○越前市男女共同参画推進条例

平成17年10月1日

条例第134号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 基本的施策(第9条・第10条)

第3章 施策の推進(第11条―第18条)

第4章 委任(第19条)

附則

恵まれた自然と輝かしい伝統にはぐくまれた越前市は、不朽の名作「源氏物語」を平安の昔に生み出した女性、紫式部ゆかりの地であり、その香り豊かな文化を継承し、活力あふれるまちづくりに取り組んできた。更に、男女共同参画都市宣言を採択するなど、性差にとらわれずにあらゆる分野において活躍のできるまちを作り上げようと努力してきた。

越前市の女性の就業率及び共働き世帯の割合は、全国的にも極めて高く、家庭においても、女性は、家事、育児及び介護の主たる責任を担っている。しかし、男女賃金格差の解消や方針決定における女性の参画は、まだ不十分であり、性別による役割分担意識やこれに基づく風習や慣行はいぜんとして根強いなど、取り組むべき課題が多く残されている。

こうした現状を踏まえ、越前市は、「個人の尊厳と法の下の平等」を高らかにうたう日本国憲法及び女性差別撤廃条約を軸とした国際的潮流の中で制定された男女共同参画社会基本法にのっとり、社会のいたるところに男女共同参画社会の理念が徹底することの重要性を強く認識し、ここに越前市男女共同参画推進条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、男女共同参画社会の形成について基本理念を定め、市、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、市の男女共同参画社会の形成の推進に関する施策の基本となる事項を定め、これを総合的かつ計画的に推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 男女共同参画社会 男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によって家庭、地域、職場、学校その他の社会のあらゆる分野(以下「社会のあらゆる分野」という。)における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に社会の利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会をいう。

(2) 積極的改善措置 前号に規定する機会に係る男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供することをいう。

(3) 市民 市の区域内(以下「市内」という。)に住所を有する者、勤務する者及び在学する者をいう。

(4) 事業者 市内において事業又は社会活動を行う個人、法人及びその他の団体をいう。

(5) セクシュアル・ハラスメント 相手の意に反した性的な性質の言動により、相手の尊厳を傷つけ、又は不利益を与える行為をいう。

(6) ドメスティック・バイオレンス 配偶者などに身体的又は精神的な苦痛を与える暴力その他心身に有害な影響を及ぼす言動をいう。

(7) 男女平等オンブッド 市が実施する男女共同参画社会の形成の推進に関する施策及び当該施策の推進に影響を及ぼすと認められる施策についての苦情、性別を理由とする差別的扱い及び人権侵害その他男女共同参画社会の形成を阻害するあらゆることの相談に対処し、併せてこの条例が適正に運用されていることを監察する者をいう。

(基本理念)

第3条 男女共同参画社会の形成は、次の基本理念に基づき推進されなければならない。

(1) 男女の個人としてその尊厳が重んじられ、直接的又は間接的であるかを問わず性別を理由とする差別的取扱いを受けることなく、一人ひとりがその個性と能力を発揮する機会が確保されることを旨として、男女の人権が尊重されること。

(2) 社会制度又は慣行が性別による固定的役割分担などによって、社会における活動の自由な選択に対して、差別的影響を及ぼすことのないよう配慮されること。

(3) 男女が共に社会の対等な構成員として、施策又は方針の立案及び決定に参画する機会が確保されること。

(4) 家族を構成する男女が互いの人格を尊重し、相互の協力及び社会の支援の下に、子育て、家族の介護その他の家庭生活における活動と、当該活動以外の職業生活における活動その他の活動を両立してできること。

(5) 男女が互いの性を理解し、妊娠、出産その他の性と生殖に関して、自己決定が尊重され、かつ、生涯を通じて健康な生活を営む権利が確保されること。

(6) 男女共同参画社会の形成の推進は、国際社会における取組みと協調の下に行われること。

(市の責務)

第4条 市は、男女共同参画社会の形成を最重要施策として位置付け、その推進に関する施策(積極的改善措置を含む。以下同じ。)を総合的に策定し、実施しなければならない。

2 市は、男女共同参画社会の形成の推進に当たり、市民、事業者、国及び県と相互に連携を図り、協力しなければならない。

3 市は、男女共同参画社会の形成のため必要な財政上の措置を講ずるよう努めなければならない。

4 市は、保育園及び幼稚園、小学校、中学校その他の学校などあらゆる分野の教育の場において、男女共同参画社会の実現に向けた教育が行われるよう必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

5 市は、第7条に規定する行為の防止のための啓発に努めなければならない。

(市民の責務)

第5条 市民は、基本理念にのっとり、社会のあらゆる分野において、自ら進んで男女共同参画社会の形成に寄与するよう努めなければならない。

2 市民は、市が実施する男女共同参画社会の形成の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、基本理念にのっとり、その事業活動を行うに当たっては、男女が対等に参画する機会の確保に努めるとともに、子育て、家族の介護その他の家庭生活における活動及び職業生活などの活動が両立できる職場環境の整備に努めなければならない。

2 事業者は、市が実施する男女共同参画社会の形成の推進に関する施策に協力するよう努めなければならない。

(性別による権利侵害の禁止)

第7条 何人も、社会のあらゆる分野において、直接的又は間接的であるかを問わず性別を理由とする権利侵害及び差別的取扱い、セクシュアル・ハラスメント並びにドメスティック・バイオレンスを行ってはならない。

(情報に関する留意)

第8条 何人も、広報、報道、広告等において、性別による固定的な役割分担及び性的な暴力を助長し、人権を侵害する性的な表現を行わないよう努めなければならない。

第2章 基本的施策

(基本計画)

第9条 市長は、男女共同参画社会の形成の推進に関する施策の基本となる計画(以下「基本計画」という。)を策定しなければならない。

2 基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

(1) 総合的かつ長期的に講ずべき男女共同参画社会の形成の推進に関する施策の大綱

(2) 前号の施策の大綱に基づく男女共同参画社会の形成の推進に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は、基本計画を策定したときは、速やかにこれを公表しなければならない。基本計画を変更したときも、また同様とする。

(実施状況の公表)

第10条 市長は、毎年、基本計画に基づいた男女共同参画社会の形成の推進に関する施策の実施状況を公表するものとする。

第3章 施策の推進

(施策の策定等に当たっての配慮)

第11条 市長は、市が講ずる施策の策定及び実施に当たっては、男女共同参画社会の実現に向けた配慮をしなければならない。

(施策の推進体制の整備)

第12条 市長は、基本計画に基づく施策を実施するため、必要な体制の整備に努めなければならない。

2 基本計画に基づく施策を総合的かつ計画的に推進する拠点施設として、越前市男女共同参画センター設置及び管理条例(平成17年越前市条例第135号)第2条に規定する越前市男女共同参画センターを位置付けるものとする。

(市長その他の市の執行機関の積極的改善措置)

第13条 市長その他の市の執行機関は、その設置する附属機関などの委員を任命し、又は委嘱する場合には、男女いずれか一方の委員の数が委員の総数の10分の4未満とならないよう努めるものとする。

2 市長は、一方の性が極端に少ない職域への格差是正のため、数の少ない方の職員の積極的採用、登用及び能力開発に努めるものとする。

3 市長は、職員が性別に関わりなく、子育て、家族の介護などへの家族的責任を果たすことができるような環境づくりに努めるものとする。

4 市長は、市と取引関係がある事業者及び市から補助金の交付を受ける者に対し、その事業者などの男女共同参画の推進状況について、必要があると認めるときは報告を求めることができる。

(平25条例4・一部改正)

(活動の支援)

第14条 市は、市民及び事業者の男女共同参画社会の形成の推進に関する活動について、情報の提供その他の必要な支援に努めるものとする。

2 市は、前項の支援について農林業、商工業その他の産業の自営業に従事する女性に対し、特に配慮するものとする。

(情報の収集及び調査研究)

第15条 市は、男女共同参画社会の形成の推進に関し、必要な情報の収集及び調査研究を行うものとする。

(市民への広報)

第16条 市は、市民及び事業者の男女共同参画社会の形成の推進に関する活動に対する意欲が高まるよう、広報活動を行うとともに普及啓発に必要な措置を講ずるものとする。

(男女共同参画審議会)

第17条 基本計画について、市長の諮問に応じ必要な事項を調査し、及び審議するため、越前市男女共同参画審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、市長が委嘱する委員15人以内をもって組織する。

3 委員は、第1項の諮問に係る調査及び審議が終了したときは、解職されるものとする。

(男女平等オンブッド)

第18条 市は、男女平等オンブッド(以下「オンブッド」という。)を置く。

2 オンブッドは、3人以内とし、市長が委嘱する。

第4章 委任

(委任)

第19条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、平成17年10月1日から施行する。

(平成25年3月29日条例第4号)

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

越前市男女共同参画推進条例

平成17年10月1日 条例第134号

(平成25年4月1日施行)