○稲城・府中墓苑組合検査事務規程

平成24年5月1日

訓令第4号

目次

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 検査員(第4条―第6条)

第3章 検査の実施

第1節 通則(第7条―第10条)

第2節 検査の立会い(第11条―第15条)

第3節 工事又は製造の請負契約に係る検査の実施(第16条―第24条)

第4節 物品の買入れその他の契約に係る検査の実施(第25条―第30条)

第5節 検査の完了(第31条―第36条)

第6節 検査員の検査を要しない契約とその履行の確保(第37条―第41条)

第4章 補則(第42条・第43条)

付則

第1章 総則

(目的)

第1条 この規程は、稲城・府中墓苑組合契約事務規則(平成24年稲城・府中墓苑組合規則第14号。以下「契約事務規則」という。)に基づき、稲城・府中墓苑組合(以下「組合」という。)が締結した工事若しくは製造その他の請負契約又は物件の買入れその他の契約に係る検査の実施について必要な事項を定め、もって検査の円滑かつ適正な執行を図ることを目的とする。

(検査員)

第2条 この規程において検査員とは、管理者から検査を行う職員として任命された者又は地方自治法施行令(昭和22年政令第16号。以下「政令」という。)第167条の15第4項の規定に基づき、検査の委託を受けた者をいう。

(検査の種類)

第3条 検査の種類は、次のとおりとする。

(1) 完了検査 工事又は製造の完成、物品の完納その他の給付の完了を確認するための検査

(2) 既済部分検査又は既納部分検査 給付の完了前に代価の一部を支払う必要がある場合において行う工事若しくは製造の既済部分又は物件の既納部分の確認をするための検査

(3) 中間検査 工事又は製造の完成、物品の完納その他給付の完了前において行う性能又は仮組立状態その他の確認をするための検査

(4) 清算検査 契約を解除しようとする場合において行う既済部分又は既納部分の確認をするための検査

(5) 材料検査 契約の相手がその給付を行うために使用する材料の確認をするための検査

第2章 検査員

(検査員の服務)

第4条 検査員は、検査の実施に当たっては、この規程に特別の定めのある場合を除き、政令第167条の15第2項及び契約事務規則その他の規定に基づき、厳正にその職務を行わなければならない。

2 検査員は、監督の職務を行ってはならない。

3 検査員は、適正な検査を実施するために必要な知識及び技術の修得に努めなければならない。

4 検査員は、職務の執行に当たって知り得た契約の相手方の業務上の秘密に属する事項は、これを他に漏らしてはならない。

(検査員の職務執行の回避の申出等)

第5条 検査員は、検査を命じられた場合において、当該検査に係る契約の相手方と親族関係にあるときその他検査の公正を妨げる事情があると認めるときは、職務の執行を回避すべき旨を事務局長に申し出なければならない。

2 事務局長は、検査員から前項の申出があったときは、申出に係る事情を調査し、必要な措置を講じなければならない。

(検査の手続の更新)

第6条 検査開始後、合否の判定前に検査員の変更があったときは、検査手続を更新しなければならない。ただし、変更後の検査員が検査手続を更新する必要がないと認めて事務局長の承認を得たときは、この限りでない。

第3章 検査の実施

第1節 通則

(検査に必要な書類の検査員に対する送付等)

第7条 事務局長は、工事若しくは製造その他についての請負契約又は物件の買入れその他の契約締結後、契約書、仕様書及び設計書その他の関係書類(当該関係書類に記載すべき事項を記録した電磁的記録を含む。)を検査員に送付するものとする。

2 前項の規定により関係書類の送付を受けたときは、検査員は、あらかじめそれらの書類について検討し、検査の準備をしなければならない。

(検査命令)

第8条 事務局長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、直ちに検査員に対し、検査を命ずるものとする。

(1) 契約の相手方から給付の完了の届出があったとき。

(2) 契約の相手方から工事若しくは製造の既済部分又は物件の既納部分につき、検査の願出があった場合において、その願出を適当と認めるとき。

(3) 契約を解除しようとする場合において、検査をする必要があると認めるとき。

(4) 前3号に掲げるもののほか、事務局長において、中間検査をする必要があると認めるとき。

(検査の実施についての原則)

第9条 検査は、個別に、実地について行うものとする。

(検査に事故を生じた場合における報告)

第10条 検査員は、次の各号のいずれかに該当する場合は、速やかに事務局長に報告し、その指示を受けなければならない。

(1) 検査ができないとき。

(2) 検査に際し、契約の相手方が検査員の職務の執行を妨害したとき。

(3) 第13条の規定により検査に立会う組合の関係職員と意見が一致しないとき。

(4) その他検査の実施について疑義が生じたとき。

第2節 検査の立会い

(契約の相手方に対する立会通知)

第11条 検査員は、検査(材料検査を除く。以下この節において同じ。)をしようとするときは、契約の相手方又はその代理人に、あらかじめ検査の日時及び場所を通知して立会いを求めなければならない。

(監理業務受託者に対する立会通知)

第12条 検査員は、検査をしようとするときは、監理業務の受託者又はその代理人に、あらかじめ検査の日時及び場所を通知して立会いを求めなければならない。

(関係職員に対する立会通知等)

第13条 検査員は、検査をしようとするときは、必要に応じ関係職員に、あらかじめ検査の日時及び場所を通知して立会いを求めなければならない。

2 前項の規定により検査に立会う関係職員の区分は、次の各号に定めるところによるものとする。

(1) 工事又は製造の請負契約に係る検査については、当該請負契約の適正な履行を確保するため必要な監督をした職員(以下「監督員」という。)又は事務局長が指定する職員

(2) 物品の買入契約に係る検査については、事務局長が指定する職員

(3) 前2号以外の契約に係る検査については、事務局長が指定する職員

(立会員の意見の陳述)

第14条 前条の規定により検査に立会う組合の職員(以下「立会員」という。)は、検査の実施について意見を述べることができる。

2 前項の場合において、検査員の意見と一致しないとき又は検査の実施について疑義が生じたときは、立会員は、その旨を事務局長に報告し、その指示を受けなければならない。

(契約の相手方等が立会わない場合の検査の実施)

第15条 第11条の規定により契約の相手方又はその代理人に対し、検査の立会いを求めた場合において、その者が正当な理由がなく、検査に立会わないときは、その欠席のまま検査を実施することができる。

2 前項の場合において、契約の相手方又はその代理人から検査の結果について異議の申出があっても、これを採用しないものとする。

第3節 工事又は製造の請負契約に係る検査の実施

(通則)

第16条 検査員は、工事又は製造の目的物について、契約書、仕様書及び設計書その他の関係書類(当該関係書類に記載すべき事項を記録した電磁的記録を含む。)により、これらに適合した施工がなされているかどうかを検査しなければならない。この場合において、検査員は、当該設計、施工、製造等が効率的かつ適正に施行されるよう、関係者と協議し、又は関係者に提案、助言、指導等を行うことができる。

(外部から明視できない部分の検査)

第17条 検査員は、工事又は製造の目的物について、外部から明視できない部分があるときは、監督員の説明、写真その他の工事記録等により、当該部分の検査を行うことができる。

(理化学試験)

第18条 検査員は、仕様書に記載されたところにより、検査のため理化学試験を行う必要があるときは、契約の相手方をして、組合が指定する試験研究機関の試験を受けさせなければならない。

2 検査員は、検査の実施に当たり、特に理化学試験を行う必要があると認めるときは、事務局長の承認を得て契約の相手方をして、組合が指定する試験研究機関の試験を受けさせなければならない。

3 前2項の場合においては、検査員は、契約の相手方に試験委嘱指定書を交付しなければならない。

(理化学試験における供試料の採取)

第19条 前条の規定により理化学試験を行うときは、検査員は、契約の相手方の立会いのうえ、供試料を採取して、組合が指定する試験研究機関に送付しなければならない。

2 検査員は、前項の規定により採取した供試料について、打刻又は封印しておかなければならない。

3 組合が指定する試験研究機関から供試料の補充の請求を受けたときは、前2項の規定に準じて供試料を採取して補充しなければならない。

(理化学試験を行う場合における検査の合否の判定)

第20条 検査員は、第18条の規定により理化学試験を行うものに係る工事又は製造の請負契約に係る検査については、理化学試験の結果をまって合否の判定をしなければならない。

(試運転等を行う場合における検査の合否の判定)

第21条 検査員は、検査に当たって、据付、試運転その他の処置を必要とするときは、その結果をまって合否の判定をしなければならない。

(破壊又は分解検査)

第22条 検査員は、検査に当たって、工事又は製造の性質上特に必要があると認めるときは、事務局長の承認を得て、工事の目的物の破壊又は分解の方法により、検査を行うことができる。

(材料検査)

第23条 検査員は、工事又は製造に使用する材料について、仕様書、設計書その他の関係書類(当該関係書類に記載すべき事項を記録した電磁的記録を含む。)により、これらに適合した材料であるかどうかを検査しなければならない。

2 検査員は、材料検査を完了した場合において仕様書、設計書その他の関係書類に適合しない材料があるときは、契約の相手方に必要な指示を行うものとする。

(材料検査の実施基準)

第24条 検査員は、前条第1項の材料検査を別に定める材料検査の実施基準に基づき、試験、確認その他の方法により行うものとする。

第4節 物品の買入れその他の契約に係る検査の実施

(通則)

第25条 検査員は、納入された物品について、契約書、仕様書その他の関係書類(当該関係書類に記載すべき事項を記録した電磁的記録を含む。)により、これらに適合しているかどうかを検査しなければならない。

(抽出検査)

第26条 検査員は、納入された物品が多量であるため、その全部を検査することが困難である場合において、その種類及び規格が同一であるときは、納入された物品の一部を抽出して検査することにより、全部の物品の合否を判定することができる。

(店頭検査)

第27条 物品の納入場所が数箇所以上にわたる場合における物品の買入契約に係る検査については、給付の完了前に契約の相手方の店舗、営業所その他これらに類する場所において、一括して検査することができる。

2 検査員は、前項の場合において、検査に合格した物品について打刻又は封印その他の方法によりその旨を表示しておかなければならない。

(検査の一部省略)

第28条 事務局長は、政令第167条の15第3項の規定に基づき特約により給付の内容が担保されると認められる契約で購入に係る単価が1万円に満たない物件の供給契約については、数量以外のものの検査を省略することができる。

(工事又は製造の請負契約に係る検査の規定の準用)

第29条 第18条から第23条までの規定は、物品の買入れに係る検査について準用する。

(その他の契約に係る検査についての準用)

第30条 第25条から前条までの規定は、その他の契約に係る検査について準用する。

第5節 検査の完了

(検査証の作成等)

第31条 検査員は、検査(中間検査及び材料検査を除く。)を完了したときは、速やかに検査証を作成し、事務局長に報告しなければならない。

2 検査員は、中間検査を完了したときは、速やかに必要な事項について事務局長に報告しなければならない。

(工事成績評定の実施)

第32条 検査員は、工事請負契約に係る検査(清算検査及び材料検査を除く。)を完了したときは、管理者が別に定めるところにより、当該工事に係る成績の評定を行わなければならない。

(検査合格の表示及び不合格品の引取り)

第33条 検査員は、物品の買入れに係る検査を完了したときは、合格品と不合格品とを区別し、合格品には合格の表示を行い、不合格品は契約の相手方をして速やかに引き取らせなければならない。

(検査不合格の場合の手直し、引換え等)

第34条 検査員は、検査により不合格と判定した給付の目的物について、手直し、補強又は引換えをさせる必要があると認めるときは、履行期限までに完了する見込みがある場合を除き、事務局長の承認を得て、1回に限り、期限を定めて、契約の相手方に手直し、補強又は引換えをさせることができる。ただし、10日以内の期限を定めて手直し、補強又は引換えをさせる場合については、事務局長の承認を要しないものとする。

2 検査員は、前項の規定により手直し、補強又は引換えをさせたときは、その期限を検査証に記載しなければならない。

(手直し、引換え等の後の検査)

第35条 手直し、補強又は引換えをさせた給付の目的物の検査については、当該部分のみの検査により合格又は不合格の判定をすることができる。

2 検査員は、手直し、補強又は引換えをさせた給付の目的物について検査したときは、当初の検査年月日を検査証に記載しなければならない。

(減価採用の場合における検査員の意見の聴取)

第36条 事務局長は、物品の買入れその他に係る契約で給付の目的物に僅少の瑕疵がある場合において、その使用に重大な支障がないと認められ、かつ、期限その他の条件から手直し、引換え等が困難と認められるため、相当の価格を減額のうえ採用しようとするときは、あらかじめ検査員の意見を聞かなければならない。

第6節 検査員の検査を要しない契約とその履行の確保

(通則)

第37条 組合が締結する契約のうち、画一的に検査員による検査を行うことがかえって検査の能率的な執行を妨げるおそれがあるものにあっては、その履行の確認を行うことによって検査員の検査に代えることができるものとする。

(履行完了の確認者)

第38条 前条の履行の完了の確認は、事務局長(当該契約に係る支出命令の額が5,000円未満の場合は、主査(稲城・府中墓苑組合事務決裁規程(平成24年稲城・府中墓苑組合訓令第1号)第5条第3項に規定する場合を除く。))が行われなければならない。

(検査員の検査を要しない契約)

第39条 第37条の規定により検査員の検査を要しない契約は、1件当たりの契約金額が50万円以上の工事、調査、設計等の委託以外の契約とする。

(契約履行の確認と報告)

第40条 契約履行の確認は、契約書若しくは請書又は履行完了の届出書類等により、その事実があったときに、速やかに、間違いなく実施しなければならない。

2 事務局長(当該契約に係る支出命令の額が5,000円未満の場合は、主査(稲城・府中墓苑組合事務決裁規程(平成24年稲城・府中墓苑組合訓令第1号)第5条第3項に規定する場合を除く。))は、契約履行の確認を終わったときは、確認調書に確認印を押印し、3日以内に検査員に送付しなければならない。

(契約履行確認に対する検査員の監督)

第41条 検査員は、契約履行の確認調書の送付を受けたときは、その内容を精査するとともに、その内容に疑義のあるときは、確認者に対し説明を求めなければならない。

2 前項の規定により、確認者が確認に対する説明を求められた場合は、検査員の請求により、口頭で、又は実地に、説明に当たらなければならない。

第4章 補則

(検査の技術的基準)

第42条 管理者は、検査(材料検査を除く。)を行うに当たって必要な技術的基準を定めるものとする。

(様式)

第43条 この規程の施行について必要な様式は、別記のとおりとする。

この規程は、公布の日から施行する。

(令和2年訓令第2号)

(施行期日)

第1条 この訓令は、令和2年4月1日から施行する。

(経過措置)

第2条 この訓令による改正後の稲城・府中墓苑組合検査事務規程の規定は、令和2年度以後の年度分の事務処理について適用し、平成31年度分までの事務処理については、なお従前の例による。

(令和4年訓令第1号)

この訓令は、令和4年3月1日から施行する。

稲城・府中墓苑組合検査事務規程

平成24年5月1日 訓令第4号

(令和4年3月1日施行)

体系情報
第6編 務/第1章 財産・契約
沿革情報
平成24年5月1日 訓令第4号
令和2年3月31日 訓令第2号
令和4年2月22日 訓令第1号