○石川県食品の有効活用の推進に関する条例
令和七年十月三日
条例第三十九号
石川県食品の有効活用の推進に関する条例をここに公布する。
石川県食品の有効活用の推進に関する条例
我が国は今、持続可能な社会を構築していく上で、極めて重要な時期を迎えており、そのために食品の無駄を削減するための取組として、食品の有効活用の推進が強く求められている。
食品の有効活用は、家計の負担や地方公共団体の財政支出の軽減に資するとともに、食品の生産、流通及び廃棄に関わるエネルギー、労働力等の無駄の削減が図られ、もって温室効果ガスの排出量の削減による気候変動の抑制、生物多様性の保全等に寄与するものである。また、未利用食品等を生活の困窮や災害等により食料を必要とする人々に提供するなどの取組は、食品を可能な限り有効に活用する上で重要である。さらに、県内で生産される農林水産物を県内で消費する地産地消を推進することにより、本県における食品の生産、流通及び廃棄に関わるエネルギーの無駄を削減することは、環境保全に貢献するとともに、本県の農林水産業の振興にも資するものである。
ここに、県、市町、食品関連事業者等、消費者、関係機関及び関係団体等の多様な主体が連携し、食品の有効活用に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、この条例を制定する。
(目的)
第一条 この条例は、食品の有効活用に関し、県の責務並びに市町、食品関連事業者等及び消費者の役割を明らかにするとともに、食品の有効活用に関する施策の基本となる事項を定めること等により、食品の有効活用を総合的に推進し、もって持続可能な社会の構築に寄与することを目的とする。
一 食品 飲食料品のうち医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第一項に規定する医薬品、同条第二項に規定する医薬部外品及び同条第九項に規定する再生医療等製品以外のものをいう。
二 食品の有効活用 食品の賞味期限(定められた方法により保存した場合において、期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限を示す年月日をいう。第七条第二項において同じ。)及び消費期限(定められた方法により保存した場合において、腐敗、変敗その他の品質の劣化に伴い安全性を欠くこととなるおそれがないと認められる期限を示す年月日をいう。)を正しく理解し、適切に食品を管理することその他の食品の無駄を削減するための取組をいう。
三 食品関連事業者等 食品の製造、加工、卸売若しくは小売又は食事の提供を行う事業者及び農林漁業者並びにこれらの者がそれぞれ組織する団体をいう。
四 フードバンク活動 食品関連事業者等その他の者から未利用食品等の提供を受け、生活の困窮、災害等により食品を必要とする者に提供するための活動をいう。
(県の責務)
第三条 県は、食品の有効活用に関する施策を総合的かつ計画的に推進するものとする。
2 県は、食品ロスの削減の推進に関する法律(令和元年法律第十九号)第十二条第一項に規定する都道府県食品ロス削減推進計画を定めるものとする。
3 県は、食品の有効活用に関する施策の推進に当たっては、国、市町、食品関連事業者等、消費者、関係機関及び関係団体等と相互に連携を図るものとする。
(市町の役割)
第四条 市町は、国、県、食品関連事業者等、消費者、関係機関及び関係団体等と相互に連携を図りつつ、食品の有効活用に関する施策の推進に努めるものとする。
(食品関連事業者等の役割)
第五条 食品関連事業者等は、食品の有効活用について積極的に取り組むよう努めるとともに、国、県及び市町が実施する食品の有効活用に関する施策に協力するよう努めるものとする。
2 食品関連事業者等は、規格外及び未利用の農林水産物等の更なる活用並びにフードバンク活動を行う団体等に対する食品の提供に努めるものとする。
(消費者の役割)
第六条 消費者は、食品の有効活用の重要性についての理解及び関心を深めるとともに、食品の購入、保存及び調理の方法を工夫すること等により食品の有効活用について自主的かつ持続的に取り組むよう努めるものとする。
2 消費者は、地産地消に関する理解及び関心を深めるとともに、県内農林水産物等を積極的に消費するよう努めるものとする。
(食品の有効活用に関する施策)
第七条 県は、消費者が自主的かつ持続的に食品の有効活用に関する理解を深め、行動するよう、消費者に対し、食品の無駄を削減するための購入、保存及び調理の方法並びに食品関連事業者等、関係機関及び関係団体等が行う食品の有効活用に資する取組等の普及啓発その他必要な施策を講ずるものとする。
2 県は、災害用に備蓄する食品のうち、賞味期限までの期間が一年に満たないものを有効に活用するよう努めるものとする。
(食品関連事業者等の取組の促進)
第八条 県は、食品関連事業者等の食品の有効活用に向けた取組を促進するため、人材の育成その他必要な施策を講ずるものとする。
2 県は、食品関連事業者等、関係機関及び関係団体等に対し、未利用食品等の活用その他の食品の有効活用の推進に資する先駆的な取組に関する情報の提供を行うものとする。
(関係者相互の連携及び取組の促進)
第九条 県は、前条第二項に定めるもののほか、市町、食品関連事業者等、消費者、関係機関及び関係団体等が相互に連携し、これらの者が効果的に食品の有効活用に向けた取組を行うよう、情報の提供、普及啓発その他必要な施策を講ずるものとする。
(フードバンク活動に係る関係者相互の連携の強化)
第十条 県は、フードバンク活動が円滑に行われるよう、フードバンク活動に係る関係者相互の連携の強化等を図るために必要な施策を講ずるものとする。
(財政上の措置)
第十一条 県は、食品の有効活用に関する施策を推進するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
附則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(検討)
2 県は、この条例の施行後、社会経済情勢の変化等を勘案し、この条例の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。