○日野市環境基本条例

平成7年10月5日

条例第18号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 環境基本計画等(第9条―第11条)

第3章 環境の保全等に関する施策(第12条―第18条)

第4章 事業者の義務等(第19条―第22条)

第5章 日野市環境審議会(第23条)

第6章 雑則(第24条)

付則

私たちは、豊かな自然の恵みを受けて、生命の糧を与えられてきた。現代社会において、私たちは、大量生産・大量消費の社会システムの中で、物質的に豊かで便利な暮らしを享受する一方、自然環境の消失や、資源とエネルギーの限りない消費と多量の廃棄を生み出してきた。このような生産と生活の在り方は、地球規模での環境破壊をもたらしている。

日野市民は、野生生物が棲み、水を育む森林、暮らしに潤いをもたらす川、農地や崖線の緑などの自然や、それらによって培われた歴史的・文化的環境を祖先から受け継いできた。

このような環境を私たちの世代限りで終わらせることなく、次の世代に引き継いでいかなければならない。

私たちは、これまでの生産と生活を見直し、自然を育み、環境保全型のまちを創り出すとともに、持続可能な社会への展望を見いだすべきときにきている。

このような認識の下に、私たちは、日野市、日野市民及び事業者の責務と役割を明らかにし、良好で快適な環境を確保するとともに、環境への負荷の少ない日野市を創りあげていくために、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、環境の保全、回復及び創出(以下「環境の保全等」という。)について、基本となる理念を定め、日野市(以下「市」という。)、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、環境の保全等に関する施策の基本的な事項を定めることにより、環境の保全等に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来にわたって市民が健康で安全かつ快適な生活を営む上で必要とする良好な環境を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「環境への負荷」とは、人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全等を図る上での支障の原因となるおそれのあるものをいう。

(基本理念)

第3条 環境の保全等は、健康で豊かな自然の恵みをもたらす環境を享受するすべての市民の権利として、将来の世代に継承していくことを目的として行われなければならない。

2 環境の保全等は、人と自然とが共生し、環境への負荷の少ない社会を構築することを目的とするすべての者の積極的な取組と相互の協力によって行われなければならない。

3 地球環境の保全等は、すべての日常生活及び事業活動において行われなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、環境の保全等を図るため、次に掲げる事項に関し基本的かつ総合的な施策を策定し、実施する責務を有する。

(1) 公害の防止に関すること。

(2) 緑地、河川、土壌、地下水、湧水その他自然の構成要素の保全に関すること。

(3) 森林、農地、水辺地等の自然環境の体系的な保全に関すること。

(4) 野生生物の種の保存その他の生物の多様性の確保に関すること。

(5) 良好な景観及び歴史的文化的遺産の保全に関すること。

(6) 水及びエネルギーの有効利用に関すること。

(7) 地球温暖化の防止、オゾン層の保護、熱帯木材の使用削減その他の地球環境の保全等に関すること。

(8) 前各号に掲げるもののほか、環境への負荷の低減に関すること。

2 市は、環境の保全等を図る上で市民及び事業者が果たす役割の重要性にかんがみ、環境の保全等に関する施策に、これらの者の意見を反映するよう必要な措置を講ずるものとする。

(市民の責務)

第5条 市民は、その日常生活において、環境への負荷の低減並びに公害の防止及び自然環境の保全等に努めるものとする。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、事業活動を行うに当たっては、環境への負荷の低減に努めるとともに、その事業活動に伴って生ずる公害を防止し、又は自然環境を適正に保全するため、その責任において必要な措置を講ずる責務を有する。

2 事業者は、事業活動を行うに当たって、土地の形質の変更、工作物の新築又は改築等、木竹の伐採及び水面の埋立て等を行おうとするときは、あらかじめ当該行為の環境に及ぼす影響に配慮するよう努めなければならない。

3 事業者は、物の製造、加工又は販売その他の事業活動を行うに当たっては、その事業活動に係る製品その他の物が使用され、又は廃棄されることによる環境への負荷の低減に資するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

4 前3項に定めるもののほか、事業者は、市と協力して環境の保全等に努めるものとする。

(国及び他の地方公共団体等との協力)

第7条 市は、環境の保全等に関して広域的な取組を必要とする施策については、国及び他の地方公共団体等と協力し、その推進に努めるものとする。

(市民の申出)

第8条 市民は、環境の保全等に関し必要な措置を講ずるよう市長に申し出ることができる。

2 市長は、前項に規定する申出があったときは、日野市規則(以下「規則」という。)で定めるところにより、適切な措置を講ずるものとする。

3 市長は、申出の内容及び経過を市民に明らかにするよう努めなければならない。

第2章 環境基本計画等

(環境基本計画)

第9条 市長は、環境の保全等に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、日野市環境基本計画(以下「環境基本計画」という。)を策定しなければならない。

2 環境基本計画は、環境の保全等について、次の各号に掲げる事項を定めるものとする。

(1) 目標及び基本理念

(2) 施策の基本方向

(3) 前2号に掲げるもののほか、施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 市長は、環境基本計画を策定するに当たっては、あらかじめ日野市環境審議会の意見を聴かなければならない。

4 市長は、議会の議決を経て環境基本計画を定め、速やかにこれを公表しなければならない。

5 前2項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。

(環境配慮指針)

第10条 市長は、環境基本計画にそって、市、市民及び事業者の環境に配慮すべき事項を示す日野市環境配慮指針(以下「環境配慮指針」という。)を定めるものとする。

(準用)

第11条 第9条第3項及び第4項の規定は、環境配慮指針の策定及び変更に準用する。この場合において、第9条第3項及び第4項の規定中「環境基本計画」とあるのは、「環境配慮指針」と読み替える。

第3章 環境の保全等に関する施策

(施策の策定等に当たっての義務及び総合調整)

第12条 市は、環境に影響を及ぼすとみられる施策を策定し、及び実施するに当たっては、環境基本計画及び環境配慮指針との整合性を図るものとする。

2 市長は、市の環境の保全等に関する施策について総合的に調整し、及び推進するに当たっては、会議の設置等必要な措置を講ずるものとする。

(環境影響評価)

第13条 市長は、市が実施する事業のうち、環境に著しい影響を及ぼすおそれのあるものについて、環境の保全等に適正な配慮がなされるように、その事業の実施が環境に及ぼす影響を事前に評価するために必要な措置を講ずるものとする。

(情報の提供)

第14条 市は、環境の保全等に資するために、環境に関する情報、技術等の提供に努めるものとする。

(環境学習の推進等)

第15条 市は、市民及び事業者が環境の保全等についての理解を深めるとともに、これらの者による自発的な環境の保全等に関する活動が促進されるように、人材の育成その他の必要な措置を講じ、環境の保全等に関する学習の推進を図るとともに、環境に関する広報活動の充実を図るものとする。

(施設の整備等)

第16条 市長は、廃棄物の減量のための施設その他の環境の保全等を図る上での支障の防止に資する施設の整備を図るため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

2 市長は、公園、緑地その他の公共施設の整備その他の良好な自然環境の保全等の事業を推進するため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(調査及び研究の充実)

第17条 市長は、環境の保全等に関する施策に資するため、環境の保全等に関する事項について、情報の収集に努めるとともに、調査及び研究等を実施し、その成果を普及させるために必要な措置を講ずるものとする。

2 市長は、前項に規定する調査及び研究等を実施するに当たっては、必要に応じて市民の協力を求めることができる。

(年次報告)

第18条 市長は、毎年、議会に、環境の保全等のために市が実施した事業の概要に、日野市環境審議会の意見を付けて、報告書を提出しなければならない。

第4章 事業者の義務等

(事業者の義務)

第19条 事業者は、第10条に規定する環境配慮指針を尊重して、事業を行わなければならない。

(大規模事業者の義務)

第20条 大規模事業者で規則で定めるもの(以下「大規模事業者」という。)は、環境配慮指針にそって当該事業所が行う事業に関する環境配慮の方針を作成するよう努めなければならない。

2 大規模事業者は、規則で定めるところにより、市が求めるときには当該事業所の環境に配慮した事項を記載した報告書を市長に提出しなければならない。

(開発事業者等に対する要請)

第21条 市長は、環境に影響を及ぼすおそれがある事業で規則で定めるもの(以下「開発事業等」という。)については、開発事業を実施しようとするもの(以下「開発事業者等」という。)に対して、あらかじめ協議するよう要請することができる。

2 市長は、前項の規定による協議終了後、開発事業者等に対し当該開発事業等を実施することによる環境に及ぼす影響及びそれに対する配慮の方策を示す書類を提出するよう要請するものとする。

3 市長は、前項の書類の提出があったときは、開発事業者等に対し、当該開発事業等を実施することによる環境に及ぼす影響及びそれに対する配慮の方策について当該開発事業等に関係する市民等に対する周知を行い、これらの者の当該開発事業等についての意見を聴き、その内容等を報告するよう要請するものとする。

4 市長は、前項の規定による報告があったときは、環境の保全等の見地から、開発事業者等に対し、当該開発事業等の実施に係る環境への配慮について要請することができる。

5 市長は、前項の規定による要請をするに当たっては、あらかじめ日野市環境審議会の意見を聴かなければならない。

6 前各項に定めるもののほか、市長は、開発事業者等に対し、当該開発事業等に係る環境への配慮に関し必要と認める事項について要請することができる。

(勧告及び公表)

第22条 市長は、開発事業者等が前条の規定による要請の全部又は一部を受け入れないときは、当該要請を受け入れるよう勧告することができる。

2 市長は、開発事業者等が前項の規定による勧告に従わない場合において、必要があると認めるときは、当該要請及び勧告についてこの者に意見を述べる機会を与える等の手続を経た上でその内容を公表することができる。

3 開発事業等に係る環境への配慮について必要な事項は、規則で定める。

第5章 日野市環境審議会

第23条 環境の保全等に関する施策の推進について調査審議させるため、市長の附属機関として、日野市環境審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、次に掲げる事項を調査審議する。

(1) この条例によりその権限に属せられた事項

(2) 前号に掲げるもののほか、環境の保全等に関する基本的事項

3 審議会は、前項に掲げる事項を調査審議する場合において、必要があると認めるときは、環境に関する情報その他の資料の提出を市長に求めることができる。

4 審議会は、環境の保全等に関する重要事項について必要があると認めるときは、市長に意見を述べることができる。

5 審議会は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する15人以内をもって組織する。

(1) 市民(公募による。) 4人

(2) 学識経験者 5人以内

(3) 事業者 3人以内

(4) 環境の保全等に関する行政機関の長及び団体の代表者が推薦した者 3人以内

6 委員の任期は2年とし、補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。

7 審議会は、原則として公開するものとする。

8 専門の事項を調査するため必要があるときは、審議会に若干名の調査委員を置くことができる。

9 調査委員は、非常勤とし、市長が委嘱する。

10 前各項に定めるもののほか、審議会の運営について必要な事項は、規則で定める。

(平成11条例27・一部改正)

第6章 雑則

第24条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

付 則

この条例は、公布の日から起算して6月を超えない範囲内において、規則で定める日から施行する。ただし、第20条の規定は、公布の日から1年を超えない範囲内において、規則で定める日から施行する。

(平成8年規則第5号で平成8年4月1日から施行。ただし、第20条の規定は平成8年10月1日から施行。)

付 則(平成11年条例第27号)

この条例は、平成12年4月1日から施行する。ただし、第2条の規定は平成13年10月12日から、第4条の規定は平成13年2月19日から、第5条の規定は平成12年12月24日から、第6条の規定は平成13年9月1日から、第9条の規定は平成11年8月9日付けで日野市教育委員会が委嘱し、又は任命した日野市余裕教室活用計画策定委員会委員の任期の末日の翌日から、第11条の規定は平成12年5月1日から施行する。

日野市環境基本条例

平成7年10月5日 条例第18号

(平成13年2月19日施行)

体系情報
第1編 規/第3章 基本構想・基本条例
沿革情報
平成7年10月5日 条例第18号
平成11年12月22日 条例第27号