○日野市商業振興条例

平成31年3月30日

条例第7号

市民生活の基盤を支える日野市の地域商業は、地域コミュニティの中心的存在として、豊かな市民生活に寄与し、かつ、地域の活性化に積極的な役割を担ってきた。

しかしながら、駅周辺では新たな住民が増加する一方で、丘陵地を中心に高齢化が進んでおり、また、インターネット等による通信販売の隆盛や市民の購買行動の変化など、日野市の商業環境は変容している。

さらに、事業者の高齢化や後継者不足が、事業承継を難しくさせるだけでなく、商店会組織の将来的な発展、存続にも影響を及ぼすなどの課題が生じている。

このような状況を受け、日野市をはじめ、商業関連事業者、商店会、商業関係団体等、市内事業者等、地域活動団体及び市民が諸力を融合し、商業の持続的発展や新たな日野市ならではの商業振興施策の展開が求められている。

ここに、商業に関わる人々・団体それぞれの責務等を定め、商業振興に向けた施策を一体となって推し進めていくことで、次世代の商業を担う意欲を持った事業者及び創業者等が活躍できる環境を作り、商業の活性化及び市勢の発展を目指すため、この条例を制定する。

(目的)

第1条 この条例は、日野市(以下「市」という。)における商業振興の基本理念を定め、関係者の責務等を明らかにするとともに、各関係者の強みを融合し、将来にわたり市の商業の成長及び発展を図り、もって商業の活性化及び市民生活の向上に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 商業 市内において営まれる商業、サービス業その他これに類する事業をいう。

(2) 地域商業 商業のうち、商店街振興組合法(昭和37年法律第141号)第6条に規定する商店街振興組合の地区その他これに類する市内の特定の地域において営まれるものをいう。

(3) 商業関連事業者 商業を営み、又は営もうとする個人又は法人をいい、大型店舗、直営方式によりチェーン展開している事業者及び特定連鎖化事業者を含む。

(4) 商店会 市内に存する商店街振興組合法の規定により設立された商店街振興組合、中小企業等協同組合法(昭和24年法律第181号)の規定により設立された事業協同組合及び法人格を有しない任意の団体をいう。

(5) 商業関係団体等 日野市商工会、日野市商店会連合会、日野市観光協会、東京南農業協同組合、金融機関並びにその他商業の支援及び振興に寄与する事業を行う団体をいう。

(6) 市内事業者等 市内において事業活動を行っている事業者及び農業者等で商業関連事業者以外の者をいう。

(7) 地域活動団体 一般社団法人日野青年会議所、自治会、特定非営利活動法人、消防団など、市内において地域の活動を行う団体をいう。

(8) 関係者 市、商業関連事業者、商店会、商業関係団体等、市内事業者等、地域活動団体及び市民をいう。

(9) 市内購買 市民が商業関連事業者から商品、サービス等を購入することをいう。

(10) 大型店舗 第3号の商業関連事業者のうち大規模小売店舗立地法(平成10年法律第91号)第2条第2項に規定する大規模小売店舗をいう。

(11) 特定連鎖化事業者 第3号の商業関連事業者のうち中小小売商業振興法(昭和48年法律第101号)第11条第1項に規定する特定連鎖化事業を行う者及び当該特定連鎖化事業の加盟者をいう。

(基本理念)

第3条 商業振興は、地域産業の活性化並びに豊かな市民生活の維持及び向上において欠かすことのできない施策であり、商業の持続的な発展に向け、次世代の商業を担う意欲を持った事業者及び創業者等が主体的に活躍できることを目的に行わなければならない。

2 関係者は、商業振興を推進するため、相互交流を通じた連携体制を強化し、多様な地域課題や社会状況の変化に柔軟に対応しながら、地域産業の活性化や市民生活の向上に資する商業環境の構築並びに維持及び発展に努めるとともに、高齢者や障害者などの市民に配慮した対応をするよう努めなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、商業振興施策の推進に向け先導的役割を果たすとともに、商業関連事業者、商店会、商業関係団体等、市内事業者等、国及び東京都その他地方公共団体と連携して、市民及び地域活動団体との協力の下、将来を見据えた商業の活性化に必要な施策の実施に努めるものとする。

2 市は、必要に応じて他の関係者との調整に努めるとともに、商業振興に係る事業を推進するため、次に掲げる事項の実施に努めるものとする。

(1) 意欲ある商業関連事業者に対する「魅力ある個店創り」支援

(2) 創業者の育成及び支援

(3) 空き店舗活用の促進

(4) 商業の担い手の育成及び雇用確保の支援

(5) 市内購買の促進

(6) 地域課題や社会状況の変化に応じた商業振興支援

(7) 前各号に掲げる事項の実施に向けた国及び東京都その他地方公共団体との連携

(商業関連事業者の責務)

第5条 商業関連事業者は、地域商業の担い手としての認識を強く持ち、自らの創意工夫及び努力により、経営の発展及び消費者ニーズへの対応に努めるものとする。

2 商業関連事業者は、相互に連携し、及び協力し、商業振興に努めるものとする。

3 商業関連事業者は、自らが市民の一員であるという認識を強く持ち、地域商業の発展に係る事業に積極的に参画し、又は協力するよう努めるものとする。

4 商業関連事業者は、地域商業の活性化を図るため、その中心的な役割を担う商店会に加入し、地域におけるにぎわいと魅力の創出に努めるものとする。

5 大型店舗その他これに準ずる店舗(以下「大型店舗等」という。)を設置する者、大型店舗等の運営管理を行う者及び大型店舗等において小売業を営む者は、大型店舗等が地域経済に与える影響の大きさに鑑み、第2項から前項までに掲げる事項の積極的な実施に努めるものとする。

6 直営方式によりチェーン展開している事業者及び特定連鎖化事業者は、地域において果たすべき役割を自覚し、第2項から第4項までに掲げる事項の積極的な実施に努めるものとする。

(商店会の責務)

第6条 商店会は、市民生活の利便性を向上させ、地域に密着したサービス等を提供するとともに、地域の安全・安心に貢献し、にぎわいと魅力のある地域商業の形成及び発展のため、その中心的な役割を担うよう努めるものとする。

2 商店会は、地域商業の担い手として、商業関係団体等、市内事業者等、地域活動団体、市民及び市と連携して、多様化する地域商業の課題や社会課題に対し、主体的に取り組むよう努めるものとする。

3 商店会は、前2項に掲げる取組を推進するため、活動内容を公表するなど、開かれた組織運営を実施することにより、事業者の加入を促進し、会員相互の連携及び組織の強化に努めるものとする。

(商業関係団体等の責務)

第7条 商業関係団体等は、各団体が有する知識及び専門性並びにネットワークを積極的に活用し、商業関連事業者及び商店会に対する支援、情報の提供、相談、指導等を行うよう努めるものとする。

2 商業関係団体等は、ネットワーク構築支援など、自ら商業振興に資する事業に取り組むとともに、市との協力の下、商業関連事業者及び商店会との連携を図り、時代の変化に伴う課題への対応及び商業の発展に努めるものとする。

(市内事業者等の役割)

第8条 市内事業者等は、自らの事業活動を通じて、地域商業との連携、協働など、商業振興に資する諸活動に積極的に参加し、及び協力するよう努めるものとする。

(地域活動団体の役割)

第9条 地域活動団体は、それぞれの活動を通じて、地域商業の発展に係る事業との連携及び協働を推進するよう努めるものとする。

(市民の役割)

第10条 市民は、地域商業の活性化と暮らしやすいまちづくりとの密接なつながりを意識し、積極的な市内購買など、商業振興に資する諸活動に積極的に協力するよう努めるものとする。

(推進体制)

第11条 市は、この条例で定める目的を実現するため、日野市商業振興条例推進協議会(以下「協議会」という。)を設置する。

2 協議会は、この条例で定める責務を推進し、及び検証する。

(委任)

第12条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。

付 則

この条例は、平成31年4月1日から施行する。

日野市商業振興条例

平成31年3月30日 条例第7号

(平成31年4月1日施行)