○浜松市犯罪のない安全で安心なまちづくり条例

平成21年12月11日

浜松市条例第64号

犯罪のない安全で安心して暮らすことのできる地域社会の実現は、私たち市民の切なる願いである。

おう盛なチャレンジ精神と先人のたゆまぬ努力により、ものづくりを中心とした産業都市として発展してきた浜松市は、新たな文化やゆとりと潤いが感じられる魅力ある都市として、次代に誇りを持って引き継ぐことのできるまちづくりを進めていかなければならない。

しかしながら、現在の少子高齢化、国際化及び情報化の進展に伴う急速な社会情勢の変化は、市民の生活様式や価値観を多様化させる一方で、地域社会の連携意識と人間関係の希薄化や社会的な規範意識の低下を招き、日常生活が営まれる身近な場所での犯罪の発生につながるなど、市民生活を脅かす大きな要因となっている。

いま、犯罪を防止し、市民の願いである犯罪のない安全で安心して暮らすことのできる地域社会を実現するために、警察活動や行政施策のみならず、市民一人一人が防犯意識を高め、地域活動への積極的な参画により、地域の連携や助け合いの精神を醸成し、「自らの地域の安全は自らで守る」という信念を持って、安心して暮らすことのできる生活環境づくりを進めていくことが重要である。

ここに私たちは、市民の生命、身体及び財産が平穏に保たれることは市民生活の基本であるとの認識に立ち、浜松市が将来にわたって安全で安心して暮らすことのできるまちであり続けることを願い、市民一丸となって、その実現に向けて取り組んでいくことを決意し、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、犯罪のない安全で安心なまちづくりに関し、市、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、市、市民、事業者及び関係機関等が一体となって推進するための基本となる事項について定めることにより、市民の願いである犯罪のない安全で安心して暮らすことができる地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 犯罪のない安全で安心なまちづくり 防犯に関する意識の高揚及び自主的な活動、防犯に配慮した環境の整備その他の犯罪の発生する機会を減らすための取組をいう。

(2) 市民 市内に居住し、若しくは滞在し、又は市内を通過する者をいう。

(3) 関係機関等 国、県その他の関係機関及び地域において防犯に関する活動を行う団体をいう。

(市の責務)

第3条 市は、犯罪のない安全で安心なまちづくりを推進するための総合的な施策を実施するものとする。

2 市は、前項の施策の実施に当たっては、関係機関等との緊密な連携を図るとともに、市民と意見交換等を行い、相互に協力するものとする。

3 市は、第1項の施策の実施に当たっては、地域の特性に配慮するとともに、必要な予算上の措置を講じるよう努めるものとする。

(市民の責務)

第4条 市民は、防犯に関する意識を自ら高め、自らの安全の確保に努めるとともに、地域における犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する自主的な活動を推進するよう努めなければならない。

2 市民は、市が実施する犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する施策に協力するよう努めなければならない。

(事業者の責務)

第5条 事業者は、必要な防犯上の措置を講じることにより、事業活動における安全の確保に自ら努めるとともに、地域の一員として、地域における犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する自主的な活動に協力するよう努めなければならない。

2 事業者は、従業員等の防犯に関する意識を高めるとともに、防犯に関し必要な知識、技術等を習得させることにより、従業員等の安全の確保に努めなければならない。

3 事業者は、市が実施する犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する施策に協力するよう努めなければならない。

(基本計画の策定等)

第6条 市は、犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する施策を総合的に推進するため、犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する基本計画(以下「基本計画」という。)を策定するものとする。

2 市は、社会状況の変化等を踏まえ、必要に応じ、基本計画の見直しを行うものとする。

3 市は、前2項の規定により基本計画を策定し、又はその見直しを行ったときは、速やかにこれを公表するものとする。

(広報及び啓発)

第7条 市は、犯罪のない安全で安心なまちづくりを推進するため、必要な広報活動及び啓発活動を行うものとする。

(情報の提供及び支援)

第8条 市は、地域における犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する自主的な活動を行うものに対し、必要な情報の提供を行うものとする。

2 市は、地域における犯罪のない安全で安心なまちづくりに関する自主的な活動を行うものに対し、その活動のために必要な助言その他必要な支援を行うことができる。

(安全に関する教育の充実)

第9条 学校、保育所その他これらに類するもの(以下「学校等」という。)の管理者は、家庭及び地域社会並びに関係機関等と連携して、生徒、児童及び幼児(以下「生徒等」という。)が犯罪に遭わないための教育及び犯罪を起こさない教育の充実に努めるものとする。

(学校等の施設内における生徒等の安全確保)

第10条 学校等の設置者及び管理者は、当該学校等の施設内において生徒等の安全を確保するために必要な防犯上の措置を講じるよう努めるものとする。

(通学路等における措置)

第11条 通学路(生徒等の通学、通園等の用に供されている道路をいう。以下同じ。)の管理者、通学路の沿道にある土地又は建物の所有者、占有者及び管理者、生徒等の保護者並びに学校等の管理者は、関係機関等と連携し、通学路並びにその沿道にある土地及び建物における防犯上の必要な措置を講じるよう努めるものとする。

(住宅設計時等における助言等)

第12条 市は、市内に住宅を設計し、又は建築しようとする者に対し、当該住宅を防犯に配慮した構造、設備等を有するものとするための助言、情報提供その他必要な支援を行うよう努めるものとする。

(防犯に配慮した公共施設の整備)

第13条 市は、防犯に配慮した道路、公園、駐車場、駐輪場その他の公共施設の整備に努めるものとする。

(防犯に配慮した設備等の整備)

第14条 市内の土地又は建物の所有者、占有者及び管理者は、当該土地及び建物において、不審者等の早期発見及び侵入の未然の防止を図るため、防犯に配慮した設備等の整備に努めるものとする。

2 公共の場所を対象として防犯カメラ(防犯を目的として設置される映像機器及びこれに付随する機器をいう。以下同じ。)を設置する者は、個人のプライバシーの保護に配慮し、防犯カメラの設置及び利用並びに画像の取扱いに関し適正な措置を講じるよう努めるものとする。

(土地及び建物の適正管理)

第15条 市内の土地又は建物の所有者、占有者及び管理者は、地域の安全及び安心に配慮し、当該土地及び建物を適正に管理するよう努めなければならない。

(犯罪被害者等のための施策)

第16条 市は、犯罪被害者等(犯罪被害者等基本法(平成16年法律第161号)第2条第2項に規定する犯罪被害者等をいう。以下同じ。)が、その受けた被害を回復し、又は軽減し、再び平穏な生活を営むことができるよう、犯罪被害者等の支援を行う関係団体及び関係機関等と緊密な連携を図り、必要な情報の提供、助言その他必要な支援を行うよう努めるものとする。

(委任)

第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行について必要な事項は、市長が定める。

附 則

1 この条例は、平成22年1月1日から施行する。

2 市長は、この条例の施行後5年以内ごとに、この条例の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講じるものとする。

浜松市犯罪のない安全で安心なまちづくり条例

平成21年12月11日 条例第64号

(平成22年1月1日施行)