○日野市工業振興条例

平成25年3月30日

条例第2号

日野市は、昭和初期の大工場誘致、その後の工業団地の造成による工場立地等と連動したまちづくりを背景とし、都内有数の製造品出荷額を誇るものづくりのまちとして発展してきた。

しかしながら、近年、大規模事業者の工場移転、中小企業における事業承継難、操業環境の変化への対応等、工業都市としての発展に向けた課題が生じている。

このような状況を受け、市、事業者、産業支援機関等、大学等教育機関及び市民が顔の見える関係を構築し、工業振興における課題解決に向けた更なる施策の展開が求められている。

ここに、各主体の責務を定め、工業振興に向けた施策を一体となって推し進めていくことで、日野市における新たな産業創出及び工業の活性化を図り、市勢の発展を目指すため、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、日野市における工業振興の基本理念を定め、市、事業者、産業支援機関等、大学等教育機関及び市民(以下「関係者」という。)の責務を明らかにするとともに、工業振興に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって活力ある地域経済活動及び市民生活の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 工業 製造業(日本標準産業分類による製造業をいう。以下「製造業」という。)及び製造業に関連するサービス等をいう。

(2) 内発的産業創出都市 地域から新たな産業の創出及び既存企業の新分野への事業展開が活発に行われることで、成長性のある企業の集積及び育成、新たな雇用の創出等が図られる都市をいう。

(3) 事業者 市内において工業を営み、又は営もうとする個人又は法人をいう。

(4) 産業支援機関等 日野市商工会、金融機関等市内事業者の支援及び振興に寄与する事業を行う団体をいう。

(5) 大規模事業者 市内の事業者のうち、中小企業基本法(昭和38年法律第154号)に定める中小企業者に属さないものをいう。

(基本理念)

第3条 工業の振興は、地域経済活動の活性化及び工業都市の発展において欠かすことのできない施策として、事業者が安心して事業の継続及び拡大を行っていけるようにすることを目的に行わなければならない。

2 関係者は、地域経済活動の活性化に向け、内発的産業創出都市を実現するため、関係者間のネットワークを構築し、相互交流を通じた連携体制の強化を図らなければならない。

(工業振興施策の基本事項)

第4条 第1条の目的を達成するため、関係者が推進する事項は、次に掲げるものとする。

(1) 事業の拡大及び継続に向けた支援体制の構築及び大規模工場跡地の活用等による操業環境の整備

(2) 顔の見えるネットワークの構築及び促進

(3) 経営革新の促進

(4) 製品・技術の見える化及び高度化並びに技術連携の促進

(5) 人材の確保及び育成並びに創業環境の整備

(市の責務)

第5条 市は、工業振興施策の推進に向け先導的役割を果たすとともに、事業者をはじめ関係団体との顔の見える関係を築き、前条の基本事項に基づく施策の実施に努めるものとする。

2 市は、必要に応じて関係者との調整に努めるとともに、事業推進に向けた操業環境の整備を図るため、次に掲げる事項の推進に努めるものとする。

(1) 事業拡大及び継続に向けた都市計画制度上の支援

(2) 流通環境の利便性向上に向けた都市計画道路等の整備促進

(3) 大規模工場跡地活用等による地域経済活動の活性化に向けた新たな工業の立地誘導

(4) 工場の新増設及び技術等の高度化への支援

(5) 工業への理解促進

(6) 経営基盤強化に向けた既存制度の改善及び充実並びに人材の確保及び育成

(7) 前各号の実施に向けた国及び東京都その他地方公共団体との連携

3 市は、前2項の規定に基づく施策を実施するため、必要な財源の確保に努めるものとする。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、地域経済の担い手としての認識を強く持ち、市民生活及び環境との調和を図りながら、企業目標達成のため、自ら経営革新及び経営努力を行うものとする。

2 事業者は、市及び産業支援機関等が実施する工業振興に係る各種事業に積極的に参画し、又は協力するように努めるものとする。

(産業支援機関等の責務)

第7条 産業支援機関等は、それぞれの有する経営資源及びネットワークを積極的に活用し、事業者の事業推進の支援を行うものとする。

2 産業支援機関等は、自ら市内工業の振興に資する事業に取り組むとともに、市との協力の下、関係機関と連携を図り、市内工業の発展に努めるものとする。

3 金融機関は、事業者の意欲ある取組、経営革新等に対して、適切な助言を行うとともに、必要な経営支援を行うよう努めるものとする。

(大学等教育機関の責務)

第8条 大学等教育機関は、自らの研究成果について広く情報発信を行い、積極的に事業者との技術連携等を図るとともに、工業振興に寄与する人材の育成に努めるものとする。

(市民の責務)

第9条 市民は、工業による市の発展が、市民生活の向上に寄与することを認識し、工業振興のための諸活動に積極的に参画し、又は協働するよう努めるものとする。

(大規模事業者の責務)

第10条 大規模事業者は、市及びその他の関係機関と積極的に顔の見える関係を築くとともに、産業活動の中心的担い手としての自覚を持ち、その社会的責任を果たすよう努めなければならない。

(委任)

第11条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。

付 則

この条例は、平成25年4月1日から施行する。

日野市工業振興条例

平成25年3月30日 条例第2号

(平成25年4月1日施行)