○宗像市建築紛争の予防及び調整に関する条例

平成18年9月29日

条例第34号

目次

第1章 総則(第1条―第5条)

第2章 建築主等の配慮等(第6条―第10条)

第3章 建築計画等の周知等の手続(第11条―第14条)

第4章 あっせん(第15条―第17条)

第5章 調停(第18条―第27条)

第6章 指導及び勧告等(第28条・第29条)

第7章 雑則(第30条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、中高層建築物、ワンルーム形式集合建築物、特定集合住宅及び指定工作物の建築に関し、建築主等が配慮すべき事項、建築計画の周知の手続、建築紛争のあっせん及び調停に関する手続その他必要な事項を定めることにより、建築紛争の予防及び調整を図り、もって良好な近隣関係の保持及び快適な居住環境の保全に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例における用語の意義は、建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)及び建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)の例による。

2 前項に規定するもののほか、この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 中高層建築物 高さが10メートルを超える建築物をいう。

(2) 集合住宅 長屋若しくは共同住宅又はこれらの用途に供する部分を有する建築物をいう。

(3) ワンルーム形式集合建築物 2以上の階数を有し、かつ、1住戸の専用床面積が30平方メートル以下の住戸の数が5以上である集合住宅をいう。

(4) 特定集合住宅 住戸の数が10以上である集合住宅をいう。

(5) 指定工作物 建築基準法施行令第138条第1項第2号に掲げる工作物をいう。

(6) 中高層建築物等 中高層建築物、ワンルーム形式集合建築物、特定集合住宅及び指定工作物をいう。

(7) 建築主等 工事監理者、建築主、設計者及び工事施工者をいう。

(8) 隣接地等住民 次に掲げる土地にある建築物の所有者及び居住者並びに当該土地の所有者(当該土地に建築物がない場合に限る。)をいう。

 中高層建築物、ワンルーム形式集合建築物及び特定集合住宅に接する土地(中高層建築物にあっては、当該土地の真北方向にある土地で、敷地境界線から当該中高層建築物の高さの2倍に相当する距離の範囲内にあるものを含む。)ただし、当該建築物の敷地に接して道路、水面、線路敷その他これらに類するものがあるときは、規則で定めるところによる。

 指定工作物の中心から当該指定工作物の高さの2倍に相当する距離の範囲内にある土地

(9) 近隣住民 冬至日の真太陽時による午前8時から午後4時までの間において、中高層建築物により当該敷地の平均地盤面(当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面のことをいう。)に生ずる日影の範囲内にある建築物の所有者及び居住者並びに土地の所有者(当該土地に建築物がない場合に限る。)で隣接地等住民以外のものをいう。

(10) 自治会 宗像市地区設置規則(平成17年宗像市規則第23号)別表の自治区域欄に掲げる各自治区域で、その区域を総轄する住民自治組織をいう。

(11) 建築紛争 中高層建築物等の建築が居住環境に及ぼす影響に関する中高層建築物等の建築主等及び隣接地等住民(以下「当事者」という。)との間の争いをいう。

(市長の責務)

第3条 市長は、中高層建築物等の建築に関し、安全で快適な居住環境の保全及び形成が図られるよう指導し、建築紛争が生じたときは、その解決のため迅速かつ適正に調整するよう努めなければならない。

(建築主等の責務)

第4条 中高層建築物等の建築主等は、中高層建築物等の建築に関し、周辺の居住環境に十分配慮するとともに、市民の良好な近隣関係を損なわないよう努めなければならない。

2 中高層建築物等の建築主等は、中高層建築物等の建築の計画を作成するときは、法令に定めるもののほか、次に掲げる事項について市長と事前に協議するものとする。

(1) 給排水施設に関すること。

(2) ごみ置場の設置に関すること。

(3) 集会室の設置に関すること。

(4) 防犯環境設計(宗像市安全で住みよいまちづくりに関する条例(平成15年宗像市条例第116号)第1条に規定する目的に則り、安全で住みよいまちづくりの実現を図るため、犯罪の発生を防止するよう適切に配慮された建築物の設計をいう。)に関すること。

(当事者の責務)

第5条 当事者は、建築紛争が生じたときは、相互の立場を尊重し、互譲の精神をもって、これを自主的に解決するよう努めなければならない。

第2章 建築主等の配慮等

(建築の計画上の配慮)

第6条 中高層建築物等の建築主等は、当該中高層建築物等の建築の計画を策定するときは、当該建築物が他の建築物の日照、通風その他周辺の居住環境に及ぼす影響に配慮するよう努めなければならない。

(工事に係る措置)

第7条 中高層建築物等の建築主等は、当該中高層建築物等の工事が周辺の居住環境に著しく影響を及ぼすおそれがあるときは、その影響を最小限にとどめるため、次に掲げる事項について必要な措置を講じるよう努めなければならない。

(1) 工事車両の通行及び駐車に関すること。

(2) 工事に伴う騒音及び振動の防止又は軽減に関すること。

(3) 工事に伴うほこり等の飛散防止に関すること。

(4) 工事により生じるおそれのある危害の防止に関すること。

(5) その他市長が必要と認める事項

(受信障害に対する措置)

第8条 中高層建築物等の建築主等は、当該建築物等の建築によりテレビジョン放送の電波の受信に障害が生じ、又は生じるおそれがあるときは、受信の状態の調査を行い、正常な放送電波を受信できるよう必要な措置を講じるものとする。

(ワンルーム形式集合建築物又は特定集合住宅の管理)

第9条 ワンルーム形式集合建築物の建築主は、当該ワンルーム形式集合建築物を適正に管理するため、管理人を定め、当該管理人の氏名及び連絡先を当該ワンルーム形式集合建築物の外部から確認できる場所に表示するものとする。

2 ワンルーム形式集合建築物又は特定集合住宅の建築主は、ワンルーム形式集合建築物又は特定集合住宅の管理に関する規約を定め、当該ワンルーム形式集合建築物又は特定集合住宅の入居者に対し、当該規約を遵守するよう指導するものとする。

(駐車場等の設置)

第10条 ワンルーム形式集合建築物又は特定集合住宅の建築主は、規則で定めるところにより、当該ワンルーム形式集合建築物又は特定集合住宅の入居者のための駐車場及び駐輪場を設置しなければならない。

第3章 建築計画等の周知等の手続

(標識の設置)

第11条 中高層建築物等の建築主は、当該中高層建築物等の建築の計画を隣接地等住民及び近隣住民に周知させるため、規則で定める標識を当該敷地の見易い場所に設置しなければならない。

2 前項の標識の設置期間は、当該中高層建築物等に係る法第6条第1項又は法第6条の2第1項に規定する確認の申請書(以下「確認申請書」という。)を提出しようとする日の30日前の日から当該中高層建築物等の工事に着手する日までの間とする。

3 中高層建築物等の建築主は、第1項の標識を設置したときは、規則で定める報告書により、遅滞なく市長に報告しなければならない。

(建築の計画の事前説明)

第12条 中高層建築物等の建築主は、隣接地等住民及び隣接地等住民が属する自治会の長(以下「隣接地等住民等」という。)に対して当該中高層建築物等の建築の計画及び工事の施工方法(以下「建築計画等」という。)について、規則で定める事項を説明しなければならない。

2 中高層建築物の建築主は、近隣住民から建築計画等について説明を求められたときは、規則で定める事項を説明しなければならない。

3 中高層建築物等の建築主は、前2項の場合において、当該中高層建築物等の工事監理者、設計者、工事施工者その他の建築計画等について十分な知識を有する者をして建築計画等の説明を行わせることができる。

4 中高層建築物等の建築主は、建築計画等について、第1項に定めるもののほか、隣接地等住民等から説明会の開催を求められたときは、これに応じるよう努めなければならない。

5 隣接地等住民等は、中高層建築物等の建築主から建築計画等の説明の申出があった場合は、これに応じなければならない。

6 中高層建築物等の建築主は、隣接地等住民等の長期不在その他当該建築主の責めに帰することができない事由により、建築計画等の説明を行うことができないときは、規則で定める説明書により隣接地等住民等に対する周知をしなければならない。

(事前説明の報告)

第13条 中高層建築物等の建築主は、前条第1項の規定による説明を終了したときは、市長が別に定める報告書に規則で定める書類を添えて市長に報告しなければならない。

2 前項の規定による報告は、確認申請書を提出しようとする日の20日前の日までに行わなければならない。

(建築計画等の変更手続)

第14条 中高層建築物等の建築主は、第11条第1項の標識を設置した日から当該中高層建築物等に係る確認申請書を提出しようとする日までの間に建築計画等に変更が生じたときは、変更した事項について、同条から前条までの規定による標識の設置、建築計画等の説明その他の手続を経なければならない。ただし、変更した事項が居住環境に及ぼす影響を軽減するものと認められるときは、この限りでない。

第4章 あっせん

(あっせん)

第15条 当事者は、第5条の規定による建築紛争の自主的な解決に努めても、なおその解決に至らないときは、市長へ当該建築紛争の調整の申出を行うことができる。

2 前項の調整の申出は、当該建築紛争に係る中高層建築物等の工事の着手前に行わなければならない。

3 市長は、当事者の双方から建築紛争の調整の申出があったときは、あっせんを行う。

4 市長は、当事者の一方から建築紛争の調整の申出があった場合において、相当の理由があると認めるときは、前項の規定にかかわらず、あっせんを行うことができる。

5 市長は、あっせんのため必要があると認めるときは、あっせんの場に当事者の出席を求め、説明若しくは意見を聴き、又は必要な資料の提出を求めることができる。

6 市長は、あっせんのため必要があると認めるときは、当事者に対し、調整を円滑に行うために必要な措置を講じるよう指導することができる。

(あっせんの打切り)

第16条 市長は、あっせんに係る建築紛争について、あっせんによっては建築紛争の解決の見込みがないと認めるときは、あっせんを打ち切ることができる。

(手続の非公開)

第17条 あっせんの手続は、公開しない。

第5章 調停

(調停の申出等)

第18条 当事者は、建築紛争(中高層建築物及び指定工作物の建築に限る。以下この章において同じ。)について、第15条第3項及び第4項のあっせんによっても、なおその解決に至らないときは、建築紛争の調停を市長に申し出ることができる。

2 前項の規定による建築紛争の調停の申出(以下「調停の申出」という。)は、建築紛争に係る中高層建築物及び指定工作物の工事の着手前に行わなければならない。

3 市長は、調停の申出が当事者の一方からなされた場合において、相当の理由があると認めるときは、他の当事者に対し、相当の期限を定めて、これに応じるよう勧告することができる。

4 前項の規定による勧告を受けた当事者は、市長が定める期限内に、当該勧告を応諾するか否かを回答しなければならない。この場合において、当該当事者は、勧告を応諾しないときは、回答にその理由を付さなければならない。

(調停の付託)

第19条 市長は、調停の申出が当事者の双方からなされたとき、又は当事者の一方からの調停の申出について前条第3項の規定による勧告に応諾する回答があったときは、次条の宗像市中高層建築物建築紛争調停委員会に調停を付託するものとする。

(宗像市中高層建築物建築紛争調停委員会)

第20条 市長の附属機関として、宗像市中高層建築物建築紛争調停委員会(以下「委員会」という。)を置く。

2 委員会は、前条の規定により付託された調停を行うとともに、建築紛争の調停に関する事項を調査審議する。

(調停)

第21条 委員会は、第19条の規定による調停の付託があったときは、当事者間に合意が成立するよう調停を行うものとする。

(意見の聴取等)

第22条 委員会は、調停のため必要があると認めるときは、委員会の会議に当事者の出席を求め、説明若しくは意見を聴き、又は資料の提出を求めることができる。

2 委員会は、調停のため必要があると認めるときは、当事者に対し、調停を円滑に行うために必要な措置を講じるよう指導することができる。

(調停案の作成及び提示等)

第23条 委員会は、当事者の主張その他当該建築紛争に係る一切の事情を考慮した上で調停案を作成することができる。

2 委員会は、作成した調停案を当事者に対し提示するものとする。

3 前項の規定による提示を受けた当事者は、委員会が定める期限内にこれに受諾するか否かを回答しなければならない。この場合において、当該当事者は、調停案に受諾しないときは、回答にその理由を付さなければならない。

(調停案の履行)

第24条 前条第2項の規定による提示が行われた場合において、当事者の双方が当該調停案を受諾したときは、当事者は、これを信義に従い、誠実に履行するものとする。

(調停の打切り)

第25条 委員会は、建築紛争に係る調停について、次の各号のいずれかに該当するときは、調停を打ち切ることができる。

(1) 当事者間に合意が成立する見込みがないと認めるとき。

(2) 第23条第2項の規定による調停案の提示が行われた場合において、同条第3項の期限内までに、当事者の双方若しくは一方から当該調停案を受諾する旨の回答がないとき、又は回答がないとき。

2 当事者は、前項の規定により調停が打ち切られたときは、当該建築紛争について、再度の調停を申し出ることはできない。

(報告)

第26条 委員会は、調停が終了したときは、直ちにその経過及び結果を市長に報告しなければならない。

(手続の非公開)

第27条 調停の手続は、公開しない。

第6章 指導及び勧告等

(指導及び勧告)

第28条 市長は、中高層建築物等の建築主が第3章に規定する建築計画等の周知等の手続の全部又は一部を行わないときは、当該建築主に対し、期限を定めて、建築紛争の予防及び調整のために必要な措置を講じるよう指導し、又は勧告することができる。

(公表)

第29条 市長は、前条の規定による指導又は勧告を受けた建築主が正当な理由がなくこれに従わないときは、その旨を公表することができる。

第7章 雑則

(委任)

第30条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行し、同日以降に確認申請書を提出する中高層建築物等の建築について適用する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日前までに宗像市共同住宅等、中高層建築物及び指定工作物に関する指導要綱(平成15年宗像市告示第75号)第5条の規定によりなされた手続その他の行為は、この条例第3章のそれぞれ相当する規定によりなされたものとみなす。

宗像市建築紛争の予防及び調整に関する条例

平成18年9月29日 条例第34号

(平成19年4月1日施行)

体系情報
第10編 設/第4章
沿革情報
平成18年9月29日 条例第34号