○日野市公契約条例

平成30年3月31日

条例第1号

(目的)

第1条 この条例は、日野市(以下「市」という。)及び公契約の相手方となる者が対等な立場と信頼関係を基に締結する公契約において果たすべき責務を定め、公契約に係る業務に従事する者の適正な労働環境の確保、事業者の経営環境の維持改善並びに公共工事及び公共サービスの質の向上に資するとともに、地域経済の活性化と市民の福祉の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 公契約 市が締結する工事、製造その他の請負契約及び日野市公の施設の指定管理者の指定の手続等に関する条例(平成17年条例第20号)第7条の規定により締結する協定をいう。

(2) 受注者 市と公契約を締結する者をいう。

(3) 受注関係者 次に掲げる者をいう。

 下請、再委託その他いかなる名義によるかを問わず、受注者その他市以外の者から公契約に係る業務の一部を請け負う者

 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号。以下「労働者派遣法」という。)に基づき受注者又はに規定する者へ公契約に係る業務に従事する労働者を派遣する者

(4) 労働者等 次に掲げる者(最低賃金法(昭和34年法律第137号)第7条に規定する者を除く。)をいう。

 受注者又は受注関係者に雇用され、専ら公契約に係る業務に従事する労働基準法(昭和22年法律第49号)第9条に規定する労働者(同居の親族のみを使用する事業又は事務所に使用される者及び家事使用人を除く。)

 自らが提供する労務の対価を得るため、第2号又は前号アに規定する者との請負の契約により公契約に係る業務に従事する者

(5) 賃金等 公契約に係る労務の対価であって次に掲げるものをいう。

 前号アに該当する者がその雇用する者から得る賃金

 前号イに該当する者がその請負の契約により得る収入

(市の責務)

第3条 市は、この条例の目的を達成するため、公契約に関して次に掲げる施策を総合的に策定し、及び実施しなければならない。

(1) 地域経済の活性化のために市内事業者が積極的に競争に参加できる仕組みを作ること。

(2) 適正な積算による予定価格及び契約の規模、履行の難易等を踏まえた適切な履行期間を設定すること。

(3) 公契約の発注に際し、労働者等の適正な労働条件の確保及び労働環境の整備に留意するよう契約の相手方となる者に対して要請すること。

(受注者の責務)

第4条 受注者は、公契約を締結するものとして社会的な責任を自覚し、法令等を遵守するとともに、公契約に関する市の施策に協力するよう努めなければならない。

2 受注者は、労働者等の適正な労働条件の確保及び労働環境の整備に努めなければならない。

(市内事業者の活用)

第5条 受注者は、受注関係者の選定に当たっては、地域経済の活性化のため、できる限り市内事業者を活用するよう配慮しなければならない。

(適用範囲)

第6条 この条例が適用される公契約の範囲は、工事又は製造の請負契約(以下「対象契約」という。)のうち、規則で定めるものとする。

(労働者等の賃金等)

第7条 対象契約の受注者及び受注関係者は、労働者等に対し、日野市長(以下「市長」という。)が定める額(以下「労働報酬下限額」という。)以上の賃金等を支払わなければならない。

(労働報酬下限額)

第8条 市長は、最低賃金法に定める賃金のほか、国土交通省及び農林水産省が公共工事の積算に用いる公共工事設計労務単価、国土交通省が国の建築保全業務を委託する際の費用の積算に用いる建築保全業務労務単価、市に勤務する会計年度任用職員の給与等を勘案して、対象契約に適用する労働報酬下限額を定めるものとする。

2 市長は、労働報酬下限額を定めようとするときは、第18条の日野市公契約審議会の意見を聴かなければならない。

3 市長は、労働報酬下限額を定めた場合は、これを告示する。

(令和2条例2・一部改正)

(台帳の作成及び報告)

第9条 受注者は、労働者等の氏名、従事する職種、従事した時間、賃金等を支払われるべき日その他規則で定める事項を記載した台帳を作成し、作業所等に備え、その記載事項について、市長が指定する期日までに市長に報告しなければならない。

(労働者等への周知)

第10条 受注者は、次に掲げる事項を対象契約に係る業務が実施される作業所等の見やすい場所に掲示し、若しくは備え付け、又は書面を交付することにより労働者等に周知しなければならない。

(1) この条例の適用を受ける労働者等の範囲

(2) 労働報酬下限額

(3) 次条の規定による申出をする場合の申出先

(労働者等の申出)

第11条 労働者等は、賃金等が支払われるべき日において、支払われるべき当該賃金等が支払われていない場合又は支払われた当該賃金等の額が労働報酬下限額を下回る場合は、市長又は受注者若しくは受注関係者にその事実を申し出ることができる。

(不利益取扱いの禁止)

第12条 受注者及び受注関係者は、前条の規定による申出があった場合は、誠実に対応するとともに、前条の規定により申し出た労働者等が当該申出をしたことを理由に、当該労働者等に対して解雇、請負契約の解除その他の不利益な取扱いをしてはならない。

(受注者の連帯責任)

第13条 受注者は、受注関係者が労働者等に対して支払った賃金等の額が労働報酬下限額を下回ったときは、その差額分の賃金等について、当該受注関係者と連帯して支払わなければならない。

(報告及び立入調査)

第14条 市長は、第11条の規定による申出があったとき又はこの条例に定める事項の遵守状況を確認するため必要があると認めるときは、受注者に対して報告を求め、又は市の職員に受注者の事業所等へ立ち入り、労働者等の労働条件が分かる書類その他の物件を調査させ、若しくは関係者に質問させることができる。

(是正措置等)

第15条 市長は、前条の報告及び調査の結果、受注者及び受注関係者がこの条例の規定に違反していると認めるときは、受注者に対して速やかに当該違反を是正するために必要な措置を講ずることを命じることができる。

2 受注者は、前項の規定により違反を是正するために必要な措置を講ずることを命じられた場合には、速やかに是正の措置を講ずるものとし、市長は、当該措置について、市長が定める期日までに、報告を求めることができる。

(契約解除)

第16条 市長は、受注者が次の各号のいずれかに該当するときは、対象契約を解除することができる。

(1) 第14条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は同条の規定による調査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは質問に対して答弁せず、若しくは虚偽の答弁をしたとき。

(2) 前条第1項の規定による命令に従わないとき。

(3) 前条第2項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。

2 前項の規定による対象契約の解除により市に損害が生じたときは、受注者はその損害を賠償しなければならない。

(公表)

第17条 市長は、前条の規定により対象契約の解除をしたとき又は対象契約の終了後に受注者がこの条例の規定に違反したことが判明したときは、その旨を公表することができる。

2 公表する事項及び方法は、規則で定める。

(公契約審議会)

第18条 公契約における労働環境の確保等に関し必要と認める事項について審議するため、市長の附属機関として日野市公契約審議会(以下「審議会」という。)を設置する。

2 審議会は、次に掲げる事項について市長の諮問に基づき審議する。

(1) この条例の運用及び施行状況に関すること。

(2) この条例の改正に関すること。

(3) 労働報酬下限額に関すること。

(4) 前3号に掲げるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項

3 審議会は6人以内の委員で構成し、事業者団体関係者、労働者団体関係者及び学識経験者の中から市長が委嘱する。

4 委員の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。

5 欠員が生じた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

6 第2項から前項までに定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

(委任)

第19条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

付 則

(施行期日)

1 この条例は、平成30年10月1日(以下「施行日」という。)から施行する。ただし、第18条の規定は、平成30年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 第6条から第17条までの規定は、施行日以後に行う対象契約の入札公告、業者選定に関する公募又は入札若しくは見積合せ執行通知について適用する。

付 則(令和2年条例第2号)

この条例は、令和2年4月1日から施行する。

日野市公契約条例

平成30年3月31日 条例第1号

(令和2年4月1日施行)