○大津市議会議員政治倫理条例

平成23年12月19日

条例第66号

大津市議会が目指している市民に開かれた議会づくりは、議員と市民の揺るぎない相互の信頼関係があって初めて実現できるものである。

そのためには、議員は市民の代表であることを自覚し、市民の負託に応え得る強い使命感と自ら考える明確な政治倫理基準に基づき、公明正大な市政の維持及び発展に努めるとともに、誇りと自信をもって市政を担いつつ、説明責任を果たしていくことが必要である。

ここに、議員と市民との信頼関係の確立に向けこの条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、大津市議会議員(以下「議員」という。)が、市民全体の代表者として、また市民全体の奉仕者として、議員活動を行う際に遵守すべき政治倫理に関する基本となる事項について定めるとともに、議員が市民から信頼を得る基盤を作り、公正で民主的な市政の発展に寄与することを目的とする。

(議員の責務)

第2条 議員は、市政に関わる権能と責務を深く自覚し、次条に規定する政治倫理基準を遵守して活動しなければならない。

2 議員は、広く、かつ、高い識見を養うとともに、その品位の保持に努め、全体の利益の実現を目指して行動しなければならない。

3 議員は、政治倫理に反する事実があるとの疑惑を持たれたときは、自ら真摯かつ誠実に、率先して事実を明らかにし、その責任を明確にしなければならない。

(政治倫理基準)

第3条 議員は、市長その他の執行機関及びその補助機関並びに関係団体(地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第244条の2第3項に規定する市の指定管理者及び市が資本金その他これに準ずるものを出資している法人をいう。以下同じ。)及びその役職員(以下「職員等」という。)に対し、その地位を利用することにより、次に掲げる行為によって、公正な職務の執行を妨げ、又は妨げるような働きかけをしてはならない。

(1) 公共工事その他請負等のあっせん

(2) 執行機関の補助機関及び関係団体の役職員の採用、異動、昇任その他の人事への関与

(3) 許認可及び補助金その他の給付の決定への関与

(4) 前3号に掲げるもののほか、職員等の公正な職務の執行を妨げる行為

2 議員は、その地位を利用して、いかなる金品も受領してはならない。

3 議員は、その地位を利用して、特定の個人又は団体に対して嫌がらせをし、強制し、又は圧力をかける行為をしてはならない。また、いかなる場合であっても、人権侵害のおそれのある行為をしてはならない。

4 議員は、政治的又は道義的な批判を受けるおそれのある政治活動に関する寄附(議員の後援団体に対するものを含む。)を受けてはならない。

5 議員は、公職選挙法(昭和25年法律第100号)その他の選挙に関する法令に定める寄附、飲食物の供与等その他の不正の疑惑を持たれる行為をしてはならない。

(審査の請求)

第4条 法第18条に規定する選挙権を有する市民及び議員は、議員に前条に違反する行為があると認めるときは、当該違反する行為を証する書類を添え、議員定数の8分の1以上の議員の紹介又は連署をもって、議長に対し審査の請求をすることができる。

2 前項の紹介又は連署をする議員は、2以上の異なる会派に属する者で構成されていなければならない。

3 前項の規定による審査の請求は、当該請求に係る行為のあった日から起算して1年以内に行われなければならない。ただし、特別な事情があると認められるときは、この限りでない。

(審査会の設置等)

第5条 議長は、前条に規定する審査の請求があったときは、速やかに議会運営委員会に報告するとともに、当該請求を受理した日から1か月以内に議会に大津市議会政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置し、当該事案について審査を付託するものとする。

2 審査会は、次に掲げる事項について審査を行うものとする。

(1) 第3条の規定に違反する行為の存否

(2) 第3条の規定に違反する行為があったと認定した場合における当該行為をした議員に対する措置

3 議長は、前項の規定により審査会を設置したときは、速やかに前条の規定により審査の請求を行った者(以下「審査請求者」という。)及び審査の対象となった議員(以下「審査対象議員」という。)に対し、その旨を通知するものとする。

4 審査会は、委員10人以内をもって組織する。

5 委員は、議員のうちから議長が指名する。ただし、審査請求者及び審査対象議員は、委員となることができない。

6 委員の任期は、当該審査が終了するまでの間とする。

7 審査会に委員の互選により委員長及び副委員長を置く。

8 委員長は、会務を総理し、審査会を代表する。

9 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき又は委員長が欠けたときは、その職務を代理する。

10 議長が審査対象議員に該当するときは、副議長が、第1項第3項及び第5項に規定する行為を行う。この場合において、次条から第11条までの規定中「議長」とあるのは「副議長」と読み替えるものとする。

11 議長及び副議長が審査対象議員に該当するときは、議会運営委員会において協議し、指名した議員が第1項第3項及び第5項に規定する行為を行う。この場合において、次条から第11条までの規定中「議長」とあるのは「第5条第11項前段の規定により指名された議員」と読み替えるものとする。

(審査会の運営)

第6条 審査会の会議(以下「会議」という。)は、委員長が招集し、委員長が進行する。

2 審査会は、委員の半数以上が出席しなければ会議を開くことができない。

3 審査会の議事は、委員長を除く出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、委員長の決するところによる。

4 審査会は、第3条の規定に違反する行為があったと認められる審査対象議員について、議員辞職の勧告、役職辞任の勧告、文書による警告又は議会への出席停止のいずれかの措置を講ずるよう求める旨の決定をしようとするときは、出席委員の3分の2以上の賛成を必要とするものとする。

5 会議は、公開とする。ただし、出席委員の過半数の合意により非公開とすることができる。

6 審査会は、審査のため必要があると認めるときは、審査請求者、審査対象議員、識見を有する者等に対し、会議への出席を求め、意見若しくは事情を聴取し、又は報告を求めることができる。

7 審査請求者及び審査対象議員は、審査会から会議への出席の要請、審査に必要な資料の提出その他の協力を求められたときは、これに従い、かつ、誠実に応える義務を負う。

8 審査対象議員は、審査会において弁明することができる。

9 審査会の委員は、審議において知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

10 審査会の委員は、公平かつ不偏の立場でその職務を遂行しなければならない。

11 審査会は、第3条の規定に違反する行為がなかったと認められる審査対象議員について、その名誉を回復するため、必要があると認めるときは、その旨を議長に報告する等所要の措置を講ずるものとする。

12 審査会の運営に関し必要な事項は、その都度、委員長が審査会に諮って定める。

(議長への報告)

第7条 審査会の委員長は、審査が終了したときは、速やかに審査の結果を議長に報告するものとする。

2 前項の規定による報告は、審査会が付託を受けた日から60日以内に行うように努めなければならない。

(審査結果の報告及び通知)

第8条 議長は、前条第1項の規定により審査会から審査の結果の報告を受けたときは、速やかに審査結果を議会に報告するとともに、審査請求者及び審査対象議員に対して通知しなければならない。

(陳述書の提出)

第9条 審査対象議員は、前条の規定による通知を受けたときは、審査の結果について、議長に対し陳述書を提出することができる。

2 前項の規定による陳述書の提出は、審査の結果の通知を受けた日から2週間以内に行われなければならない。

(審査結果等の公表)

第10条 議長は、審査の結果を公表しなければならない。この場合において、前条第1項に規定する陳述書が提出されたときは、陳述書の全部又は概要を合わせて公表するものとする。

(措置)

第11条 議会は、審査会の報告を尊重し、必要な措置を講ずるものとする。

2 議長は、審査会から審査の結果の報告を受けたときは、市民の信頼を回復するために必要と認める措置を講じ、これを公表しなければならない。

(委任)

第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、議長が定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(検討)

2 議会は、この条例の施行後、常に市民の意見、社会情勢の変化等を勘案し、必要があると認めるときは、この条例の規定について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。

大津市議会議員政治倫理条例

平成23年12月19日 条例第66号

(平成23年12月19日施行)