 市長は、第1項の許可の申請があった場合において、当該申請の内容が保存活用計画に適合しないと認めるときは、同項の許可をしてはならない。

4 市長は、第1項の許可の申請があった場合において、保存活用計画に係る目標の達成又は方針の実現のため必要と認めるときは、許可に必要な条件を付することができる。

5 市長は、第1項の許可に付された条件に違反した者があるときは、当該許可の対象となった行為の停止を命じ、又は当該許可を取り消すことができる。

6 第1項の許可を受けた者は、当該許可に係る行為を完了し、又は中止したときは、規則で定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。

第5章 景観形成市民団体及び景観形成市民協定

第1節 景観形成市民団体

(景観形成市民団体の認定)

第40条 市長は、身近な都市景観の形成を図ることを目的とした市民等の団体で、次に該当するものを景観形成市民団体として認定することができる。

(1) その活動が、団体を構成している者が所有し、管理し、又は使用している土地、建築物等又は広告物に関するものに限られているもの

(2) その活動が、財産権を不当に制限することにならないもの

(3) その活動が、活動区域の市民等の大多数の支持を得ていると認められるもの

(4) その他市長が不適当と認めるものでないもの

2 市長は、前項の規定による認定をしたときは、その旨を告示しなければならない。

(景観形成市民団体の認定申請)

第41条 前条第1項の規定による認定を受けようとする団体は、規則で定めるところにより、市長に申請しなければならない。

2 前条第1項の規定による認定を受けた景観形成市民団体は、前項の規定により申請した事項に変更があったときは、規則で定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。

(景観形成市民団体の認定の取消し)

第42条 第40条第1項の規定による認定の取消しを受けようとする景観形成市民団体は、規則で定めるところにより、市長に申請しなければならない。

2 市長は、前項の規定による申請を受けたとき、景観形成市民団体が第40条第1項各号のいずれかに該当しなくなったと認めるときその他景観形成市民団体として適当でないと認めるときは、第40条第1項の規定による認定を取り消し、その旨を告示しなければならない。

第2節 景観形成市民協定

(景観形成市民協定の締結)

第43条 一定の区域内に存する土地、建築物等又は広告物の所有者、占有者又は管理者は、当該区域の実情に応じた都市景観の形成を図るため、都市景観の形成に必要な事項についての協定(以下「景観形成市民協定」という。)を締結することができる。

2 景観形成市民協定には、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 協定の名称及び目的

(2) 協定の対象となる区域

(3) 協定を締結した者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)

(4) 都市景観の形成に必要な基準

(5) 協定の有効期間

(6) 協定の廃止又は変更の手続

(7) 前各号に掲げるもののほか、協定の対象となる区域の都市景観の形成に関し必要な事項

(景観形成市民協定の認定等)

第44条 景観形成市民協定を締結した者は、前条第2項各号に掲げる事項を記載した景観形成市民協定書(以下「協定書」という。)を作成し、その代表者から、規則で定めるところにより、協定書を市長に提出し、当該景観形成市民協定の認定を求めることができる。

2 市長は、前項の規定により認定を求められた景観形成市民協定の内容が優れた都市景観の形成に寄与し、かつ、規則で定める要件に該当するものであると認めたときは、当該景観形成市民協定を認定することができる。

3 市長は、前項の規定による認定をしたときは、その旨を告示しなければならない。

4 景観形成市民協定を締結した者は、第2項の規定による認定を受けた景観形成市民協定を変更し、又は廃止したときは、その代表者から、規則で定めるところにより、その旨を市長に届け出なければならない。

5 市長は、第2項の規定による認定を受けた景観形成市民協定について前項の規定による廃止の届出があったとき、又はその内容若しくは運用が優れた都市景観の形成を図る上において適正でなくなったと認めるときは、第2項の規定による認定を取り消し、その旨を告示しなければならない。

第6章 助成等

(景観重要建造物等に係る助成等)

第45条 市長は、景観重要建造物、景観重要樹木及び指定景観資源の維持、管理、修理等を行う者に対し、技術的助言を行い、又はそれらに要する経費の一部を助成することができる。

(景観形成市民団体に係る助成等)

第46条 市長は、第40条第1項の規定により認定した景観形成市民団体に対し、技術的援助を行い、又はその活動に要する経費の一部を助成することができる。

(景観形成市民協定に係る助成等)

第47条 市長は、第44条第2項の規定により認定した景観形成市民協定の当事者が協力して行う都市景観の形成活動に対し、技術的援助を行い、又は当該活動に要する経費の一部を助成することができる。

(都市景観の形成に係る助成等)

第48条 市長は、前3条に定めるもののほか、都市景観の形成のために必要な行為を行うと認める者に対し、技術的援助を行い、又はその行為に要する経費の一部を助成し、若しくは融資することができる。

(表彰)

第49条 市長は、優れた都市景観の形成に寄与していると認められる建築物等、広告物その他の物件について、その所有者、設計者、施工者等を表彰することができる。

2 前項に掲げるもののほか、市長は、都市景観の形成に著しく貢献した個人、団体等を表彰することができる。

第7章 神戸市都市景観審議会

(都市景観審議会の設置)

第50条 市長の附属機関として審議会を置く。

2 審議会は、市長の諮問に応じ、都市景観の形成に関する基本的事項又は重要事項を調査審議するものとする。

3 審議会は、都市景観の形成に関する事項について、市長に意見を述べることができる。

(組織及び運営)

第51条 審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

第8章 雑則

(施行の細目)

第52条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

第9章 罰則

第53条 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。

(1) 第39条第1項の規定に違反して、市長の許可を得ず、又はその許可の条件に従わないで現状を変更し、又は保存に影響を及ぼす行為をした者

(2) 第39条第5項の規定による市長の命令に違反した者

第54条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同条の罰金刑を科する。

第55条 第32条第3項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、5万円以下の過料に処する。

附 則 抄

(施行期日)

1 この条例は、令和4年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正前の神戸市都市景観条例(以下「旧条例」という。)第4条の規定により策定された都市景観形成基本計画は、第3条第1項の規定により策定された都市景観形成基本計画とみなす。

3 第3章第1節の規定は、施行日以後にされる届出(法第16条第1項又は第2項の規定による届出をいう。以下この項において同じ。)について適用し、施行日前にされた届出については、なお従前の例による。

4 第3章第2節の規定は、施行日以後に届出等(法第16条第1項若しくは第2項の規定による届出又は同条第5項後段の規定による通知をいう。以下同じ。)を必要とする第16条第1項の景観影響建築行為であって着手予定日(法第16条第1項に規定する着手予定日をいう。以下同じ。)が令和4年10月1日以後であるものについて適用し、着手予定日が同日前である第16条第1項の景観影響建築行為及び施行日前に届出等がされた旧条例第31条の4第1項の景観影響建築行為については、なお従前の例による。

5 前項の規定により第3章第2節の規定が適用される場合において、次の各号に掲げる協議、申出、評価及び説明は、それぞれ当該各号に掲げる協議、申出、評価及び説明とみなす。

(1) この条例の施行前にされた旧条例第31条の5第1項及び旧条例第31条の9第1項の規定による協議 第17条第1項の規定によりされた協議

(2) この条例の施行前にされた旧条例第31条の5第2項及び旧条例第31条の9第2項の規定による申出 第17条第2項の規定による申出

(3) この条例の施行前に行われた旧条例第31条の6第1項及び旧条例第31条の12第1項の規定による評価 第19条第1項の規定によりされた評価

(4) この条例の施行前にされた旧条例第31条の10第1項の規定による説明会及び旧条例第31条の11第1項の規定による説明 第18条第1項及び第2項の規定によりされた説明

(5) この条例の施行前に旧条例第31条の14の規定により成立した旧条例第31条の9第1項の協議 第21条第1項の規定により成立した協議

(6) この条例の施行前に旧条例第31条の14の規定により成立した旧条例第31条の15第1項の協議 第22条第6項の規定により成立した協議

(7) この条例の施行前に行われた旧条例第31条の15第1項の規定による協議 第22条第1項の規定によりされた協議

6 この条例の施行の際現に旧条例第28条の3第1項の規定による指定を受けている景観形成重要建築物等は、第31条第1項の指定を受けた指定景観資源とみなす。

7 この条例の施行の際現に旧条例第28条の6第1項の規定によりされている申出は、第37条第1項の規定による申出とみなす。

8 この条例の施行前に旧条例第28条の6第2項の規定により定められた保存活用計画は、第37条第2項の規定により定められた保存活用計画とみなす。

9 この条例の施行の際現に旧条例第29条第1項の規定によりされている認定は、新条例第40条第1項の規定による認定とみなす。

10 この条例の施行の際現に旧条例第30条の規定によりされている申請は、第41条第1項の規定による申請とみなす。

11 この条例の施行の際現に旧条例第31条の2第1項の規定により締結されている景観形成市民協定は、第43条第1項の規定により締結された景観形成市民協定とみなす。

12 この条例の施行の際現に旧条例第31条の3第1項の規定により求められている認定は、第44条第1項の規定により求められた認定とみなす。

13 この条例の施行の際現に旧条例第31条の3第2項の規定により認定されている景観形成市民協定は、第44条第2項の規定により認定された景観形成市民協定とみなす。

14 この条例の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

別表第1(第9条第1項関係)

区域の区分

行為

重点地域等のうち、都市景観形成地域として景観計画に定める区域(北野町山本通及び岡本駅南に限る。)

樹高10メートル以上又は地上1.5メートルの高さにおける幹の周囲が1メートルを超える木竹の伐採

別表第2(第10条関係)

区域の区分

行為の対象

行為

重点地域等のうち、都市景観形成地域(兵庫運河周辺として定める都市景観形成地域にあっては、運河沿いエリアに区分される地域に限る。)又は沿道景観形成地区として景観計画に定める区域

建築物

次のいずれにも該当しない行為

(1) 次に掲げる規模の建築物の新築、増築、改築又は移転。ただし、増築については、増築に係る部分が次に掲げる規模のもの又は増築後に次に掲げる規模となるものに限る。

ア 高さが5メートルを超えるもの

イ 床面積の合計が10平方メートルを超えるもの

(2) 前号ア又はイに掲げる規模の建築物の修繕等(外観を変更することとなる修繕若しくは模様替又は色彩の変更をいう。以下同じ。)で、修繕等に係る面積が当該立面の面積の過半にわたるもの又は10平方メートルを超えるもの

工作物

次のいずれにも該当しない行為

(1) 建築基準法第88条第1項又は第2項の規定の適用を受ける工作物(以下「準用工作物」という。)の新設、増築、改築又は移転

(2) 準用工作物の修繕等で、修繕等に係る面積が当該立面の面積の過半にわたるもの

上記以外の景観計画区域

建築物

次のいずれにも該当しない行為

(1) 次に掲げる規模の建築物の新築、増築、改築又は移転。ただし、増築については、増築に係る部分が次に掲げる規模のもの又は増築後に次に掲げる規模となるものに限る。

ア 高さが20メートル(都市計画法(昭和43年法律第100号)第8条第1項第1号に規定する商業地域(以下「商業地域」という。)においては31メートル、都市計画法第7条第1項に規定する市街化調整区域(以下「市街化調整区域」という。)においては15メートル)を超えるもの

イ 建築面積が2,000平方メートル(市街化調整区域においては1,000平方メートル)を超えるもの

(2) 前号ア又はイに掲げる規模の建築物の修繕等で、修繕等に係る面積が当該立面の面積の過半にわたるもの

工作物

次のいずれにも該当しない行為

(1) 次に掲げる規模の準用工作物の新設、増築、改築又は移転。ただし、増築については、増築に係る部分が次に掲げる規模のもの又は増築後に次に掲げる規模となるものに限る。

ア 高さが20メートル(商業地域においては31メートル、市街化調整区域においては15メートル)を超えるもの

イ 築造面積が2,000平方メートル(市街化調整区域においては1,000平方メートル)を超えるもの

(2) 前号ア又はイに掲げる規模の準用工作物の修繕等で、修繕等に係る面積が当該立面の面積の過半にわたるもの立面の面積の過半にわたるもの

(高さ及び面積の算定方法)

1 建築物の高さは、建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第2条第1項第6号に規定する建築物の高さをいう。

2 工作物の高さは、工作物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面からの高さをいう。

3 床面積は、建築基準法施行令第2条第1項第3号に規定する床面積をいう。

4 建築面積は、建築基準法施行令第2条第1項第2号に規定する建築面積をいう。

5 築造面積は、建築基準法施行令第2条第1項第5号に規定する築造面積をいう。

別表第3(第16条第1項関係)

区域の区分

行為

重点地域等のうち、都市景観形成地域として景観計画に定める区域

北野町山本通

4階以上の部分を有する建築物の新築、増築(4階以上の部分の増築に限る。)及び改築

兵庫運河周辺

運河沿いエリア

高さが20メートルを超える建築物の新築、増築(高さが20メートルを超える部分の増築に限る。)及び改築

その他の区域

高さが45メートルを超える建築物の新築、増築(高さが45メートルを超える部分の増築に限る。)及び改築

その他の区域

高さが20メートルを超える建築物の新築、増築(高さが20メートルを超える部分の増築に限る。)及び改築

重点地域等のうち、沿道景観形成地区として景観計画に定める区域

高さが20メートルを超える建築物の新築、増築(高さが20メートルを超える部分の増築に限る。)及び改築

第44条第2項の規定により市長が認定した景観形成市民協定の区域

商業地域

高さが31メートルを超える建築物の新築、増築(高さが31メートルを超える部分の増築に限る。)及び改築

その他の区域

高さが20メートルを超える建築物の新築、増築(高さが20メートルを超える部分の増築に限る。)及び改築

上記のいずれにも該当しない区域

高さが45メートルを超える建築物の新築、増築(高さが45メートルを超える部分の増築に限る。)及び改築

神戸市都市景観条例

令和3年12月23日 条例第25号

(令和4年4月1日施行)

体系情報
第16類 設/第6章 建築,都市計画その他
沿革情報
令和3年12月23日 条例第25号