○特定水産動物育成基本方針

昭和四十九年八月二十日

公報

沿岸漁場整備開発法(昭和四十九年法律第四十九号)第六条第一項の規定により、特定水産動物育成基本方針を次のとおり定めたので、同条第五項の規定により公表する。

特定水産動物育成基本方針

1 目的

この基本方針は、栽培漁業を本格的に推進するため、特定水産動物の育成に関し必要な事項を定め、もつて沿岸漁場の生産力の増進に資することを目的とする。

2 特定水産動物の種類及びその育成に関する基本方針

(1) 特定水産動物の種類

くるまえび

(2) 特定水産動物の育成に関する基本方針

適切な時期及び大きさによる放流、中間育成施設の設置等により幼稚子の自然減耗等を極力防止するとともに、育成水面における漁業者自らの自主的な採捕規制を誘導助長し、特定水産動物の効果的な育成を推進する。

ア 放流に当たつては、幼稚子の自然減耗の防止等を図るため、適切な大きさのものを、成育に適する時期に大量かつ集中的に行うよう指導する。

イ 育成に当たつては、中間育成施設の設置による給、外敵防除等により、放流後の生残率の向上及び逸散の防止を積極的に図るとともに、漁業者自らが自主的に採捕規制を行うことにより特定水産動物の育成を図り、もつて漁業者が経済的利益をより多く確保し得るよう指導に万全を期する。

ウ 特定水産動物育成事業の実施に当たつては、当該地先の水面における漁場としての総合外用に十分配慮する。

エ 「つくり育ててとる」意識をなお一層啓発するため、漁業者に対し、特定水産動物育成事業に関して普及指導を行うとともに、特定水産動物の放流及び育成の成果のは握に努める。

3 特定水産動物育成事業に関する指標 水面の

特定水産動物育成事業に関する標準的な指標は、次のとおりである。

区分

事業に関する指標

放流尾数

1か所当たり おおむね100万尾

放流時期

7月上旬から9月下旬まで

放流時の大きさ

体長 2~3センチメートル

自主採捕規制の基準となる大きさ

体長 おおむね10センチメートル

自主採捕規制の基準となる期間

8月上旬から10月下旬まで

育成水面の面積及び外縁部の水深

面積 おおむね200ヘクタール以上

水深 10~15メートル

育成水面の区域の表示

標識ブイ及び標識とう 標識とうは外縁部基点に設置し、標識ブイは100~200メートルごとに設置する。

標柱 育成水面の陸岸の基点に設置する。

表示板 標柱の設置点及び適当な地点に設置する。

4 育成水面の区域を定める基準となるべき事項

(1) 育成水面の区域は、おおむね共同漁業権の区域内とし、次に掲げる諸条件を総合的に考慮して定めるものとする。

ア 自然的条件

底質、海況、水深等放流に係る特定水産動物の幼稚子の成育環境、時期別分布状況、成長の度合等

イ 経済的社会的条件

(ア) 特定水産動物に係る漁業の操業状況、自主採捕規制の基準となる体長、他の漁業との関連、遊漁の実態等

(イ) 船舶の航行、鉱物の採取のための海底の掘削、海中構築物の設置等漁場としての水面の利用以外の水面の利用状況等

(2) 港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)第二条第八項に規定する開発保全航路は、育成水面の区域に含めないものとする。

(3) 港湾法第二条第三項に規定する港湾区域、同法第五十六条第一項の規定により知事が公告した水域、港則法(昭和二十三年法律第百七十四号)第二条に規定する港の区域その他船舶の交通がふくそうしている海域及び公衆電気通信法(昭和二十八年法律第九十七号)第百一条第一項の水底線路の保護区域は、育成水面の区域に含めないものとする。ただし、育成水面の区域内にこれらの海域を含めても特定水産動物育成事業が適切に行われることが認められ、かつ、当該事業の効率的な実施のため特に必要がある場合は、この限りでない。

(4) 特定水産動物育成事業については、その実施によつて公共事業の支障となると認められる場合には、知事は認可しないものとする。

5 特定水産動物の自主採捕規制に関する事項

漁業協同組合等が育成水面利用規則で定める特定水産動物の採捕につき組合員等が遵守すべき事項については、採捕の規制の基準となる大きさ、放流幼稚子の時期別分布状況及び成長の度合等を十分考慮の上、漁具、漁法、区域、期間等を内容とする規制方法を定めるものとする。

特定水産動物育成基本方針

昭和49年8月20日 公報

(昭和49年8月20日施行)

体系情報
第5編 農林水産/第7章 産/第1節
沿革情報
昭和49年8月20日 公報