○大津市犯罪被害者等見舞金支給条例

平成14年12月20日

条例第50号

(目的)

第1条 この条例は、自らの責めに帰すべき事情がないにもかかわらず、人の生命又は身体を害する犯罪行為により、不慮の死を遂げた者の遺族又は傷害を受けた者に対し、犯罪被害者等見舞金を支給し、その精神的被害の軽減を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「犯罪被害」とは、日本国内又は日本国外にある日本船舶若しくは日本航空機内において行われた人の生命又は身体を害する罪に当たる行為(刑法(明治40年法律第45号)第37条第1項本文、第39条第1項又は第41条の規定により罰せられない行為を含むものとし、同法第35条又は第36条第1項の規定により罰せられない行為及び過失による行為を除く。以下「犯罪行為」という。)による死亡又は傷害をいう。

2 この条例において「傷害」とは、医師の診断により全治1月以上の加療を要する傷害をいう。

3 この条例において「市民」とは、本市において住民基本台帳に記録されている者をいう。

4 この条例において「犯罪被害者等見舞金」とは、第4条に規定する遺族見舞金又は傷害見舞金をいう。

(平24条例11・一部改正)

(犯罪被害者等見舞金の支給)

第3条 市は、犯罪被害を受けた者(以下「被害者」という。)があるときは、この条例の定めるところにより、被害者又は遺族(これらの者のうち、当該犯罪被害の原因となった犯罪行為が行われた時において市民である者に限る。)に対し、犯罪被害者等見舞金を支給する。

(犯罪被害者等見舞金の種類等)

第4条 犯罪被害者等見舞金は、次の各号に掲げるとおりとし、それぞれ当該各号に定める者に対して、一時金として支給する。

(1) 遺族見舞金 犯罪行為により死亡した者の第1順位遺族(次条第3項の規定による第1順位の遺族をいう。)

(2) 傷害見舞金 犯罪行為により傷害を受けた者

(遺族の範囲及び順位)

第5条 遺族見舞金の支給を受けることができる遺族は、被害者の死亡の時において、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 被害者の配偶者(婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあった者又はパートナー関係(当事者の一方又は双方が、性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(令和5年法律第68号)第2条第1項に規定する性的指向が異性に限られない者又は同条第2項に規定するジェンダーアイデンティティが出生時の性と異なる者であり、人生において互いに協力して継続的に生活を共にすることを約したと認められる二者の関係をいう。以下同じ。)にあった者を含む。)

(2) 被害者の収入によって生計を維持していた被害者の子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

(3) 前号に該当しない被害者の子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

2 被害者の死亡の当時胎児であった子が出生した場合においては、前項の規定の適用については、その子は、その母が被害者の死亡の当時被害者の収入によって生計を維持していたときにあっては同項第2号の子と、その他のときにあっては同項第3号の子とみなす。

3 遺族見舞金の支給を受けるべき遺族の順位は、第1項各号の順序とし、同項第2号及び第3号に掲げる者のうちにあっては、それぞれ当該各号に掲げる順序とし、父母については、養父母を先にし、実父母を後にする。

4 被害者を故意に死亡させ、又は被害者の死亡前に、その者の死亡によって遺族見舞金の支給を受けることができる先順位若しくは同順位の遺族となるべき者を故意に死亡させた者は、遺族見舞金の支給を受けることができる遺族としない。遺族見舞金の支給を受けることができる先順位又は同順位の遺族を故意に死亡させた者も、同様とする。

(令6条例62・一部改正)

(犯罪被害者等見舞金を支給しないことができる場合)

第6条 次に掲げる場合には、犯罪被害者等見舞金を支給しないことができる。

(1) 被害者と加害者との間に親族関係(事実上の婚姻関係又はパートナー関係を含む。)があるとき。

(2) 被害者が犯罪行為を誘発したとき、その他当該犯罪被害につき、被害者にも、その責めに帰すべき行為があったとき。

(3) 前2号に掲げる場合のほか、被害者又はその遺族と加害者との関係その他の事情から判断して、犯罪被害者等見舞金を支給することが社会通念上適切でないと認められるとき。

(令6条例62・一部改正)

(犯罪被害者等見舞金の額)

第7条 犯罪被害者等見舞金の額は、次に掲げるとおりとする。

(1) 遺族見舞金 300,000円

(2) 傷害見舞金 100,000円

2 遺族見舞金の支給を受けるべき遺族が2人以上あるときは、遺族見舞金の額は、前項第1号の規定にかかわらず、同号に定める額をその人数で除して得た額とする。

(支給の申請)

第8条 犯罪被害者等見舞金の支給を受けようとする者は、規則で定めるところにより、市長に申請しなければならない。

2 前項の申請は、当該犯罪被害の発生を知った日から2年を経過したとき、又は当該犯罪被害が発生した日から7年を経過したときは、することができない。

(支給等の決定)

第9条 前条第1項の申請があった場合には、市長は、速やかに、審査の上、犯罪被害者等見舞金を支給し、又は支給しない旨を決定しなければならない。

(犯罪被害者等見舞金の返還)

第10条 偽りその他不正の手段により犯罪被害者等見舞金の支給を受け、又は犯罪被害者等見舞金の支給を受けた後において第6条の規定に該当することが判明した者があるときは、市長は、その者から、その支給を受けた犯罪被害者等見舞金を返還させることができる。

(委任)

第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。

この条例は、平成15年4月1日から施行し、同日以後に行われた犯罪行為による死亡又は傷害について適用する。

(平成24年3月19日条例第11号)

この条例は、平成24年7月9日から施行する。

(令和6年9月26日条例第62号)

この条例は、公布の日から施行し、同日以後に行われた犯罪行為による死亡又は傷害について適用する。

大津市犯罪被害者等見舞金支給条例

平成14年12月20日 条例第50号

(令和6年9月26日施行)