○鹿児島大学附属図書館貴重書利用規則
平成22年1月25日
図規則第1号
(趣旨)
第1条 この規則は、鹿児島大学附属図書館規則(平成16年規則第90号)第9条の規定に基づき、貴重書の利用について定めるものとする。
(貴重書)
第2条 この規則が取り扱う貴重書は、鹿児島大学附属図書館貴重書管理委員会(以下「貴重書管理委員会」という。)において認定したものとする。
(利用目的)
第3条 貴重書は、附属図書館長(以下「館長」という。)の許可のあった場合に限り、次に掲げる目的で利用することができる。
(1) 学術研究又は学術調査
(2) 教育
(3) その他館長が必要と認める場合
2 前項の規定にかかわらず、鹿児島大学附属図書館(以下「附属図書館」という。)の所蔵する古典籍類目録データベース(鹿児島大学デジタルコレクション)で公開する貴重書デジタル画像(以下「デジタルコレクション公開画像」という。)については、営利を目的とせず、公序良俗に反しない私的利用に限り、館長の許可を要することなく利用することができる。
3 利用にあたっては、適切な取扱いの下で利用するものとする。
(定義)
第4条 この規則において、貴重書の利用とは、貴重書又は貴重書をマイクロフィルム、CD-ROM等に複製した資料(以下「複製資料」という。)及びデジタルコレクション公開画像に関する次に掲げる行為をいう。
(1) 閲覧 貴重書を見ること。
(2) 複写 複製資料から紙焼き複写をすること。なお、全頁を複写することは全頁複写という。貴重書からの複写は行わない。
(3) 撮影 写真撮影と映画撮影がある。前者はカメラを用いて、貴重書を画像(単片(ポジ・ネガ)フィルム、マイクロフィルム、デジタルデータ等)に記録することをいう。後者はカメラを用いて、貴重書を映像に記録(テレビジョン撮影及びビデオ撮影を含む。)することをいう。
(4) 複製 単片フィルム、マイクロフィルム等の画像を同じ媒体又は異なる媒体に保存すること。また、本学において貴重書又は複製資料を用いて制作したものを複製することも指す。
(5) 模写 貴重書を書き写すこと。
(6) 復刻 貴重書そのままに新たな版を作って出版すること。又は、その物。
(7) 翻刻 古文書、写本、板本等を現代の字に改め、一般に読める形式にすること。
(8) 掲載 貴重書の一部を底本として撮影後の画像又は活字によって、出版予定の図書に掲載すること。(インターネットに掲載すること及び展示パネルに掲載することを含む。)
(9) 貸出 貴重書又は複製資料を展示目的のために貸し出すこと。
(10) 二次使用 既に使用した貴重書の画像又は映像を、放送、出版、インターネット公開・配信その他の手段で再度使用すること。
(11) デジタルコレクション公開画像使用 デジタルコレクション公開画像を放送、出版、インターネット公開・配信その他の手段で使用すること。
(許可の申請)
第5条 貴重書の利用を希望する者は、利用目的に応じて次に掲げるそれぞれの許可願(申込書)を館長に提出し、許可を受けなければならない。
(1) 閲覧 貴重書閲覧許可願(別記様式第1号)
(2) 複写 貴重書複写許可願(別記様式第2号)
(3) 全頁複写 貴重書全頁複写許可願(別記様式第3号)
(4) 撮影 貴重書撮影許可願(別記様式第4号)
(5) 複製 貴重書複製許可願(別記様式第5号)
(6) 模写 貴重書模写許可願(別記様式第6号)
(7) 復刻・翻刻・掲載 貴重書復刻・翻刻・掲載許可願(別記様式第7号)
(8) 貸出 貴重書貸出許可願(別記様式第8号)
(9) 二次使用 貴重書二次使用許可願(別記様式第9号)
(10) デジタルコレクション公開画像使用許可願(別記様式第10号)
2 前項の許可の申請において、その貴重書に著作権者又は所有権者がある場合は、それらの者の許可が必要となる。
3 第1項第8号の貴重書の貸出は、原則として行わない。ただし、学術性又は公共性の高い展覧会で展示するための貸出については、貴重書の保存・利用状況及び貸出先の使用環境等を総合的に判断し、館長が決定する。
(1) 貴重書の保存に悪影響を及ぼすおそれがあるとき。
(2) 図書館業務の適正かつ円滑な運営をする上で不適当な用途に利用するとき。
(3) 著作権、所有権、肖像権その他これらに類するものを侵害するおそれがあるとき。
(4) その他貴重書の利用を許可することが適当でないとき。
(許可の条件)
第7条 館長は、前条の許可を行う場合には、次に掲げる条件を付すものとする。
(1) 貴重書を掲載し、又は収録等する場合は、「鹿児島大学附属図書館所蔵」の旨を明記すること。
(2) 貴重書を掲載したものを刊行物として発行したときは、当該刊行物1部を附属図書館に寄贈すること。
(3) 貴重書を撮影する場合は、その原フィルム又はデジタルデータ等を附属図書館に寄贈すること。
(4) 貴重書の利用で生成したデータ等を無断で改変しないこと。
(5) 許可された目的以外の目的に使用しないこと。許可された目的以外の目的に使用したことにより、損害を与えたときは、当該損害の額に相当する金額を弁償すること。
(6) 貴重書の画像、映像等を許可された目的以外の目的に使用する計画のある場合は、使用目的に即した許可願を提出して許可を求めること。
(7) 貴重書を損傷したときは、原状に回復し、又は当該損害の額に相当する金額を弁償すること。
(8) 貴重書の利用に際しては、附属図書館の職員の指示に従うこと。
2 館長は、前項に掲げる条件のほか、必要と認める条件を付すことができる。
3 前項の利用料の額を算定した後、実際の利用又は発行が予定を上回った場合は、利用者はその年度内に館長へ報告しなければならない。報告時期及び当該差額徴収額は、双方協議の上、決定する。
4 第2項の利用料は、本学が発行する請求書により本学が指定する銀行口座に、原則として当該利用の3日前までに振込により納付しなければならない。
5 第5条第1項第2号の複写及び第3号の全頁複写に係る複写料については、鹿児島大学附属図書館文献複写規則(平成19年図規則第5号)を準用する。
(利用料の返還)
第9条 一旦納付された利用料は、返還しない。ただし、本学の都合により利用の許可を変更又は取消した場合は、利用料の全額又は一部を返還することができる。
(1) 国、地方公共団体、国立大学法人又は独立行政法人が行う学術研究又は教育に係る事業の用途に供することを目的とする場合
(2) 学校又は本学の教育研究の用途に供することを目的とする場合
(3) 営利を目的としない学術研究又は教育に係る事業の用途に供することを目的とする場合
(4) 公共性のある報道機関の事業で本学の広報普及に役立つと認められる場合
(5) その他館長が適当と認める場合
(利用料免除の例外)
第11条 前条各号については、営利を目的として対価を得る場合は、適用しないものとする。
(特別費用の負担)
第12条 貴重書の利用に際し、特別な費用が発生する場合は、利用者が当該費用を負担するものとする。
(損害弁償)
第13条 利用者は、貴重書を損傷した場合は、その損害を弁償しなければならない。ただし、館長がやむを得ない事情があると認めた場合は、この限りでない。
(免責)
第14条 デジタルコレクション公開画像の使用を含む貴重書の利用によって生じたいかなる不利益・損害等に対しても、附属図書館は一切の責任を負わない。
(雑則)
第15条 この規則に定めるもののほか、貴重書に関し必要な事項は、館長が別に定める。
附則
1 この規則は、平成22年2月1日から施行する。
2 鹿児島大学附属図書館貴重書取扱規則(平成16年4月1日図規則第11号)は、廃止する。
附則
この規則は、平成26年4月1日から施行する。
附則
この規則は、令和元年5月27日から施行し、令和元年5月1日から適用する。
附則
この規則は、令和元年10月1日から施行する。
附則
この規則は、令和3年3月1日から施行する。
附則
この規則は、令和4年3月18日から施行する。
附則
この規則は、令和6年10月8日から施行し、令和6年9月26日から適用する。
別表(第8条関係)
1 撮影に係る利用料
区分 | 利用料 | |
(1) 写真撮影 | ① 単片フィルム (デジタルデータ含む) | 1点につき4,400円 |
② マイクロフィルム (デジタルデータ含む) | 1点(件)につき 50コマまで4,400円 50コマを超える場合は50コマごとに2,200円 | |
(2) 映画撮影(テレビジョン撮影及びビデオ撮影を含む) | 1点につき 5,500円 |
2 複製(写真原板等の使用)等に係る利用料
区分 | 利用料 |
(1) 単片フィルム (デジタルデータ含む) | 1点につき 3,300円 |
(2) マイクロフィルム (デジタルデータ含む) | 1点(件)につき 50コマ(カット)まで 3,300円 50コマ(カット)を超える場合は50コマ(カット)ごとに1,650円 |
3 本学制作物の複製等に係る利用料
区分 | 利用料 | |
(1) 映画(ビデオを含む)、スライドの複製販売 | ① 映画 | 販売価格(本体価格)×複製本数×5/100×110/100 |
② スライド | ||
(2) 出版物の複製販売 | 販売価格(本体価格)×発行予定数×3/100×110/100 | |
(3) 映画(ビデオを含む)の営利上映又はテレビジョン放送 | 上映者が第三者から徴収する上映料(本体価格)の10/100×110/100 | |
(4) 映画(ビデオを含む)の一部抜焼き | 1分間あたり 5,500円 |
4 模写に係る利用料
1点1日につき 2,200円
5 復刻・翻刻・掲載に係る利用料
区分 | 利用料 | |
(1) 出版物 | 販売価格(本体価格)×該当頁数(*)/総頁数×発行予定数×3/100×110/100(**) * 該当頁数とは、貴重書の写真等の掲載されている頁数のことをいう。 ** 計算額が5,500円未満の場合の利用料は、5,500円とする。 | |
(2) インターネット・展示パネル | ① 単片フィルム (デジタルデータ含む) | 1点につき 3,300円 |
② マイクロフィルム (デジタルデータ含む) | 1点(件)につき 50コマ(カット)まで 3,300円 50コマ(カット)を超える場合は50コマ(カット)ごとに1,650円 |
6 二次使用に係る利用料
区分 | 利用料 | |
(1) 映画(ビデオを含む)の営利上映又はテレビジョン放送 | 上映契約者が第三者から徴収する上映料(販売価格)の放映時間/総放映時間×利用予定数×5/100×110/100(*) | |
(2) 出版 | 販売価格(本体価格)×該当頁数/総頁数×発行予定数×3/100×110/100(*) | |
(3) インターネット・展示パネル | ① 単片フィルム (デジタルデータ含む) | 1点につき 3,300円 |
② マイクロフィルム (デジタルデータ含む) | 1点(件)につき 50コマ(カット)まで 3,300円 50コマ(カット)を超える場合は50コマ(カット)ごとに1,650円 | |
(4) その他(算出が困難なもの) | 1点につき 5,500円 |
* 計算額が5,500円未満の場合の利用料は、5,500円とする。
注1 消費税額及び地方消費税額含む。
注2 円未満が発生した場合は切り捨てとする。