○浜松市快適で良好な生活環境を確保する条例
平成15年3月25日
浜松市条例第39号
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 空き缶等及び吸い殻等の投棄に対する措置(第6条―第10条)
第3章 歩行中の喫煙等に対する措置(第11条―第13条)
第4章 落書きに対する措置(第14条―第16条)
第5章 飼い犬・ねこのふんの放置に対する措置(第17条―第19条)
第6章 身体障害者用駐車場を適正に利用するための措置(第20条―第21条)
第7章 雑則(第22条―第24条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、迷惑行為のない快適で良好な生活環境を確保するため、市民等、事業者及び市のそれぞれの責務を明らかにするとともに、必要な事項を定めることにより、市民等及び事業者の意識の向上を図り、思いやりのある行動を促し、もって快適で良好な生活環境を実現することを目的とする。
(1) 迷惑行為 空き缶等及び吸い殻等の投棄、歩行中の喫煙等、落書き、飼い犬・ねこのふんの放置並びに身体障害者用駐車場の不適正な利用をいう。
(2) 市民等 市内に居住し、若しくは滞在し、又は市内を通過する者をいう。
(3) 空き缶等 飲食物を収納し、又は収納していた缶、瓶、ペットボトルその他の容器又は包装材をいう。
(4) 吸い殻等 たばこの吸い殻、チューインガムのかみかす、紙くずその他これらに類する物をいう。
(5) 公共の場所 道路、公園、河川、駅前広場その他の公共の用に供する場所をいう。
(6) 落書き 建物、塀その他の工作物を所有し、又は管理している者以外の者が、当該建物、塀その他の工作物にみだりにペイント、墨、油性フェルトペン等により文字、図形若しくは模様をかくこと又はかかれた文字、図形若しくは模様をいう。
(7) 飼い犬・ねこ 犬又はねこで、所有者、占有者又は管理者(以下「飼養者」という。)のあるものをいう。
(8) ふんの放置 公共の場所又は他人が所有し、占有し、若しくは管理する土地の区域内に排せつした飼い犬・ねこのふんを飼養者が自ら回収しない行為をいう。
(9) 身体障害者用駐車場 車いすを使用している者その他車の乗り降りに身体の機能上の制限を受けるため十分な広さを必要とする者が専用に利用できるよう確保された駐車施設をいう。
(市民等の責務)
第3条 市民等は、迷惑行為のない快適で良好な生活環境を確保することに自ら努めるとともに、市が実施する迷惑行為のない快適で良好な生活環境の確保に関する施策に協力しなければならない。
(事業者の責務)
第4条 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、迷惑行為のない快適で良好な生活環境を確保するため必要な措置を講ずるとともに、市が実施する迷惑行為のない快適で良好な生活環境の確保に関する施策に協力しなければならない。
(市の責務)
第5条 市は、この条例の目的を達成するため、市民等及び事業者と一体となって迷惑行為のない快適で良好な生活環境の確保に必要な施策を総合的かつ計画的に実施するものとする。
2 市は、市民等及び事業者が迷惑行為のない快適で良好な生活環境を確保することに関し理解を深め、自主的な行動を促進するよう意識の啓発に努めるものとする。
第2章 空き缶等及び吸い殻等の投棄に対する措置
(空き缶等及び吸い殻等の投棄の禁止)
第6条 何人も、みだりに空き缶等及び吸い殻等を捨ててはならない。
(市民等の義務)
第7条 市民等は、自らの空き缶等及び吸い殻等を持ち帰り、又は回収容器、吸い殻入れ等に適切に収納しなければならない。
2 市民等は、その居住する地域において、空き缶等及び吸い殻等の散乱の防止について連帯して意識の醸成を図るよう努めるとともに、清掃活動に努めなければならない。
(販売事業者等の義務)
第8条 空き缶等及び吸い殻等の散乱の原因となる物の製造、販売等を行う者(以下「販売事業者等」という。)は、空き缶等及び吸い殻等の散乱の防止のため、これらを回収する容器又は設備を設置し、これを適正に管理するとともに、その設置する場所の周辺の清掃を行うよう努めなければならない。
2 販売事業者等は、空き缶等及び吸い殻等の散乱の防止のため、消費者への意識啓発その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(土地所有者等の義務)
第9条 土地を所有し、占有し、又は管理する者(以下「土地所有者等」という。)は、その所有し、占有し、又は管理する土地に空き缶等及び吸い殻等が捨てられないために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(指導又は勧告)
第10条 市長は、販売事業者等が空き缶等及び吸い殻等の散乱を防止するための回収容器等の設置その他必要な措置を講じていない場合において公衆衛生上必要があると認めるときは、当該販売事業者等に対し、当該措置を講ずるよう指導し、又は期限を定めて当該措置を講ずるよう勧告することができる。
第3章 歩行中の喫煙等に対する措置
(歩行中等の喫煙の禁止)
第11条 市民等は、公共の場所(屋外に限る。)において歩行中又は自転車乗車中に喫煙をしないよう努めなければならない。
(喫煙者の義務)
第12条 市民等は、公共の場所(屋外に限る。)において喫煙するときは、灰皿等のたばこの吸い殻を収納する容器が設置されている場所を利用し、又は吸い殻を入れる目的とした専用の携帯用容器を携行し、これを使用するよう努めなければならない。
(公共の場所の管理者の義務)
第13条 公共の場所の管理者は、歩行中又は自転車乗車中の喫煙の防止のため、市民等への意識啓発その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
第4章 落書きに対する措置
(落書きの禁止)
第14条 何人も、落書きを行ってはならない。
(公共の場所の管理者等の義務)
第15条 公共の場所の管理者は、落書きの防止に関する啓発並びにその管理する場所に落書きが行われた場合の当該落書きの原因者の調査及び当該落書きの消去に努めなければならない。
2 公共の場所以外の場所の管理者は、その管理する場所に落書きが行われた場合は、当該落書きの消去に努めなければならない。
(勧告)
第16条 市長は、市が管理する施設に落書きが行われた場合において、当該落書きの原因者が判明したときは、当該原因者に対し、期限を定めて当該落書きを消去するよう勧告することができる。
第5章 飼い犬・ねこのふんの放置に対する措置
(飼い犬・ねこの適正な飼養)
第17条 飼い犬・ねこの飼養者は、飼い犬・ねこのふんを放置しないよう努めなければならない。
2 飼いねこの飼養者は、ねこの屋内飼養に努めるよう配慮しなければならない。
(公共の場所の管理者の義務)
第18条 公共の場所の管理者は、犬・ねこのふんが放置されないよう努めなければならない。
(指導又は勧告)
第19条 市長は、飼い犬・ねこのふんが放置されることのないよう、飼い犬・ねこの飼養者に対し、適正に飼養するよう指導し、又は期限を定めて適正に飼養するよう勧告することができる。
第6章 身体障害者用駐車場を適正に利用するための措置
(市民等及び事業者の義務)
第20条 市民等及び事業者は、身体障害者用駐車場が設置された駐車場を利用しようとするときは、当該駐車場の管理者が定めた身体障害者用駐車場の利用方法に従い、適正に利用するよう努めなければならない。
(身体障害者用駐車場の管理者の義務)
第21条 身体障害者用駐車場が設置された駐車場の管理者は、身体障害者用駐車場として設置した区画について、その旨を表示する等の措置を講ずるよう努めなければならない。
第7章 雑則
(公表)
第23条 市長は、前条の規定による命令を受けた者が、正当な理由なくその命令に従わないときは、規則で定めるところによりその事実を公表することができる。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成15年7月1日から施行する。
(平17条例143・全改)
3 引佐町の編入の日前に、引佐町空き缶等のない美しいまちづくり条例(平成5年引佐町条例第15号)第13条の規定によりされた勧告及び命令は、この条例の相当規定によりされたものとみなす。
(平17条例143・追加)
附則(平成17年6月1日浜松市条例第143号)
この条例は、平成17年7月1日から施行する。