○岐阜市みんなで創り守り育てる地域公共交通条例

平成27年9月30日

条例第66号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 市の責務及び市民等の役割(第4条―第7条)

第3章 地域公共交通に関する基本施策(第8条―第12条)

第4章 雑則(第13条)

附則

地域公共交通は、私たち市民の日常生活及び社会生活の基盤である。

岐阜市においては、自動車への依存の高まりにより、地域公共交通の利用者は、減少が続いている。人口減少や少子高齢化が進む中、地域公共交通の利用者がさらに減少し、その運行を継続することが困難となれば、私たち市民は必要不可欠な移動手段を失いかねない。

地域公共交通の利用を促進するためには、その利便性を向上させることが重要である。市の中心市街地と地域の間及び各地域の間を地域公共交通により有機的につなぐことで利便性が向上すれば、コンパクトなまちを実現することができるとともに、人と人との交流が活発な賑わいのあるまちを創ることができる。

また、地域公共交通の利用が増えることで、自動車に過度に依存することのないまちへと転換が進み、歩いて暮らせる健康なまちや環境負荷の少ないまちの実現に寄与することとなる。

このような豊かで活力に満ちた岐阜市を実現するため、私たち市民は、地域公共交通を地域社会全体の財産ととらえ、一人ひとりが地域公共交通について理解し、積極的かつ継続的に関わっていく必要がある。

よって、ここに、私たち市民をはじめとした地域公共交通に関わる主体が、一体となって、将来にわたって持続可能な地域公共交通を創り、守り、育てていくため、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、本市における地域公共交通の基本理念及びその実現を図るため基本となる事項を定め、市の責務並びに市民、事業者及び公共交通事業者の役割を明らかにすることにより、本市の持続可能な地域公共交通の実現を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 地域公共交通 市民の日常生活若しくは社会生活における移動又は観光旅客その他の本市を来訪する者の移動のための交通手段として利用される本市の区域内の公共交通をいう。

(2) 市民 市内に居住し、通学し、又は通勤する個人をいう。

(3) 事業者 市内において事業又は活動を行う個人又は法人その他の団体をいう。

(4) 公共交通事業者 事業者のうち、次に掲げる者をいう。

 道路運送法(昭和26年法律第183号)による一般乗合旅客自動車運送事業者(高速自動車国道(高速自動車国道法(昭和32年法律第79号)第4条第1項に規定する高速自動車国道をいう。)を利用して、本市と本市以外の都市との間で旅客の運送を行う者を除く。)及び一般乗用旅客自動車運送事業者

 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)による鉄道事業者(旅客の運送を行うものに限る。)

(基本理念)

第3条 市並びに市民、事業者及び公共交通事業者は、地域公共交通の機能が将来にわたって十分に発揮されるよう、地域の特性に応じた地域公共交通のネットワークの構築、良質な運送サービスの提供の確保等を行うことにより、一体となって、本市の地域公共交通を創り、守り、育てていかなければならない。

第2章 市の責務及び市民等の役割

(市の責務)

第4条 市は、市民、事業者及び公共交通事業者の意見を聴き、第8条に規定する地域公共交通に関する施策(以下「基本施策」という。)を総合的かつ計画的に策定し、これを実施しなければならない。

2 市は、市民及び事業者に対し、地域公共交通に関する意識の啓発を行うよう努めなければならない。

3 市は、地域公共交通に関する情報の提供その他の活動を通じて地域公共交通に対する市民及び事業者の関心及び理解を深め、これらの者の協力を得るよう努めなければならない。

(市民の役割)

第5条 市民は、地域公共交通の担い手であることを自覚し、地域公共交通に対する理解を深めるよう努めるものとする。

2 市民は、自動車の過度な利用を控え、地域公共交通を積極的に利用するよう努めるものとする。

3 市民は、地域公共交通に関する活動に主体的に参加し、及び基本施策の推進に協力するよう努めるものとする。

(事業者の役割)

第6条 事業者は、その従業員に対し、地域公共交通を積極的に利用することについての意識の啓発を行うよう努めるものとする。

2 事業者は、その事業活動、従業員の通勤等において、自動車の過度な利用を控え、地域公共交通を利用するよう配慮するものとする。

3 事業者は、基本施策の推進に協力するよう努めるものとする。

(公共交通事業者の役割)

第7条 公共交通事業者は、その運営する地域公共交通について、利用状況を把握し、及び市民の意見を十分に聴き、その運営に反映させるよう努めるものとする。

2 公共交通事業者は、その社会的な役割を認識した上で、地域公共交通の利便性を向上させるとともに、市、市民及び事業者に対し、地域公共交通の利用に関する情報の積極的な提供等により、その利用を促進するよう努めるものとする。

3 公共交通事業者は、基本施策の推進に協力するよう努めるものとする。

第3章 地域公共交通に関する基本施策

(地域公共交通に関する基本施策)

第8条 市は、次に掲げる施策を推進するものとする。

(1) 分かりやすく、かつ、効率的な地域公共交通網の再編に関すること。

(2) 地域公共交通の定時性(設定された発着時刻に従って運行することをいう。)の確保及び速達性(目的地に到達するまでに要する時間を短縮することをいう。)の向上に関すること。

(3) 地域公共交通の利用者が、快適かつ円滑な乗降又は待合いを行うことができる環境の整備に関すること。

(4) 各公共交通機関の間及び公共交通機関と自動車、自転車等の間における円滑な乗継ぎの確保に関すること。

(5) 自動車を運転することができない者が、地域内で日常生活及び社会生活を営むために必要となる移動手段の確保に関すること。

(6) 自動車の過度な利用を控えること及び地域公共交通を積極的に利用することについての教育及び意識の啓発に関すること。

(基本施策の推進)

第9条 市は、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(平成19年法律第59号)第5条第1項の規定により作成する地域公共交通網形成計画に従い、基本施策を推進するものとする。

2 市は、前項の規定によるほか、基本施策を推進するため、市民、事業者及び公共交通事業者並びに国、県その他関係機関(以下「国等」という。)と基本施策について意見交換並びに協議及び調整を行うための体制を整備するものとする。

(市民等への支援)

第10条 市長は、基本施策を推進するため、市民、事業者又は公共交通事業者に対し、必要な支援を行うものとする。

(国等への要請等)

第11条 市長は、必要に応じ、国等に対し、基本施策を推進するための要請又は提案を行うものとする。

(国等及び周辺地方公共団体との連携)

第12条 市は、基本施策を推進するために必要があると認めるときは、国等及び周辺の地方公共団体と連携を図るものとする。

第4章 雑則

(その他)

第13条 この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。

附 則

この条例は、平成27年11月1日から施行する。

岐阜市みんなで創り守り育てる地域公共交通条例

平成27年9月30日 条例第66号

(平成27年11月1日施行)