○名古屋市職員の公正な職務の執行の確保に関する条例

平成26年5月22日

条例第45号

目次

第1章 総則(第1条・第2条)

第2章 内部公益通報制度(第3条―第6条)

第3章 要望等記録制度(第7条―第13条)

第4章 コンプライアンス・アドバイザー(第14条)

第5章 雑則(第15条・第16条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、職員の公正かつ公平な職務の執行を確保するために必要な事項を定めることにより、透明性の高い市政を推進し、もって市政に対する市民の信頼を確立することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員 市長、副市長、教育長、常勤の監査委員、固定資産評価員、地方公営企業の管理者、特別職の秘書の職の指定等に関する条例(平成26年名古屋市条例第40号)第2条第1項に規定する市長の秘書及び地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項に規定する一般職に属する職員をいう。

(2) 通報対象事実 法令等に違反し、職員の公正な職務の執行を妨げる事実をいう。

(3) 要望等 職員以外の者が職員に対して行う市政に関する要望、意見、苦情その他これらに類する行為をいう。

(4) 不当要望等 要望等のうち、次のいずれかに該当する行為を求めるものをいう。

 正当な理由なく、特定の者に対して有利な取扱いをし、又は不利益な取扱いをすること。

 正当な理由なく、特定の者に義務のないことを行わせ、又は特定の者の権利の行使を妨げること。

 正当な理由なく、執行すべき職務を執行しないこと。

 職務上知り得た秘密を漏らすこと。

 その他法令等に違反する行為を行うこと。

(5) 行政対象暴力 次のいずれかに掲げる言動を伴う要望等をいう。

 暴行

 脅迫

 正当な理由なく、面会を強要する言動

 著しく粗野若しくは乱暴な言動又は不快若しくは嫌悪の情を抱かせる言動

 からまでに掲げるもののほか、庁舎内の秩序の維持その他職員の公正な職務の執行を妨げる言動

第2章 内部公益通報制度

(内部公益通報)

第3条 職員は、通報対象事実が発生し、又は発生するおそれがあると思料するときは、その旨を市長又はコンプライアンス・アドバイザー(本市と第14条第1項の契約を締結し、かつ、当該契約の期間内にある者をいう。以下同じ。)に通報することができる。

2 前項の規定による通報(以下「内部公益通報」という。)は、当該通報をする職員の氏名を明らかにして行わなければならない。ただし、通報対象事実に係る客観的な資料に基づいて通報するときその他やむを得ない理由があるときは、匿名で通報することができる。

3 内部公益通報をする職員は、他人の正当な利益又は公共の利益を害することのないよう努めなければならない。

4 コンプライアンス・アドバイザーは、内部公益通報を受けたときは、速やかに、当該通報の内容を市長に報告しなければならない。

(調査)

第4条 市長は、内部公益通報又は前条第4項の規定による報告を受けたときは、当該通報又は報告に係る通報対象事実について必要な調査を行うものとする。

2 市長は、前項の調査を行う場合において、必要があると認めるときは、コンプライアンス・アドバイザーに対し、当該調査に関する事項について、助言を求めることができる。

(是正措置等)

第5条 任命権者は、前条第1項の調査の結果、必要があると認めるときは、通報対象事実の是正又は改善のため必要な措置をとるものとする。この場合において、任命権者は、コンプライアンス・アドバイザーに対し、当該措置に関する事項について、助言を求めることができる。

2 任命権者は、前項の措置をとったときは、速やかに、当該措置の内容を市長に報告しなければならない。

3 市長は、前項の規定による報告を受けたときは、調査結果及び当該措置の内容を、内部公益通報をした職員(以下「通報者」という。)に通知するとともに、コンプライアンス・アドバイザーに報告する。ただし、通報が匿名の場合は、通報者に通知しないものとする。

(不利益取扱いの禁止等)

第6条 通報者は、内部公益通報をしたことを理由として、不利益な取扱いを受けない。

2 通報者は、内部公益通報をしたことを理由として不利益な取扱いを受け、又は受けるおそれがあると思料するときは、コンプライアンス・アドバイザーに相談することができる。

3 内部公益通報に係る職員は、当該通報の内容が事実でないという理由により被害を受け、又は受けるおそれがあると思料するときは、コンプライアンス・アドバイザーに相談することができる。

第3章 要望等記録制度

(要望等を受けた職員の責務)

第7条 職員は、要望等に対し誠実かつ公正に対応するとともに、不当要望等及び行政対象暴力に対し然として対応するなど、常に公正な職務の執行に当たらなければならない。

(要望等の記録)

第8条 職員は、要望等を受けたときは、規則で定めるところにより、その内容を記録するものとする。

(記録の例外)

第9条 職員は、前条の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該要望等の内容を記録しないことができる。ただし、当該要望等が行政対象暴力である場合においては、この限りでない。

(1) 要望等が公式又は公開の場で行われた場合

(2) 要望等が文書又は電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。)により行われた場合

(3) 要望等の用件がその場において終了し、職員が要望等に対し改めて対応する必要がない場合

(4) 要望等が公の施設の利用者その他の関係者との間でその利用に関し日常的に行われる場合

(5) 要望等が他の制度に基づき記録される場合

(記録の報告等)

第10条 職員は、第8条の規定による記録を作成したときは、当該記録を任命権者に提出しなければならない。

2 任命権者は、前項の規定により記録の提出を受けたときは、当該記録の写しを名古屋市職員の倫理の保持に関する条例(平成16年名古屋市条例第22号)第9条第1項に規定する名古屋市職員倫理審査会に送付するものとする。

(確認の機会の付与)

第11条 要望等を行った者(以下「要望者」という。)は、任命権者に対し、第8条の規定による記録の確認を求めることができる。この場合において、任命権者は、要望者に対し、速やかに、当該記録を開示しなければならない。

2 任命権者は、前項の規定による開示を受けた要望者から、当該開示に係る記録の内容の訂正、追加又は削除(以下「訂正等」という。)を求められた場合において、必要があると認めるときは、当該記録の内容の訂正等を行うものとする。

(必要な措置)

第12条 任命権者は、第10条第1項の規定により記録の提出を受けた場合において、不当要望等又は行政対象暴力があったと認めるときは、職員の公正な職務の執行を確保するため必要な措置をとらなければならない。

(助言)

第13条 任命権者は、次の各号のいずれかに該当する場合において、必要があると認めるときは、コンプライアンス・アドバイザーに対し、助言を求めることができる。

(1) 要望等の内容が不当要望等又は行政対象暴力に該当するかどうかを判断することができない場合

(2) 不当要望等又は行政対象暴力への対応に関する方針を決定し難い場合

第4章 コンプライアンス・アドバイザー

(コンプライアンス・アドバイザー)

第14条 市長は、規則で定めるところにより、毎年度、職員の公正な職務の執行を確保するために必要な助言を受けること等を内容とする契約を締結しなければならない。

2 本市が前項の契約を締結できる者は、法律に関し優れた識見を有する者とする。

3 コンプライアンス・アドバイザーは、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。コンプライアンス・アドバイザーでなくなった後であっても、同様とする。

第5章 雑則

(公表)

第15条 市長は、毎年、内部公益通報、不当要望等及び行政対象暴力の件数及び概要その他制度の運営状況について、議会に報告するとともに、市民に公表するものとする。

(委任)

第16条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例の施行期日は、規則で定める。ただし、附則第3項の規定(名古屋市職員の倫理の保持に関する条例第2条第1項第1号の改正規定に限る。)は、公布の日から施行する。

(平成26年規則第80号で平成26年12月15日から施行)

(経過措置)

2 第8条から第13条までの規定は、この条例の施行の日以後に受けた要望等について適用する。

(名古屋市職員の倫理の保持に関する条例の一部改正)

3 名古屋市職員の倫理の保持に関する条例の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

附 則(平成27年条例第48号)

この条例は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法律第76号)の施行の日以後において、同法附則第2条第1項の適用を受ける教育長が在職しないこととなる日から施行する。

(平成28年4月1日から施行)

名古屋市職員の公正な職務の執行の確保に関する条例

平成26年5月22日 条例第45号

(平成28年4月1日施行)