○公衆浴場法施行条例
昭和三十一年十二月二十五日
岡山県条例第八十号
〔公衆浴場の配置及び衛生措置等の基準に関する条例〕をここに公布する。
公衆浴場法施行条例
(平一二条例三二・改称)
公衆浴場法(昭和二十三年法律第百三十九号)第二条第三項及び第三条第二項の規定に基き、この条例を制定する。
(趣旨)
第一条 この条例は、公衆浴場法(以下「法」という。)の施行に関し必要な事項を定めるものとする。
(平一二条例三二・全改)
一 一般公衆浴場 法第一条第一項に規定する公衆浴場のうち、その利用の目的及び形態が地域住民の日常生活において保健衛生上必要なものとして利用されるものであつて、その他の公衆浴場以外のものをいう。
二 その他の公衆浴場 次のいずれかに該当する公衆浴場をいう。
イ 温湯等を使用して入浴させるものであつて、専ら保養、休憩若しくは娯楽のための施設又はスポーツ施設に附帯するもの
ロ 温湯等を使用して入浴させるものであつて、専ら美容又は健康増進を目的としたもの
ハ 温湯等を使用して入浴させるものであつて、専ら福祉又は福利厚生を目的としたもの
ニ 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和二十三年法律第百二十二号)第二条第六項第一号に掲げる営業のための施設であるもの
ホ その他知事が一般公衆浴場とその形態を異にするものとして認めたもの
三 浴槽水 浴槽内の湯水をいう。
五 ろ過装置 浴槽水を再利用するため、浴槽水中の微細な粒子、繊維等を除去する装置をいう。
六 循環式浴槽 湯水の使用量を抑制する目的で、浴槽水を循環させる構造の浴槽をいう。
八 調節箱 洗い場の給湯栓から供給される温水の温度を調節するための槽をいう。
(平一四条例一九・全改、平一六条例四〇・平二三条例四三・令二条例一八・令四条例五五・一部改正)
(一般公衆浴場の配置の基準)
第三条 新たに一般公衆浴場を設置しようとするとき(その他の公衆浴場を一般公衆浴場に変更しようとするときを含む。)は、既設の一般公衆浴場と三百メートル以上の直線距離を保たなければならない。ただし、地域の状況、予想利用者の数、人口密度等を考慮し、知事が公衆衛生上必要であると認めた場合は、この限りでない。
(平一四条例一九・全改)
(一般公衆浴場の構造設備及び衛生措置に関する基準)
第四条 一般公衆浴場の営業者が講じなければならない措置の基準は、次のとおりとする。
一 構造設備に関する基準
イ 下足場、脱衣室、便所及び浴室は、それぞれ区別して設けること。
ロ 下足場には、履物を安全かつ清潔に保管することができる設備を入浴者数に応じて設けること。
ハ 脱衣室及び浴室は、男女を区別し、その境界には隔壁を設け、相互に、かつ、屋外から見通すことのできない構造とし、脱衣所の外部の見やすい位置に、男女別の表示をすること。
ニ 脱衣室には、入浴者の衣類等を安全かつ清潔に保管することができる設備を入浴者数に応じて設けること。
ホ 脱衣室の床面は、耐水性で滑りにくい材質を用いること。
ヘ 脱衣室の床面積は、男女それぞれ九平方メートル以上とすること。
ト 脱衣室及び浴室には、それぞれ換気のための窓又は換気に必要な機械設備を設けること。
チ 脱衣室及び浴室には、室内を適温に保つために必要な設備を設けること。
リ 便所は、男女それぞれ脱衣室等から利用しやすい場所に設けること。
ヌ 浴室の床面は、耐水性で滑りにくい材質とし、使用水等が停滞しないよう適当な勾配を設け、かつ、清掃が容易に行える構造とすること。
ル 洗い場の面積は、男女それぞれ九平方メートル以上とすること。
ヲ 洗い場には、入浴者数に応じた十分な数の給水栓又は給湯栓、洗いおけ及び腰掛を備えること。
ワ 調節箱を設ける場合は、清掃が容易に行える構造とし、かつ、調節箱内の温水を塩素系薬剤等により消毒することができる構造とすること。
カ 主たる浴槽は、男女それぞれ内のりの表面積三平方メートル以上、深さ六十センチメートル以上であつて、かつ、洗い場での使用水等が浴槽内に流入しない構造とすること。
ヨ 原水(原湯の原料に用いる水を除く。)及び原湯は、浴槽水の水面より上の位置から注入される構造とすること。
タ 浴槽水を循環させる設備を設けるときは、次のとおりとする。
(1) ヘアキャッチャー(浴槽水を再利用する際に浴槽水中の毛髪その他の比較的大きな異物を捕集する網状の装置をいう。)、一時間当たり浴槽の容量以上のろ過能力を有するろ過装置及び浴槽水の消毒設備又は装置を設けること。ただし、これらと同等の措置を行う場合は、この限りでない。
(2) 循環ろ過した浴槽水は、浴槽の底部又は底部に近い部分から供給される構造とすること。
(3) 浴槽水の消毒に使用する薬剤の注入口は、浴槽水がろ過装置に入る直前に設けること。
レ 浴槽に気泡発生装置又はジェット噴射装置を設けるときは、次のとおりとする。
(1) 空気取入口にフィルター等を設け、土ぼこり等が入らない構造とすること。
(2) 点検、清掃及び排水が容易に行える構造とすること。
ソ 薬湯、おがくず等を使用する浴槽にあつては、浴室にシャワー等を設けること。
ツ 屋外に浴槽を設けるときは、次のとおりとする。
(1) 男女を区別し、その境界には隔壁を設け、相互に、かつ、屋外から見通すことのできない構造とすること。
(2) 浴槽の面積は、男女それぞれの入浴者数に応じ、十分な面積であること。
(3) 脱衣室、浴室等から直接出入りすることができる構造とすること。
(4) 屋外には、洗い場を設けないこと。
(5) 屋外の浴槽水と屋内の浴槽水とが混じり合わない構造とすること。
ネ 配管を有する水位計を設ける場合は、配管内を洗浄し、及び消毒することができる構造とすること。
ナ サウナ室又はサウナ設備を設けるときは、次のとおりとする。
(1) サウナ室は、男女を区別し、床面、内壁及び天井は、耐熱性の材質を用いた構造とすること。
(2) サウナ室の床面は、排水が容易に行えるよう適当な勾配を設け、かつ、清掃が容易に行える構造とすること。
(3) サウナ室又はサウナ設備には、温度調節設備を備えるとともに、室内には温湿度計及び非常用ブザーを設けること。
(4) サウナ室の室内を容易に見通すことができる窓を適当な位置に設けること。
ラ 入浴者の状況に応じて、下足場、脱衣室、便所及び浴室には手すりを設けるとともに、できるだけ段差をなくすこと。
ム その他知事が必要と認めて指示する措置
二 衛生措置に関する基準
イ 下足場、脱衣室、便所及び浴室は、毎日清掃するとともに、消毒を毎月一回以上実施し、清潔で衛生的に保つこと。
ロ 下足場、脱衣室、便所及び浴室は、ねずみ、昆虫等の生息状況について毎月一回以上点検し、適切な防除措置を講ずること。
ハ 下足場、脱衣室、便所及び浴室の照度は、床面において百五十ルクス以上を保つこと。
ニ 浴槽水は、毎日完全に換水するとともに、その都度浴槽を清掃すること。ただし、循環ろ過し、かつ、継続して使用している浴槽水(気泡発生装置又はジェット噴射装置に使用する浴槽水を除く。)については、一週間に一回以上定期的に完全に換水するとともに、その都度浴槽を清掃し、及び消毒すること。
ホ 浴槽水は、適温に保つとともに、常に満杯状態に保ち、十分に原湯等を供給することにより清浄に保つこと。
ヘ 循環式浴槽は、浴槽水があるときは、ろ過装置及び消毒装置を常に作動させること。
ト オーバーフロー水(浴槽からあふれ出た湯水をいう。)を再利用しないこと。
チ 設備、装置及び配管は、定期的に消毒するとともに、適宜清掃等をすること。
リ ろ過装置等の維持管理を適切に行い、かつ、その稼働状況を適宜点検するとともに、それらの記録を三年間保存すること。
ヌ 消毒設備又は装置の維持管理を適切に行い、その記録を三年間保存すること。
ル 原水等及び浴槽水の水質検査は、一年に一回以上行い、その記録を三年間保存すること。ただし、原水等については、当該原水等に水道水等(水道法(昭和三十二年法律第百七十七号)第三条第二項に規定する水道事業の用に供する水道、同条第六項に規定する専用水道及び同条第七項に規定する簡易専用水道により供給される水をいう。第七条において同じ。)のみを使用している場合は、この限りでない。
ヲ 浴槽水の消毒に塩素系薬剤(モノクロラミンを除く。)を使用する場合は、浴槽水中の遊離残留塩素濃度を頻繁に測定し、当該濃度を通常一リットル中に〇・四ミリグラム以上に保ち、かつ、最大でも一リットル中に一・〇ミリグラム以下となるよう努めるとともに、その記録を三年間保存すること。
ワ 浴槽水の消毒にモノクロラミンを使用する場合は、浴槽水中のモノクロラミンの濃度を頻繁に測定し、当該濃度を一リットル中に三・〇ミリグラム以上に保つとともに、その記録を三年間保存すること。
カ 貯湯槽に貯留する原湯等の温度を通常の使用状態において摂氏六十度以上に保つなどレジオネラ属菌が繁殖しないよう貯湯槽内の湯水を管理すること。
ヨ タオル、くし、かみそり等を入浴者に貸与しないこと。ただし、入浴者一人ごとに消毒した清潔なもの(かみそりにあつては、新しいものに限る。)を貸与するときは、この限りでない。
タ 入浴者に浴槽の中で身体を洗わせ、又は浴室内で洗濯その他公衆衛生に害を及ぼすおそれのある行為をさせないこと。
レ おおむね七歳以上の男女を混浴させないこと。
ソ 原水等又は浴槽水が第七条に規定する水質の基準を満たさないことが判明したときは、浴槽の清掃、消毒等必要な措置を講ずること。
ツ 自主管理を行うため、自主管理手引書及び点検表を作成し、従業員等にその内容を周知徹底するとともに、営業者及び従業員のうちから日常の衛生管理に係る責任者を定めること。
ネ その他知事が必要と認めて指示する措置
(平一四条例一九・全改、平一六条例四〇・令二条例一八・令四条例五五・一部改正)
一 構造設備に関する基準
イ 脱衣室及び浴室は、男女を区別し、その境界には隔壁を設け、相互に、かつ、屋外から見通すことのできない構造とし、脱衣室の外部の見やすい位置に、男女別の表示をすること。ただし、時間帯によつて男女の利用を区分する場合等風紀上問題がない場合にあつては、この限りでない。
ロ 脱衣室は、入浴者数に応じた適当な床面積とすること。
ハ 便所は、施設内で入浴者が利用しやすい場所に設けること。
ニ 洗い場は、入浴者数に応じた適当な面積とすること。
ホ 主たる浴槽は、入浴者に応じた適当な面積であつて、かつ、洗い場での使用水等が浴槽内に流入しない構造とすること。
二 衛生措置に関する基準
前条第二号に掲げる基準によること。
(平一四条例一九・全改、令四条例五五・一部改正)
第六条 第二条第二号ニに掲げるその他の公衆浴場の営業者が講じなければならない措置の基準は、次のとおりとする。
一 構造設備に関する基準
イ 個室内には、換気のための窓又は換気に必要な機械設備を設けること。
ロ 個室内には、適当な脱衣場所及び入浴者の衣類等を収納するための設備を設けること。
ハ 個室の出入口の扉には、施錠設備を設けず、かつ、上部は、透明ガラス等により内部を見通すことができる構造とすること。
ニ 便所は、入浴者が利用しやすい場所に設けること。
ホ 適当な広さの待合室を設けること。
二 衛生措置に関する基準
イ 浴槽水は、使用の都度取り替えること。
ロ 個室内で使用するタオル等は、入浴者一人ごとに取り替えること。
ハ 従業員に、風紀を乱すおそれのある服装又は行為をさせないこと。
(平一四条例一九・追加、平一六条例四〇・令二条例一八・令四条例五五・一部改正)
一 原水等の水質
イ 色度は、五度以下であること。
ロ 濁度は、二度以下であること。
ハ 水素イオン濃度指数は、五・八以上八・六以下であること。
ニ 過マンガン酸カリウム消費量が一リットル中に十ミリグラム以下であること又は全有機炭素の量が一リットル中に三・〇ミリグラム以下であること。
ホ 大腸菌は、百ミリリットル中に検出されないこと。
ヘ レジオネラ属菌は、百ミリリットル中に十CFU未満であること。
二 浴槽水の水質
イ 濁度は、五度以下であること。
ロ 過マンガン酸カリウム消費量が一リットル中に二十五ミリグラム以下であること又は全有機炭素の量が一リットル中に八・〇ミリグラム以下であること。
ハ 大腸菌は、一ミリリットル中に一個以下であること。
ニ レジオネラ属菌は、百ミリリットル中に十CFU未満であること。
(昭四二条例三二・追加、平一四条例一九・旧第六条繰下・一部改正、平一六条例四〇・令二条例一八・令七条例二九・一部改正)
(保健所の長への通報等)
第八条 公衆浴場の営業者は、当該施設の利用者の中にレジオネラ症又はその疑いのある患者が発生した場合は、当該施設の所在地を管轄する保健所の長に通報し、その指示に従わなければならない。
(平一四条例一九・追加、平一六条例四〇・一部改正)
(療養施設)
第九条 療養のため温泉、潮湯、薬湯等を設置するときは、療養者用の脱衣室、浴室及び浴槽を別に設け、健康な人と混用させないようにしなければならない。
2 療養のため温泉、潮湯、薬湯等を使用させる場合は、浴法、効能書その他入浴心得となる事項を浴室内の見やすい場所に掲示しなければならない。
(昭四二条例三二旧第六条繰下、平一四条例一九・旧第七条繰下・一部改正)
(平一四条例一九・追加)
(検査)
第十一条 法第二条第一項の許可を受けた者(岡山市及び倉敷市の区域に係るものを除く。)は、規則で定めるところにより、知事の検査を受け、これに合格した後でなければ、当該公衆浴場を使用してはならない。
(平一二条例三二・追加、平一三条例一七・一部改正、平一四条例一九・旧第九条繰下)
附則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(条例の廃止)
2 公衆浴場業施設基準条例(昭和二十三年岡山県条例第七十五号)は、廃止する。
附則(昭和四二年条例第三二号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過規定)
2 この条例施行の際、現に公衆浴場業を営なんでいる者で、この条例による改正後の公衆浴場の配置及び衛生措置等の基準に関する条例第六条の水質基準に適合させることができないものにあつては、同条の規定にかかわらず、この条例施行の日から起算して六箇月間は、なお従前の例によることができる。
附則(昭和六一年条例第六号)
この条例は、昭和六十一年六月二十四日から施行する。
附則(平成一二年条例第三二号)
この条例は、平成十二年四月一日から施行する。
附則(平成一三年条例第一七号)
この条例は、平成十三年四月一日から施行する。
附則(平成一四年条例第一九号)
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に公衆浴場法(昭和二十三年法律第百三十九号)第二条第一項の許可を受けている者については、この条例の施行の日から起算して六月を経過する日までの間は、なお従前の例による。
附則(平成一六年条例第四〇号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成十六年十月一日から施行する。
附則(平成二三年条例第四三号)抄
この条例は、平成二十四年四月一日から施行する。
附則(令和二年条例第一八号)
この条例は、令和二年四月一日から施行する。
附則(令和四年条例第五五号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和五年四月一日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際現に公衆浴場法(昭和二十三年法律第百三十九号)第二条第一項の許可(この条例の施行前にされた同項の許可の申請であって、この条例の施行の際、許可をするかどうかの処分がされていないものについての許可を含む。)を受けて営む公衆浴場に係る構造設備及び衛生措置に関する基準については、当分の間、第一条の規定による改正後の公衆浴場法施行条例第四条第一号ワ、ヨ、タ(3)、レ(2)及びネ並びに第二号ト(これらの規定が同条例第五条第一号ヘ若しくは第二号又は第六条第一号ヘの規定により適用される場合を含む。)の規定は適用せず、同条例第四条第一号タ(2)及び第二号ニ(これらの規定が同条例第五条第一号ヘ又は第二号の規定により適用される場合を含む。)の規定の適用については、同条例第四条第一号タ(2)中「こと」とあるのは「こと。ただし、循環ろ過した浴槽水を打たせ湯及びシャワーに使用せず、かつ、当該浴槽水の誤飲を防ぐための措置を講ずる場合は、この限りでない」と、同条第二号ニ中「浴槽水(気泡発生装置又はジェット噴射装置に使用する浴槽水を除く。)」とあるのは「浴槽水」とする。
附則(令和七年条例第二九号)
この条例は、令和七年四月一日から施行する。