○臼杵市中小企業活性化条例
平成31年3月19日
条例第10号
目次
前文
第1章 総則(第1条~第10条)
第2章 中小企業等の振興に関する基本的施策
第1節 中小企業等の振興に関する基本方針(第11条)
第2節 中小企業等の振興に関する施策(第12条~第17条)
第3章 施策を推進するための措置(第18条~第20条)
第4章 雑則(第21条)
附則
臼杵市は、16世紀の半ばに大友宗麟公が丹生島に築城して以来、国際商業都市として栄えてきました。
江戸期には豊かな水源を活かして、味噌、醤油を中心とした醸造の町として発展し、造船業や酒造なども含め工業中心の産業都市として発展してきました。
このように臼杵市においては、古くから豊かに恵まれた自然環境を活かしながら今日の産業経済を培ってきており、この間、戦後復興の苦難の時代やオイルショック、金融危機などの激動の時代を臼杵人の質実剛健、質素倹約といった粘り強い不屈の精神で乗り越えてきました。
こういった困難に打ち勝ち、臼杵市の産業経済を発展させ、支えてきたのは偏に、市内の事業所数の99パーセントを占めている中小企業者と言えます。
中小企業は、産業振興や雇用確保など地域社会にとって重要な役割を果たすとともに、消費機会の提供など市民生活の向上に大きく貢献してきており、地域経済の発展には不可欠な存在となっています。
しかしながら、少子高齢化による人口減少時代の到来やグローバル化による競争激化など、中小企業を取り巻く環境は厳しさを増してきており、中小企業においては刷新的な発想やこれまで以上の創意工夫等による経営展開が求められています。
こういった中、中小企業の自助努力を基本として、私たち市民は中小企業が地域の発展には欠かせないものと改めて認識し、市、中小企業及びその他中小企業の関係者と一体となって、中小企業の発展に協力をしていく必要があります。
そこで、産業の持続的な振興を本市の重要課題として、企業、行政及び市民、中小企業に関係する団体等の役割や関係性を明らかにし、共に地域経済の振興を図るために、この条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、中小企業・小規模企業(以下「中小企業等」という。)の振興に関し、基本理念、市の責務等及び施策の基本となる方針を定め、中小企業等の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進することにより、中小企業等の活性化を図り、もって本市経済の持続的な発展及び市民生活の向上に寄与することを目的とする。
(1) 中小企業 市内に事務所又は事業所(以下「事務所等」という。)を有するものであって、次のいずれかに該当するものをいう。
ア 中小企業基本法(昭和38年法律第154号)第2条第1項に規定する中小企業者
イ アに掲げる中小企業者の事業の共同化のための組織
(2) 小規模企業 中小企業基本法第2条第5項に規定する小規模企業者で、市内に事務所等を有するものをいう。
(3) 中小企業支援団体 商工会議所、商工会、中小企業団体中央会その他市内において中小企業の支援を行う団体をいう。
(4) 金融機関等 銀行、信用金庫、信用協同組合その他金融の業務を行う事業者で、市内に本店又は支店を有するもの及び信用保証協会をいう。
(5) 大企業 第1号アに規定する中小企業者以外の事業者(会社及び個人に限る。)で、市内に事務所等を有するものをいう。
(6) 大規模小売店舗 大規模小売店舗立地法(平成10年法律第91号)第2条第2項に規定する大規模小売店舗の設置者及び管理者で、市内に事務所等を有するものをいう。
(7) 学校 学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校及び同法第124条に規定する専修学校で、市内に存するものをいう。
(8) 大学等 学校教育法第1条に規定する大学及び高等専門学校並びに研究機関で、県内に存するものをいう。
(9) 市民 次のいずれかに該当するものをいう。
ア 市内に住所を有する者
イ 市内に通勤し、又は通学する者
ウ 市内で事業を営み、又は活動する個人及び法人その他の団体
(基本理念)
第3条 中小企業等の振興は、中小企業等の自主的な努力及び創意工夫を尊重して推進されなければならない。
2 中小企業等の振興は、自然、人材、技術、産業構造その他本市が有する資源を総合的に活用して推進されなければならない。
3 中小企業等の振興は、市、中小企業支援団体、金融機関等、大企業、学校及び研究機関が中小企業等とともに相互に連携して推進されなければならない。
4 中小企業等の振興は、特に小規模企業の経営面及び資金面に配慮するほか、中小企業等の経営規模を勘案して推進されなければならない。
(中小企業等の自助努力)
第4条 中小企業等は、事業活動を計画的に行うとともに、自ら意欲をもって創意工夫を重ね、その活動の維持改善及び人材育成に努めるものとする。
(市の責務)
第5条 市は、第3条に定める基本理念にのっとり、中小企業支援団体その他の関係者と連携し、中小企業等の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進するとともに、その施策の推進に当たり、必要な情報の収集及び提供を行うものとする。
(中小企業支援団体の責務)
第6条 中小企業支援団体は、中小企業等に対し、その事業活動に必要な情報を提供するとともに、経営改善及び事業承継の促進並びに創業の支援を行うものとする。
(金融機関等の役割)
第7条 金融機関等は、中小企業等の円滑な資金調達及び経営改善に協力するよう努めるものとする。
(大企業の役割)
第8条 大企業は、自らの事業活動において中小企業等が果たす役割の重要性を認識し、中小企業等との連携及び事業機会の拡大並びに技術力向上のための協力その他必要な協力を行うよう努めるものとする。
2 大企業は、地域社会を構成する一員としての社会的責任を認識するとともに、市が実施する中小企業等の振興に関する施策に協力するよう努めるものとする。
(学校及び大学等の役割)
第9条 学校は、社会見学、職場体験活動等を通し、望ましい勤務観・職業観を育てるなどキャリア教育を推進し、地域の次世代を担う人材の育成に協力するよう努めるものとする。
2 大学等は、中小企業等が行う研究及び人材育成のための協力その他必要な協力を行うよう努めるものとする。
(市民の理解と協力)
第10条 市民は、中小企業等の振興が、本市経済の発展、雇用の創出及び市民生活の向上につながることを理解し、地域商店の利用、市内産品・製造の活用その他の活動を通じて中小企業等の振興に協力するよう努めるものとする。
第2章 中小企業等の振興に関する基本的施策
第1節 中小企業等の振興に関する基本方針
(基本方針)
第11条 市は、次に掲げる中小企業等の振興に関する基本的な方針に基づき、必要な施策を講ずるものとする。
(1) 経営基盤の強化を図ること。
(2) 経営の拡大及び新分野への進出を促進すること。
(3) 創業を促進すること。
(4) 人材の確保及び育成並びに働き方改革を推進すること。
(5) 中小企業等の活用により地域内の経済循環を図ること。
(6) 事業承継への支援を促進すること。
第2節 中小企業等の振興に関する施策
(経営基盤の強化)
第12条 市は、前条第1号の基本方針に基づき、中小企業等の経営基盤の強化を図るため、次に掲げる施策その他必要な施策を講ずるものとする。
(1) 経営に関する相談及び指導の充実
(2) 円滑な資金調達の支援
(3) 販路拡大の支援及び取引のあっせん
(4) 情報技術の活用支援
(5) 円滑な事業承継の支援
(6) 個別企業に対する支援体制の強化
(経営の拡大及び新分野への進出の促進)
第13条 市は、第11条第2号の基本方針に基づき、経営の拡大及び新分野への進出を促進するため、次に掲げる施策その他必要な施策を講ずるものとする。
(1) 産業集積の促進
(2) 産学官連携等による新技術の開発の支援
(3) 地域資源を活用した新商品の開発の支援及びツーリズムの振興
(4) 農商工連携の促進
(5) 海外における事業展開の支援及び情報提供
(創業の促進)
第14条 市は、第11条第3号の基本方針に基づき、創業を促進するため、次に掲げる施策その他必要な施策を講ずるものとする。
(1) 創業に関する情報提供及び機会の提供並びに相談体制の充実
(2) 創業のための事業計画策定及び資金調達の支援
(人材の確保及び育成並びに働き方改革の推進)
第15条 市は、第11条第4号の基本方針に基づき、中小企業等の人材の確保及び育成並びに働き方改革を推進するため、次に掲げる施策その他必要な施策を講ずるものとする。
(1) 従業員の職業能力開発並びに技術及び技能の承継
(2) 中小企業等への就労促進
(3) 若年人材の確保及びマッチングの促進
(4) 女性、高齢者及び障害者が就労しやすい環境の整備
(5) ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和をいう。)の促進及び勤労者福祉の充実の支援
(6) 下請取引の適正化
(7) 外国人材の活躍の促進
(中小企業等の活用による地域内の経済循環の創出)
第16条 市は、第11条第5号の基本方針に基づき、中小企業等の活用により地域内の経済循環の創出するため、次に掲げる施策その他必要な施策を講ずるものとする。
(1) 中小企業等の製品、技術及びサービスに関する情報の提供
(2) 市内の農林水産物、鉱工業品その他地域資源の活用の促進
(3) 柔軟な発注方式による受注機会の拡大
(事業承継の支援)
第17条 市は、第11条第6号の基本方針に基づき、中小企業等の事業承継の支援のため、中小企業支援団体等と連携し、次に掲げる施策その他必要な施策を講ずるものとする。
(1) 事業承継のための人材確保及びマッチング支援
(2) 事業承継に関する研修機会の提供
第3章 施策を推進するための措置
(意見の聴取)
第18条 市は、中小企業等の振興に関する施策を推進するに当たっては、中小企業等の実態を把握するため、企業訪問等により、中小企業等をはじめとする関係者の意見を広く聴くこととする。
(計画の策定)
第19条 市は、中小企業等の振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための計画を策定するものとする。
2 市は、前項の計画を策定したときは、その内容を公表するものとする。
3 前項の規定は、計画の変更について準用する。
(財政上の措置)
第20条 市は、中小企業等の振興に関する施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
第4章 雑則
(委任)
第21条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成31年4月1日から施行する。
(臼杵市中小企業振興条例の廃止)
2 臼杵市中小企業振興条例(平成17年臼杵市条例第139号)は、廃止する。
(経過措置)
3 この条例の施行の日の前日までに、臼杵市中小企業振興条例第10条の規定による助成の決定を受けた者に対する同条例の規定は、なおその効力を有する。