○名古屋市住居の堆積物による不良な状態の解消に関する条例

平成29年12月19日

条例第54号

(目的)

第1条 この条例は、市民が居住する建物等に物品等が堆積され、又は放置されることにより発生する不良な状態を解消するための支援及び措置に関し必要な事項を定めることにより、市民の安全で快適な生活環境を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 不良な状態 物品等が堆積され、又は放置されることによりねずみ、害虫又は悪臭が発生すること、火災発生のおそれのあること等周辺の生活環境に著しい支障が生じている状態をいう。

(2) 堆積物 不良な状態の原因となっている当該物品等をいう。

(3) 堆積者 物品等を堆積し、又は放置することにより不良な状態を発生させている者をいう。

(4) 建物等 本市の区域内に存する建物(現に居住の用に供しているものに限る。)、その敷地及びこれに隣接する土地をいう。

(市の責務)

第3条 市は、この条例の目的を達成するため、建物等における不良な状態の解消に関する対策その他の取組を適切に実施するものとする。

(市民の責務)

第4条 市民は、その居住する建物等を不良な状態にしてはならない。

2 市民は、近隣住民と相互に協力し、その居住する地域の良好な生活環境を確保するよう努めるとともに、市が実施する建物等における不良な状態の解消に関する対策その他の取組に協力するよう努めるものとする。

(所有者等の責務)

第5条 建物等の所有者及び管理者(当該建物等に係る堆積者を除く。以下「所有者等」という。)は、その所有し、又は管理する建物等が不良な状態とならないよう努めるものとする。

2 建物等の所有者等は、その所有し、又は管理する建物等が不良な状態となった場合においては、当該建物等に係る堆積者と協力し、不良な状態を解消するよう努めるものとする。

3 建物等の所有者等は、市が実施する建物等における不良な状態の解消に関する対策その他の取組に協力するよう努めるものとする。

(調査)

第6条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、建物等において堆積され、又は放置されている物品等の状態、当該建物等の使用又は管理の状況その他必要な事項について、当該建物等の居住者又は関係者に対し報告を求めることができる。

2 市長は、この条例の施行に必要な限度において、前項の居住者の親族関係、居住関係、保健及び福祉に関する制度の利用状況、心身の状態、居住する建物等の所有関係その他の当該居住者に関する事項について、市の保有する各種情報を利用することができる。

3 市長は、この条例の施行に必要な限度において、関係機関等に対し、第1項の居住者に係る情報の提供を求めることができる。

4 市長は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に、不良な状態にあると認められる建物等に立ち入り、その状態を調査させ、又は関係者に質問させることができる。

5 前項の規定により立入調査等を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者の請求があったときは、これを提示しなければならない。

6 第4項の規定による立入調査等の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(支援)

第7条 市長は、建物等における不良な状態を解消し、又はその発生を防止するため、当該建物等の居住者に対し、その解消又は発生の防止に資する情報の提供、助言その他の必要な支援を行うことができる。

2 市長は、建物等の居住者が自ら当該建物等における不良な状態を解消することが困難であると認めるときは、当該居住者に対し、経費の支出を要する支援を行うことができる。この場合において、当該支援を行おうとするときは、あらかじめ、名古屋市住居の不良堆積物対策審議会の意見を聴かなければならない。

(指導及び勧告)

第8条 市長は、建物等が不良な状態にあると認めるときは、当該建物等に係る堆積者又は所有者等に対し、不良な状態を解消するために必要な措置を講ずるよう指導することができる。

2 市長は、前項の規定による指導をした場合において、なお当該建物等における不良な状態が解消されないと認めるときは、当該指導を受けた者(堆積者に限る。)に対し、期限を定めて、不良な状態を解消するために必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

3 市長は、第1項の規定による指導をしようとするときは、あらかじめ、第12条に規定する区対策会議において協議するものとする。

(命令)

第9条 市長は、前条第2項の規定による勧告を受けた者が、正当な理由がなくその勧告に従わないときは、期限を定めて、その勧告に従うべきことを命ずることができる。

2 市長は、前項の規定による命令をしようとするときは、あらかじめ、名古屋市住居の不良堆積物対策審議会の意見を聴かなければならない。

(行政代執行)

第10条 市長は、前条第1項の規定による命令を受けた者が、正当な理由がなくその命令に従わない場合において、他の手段によってその履行を確保することが困難であり、かつ、その不履行を放置することが著しく公益に反すると認めるときは、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の定めるところにより、自ら義務者のなすべき行為をし、又は第三者をしてこれをさせ、その費用を義務者から徴収すること(次項において「代執行」という。)ができる。

2 市長は、代執行をしようとするときは、あらかじめ、名古屋市住居の不良堆積物対策審議会の意見を聴かなければならない。

(応急措置)

第11条 市長は、建物等における堆積物が人の生命、身体又は財産に重大な危害を及ぼし、又は及ぼすおそれがある場合において、当該危害の発生を防止するために緊急の必要があると認めるときは、必要な最小限度の措置を講ずることができる。

2 市長は、前項の措置を講じたときは、当該措置に要した費用を当該建物等に係る堆積者から徴収することができる。

(区対策会議)

第12条 区内の建物等における不良な状態の解消に関する対策を推進するため、各区に対策会議(以下この条において「区対策会議」という。)を置く。

2 区対策会議は、次に掲げる事項について協議する。

(1) 不良な状態にある区内の建物等に係る状況の把握並びに対策の検討及び実施に関すること。

(2) その他区内の建物等における不良な状態の解消に関すること。

3 前2項に定めるもののほか、区対策会議に関し必要な事項は、規則で定める。

(名古屋市住居の不良堆積物対策審議会)

第13条 市長の附属機関として、名古屋市住居の不良堆積物対策審議会(以下この条において「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項について調査審議し、その結果を市長に答申する。

(1) この条例の規定により審議会の意見を聴くこととされた事項

(2) その他建物等における不良な状態の解消に関する対策その他の取組に関する事項

3 審議会は、前項各号に掲げる事項について、必要があると認めるときは、市長に意見を述べることができる。

4 審議会は、委員5人以内をもって組織する。

5 特別の事項を調査審議するため必要があるときは、審議会に臨時委員若干人を置くことができる。

6 委員は、学識経験のある者その他市長が必要と認める者のうちから、市長が委嘱し、又は任命する。

7 委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。

8 臨時委員は、学識経験のある者その他市長が必要と認める者のうちから、調査審議事項を明示して市長が委嘱する。

9 臨時委員は、当該事項に関する調査審議が終了したときに解嘱されるものとする。

10 委員及び臨時委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

11 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(個人情報の提供)

第14条 市長は、この条例の施行に必要な限度において、建物等の居住者及び所有者等の氏名及び住所、当該建物等の状況その他当該居住者及び所有者等に係る情報を、関係機関等に対し、提供することができる。

(罰則)

第15条 市長は、正当な理由なしに、第6条第4項の規定による立入調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による質問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をした者に対し3万円以下の過料を科する。

2 市長は、第9条第1項の規定による命令に違反した者に対し5万円以下の過料を科する。

(委任)

第16条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

この条例は、平成30年4月1日から施行する。

名古屋市住居の堆積物による不良な状態の解消に関する条例

平成29年12月19日 条例第54号

(平成30年4月1日施行)