○近江八幡市男女共同参画推進条例

平成24年3月26日

条例第2号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 基本的施策(第9条―第23条)

第3章 審議会(第24条)

第4章 雑則(第25条―第27条)

付則

前文

我が国では、日本国憲法において個人の尊重と法の下の平等がうたわれ、男女平等の実現に向けた様々な取組が、国際社会における取組とも連動しつつ、進められてきました。さらに男女共同参画社会基本法(平成11年法律第78号)が施行され、男女共同参画社会の実現を21世紀の最重要課題と位置付けています。

近江八幡市では、男女共同参画を目指す国際社会と国の動きをふまえ、性別にかかわらず、それぞれの個性を活かし、互いに尊重しあえる意識を育み、誰もが輝いて、いきいきと暮らすことのできる社会の実現を目指して取組を進めてきました。

しかし、今なお、性別によって役割を固定的にとらえる意識や社会慣行などが存在し、男女平等の達成には課題が残されています。

一方、少子高齢社会の進展と人口減少社会の到来、グローバル化、経済・雇用、地域社会や家族形態の変化など、社会や経済をとりまく情勢が大きく変化するなかで、活力ある心豊かな社会を築いていくためには、家庭生活や社会生活のあらゆる分野において、男女が、互いにその人権を尊重しつつ責任を分かちあい、性別にかかわらず、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会を実現することが緊急かつ重要です。

私たちは、男女共同参画の推進にかかる基本理念を明らかにしてその方向を示し、家族や地域の絆を大切にしながら男女共同参画社会の実現を目指すことを決意し、「一人ひとりが輝ける男女共同参画のまち・近江八幡」を、市、市民、事業者が協働して創りあげるため、ここに、近江八幡市男女共同参画推進条例を制定します。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、近江八幡市における男女共同参画の推進の基本理念を定め、市、市民および事業者の責務を明らかにするとともに、男女共同参画の推進に関する施策(以下「男女共同参画施策」といいます。)の基本となる事項を定めることにより、男女共同参画施策を総合的かつ計画的に推進し、男女共同参画社会の実現に寄与することを目的とします。

(定義)

第2条 この条例において、次に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによるものとします。

(1) 男女共同参画 男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって、男女が均等に政治的、経済的、社会的および文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うことをいいます。

(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会にかかる男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、その機会を積極的に提供することをいいます。

(3) 市民 市内に住む人または市内で働く人、学ぶ人もしくは活動する団体などをいいます。

(4) 事業者 市内において営利、非営利を問わず事業を行う個人、法人その他団体をいいます。

(5) セクシュアル・ハラスメント 性的な言動により相手に不快感を与え、その言動を受けた個人の生活の環境を害することまたは性的な言動を受けた個人の対応によりその個人に不利益を与えることをいいます。

(6) ドメスティック・バイオレンス 配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある人を含みます。以下同様とします。)もしくは配偶者であった人またはこれに準ずる親しい関係にある男女間において、身体に対する暴力またはこれに準ずる心身に有害な影響をおよぼす言動をいいます。

(7) 協働 市、市民および事業者が魅力および活力あるまちづくりを推進するため、それぞれの責任および役割分担に基づき、互いの特性を尊重しながら補完し、協力し、または行動することをいいます。

(基本理念)

第3条 男女共同参画の推進は、次に掲げる事項をこの条例の基本理念として取り組むものとします。

(1) 男女の個人としての尊厳が重んぜられること、男女が性別による差別的取扱いを受けないこと、男女が社会のあらゆる分野においてそれぞれの個性および能力を発揮する機会が確保されることその他男女の人権が尊重されること。

(2) 性別による固定的な役割分担などを反映した社会の制度および慣行が、男女の社会における活動の自由な選択に対して、影響をおよぼすことのないよう配慮されること。

(3) 男女が社会の対等な構成員として、市の施策ならびに事業者における方針の立案および決定に共同して参画する機会が確保されること。

(4) 男女が家庭において、相互の協力および社会の支援のもとに、子育て、家族の介護その他家庭生活における活動について、家族の一員としての役割を円滑に果たし、かつ、家庭生活以外の活動を行うことができること。

(5) 男女が対等な関係のもとに、互いの性について理解を深め、妊娠または出産に関する事項に関し、双方の意思が尊重され、生涯にわたり健康な生活を営むことができること。

(6) セクシュアル・ハラスメントおよびドメスティック・バイオレンスが人権侵害または犯罪であるとの認識のもと、その根絶を目指すこと。

(7) 国際社会との協調のもとに行われること、市内に居住する外国人への理解のもとに行うこと。

(市の責務)

第4条 市は、前条に定める基本理念に基づき、男女共同参画施策(積極的改善措置を含みます。以下同様とします。)を総合的に策定し、実施します。

2 市は、男女共同参画施策の推進に当たっては、国および他の地方公共団体と連携を図るとともに、市民および事業者と協働して取り組みます。

(市民の責務)

第5条 市民は、男女共同参画についての理解を深め、基本理念に基づき、家庭、地域、学校、職場その他社会のあらゆる分野において、男女共同参画の推進に努めなければなりません。

2 市民は、市が行う男女共同参画施策に協力するよう努めなければなりません。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、男女共同参画についての理解を深め、基本理念に基づき、その事業活動において、男女が平等に参画する機会を確保するとともに男女が職業生活および子育て、介護などの家庭生活を両立できるよう就業環境づくりに努めなければなりません。

2 事業者は、市が行う男女共同参画施策に協力するよう努めなければなりません。

(性別による権利侵害の禁止)

第7条 市、市民および事業者は、社会のあらゆる場において、性別による差別的取扱い、セクシュアル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンスなどの行為を行ってはなりません。

(市民に広く表示する情報に関する配慮)

第8条 市、市民および事業者は、市民に広く表示する情報において、性別による固定的な役割分担、セクシュアル・ハラスメント、ドメスティック・バイオレンスなどを助長し、または連想させる表現および過度の性的な表現を用いないよう配慮しなければなりません。

第2章 基本的施策

(行動計画)

第9条 市長は、男女共同参画施策を総合的かつ計画的に推進するため、基本となる計画(以下「行動計画」といいます。)を策定します。

2 市長は、行動計画を策定するに当たっては、あらかじめ、第24条に定める近江八幡市男女共同参画審議会(以下「審議会」といいます。)の意見を聴くとともに、市民および事業者の意見を反映することができるよう必要な措置を講じます。

3 市長は、行動計画を策定したときは、これを公表します。

4 前2項の規定は、行動計画の変更について準用します。

(あらゆる施策の策定などに当たっての推進)

第10条 市は、あらゆる施策の策定および実施に当たっては、男女共同参画を推進します。

(広報啓発活動)

第11条 市は、市民および事業者の男女共同参画についての理解を深めるため、広報啓発活動を行います。

(民間活動への支援)

第12条 市は、市民および事業者が行う男女共同参画の推進に関する活動に対し、情報提供その他必要な支援に努めます。

(積極的改善措置)

第13条 市は、社会のあらゆる分野における活動において、男女間に参画する機会の格差が生じている場合は、市民および事業者と協力し、積極的改善措置を講じるよう努めます。

2 市長その他執行機関は、付属機関またはこれに類するものの委員その他構成員を任命し、または委嘱するに当たって、男女間に参画する機会の格差が生じている場合には、積極的改善措置を講じるよう努めます。

(地域コミュニティ等における男女共同参画の推進)

第14条 自治会などの地域コミュニティの団体は、その活動を行うに当たって、男女共同参画の推進に積極的に取り組むよう努めるものとします。

2 市は、前項の団体における男女共同参画の推進を図るため、情報提供その他必要な支援に努めます。

(就業環境における男女共同参画の推進)

第15条 事業者は、次に掲げる就業環境における取組の推進に努めるものとします。

(1) 男女が個人として能力を発揮する機会の確保

(2) 男女が職場における活動および家庭生活における活動の両立を図るための支援

(3) セクシュアル・ハラスメントの防止

2 市は、事業者の前項に掲げる取組を推進するため、情報提供その他必要な支援に努めます。

3 市長は、男女共同参画の推進に必要があると認めたときは、事業者に対し、取組状況について報告を求めることができます。

4 市は、事業者のうち、個人で事業を行う人について、男女共同参画が推進されるよう、啓発その他必要な措置を講じるよう努めます。

(教育、保育および学習の推進)

第16条 社会のあらゆる分野で、教育および保育に携わる立場にある人は、男女共同参画の推進に果たす役割の重要性を十分認識し、それぞれ本来の目的を実現する過程においてこの条例の基本理念に基づいた教育または保育に努めるものとします。

2 市は、前項に定める人が行う教育、保育および学習の場において、男女共同参画についての理解が深まるよう努めるとともに、性別による固定的な役割分担などにとらわれない多様な選択を可能にする教育、保育および学習の支援に努めます。

(家庭生活および職業生活などの両立支援)

第17条 市は、男女がともに子育て、介護その他家庭生活における活動および地域コミュニティ、職場その他社会のあらゆる分野における活動を両立することができるよう環境の整備など必要な支援に努めます。

(生涯を通じた男女の健康支援)

第18条 市は、女性が妊娠および出産にかかわる身体的機能を持つことに配慮するとともに、男女の生涯にわたる健康の保持および増進を図るため、健康相談、医療の整備その他必要な措置を講じるよう努めます。

(ドメスティック・バイオレンスなどの被害者などへの支援)

第19条 市は、第7条に掲げる行為の被害者などに対し、関係機関などと連携を図り、必要な支援に努めます。

(相談への対応)

第20条 市長は、性別による差別的取扱いその他男女共同参画の推進を阻害すると認められることに関し、市民および事業者からの相談に応じるとともに、関係機関と連携し、必要な支援に努めます。

(苦情の処理)

第21条 市長は、市が実施する男女共同参画施策または男女共同参画の推進に影響をおよぼすと認められる施策について、市民または事業者から苦情の申出を受けた場合は、適切な処理に努めます。

2 市長は、前項の申出への対応に当たり、必要があると認めたときは、審議会に意見を聴くことができます。

(推進体制)

第22条 市は、市民および事業者との協働のもとに男女共同参画施策を総合的かつ計画的に実施するため、必要な体制を整備するように努めます。

2 市は、男女共同参画施策を実施し、市民および事業者による男女共同参画の取組を支援するための拠点を整備するように努めます。

3 市は、男女共同参画施策を実施するため、必要な財政上の措置を講じるよう努めます。

(調査、研究および情報収集)

第23条 市は、男女共同参画を推進するため、必要な事項について、調査、研究および情報収集に努めます。

第3章 審議会

(審議会)

第24条 市長の付属機関として、審議会を置きます。

2 審議会は、この条例の規定に基づく事項のほか、市長の諮問に応じて男女共同参画の推進に関する重要事項を調査および審議するものとします。

3 審議会は、前項の調査および審議を行うほか、男女共同参画の推進に関する重要事項について、市長に意見を述べることができます。

4 審議会は、委員12人以内で組織し、市長が委嘱します。この場合において、男女のいずれか一方の委員の数は、委員総数の10分の4未満とならないものとします。

5 前各項に定めるもののほか、審議会の組織および運営に関し必要な事項は、規則で定めます。

第4章 雑則

(年次報告など)

第25条 市長は、毎年、男女共同参画施策の実施状況について審議会に報告するとともに、公表します。

(見直し事項)

第26条 市は、この条例について、必要に応じて見直すものとします。

(委任)

第27条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定めます。

この条例は、平成24年4月1日から施行します。

近江八幡市男女共同参画推進条例

平成24年3月26日 条例第2号

(平成24年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 市長部局/第7節 人権・男女共同参画
沿革情報
平成24年3月26日 条例第2号