○岐阜市都市下水路条例
昭和54年4月1日
条例第20号
(目的)
第1条 この条例は、下水道法(昭和33年法律第79号。以下「法」という。)第31条において準用する法第25条及び法第28条第2項の規定に基づき、法その他の法令に定めるもののほか、本市の都市下水路の設置、管理及び使用並びに構造及び維持管理の基準に関し必要な事項を定めることを目的とする。
(設置)
第2条 本市に都市下水路を設置する。
2 前項の都市下水路は、主として市街地における下水(生活若しくは事業(耕作の事業を除く。)に起因し、若しくは付随する廃水又は雨水をいう。以下同じ。)を排除するための下水道(公共下水道を除く。)で、その規模が下水道法施行令(昭和34年政令第147号。以下「施行令」という。)第1条に規定する規模以上のものであり、かつ、市が法第27条第1項の規定により指定したものとする。
(排水施設及び処理施設に共通する構造の技術上の基準)
第2条の2 都市下水路の排水施設(これを補完する施設を含む。次条において同じ)及び処理施設(これを補完する施設を含む。)に共通する構造の技術上の基準は、次のとおりとする。
(1) 堅固で耐久力を有する構造とすること。
(2) コンクリートその他の耐水性の材料で造り、かつ、漏水及び地下水の浸入を最少限度のものとする措置を講ずるものとする。ただし、雨水を排除すべきものについては、多孔管その他雨水を地下に浸透させる機能を有するものとすることができる。
(3) 屋外にあるもの(生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生ずるおそれのないものとして規則で定めるものを除く。)にあっては、覆い又は柵の設置その他下水の飛散を防止し、及び人の立入りを制限する措置が講ぜられていること。
(4) 下水の貯留等により腐食するおそれのある部分にあっては、ステンレス鋼その他の腐食しにくい材料で造り、又は腐食を防止する措置が講ぜられていること。
(5) 地震によって下水の排除及び処理に支障が生じないよう地盤の改良、可撓継手の設置その他の規則で定める措置が講ぜられていること。
(排水施設の構造の技術上の基準)
第2条の3 排水施設の構造の技術上の基準は、前条に規定するもののほか、次のとおりとする。
(1) 排水管の内径及び排水渠の断面積は、規則で定める数値を下回らないものとし、かつ、計画下水量に応じ、排除すべき下水を支障なく流下させることができるものとすること。
(2) 流下する下水の水勢により損傷するおそれのある部分にあっては、減勢工の設置その他水勢を緩和する措置が講ぜられていること。
(3) 暗渠その他の地下に設ける構造の部分で流下する下水により気圧が急激に変動する箇所にあっては、排気口の設置その他気圧の急激な変動を緩和する措置が講ぜられていること。
(4) 暗渠である構造の部分の下水の流路の方向又は勾配が著しく変化する箇所その他管渠の清掃上必要な箇所にあっては、マンホールを設けること。
(5) ます又はマンホールには、蓋(汚水を排除すべきます又はマンホールにあっては、密閉することができる蓋)を設けること。
(適用除外)
第2条の4 前2条の規定は、次に掲げる都市下水路については、適用しない。
(1) 工事を施行するために仮に設けられる都市下水路
(2) 非常災害のために必要な応急措置として設けられる都市下水路
(都市下水路の維持管理の基準)
第2条の5 都市下水路の維持管理の基準は、次のとおりとする。
(1) しゅんせつは、1年に1回以上行うこと。ただし、下水の排除に支障がない部分については、この限りでない。
(2) 洗浄ゲートその他の洗浄のための施設があるときは、洗浄は、1月に1回以上行うこと。
(行為の許可)
第3条 次に掲げる行為(施行令第19条に規定する軽微な行為を除く。)をしようとする者は、あらかじめ市長の許可を受けなければならない。また、許可を受けた事項の変更をしようとするときも同様とする。
(1) 都市下水路に固着し、若しくは突出し、又はこれを横断し、若しくは縦断して施設又は工作物その他の物件を設けること。
(2) 都市下水路の地下に施設又は工作物その他の物件を設けること。
(1) 施設又は工作物その他の物件(以下「物件」という。)を設ける場所を表示した平面図
(2) 物件の配置及び構造を表示した図面
3 市長は、前2項の規定による許可の申請があった場合において、その申請に係る事項が必要やむを得ないものであり、かつ、法令で定める基準に適合するものであるときは、これを許可しなければならない。
(許可を要しない行為の届出)
第4条 施行令第19条に規定する行為をしようとする者は、あらかじめ、前条第2項各号に掲げる図面を添付して市長に届け出なければならない。
(物件の工事の検査)
第6条 第3条第1項の規定による許可を受けた者は、当該許可に係る物件の工事が完了したときは、その工事の完了の日から5日以内にその旨を市長に届け出て、その工事が法令で定める基準に適合するものであることについて検査を受けなければならない。
2 前項の規定による検査に合格したときは、市長は、当該物件の工事を行った者に対し、検査済証を交付するものとする。
(占用の許可)
第8条 都市下水路の敷地又は構造物に物件(施行令第19条に規定する軽微な行為に係る物件を除く。以下「占用物件」という。)を設け、継続して都市下水路の敷地又は構造物を占用しようとする者は、占用許可申請書を提出して市長の許可を受けなければならない。ただし、占用物件の設置について第3条第1項の規定による許可を受けたときは、その許可をもって占用の許可とみなす。
2 前項に規定する占用物件の占用の期間は、3年以内とする。占用の期間が満了した場合において、これを更新しようとする場合の期間についても同様とする。
3 第1項本文の規定による許可を受けた者(以下「占用者」という。)は、占用の期間、場所その他規則で定める事項を変更しようとするときは、あらかじめ、市長の許可を受けなければならない。
(占用料)
第9条 市は、占用者(法第41条の規定による協議により占用しようとする者を含む。以下同じ。)から占用料を徴収する。ただし、次の各号に掲げる占用物件については、この限りでない。
(1) 都市下水路に下水を排除することを目的とするもの
(2) 国の行う事業で一般会計をもって経理するものに係るもの
(3) 国の行う事業で特別会計をもって経理するもののうち企業的性格を有しないもの
(4) 地方公共団体の行う事業で地方公営企業法(昭和27年法律第292号)第2条第1項に規定する地方公営企業以外の事業に係るもの
(占用料の額)
第10条 占用料の額は、別表のとおりとする。
(占用料の徴収)
第11条 占用料は、占用者から占用の許可又は法第41条の規定による協議の成立と同時に市が交付する納入通知書により徴収する。ただし、市長において特別の理由により一時に全額を納付することが困難であると認めたときは、分割して徴収することができる。
(2) 街灯及び公共の用に供する道路
(占用料の還付)
第13条 すでに徴収した占用料は、還付しない。ただし、市長が第16条第2項の規定により占用の許可を取消し、若しくはその条件を変更したとき又は天災その他特別の事情により占用することができなくなったときは、この限りでない。
(原状回復)
第14条 占用者は、次の各号の一に該当するときは、当該占用物件を除却し、都市下水路を原状に回復しなければならない。ただし、市長において原状に回復することが不適当であると認めた場合は、この限りでない。
(1) 占用の期間が満了したとき。
(2) 当該占用物件を設ける目的を廃止したとき。
2 市長は、占用者に対して、前項の規定による原状回復の場合又は原状回復が不適当な場合の措置について、必要な指示をすることができる。
(1) 都市下水路等の施設を損傷すること。
(2) みだりに都市下水路等の施設を操作すること。
(3) 下水の排除を妨害すること。
(4) 下水以外の廃棄物を投棄すること。
(1) この条例の規定に違反している者
(2) この条例の規定による許可に付した条件に違反している者
(3) 偽りその他不正な手段により、この条例の規定による許可を受けた者
(1) 都市下水路に関する工事のためやむを得ない必要が生じた場合
(2) 都市下水路の保全上又は一般の利用上著しい支障が生じた場合
(3) 前2号に掲げる場合のほか、都市下水路の管理上の理由以外の理由に基づく公益上やむを得ない必要が生じた場合
(過料)
第17条 次の各号の一に該当する者に対し、5万円以下の過料を科することができる。
(4) 第14条第2項の規定による指示に従わなかった者
(5) 第15条の規定に違反した者
(6) 第16条の規定による市長の命令に違反した者
第18条 市長は、詐欺その他不正の行為により、占用料の徴収を免れた者に対しては、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料を科することができる。
(委任)
第20条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。
附則
1 この条例は、公布の日から施行する。
附則(昭和57年条例第26号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(昭和60年条例第17号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(昭和63年条例第16号)
この条例は、昭和63年4月1日から施行する。
附則(平成4年条例第23号)
この条例は、平成4年4月1日から施行する。
附則(平成6年条例第22号)
この条例は、平成6年4月1日から施行する。
附則(平成12年条例第49号)
この条例は、平成12年4月1日から施行する。
附則(平成16年条例第54号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成17年4月1日から施行する。
附則(平成25年条例第33号)
この条例は、平成25年4月1日から施行する。
別表(第10条関係)
種別 | 単位 | 占用料の額(年額) |
温泉敷地 | 1平方メートル | 610円 |
住宅、物置等主として住居の用に供するもの | 1平方メートル | 400円 |
店舗、工場等主として営業の用に供するもの | 1平方メートル | 1,100円 |
電柱 | 1本 | 900円 |
電話柱(電柱であるものを除く。) | 1本 | 330円 |
鉄塔 | 1平方メートル | 610円 |
管類埋設物 | 1平方メートル 10メートル | 300円 |
えん堤、水路、物洗場 | 1平方メートル | 370円 |
軌条 | 1平方メートル | 560円 |
その他のもの | その都度市長が定める額 |
備考
1 占用料を算定する場合に計算単位に端数を生じたときは、1平方メートル未満は1平方メートルに、10メートル未満は10メートルに切上げる。
2 期間が1年未満のときは、月割計算を行う。ただし、1月未満のときは、1月とする。
3 種別ごとに1件の占用料の額が100円未満のときは、100円とする。