○石川県土木部所管用地事務取扱規程

昭和52年2月15日

訓令第1号

土木部

土木総合事務所

安原・高橋川工事事務所

港湾事務所

石川県土木部所管用地事務取扱規程

目次

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 調査(第9条―第14条)

第3章 損失補償額の算定等(第15条・第16条)

第4章 用地交渉(第17条―第20条)

第5章 契約、登記及び支払(第21条―第25条)

第6章 雑則(第26条―第30条)

附則

第1章 総則

(趣旨)

第1条 この訓令は、土木部所管の公共事業の施行に必要な土地等の取得等及びこれに伴う損失の補償に関する事務に関し、土地収用法(昭和26年法律第219号。以下「法」という。)その他の法令に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この訓令において「主務課長」とは、土木部所管の公共事業の執行に関する事務を分掌する土木部の分課の長をいう。

2 この訓令において「所長」とは、土木部の出先機関の長をいう。

3 この訓令において「土地等」とは、土地、法第5条に掲げる権利、法第6条に掲げる立木、建物その他土地に定着する物件及び法第7条に掲げる土石砂れきをいう。

4 この訓令において「土地等の取得等」とは、前項に掲げる土地、土地に定着する物件及び土石砂れきの取得又は使用並びに同項に掲げる権利の消滅又は制限をいう。

5 この訓令において「土地等の権利者」とは、土地等の取得等に係る土地等に関して権利を有する者、第3項に掲げる土石砂れきの属する土地に関して権利を有する者及び当該土地、当該権利の目的となつている土地又は当該土石砂れきの属する土地にある物件に関して権利を有する者並びに石川県土木部所管の公共事業の施行に伴う損失補償基準(昭和52年石川県訓令第2号。以下「一般補償基準」という。)第59条から第61条までに規定する補償を受けるべき者をいう。

6 この訓令における権利には、社会通念上権利と認められる程度にまで成熟した慣習上の利益を含むものとする。

(用地事務計画書の提出)

第3条 所長は、毎年度7月10日までに当該年度の用地事務計画書を土木部長に提出しなければならない。

2 所長は、前項の用地事務計画書を変更したときは、その直近の第6条に規定する報告書の提出期限までに、変更後の用地事務計画書を土木部長に提出しなければならない。

(土地等の取得等を伴う事業の設計書等を監督官庁へ提出する場合の取扱い)

第4条 主務課長は、土地等の取得等を伴う事業に係る設計書等で補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号)その他の法令に基づき監督官庁に提出するものについては、事前又は事後に、監理課長に合義し、又は供覧しなければならない。

(土地等の取得等が議会の議決を要するものである場合の取扱い)

第5条 所長は、当該土地等の取得等が議会の議決に付すべき契約及び財産の取得又は処分に関する条例(昭和39年石川県条例第6号)第3条の規定に該当するものであると認める場合は、速やかに、その旨を監理課長を経由して土木部長に報告しなければならない。

(用地取得進ちよく状況等の報告)

第6条 所長は、毎年度第1四半期、第2四半期及び第3四半期の終了する各月の翌月の10日までに当該四半期末現在までの土地等の取得等の進ちよく状況に係る報告書を土木部長に提出しなければならない。

2 所長は、毎年度終了後、4月末日までに当該年度における土地等の取得等の実績を土木部長に報告しなければならない。

(標準地の評価)

第7条 所長は、土地を取得する場合には、標準地を選定し、当該標準地に係る土地評価調書等の書類を作成した上で当該標準地の価格を決定する。

2 前項の規定による標準地の選定及び価格の決定については、土木部長の承認を受けなければならない。ただし、土木部長が別に定める規模以下の土地の取得については、この限りでない。

(用地取得が完了しない土地における工事の禁止)

第8条 所長は、土地等の取得等が完了していない土地において工事を行つてはならない。ただし、次の各号のすべてに該当し、かつ、第14条第1項に規定する土地調書及び物件調書の確認を終えている場合であつて当該土地に関して権原を有する者から書面により起工の承諾を得ており、あらかじめ土木部長の承認を受けているときは、この限りでない。

(1) 当該年度内に当該土地に係る土地等の権利者の全員と適正な補償金額で土地等の取得等に関する契約を確実に締結することができると認められるとき。

(2) 緊急に工事を行わなければ、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき。

第2章 調査

(地元協力の確保のための措置)

第9条 所長は、土地等の取得等を行おうとするときは、あらかじめ、当該事業の目的、内容等を関係市町長及び土地等の権利者に説明し、地元の協力が得られるように努めなければならない。

(現地踏査の実施)

第10条 所長は、土地等の取得等を行おうとするときは、自ら現地踏査を行い、土地等の形状、構造等の概況をは握しなければならない。

(事業準備のための土地立入り)

第11条 所長は、事業の準備のために他人の占有している土地に立ち入つて測量又は調査を行おうとするときは、あらかじめ、当該土地の占有者の同意を得なければならない。この場合において、その同意を得ることができないとき、又はその同意を得る見込がないと認められるときは、法第11条第1項ただし書の規定による土地立入りの通知に係る手続を執らなければならない。

(障害物の伐除及び土地の試掘等)

第12条 所長は、事業の準備のために他人の占有する土地に立ち入つて測量又は調査を行う場合において、やむを得ない事情により、障害となる植物若しくはかき、さく等(以下「障害物」という。)を伐除しようとする場合又は当該土地に試掘若しくは試すい若しくはこれらに伴う障害物の伐除を行おうとする場合で当該障害物又は当該土地の所有者及び占有者の同意を得ることができないときは、法第14条第1項の規定による許可の申請に係る手続を執らなければならない。

(調査)

第13条 所長は、土地等の取得等を行おうとするときは、必要な測量又は調査を行い、土地等の権利者の氏名及び住所、土地の所在、地番、地目及び面積、権利の種類及び内容、物件の種類及び数量並びに土石砂れきの種類及び数量その他損失の補償に当たつて必要な事項をできる限り正確には握しなければならない。

2 所長は、前項の規定により測量又は現地についての調査を行うときは、当該土地等の権利者及び当該土地等に隣接する土地等に係る土地等の権利者の立会いを求めなければならない。ただし、当該土地等の権利者の同意を得た場合その他立会いを求める必要がないと認められる場合は、この限りでない。

(調書の作成及び確認)

第14条 所長は、法に定める手続により土地調査及び物件調書を作成する場合並びにその必要がないと認められる場合を除き、前条第1項の規定による調査に基づき、土地所有者ごとの土地調書及び物件所有者ごとの物件調書を作成し、当該調書に係る土地等の権利者の確認を求め、当該調書にこれらの者の記名(個人の場合は署名とする。)及び押印を求めなければならない。

2 前項に規定する土地調書には、取得又は使用に係る土地について、次に掲げる事項を記載しなければならない。

(1) 土地の所在及び地番、土地の登記記録の記載に係る地目及び面積、取得し、又は使用しようとする土地の現況地目及び実測面積並びに土地所有者の氏名及び住所

(2) 取得又は使用に係る土地に関して所有権以外の権利を有する者がある場合においては、当該権利の種類及び内容並びに当該権利者の氏名及び住所

(3) 調書を作成した年月日

3 第1項に規定する物件調書には、取得又は使用に係る土地にある物件について、次に掲げる事項を記載しなければならない。

(1) 物件がある土地の所在及び地番

(2) 物件の種類及び数量並びにその所有者の氏名及び住所

(3) 物件に関して所有権以外の権利を有する者がある場合においては、当該権利の種類及び内容並びに当該権利者の氏名及び住所

(4) 調書を作成した年月日

第3章 損失補償額の算定等

(補償額の算定)

第15条 所長は、第13条の規定による調査が完了したときは、一般補償基準及び石川県土木部所管の公共事業の施行に伴う公共補償基準(昭和52年石川県訓令第3号。以下「公共補償基準」という。)に基づき土地等の取得等に係る補償金の額(以下「補償額」という。)を算定し、土地に関する補償金算定調書及び土地に関する補償以外の補償金算定調書を作成しなければならない。

(補償額の決定)

第16条 所長は、前条の規定により補償額を算定したときは、補償項目別に補償額を決定しなければならない。この場合には、2人以上の価格評定員(石川県財務規則(昭和38年石川県規則第67号。以下「財務規則」という。)第221条の規定により任命された職員をいう。)に評定させ、又は審査させなければならない。

2 所長は、前項の規定により補償額を決定するときは、次に掲げる事項について、あらかじめ土木部長に協議しなければならない。ただし、土木部長が別に定める軽微なものについては、この限りでない。

(1) 建物の移転工法及び関連移転(一般補償基準第27条第1項後段に規定する建物の移転をいう。)の範囲

(2) 一般補償基準第7条の規定による特殊な土地に対する損失の補償に関する事項

(3) 一般補償基準第19条から第22条までの規定による漁業権等、鉱業権、租鉱権、採石権、温泉利用権及び水を利用する権利等の消滅に係る補償に関する事項

(4) 一般補償基準第42条から第44条までの規定による営業廃止、営業休止等及び営業規模縮小の補償に関する事項

(5) 一般補償基準第45条から第51条までの規定による農業廃止、農業休止及び農業の経営規模縮小の補償並びにこれらの補償の特例並びに漁業廃止、漁業休止及び漁業の経営規模縮小の補償に関する事項

(6) 一般補償基準第52条から第53条の2までの規定による残地等に関する損失及び工事費の補償並びに残地の取得に関する事項

(7) 一般補償基準第54条から第58条までの規定による立毛補償、養殖物補償、特産物補償、土地等の返還に伴う補償、造成費用の補償その他通常生ずる損失の補償に関する事項

(8) 一般補償基準第59条から第61条までの規定による隣接土地に関する工事費の補償、少数残存者補償及び離職者補償に関する事項

(9) 公共補償基準に基づく既存公共施設等に対する補償並びに公共施設等の損傷等に対する費用の負担に関する事項

(10) 事業の施行中又は施行後における日陰、臭気、騒音、水質の汚濁等により生ずる損失に係る補償に関する事項

(11) 前各号に掲げるもののほか土木部長が必要と認める補償に関する事項

3 所長は、前項の規定により協議した事項を変更しようとするときは、あらかじめ土木部長に協議しなければならない。

第4章 用地交渉

(用地交渉)

第17条 土地等の取得等に伴う損失の補償に関して土地等の権利者と行う交渉(以下「用地交渉」という。)は、誠意をもつて行い、速やかに適正な補償額で妥結するように努めなければならない。

第18条 用地交渉には、原則として2人以上の職員が当たるものとし、当該職員は、土地等の権利者に対して事業の施行計画、工事区域の選定理由及び事業の公益性を具体的に説明するとともに、補償額を提示し、及びその算定の経過等を説明しなければならない。

2 所長は、用地交渉の経過を用地交渉日誌に記録しなければならない。

(財産管理人等の選任等)

第19条 所長は、土地等の権利者の所在が不明であり、又は土地等の権利者に相続人があるか否かが明らかでないため用地交渉を行うことが困難な場合は、当該土地等について利害を有する者に対して民法(明治29年法律第89号)第25条又は第952条の規定による財産の管理に関する処分又は財産の管理人の選任の申立てをすることを求め、及び当該財産の管理人に対して同法第28条(同法第953条において準用する場合を含む。)の規定による権限外の行為の許可の申立てをすることを求めなければならない。この場合において、当該土地等について利害を有する者から財産の管理人の選任の申立てを知事がなすべきことの要請があつたときは、所長は、監理課長に対し、当該申立てに係る手続を執るべき旨を要請しなければならない。

2 前項の規定による監理課長に対する要請は、その旨及び管理人となるべき者を記載した書面に当該申立てに関し必要な書類を添えて行うものとする。

(用地交渉が難航した場合の措置)

第20条 所長は、用地交渉が難航したとき、又は難航するおそれがあると認めるときは、監理課長及び主務課長に協議をし、適切な措置を求めることができる。

(1) 所長は、土地所有者又は関係人との協議が整わないため、法第15条の2第1項の規定によりあつせんを申請する必要があると認められるときは、申請に係る手続を執るべき旨を主務課長を経由して土木部長に上申するものとする。

(2) 所長は、前号に規定する場合において、当該紛争が補償のみに関するもので法第15条の7第1項の規定により仲裁を申請する必要があると認められるときは、申請に係る手続を執るべき旨を主務課長を経由して土木部長に上申するものとする。

2 所長は、法第16条の事業の認定の申請をする必要があると認められるときは、申請に係る手続を執るべき旨を主務課長を経由して土木部長に上申するものとする。

3 所長は、前項の規定による上申をする場合において、取得し、又は使用しようとする土地等の全部又は一部について、収用又は使用の手続を保留する必要があると認めるときは、その理由及び取得し、又は使用しようとする土地等の範囲を明らかにしなければならない。

第5章 契約、登記及び支払

(契約の締結)

第21条 所長は、用地交渉が妥結した土地等の権利者について遅滞なく契約書を作成し、土地等の権利者の記名(個人の場合は署名とする。)及び押印を求めるとともに、必要があると認められるときは、印鑑証明書を提出させなければならない。

(登記)

第22条 所長は、土地等の取得に関する契約が締結された場合において、所有権移転の登記をする必要があるときは、遅滞なく、当該契約の相手方に、不動産登記法(平成16年法律第123号)に基づく登記の嘱託をするために必要な書類の提出を求め、当該書類の提出があつたときは、所有権以外の権利の登記、仮登記、差押え又は仮差押えの登記その他の登記のまつ消後、遅滞なく、所有権移転の登記を嘱託しなければならない。

(契約履行の確保)

第23条 所長は、土地等の権利者が土地等の取得等に関する契約に定められた履行期限までに当該契約の内容となつている義務の履行を完了しない場合には、当該義務の履行を確保するために必要な措置を講じなければならない。

(補償金の支払)

第24条 土地等の取得等に伴う補償金は、次の各号に掲げる区分に従い、当該各号に定める時に、土地等の権利者に直接支払わなければならない。ただし、やむを得ない事情がある場合は、土地等の権利者から補償金の支払の請求及び受領に関する権限の委任を受けた者に支払うことができる。

(1) 土地の取得に係る補償金 当該土地の取得に関する登記の完了を証する登記事項証明書の交付があり、かつ、当該土地の引渡しがあつた時

(2) 建物、物件等の移転に係る補償金 移転の完了を確認した時

(3) 土地の使用に伴う補償金 当該土地の引渡しがあつた時

(4) その他の補償金 当該土地等の権利者の権利が失われたことを確認し、又は契約に基づく土地等の権利者の債務の履行を確認した時

(補償金の支払の特例)

第25条 前条第1号及び第2号に掲げる補償金については、同条の規定にかかわらず、地方自治法施行令(昭和22年政令第16号)第163条及び財務規則第72条の規定により、補償額の70パーセント(土木部長が指定する事業に係る前条第2号に掲げる補償金にあつては、土木部長が別に定める率)を超えない範囲内において前金払をすることができる。ただし、前条第1号に掲げる補償金については、登記の嘱託に必要な書類の提出があつた場合に限るものとする。

2 前条第1号に掲げる補償金については、事業の施行に関し、特に必要があるときは、前条の規定にかかわらず、財務規則第195条ただし書の規定により、同号の登記の完了を証する登記事項証明書の交付前に支払うことができる。この場合においては、土木部長に申し出て、その承認を受けなければならない。

第6章 雑則

(租税特別措置法に基づく手続)

第26条 所長は、用地交渉を実施しようとするとき又は実施したときは、租税特別措置法(昭和32年法律第26号)に基づき証明書等を土地等の権利者に交付するとともに所轄税務署長に提出するものとする。

2 前項の手続を行う場合は、あらかじめ所轄税務署長と協議するものとする。

(取得した土地の管理)

第27条 所長は、土地等の取得等が完了したときは、遅滞なく、取得した土地とこれに隣接する土地との境界を明らかにするため、境界くい又は必要に応じて、かき、さくその他の工作物を設置する等の措置を講ずることにより、取得した土地の適正な管理を図らなければならない。

(事務の委託)

第28条 土地等の取得等に関する事務は、第三者に委託することができる。

(公共用地の取得)

第29条 所長は、土地等の取得等に係る事業の区域内に、国有財産、県有財産その他の公共用地がある場合は、それぞれの関係機関に対して所要の手続を執るものとする。

(用地取得整理台帳)

第30条 所長は、年度ごとに、契約の締結、補償金の支払、登記の処理の状況その他土地等の取得等に関する事項を記載した台帳を作成しなければならない。

附 則

1 この訓令は、公表の日から施行する。ただし、第3条第6条第1項及び第30条の規定は、昭和52年4月1日から施行する。

2 この訓令の施行の際現に土地等の取得等及びこれに伴う損失の補償に関する事務をしているものについては、なお従前の例による。

附 則(昭和54年12月14日訓令第10号)

1 この訓令は、公表の日から施行し、この訓令による改正後の第26条第1項の規定は、昭和54年4月1日から適用する。

2 土地等の権利者が、この訓令による改正前の第26条第1項の規定により支払を受けた前払金は、この訓令による改正後の第26条第1項の規定による前払金の内払とみなす。

附 則(昭和58年3月31日訓令第2号)

この訓令は、昭和58年4月1日から施行する。

附 則(昭和61年4月1日訓令第2号)

この訓令は、昭和61年4月1日から施行する。

附 則(平成12年3月31日訓令第8号)

この訓令は、平成12年4月1日から施行する。

附 則(平成12年12月1日訓令第16号)

この訓令は、公表の日から施行する。

附 則(平成18年3月31日訓令第2号)

この訓令は、平成18年4月1日から施行する。

附 則(令和2年3月31日訓令第3号)

この訓令は、公表の日から施行する。

石川県土木部所管用地事務取扱規程

昭和52年2月15日 訓令第1号

(令和2年3月31日施行)

体系情報
第6編 木/第1章の2 地/第1節
沿革情報
昭和52年2月15日 訓令第1号
昭和54年12月14日 訓令第10号
昭和58年3月31日 訓令第2号
昭和61年4月1日 訓令第2号
平成12年3月31日 訓令第8号
平成12年12月1日 訓令第16号
平成18年3月31日 訓令第2号
令和2年3月31日 訓令第3号