(趣旨)

第一条　この規則は、土地改良法(昭和二十四年法律第百九十五号。以下「法」という。)第九十四条の十及び財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例(昭和三十九年石川県条例第七号)第三条の規定に基づき、県営土地改良事業によつて生じた土地改良財産の管理及び処分に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第二条　この規則において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(土地改良財産台帳)

第三条　知事は、土地改良財産について、次に掲げる事項を記載した土地改良財産台帳を整備するものとする。

(管理の委託の手続)

第四条　知事は、土地改良財産の管理を土地改良区等に委託するときは、あらかじめ、管理の委託を受ける者との協議により次に掲げる事項を定めなければならない。

第五条　知事は、前条の規定により定められた土地改良財産の移管の日に、職員を管理受託者(土地改良財産の管理の委託を受けた者をいう。以下同じ。)と実地に立ち合わせて、当該土地改良財産を引き継がせなければならない。

(管理受託者の義務)

第六条　管理受託者は、管理の受託に係る土地改良財産(以下「受託財産」という。)をその用途又は目的に応じて、善良な管理者の注意をもつて管理しなければならない。

(他の目的への使用等)

第七条　管理受託者は、知事の承認を受けて、受託財産をその本来の用途又は目的を妨げない限度において他の用途又は目的に使用し、又は他人に使用させることができる。

(滅失等の場合の報告)

第八条　管理受託者は、天災その他の事故により受託財産が滅失し、又は損傷したときは、遅滞なく、次に掲げる事項を書面で知事に報告しなければならない。

(改築等の制限)

第九条　管理受託者は、受託財産の原形に変更を及ぼす改築、追加工事等をしようとするときは、知事の承認を受けなければならない。ただし、天災その他の事故のため応急の措置をするときは、この限りでない。

(管理台帳)

第十条　管理受託者は、受託財産について次に掲げる事項を記載した管理台帳をその主たる事務所に備えておかなければならない。

(管理費の負担等)

第十一条　管理受託者は、受託財産の管理に必要な費用を負担しなければならない。

(報告の徴収)

第十二条　知事は、必要があると認めるときは、受託財産の状況に関し、管理受託者から報告を徴することができる。

(実地監査)

第十三条　知事は、必要があると認めるときは、受託財産の管理の状況につき、監査を行なうものとする。

(譲与)

第十四条　知事は、土地改良財産を土地改良区等に譲与するときは、あらかじめ、譲与を受ける者との協議により、次に掲げる事項を定めなければならない。

(用途の制限)

第十五条　土地改良財産の譲与を受けた者(以下「譲受者」という。)は、県営土地改良事業の目的及び当該財産の耐用年数を勘案して別に知事が定める期間(以下「用途期間」という。)内において、譲与を受けた土地改良財産(以下「譲受財産」という。)をその用途に供しなければならない。

(処分の制限)

第十六条　譲受者は、知事の承認を得ないで譲受財産を譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。ただし、土地以外の譲受財産については、用途期間を経過した場合は、この限りでない。

(用途の廃止)

第十七条　譲受者は、譲受財産の全部又は一部の用途を廃止しようとするときは、知事の承認を受けなければならない。

(財産の返還)

第十八条　知事は、譲受者がこの規則に違反したとき、又は知事が譲受財産について公用若しくは公共用に供する必要が生じたときは、譲受財産を無償で返還させることができる。

(実地調査等)

第十九条　知事は、必要があると認めるときは、譲受財産について、譲受者から報告を求め、又は実地に調査することができる。

(準用)

第二十条　第六条から第十条までの規定は、譲受財産(第七条から第九条までの規定にあつては、用途期間を経過した譲受財産を除く。)について準用する。この場合において、第六条中「管理受託者」とあるのは「譲受者」と、「管理の受託に係る」とあるのは「譲与を受けた」と、「受託財産」とあるのは「譲受財産」と、第七条から第十条までの規定中「管理受託者」とあるのは「譲受者」と、「受託財産」とあるのは「譲受財産」と、同条第一項第四号中「受託」とあるのは「譲受け」と読み替えるものとする。

(雑則)

第二十一条　この規則に規定するもののほか、土地改良財産の管理及び処分について必要な事項は、別に定める。