○ニライ消防水難救助隊活動要領

平成14年4月1日

消本訓令第17号

(趣旨)

第1条 この訓令は、ニライ消防救助隊規程(平成14年比謝川行政事務組合消防本部訓令第16号)第12条第2項の規定に基づき、水難救助隊の運用について必要な事項を定めるものとする。

(活動対象)

第2条 人命に関わる次の自然的、人為的災害等が発生した場合、水難救助活動を行うものとする。

(1) 航空機、車両等の水中への墜落若しくは転落又は船舶等の衝突、転覆等の水難事故

(2) 遊泳中の事故、海・河川等への人の転落事故(自損行為を含む。)

(3) 地震(津波)、大雨洪水及び内水はんらん等の自然災害に伴う人命救助を要する事故

(4) その他人命救助を要する水難事故

(5) 沖縄県消防相互応援協定に基づく要請

(出動要領)

第3条 水難救助隊が出動指令を受けたときは、発生水域の状況に応じて、水上バイク又は救命ボート(以下「舟艇等」という。)及び必要資機材を積載して出動する。

(活動の基本)

第4条 水難救助隊の活動は、安全第一を基本とし、次に掲げる事項に留意するものとする。

(1) 消防隊員及び関係者の二次災害の発生防止を考慮した活動とすること。

(2) 水難救助活動方針は、現場上級指揮者を通じて全隊員に周知徹底すること。

(3) 救助資機材の点検を確実に行い、安全管理に万全を期すこと。

2 消防隊員及び関係者は、水難救助現場においては現場上級指揮者の現場統制を厳守しなければならない。

(活動方針の決定)

第5条 水難救助活動は一刻を争う場合が多いことから、現場上級指揮者は次により迅速に活動方針を決定する。

(1) 活動区域は災害発生位置を中心に、視界、水深、水温、水の流速、潮の干満、波浪、風雨等付近水域の活動環境を総合的に考慮して設定する。

(2) 救助活動の実施は災害現場の状況により、潜水又は潜水以外の活動を併用して実施するかを決定するものとし、潜水による活動が決定された場合においては、水難救助隊長は潜水の可否について現場上級指揮者に進言するものとする。

(3) 現場活動隊員は、状況の変化を察知した場合は、現場上級指揮者に報告するものとし、現場上級指揮者は状況の変化が安全管理上配慮すべきであるときは、直ちに活動方針の変更又は修正を行うものとする。

(4) 現場上級指揮者は陸上、水上又は潜水等の任務分担を明確に指定し、緊密な連携を図ること。

(活動基準)

第6条 潜水救助活動は、潜水士免許を有する者が実施する。

2 潜水活動は、水中の行方不明となった要救助者の生存が見込まれるとき、又は消防業務遂行上現場上級指揮者が必要と認める場合に実施するものとし、この場合の基準は次のとおりとする。

(1) 水深は、10メートル以内とする。ただし、現場上級指揮者が水の流速、水中の視界及び隊員の潜水能力等を総合的に判断し、隊員の安全が充分確保できる場合は、この限りでない。

(2) 暴風、波浪、高潮等の警報発令下は潜水活動はしない。ただし、消防長又は消防署長が必要と認める場合は、この限りでない。

(3) 活動時間は、日の出から日没までとする。ただし、日没後においても生存の見込みがある場合又は水面上及び水中の照明が充分確保できる場合は、この限りでない。

(4) 潜水活動は、隊員の安全を確保し、現場にあった各種検索活動方法により実施する。

(5) 水難救助隊員1人の潜水時間は、水深がおおむね10メートル以上の潜水の場合は減圧を必要としない範囲内での潜水活動とする。

(6) 水没している船舶又は車両に進入する場合は、進入口等の大きさ、内部の屈曲路の状況等を確認し、かつ、脱出に伴う安全措置を行った後進入する。この場合において、隊長等は原則として進入口の直近水面上又は水中の進入口付近に安全監視するための潜水隊員を配置するものとする。

3 潜水士免許を有しない隊員は、潜水救助活動中の隊員の支援活動を実施する。

4 潜水活動が困難な場合又は継続できない場合は、水上又は陸上からの捜索及び水難救助資機材等による活動を実施する。

(現場上級指揮者)

第7条 水難救助活動は、陸上及び水上の活動隊が連携を図り、安全、迅速及び確実な行動が必要であり、特に水中における活動は、困難かつ危険を伴う作業であるため、現場上級指揮者は出動隊を統括し、効率的な救助活動に配慮しなければならない。

2 関係機関と連携して活動する場合は、関係機関の責任者と協議し、相互の安全確保を配慮して、明確に活動区域の分担を行うものとする。

3 事故の内容及び要救助者の状況から現場に医師の要請を必要と認めた場合又は再圧治療を要すると判断した場合は、消防本部と連絡をとり対処するものとする。

(水難救助隊長)

第8条 水難救助隊長は、潜水活動の際には安全確保を主体に次の事項に留意して活動するものとする。

(1) 現場到着時、事故発生水域が潜水可能かどうか、水域の障害物及び作業危険の有無をできる限り把握し、その状況を現場上級指揮者に報告して命令を受けること。

(2) 潜水活動を実施する場合、指揮に最も適した場所に位置し、常に周囲の状況を注視するとともに、現場上級指揮者に対し活動状況の報告を行うこと。

(3) 水深、流速、水中の視界等により、検索範囲及び検索方法を決定するとともに、潜水区域及び警戒区域を浮標等で表示し、当該区域内への舟艇等の進入規制を行うこと。

(4) 潜水隊員及びスタンバイ・ダイバーを明確に指定し、スタンバイ隊員とともに潜水隊員の気泡、命綱又は浮環等の監視に当たり、潜水隊員の安全管理に万全を期すこと。

(5) 潜水前には、潜水隊員が潜水活動が可能かどうかを確認するとともに、バディ潜水(2人1組)の原則を確認させること。

(6) 水難救助隊長が潜水する必要が生じた場合は、現場上級指揮者に報告し潜水すること。

(7) 状況の変化により二次的な災害の発生のおそれがある場合は、直ちに潜水活動を中止させ、潜水以外の救助方法で対応すること。

(8) 潜水活動が長時間に及ぶ場合は、潜水隊員の安全に留意し、現場上級指揮者に指示を求め、活動に無理がないよう配慮すること。

(9) 潜水活動終了後は、潜水深度及び潜水時間に応じ、体内ガス減圧及び体力・疲労の回復のため、一定時間潜水隊員に休息を与えること。

(水難救助隊員)

第9条 水難救助隊員は、救助活動中の行動全てを自分自身で判断することが求められるため、バディ相手方との安全確保を図り、次の事項に配慮して行動しなければならない。

(1) 単独行動は避け、規律ある部隊行動を保持すること。

(2) 隊長から指示された活動方針、要領等を完全に理解した上で行動に移ること。

(3) 常に、バディ潜水を厳守し、相手方との連携を保ち、定められた信号と合図を守るとともに、必ず相手の了解を確認すること。

(4) 潜水に関する安全及び技術に関する判断については、積極的に隊長に進言すること。

(5) ボンベは完全に充填したものを使用し、潜水深度及び空気使用量からバディ相手方と潜水可能時間を確認し、使用可能時間の短い者に潜水可能時間を設定すること。

(6) 潜水服、潜水器具の装着状態、携行物、レギュレーターの作動、相手方のスクーバに空気漏れがないか安全確認後、隊長の指示により潜水を開始すること。

(7) 残圧計指針を随時確認すること。また、身体に異常を感じた場合は、潜水活動を中止しバディ相手方に合図し浮上すること。

(8) 潜水器具関係の故障に際しては、バディ相手方に合図し、水深や自己の呼吸状況に応じて、バディブリージング(相手方のマウスピースを使い交互に呼吸する方法をいう。)によるか、又はそのまま息を吐きながら浮上すること。

(9) バディ間の連絡が途絶えた場合は、次の処置を行うこと。

 全ての動作をやめてその場に停止する。

 相手方の呼吸音、信号等を聞く。

 金具等で信号を発し、相手からの信号、合図等を確認する。

 全く連絡が途絶えた場合には、直ちに浮上し、(バディから離れないことが原則であるが、救助を求めるためにバディから離れ浮上するのはやむを得ない。その場合でもバディと可能な限り合図等により連絡の上、浮上するよう配慮すること。)隊長に報告する。

(関係機関との協力体制)

第10条 水難救助活動を実施する場合は、管轄警察署及び第11管区海上保安本部その他の関係機関と密接な連絡調整を行い、円滑な水難救助活動を図るよう努めなければならない。

(安全管理)

第11条 水難救助活動は、行動上の制約を受け、直接生命に係る危険がある等、二次災害発生の危険があるため、常に安全管理を念頭に行動しなければならない。

(1) 潜水時の安全を確保するため、「自給気潜水に関する法的規制」を遵守し、安全管理を図ること。

(2) 潜水活動をする場合は、「潜水作業中」を表示する信号旗を掲示しておくこと。

(3) 舟艇等の活用時は最大搭載人員を厳守し、救命胴衣を着用すること。

(資機材の保守管理)

第12条 舟艇等その他水難救助活動に必要な資機材は、常に使用可能な状態に維持し、破損等を起こさないよう適正に保守管理を行い、使用後は充分な手入れをしなければならない。

(隊員の健康管理)

第13条 消防長は、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第66条及び高気圧作業安全衛生規則(昭和47年労働省令第40号)第38条の規定に基づき健康診断を実施する。

(1) 消防署長は、健康診断の結果潜水作業を行うことが健康管理上支障があると判断した場合は、その潜水隊員を潜水活動に従事させないものとする。

(2) 消防署長は、始業時に隊員の健康状態を健康調査表(様式第1号)に基づいて実施し、潜水活動が行えないと判断した場合は、当日の潜水活動に従事させないものとする。

(3) 隊員は、勤務中において潜水活動が行えない健康状態が生じた場合は、隊長等に申告しなければならない。

(4) 消防署長は、水難救助隊員の健康管理を行うため、潜水業務日誌(様式第2号)を作成しなければならない。

(その他)

第14条 この訓令に定めるもののほか、必要な事項は、消防長が定める。

附 則

この訓令は、平成14年4月1日から施行する。

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ニライ消防水難救助隊活動要領

平成14年4月1日 消防本部訓令第17号

(平成14年4月1日施行)