○紀の川市文化財保護条例

平成17年11月7日

条例第107号

(趣旨)

第1条 この条例は、文化財保護法(昭和25年法律第214号)第182条第2項の規定により、文化財の指定、保存及び活用のための必要な措置に関し必要な事項を定めるものとする。

(定義)

第2条 この条例で「文化財」とは、文化財保護法及び和歌山県文化財保護条例(昭和31年和歌山県条例第40号)の規定により指定された文化財以外の文化財で次に掲げるものをいう。

(1) 建造物、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書その他の有形の文化的所産で紀の川市(以下「市」という。)にとって歴史上又は芸術上価値の高いもの(これらのものと一体をなしてその価値を形成している土地その他の物件を含む。)並びに考古資料及びその他の学術上価値の高い歴史資料

(2) 演劇、音楽、工芸技術その他の無形の文化的所産で市にとって歴史上又は芸術上価値の高いもの(以下「無形文化財」という。)

(3) 衣食住、生業、信仰、年中行事等に関する風俗習慣、民俗芸能及びこれに用いられる衣服、器具、家屋その他の物件で市民の生活の推移の理解のため欠くことのできないもの(以下「民俗文化財」という。)

(4) 貝塚、古墳、都城跡、城跡、旧宅その他の遺跡で市にとって歴史上又は学術上価値の高いもの、庭園、橋梁、峡谷、山岳その他の名勝地で市にとって芸術上又は観賞上価値の高いもの並びに動物(生息地、繁殖地及び渡来地を含む。)、植物(自生地を含む。)及び地質鉱物(特異な自然の現象の生じている土地を含む。)で市にとって学術上価値の高いもの

(指定等)

第3条 紀の川市教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、前条各号に掲げるもののうち市にとって特に重要と認めるものを紀の川市指定文化財(以下「指定文化財」という。)として指定することができる。

2 前項の規定は、文化財(無形文化財を除く。)の所有者又は占有者の同意を得て行うものとする。ただし、所有者又は占有者が判明しないときは、この限りでない。

3 無形文化財を指定するにあっては、指定無形文化財の保持者を認定しなければならない。

4 教育委員会は、第1項の指定をしたときは、その旨を告示するとともに、当該所有者又は占有者及び保持者(以下「所有者等」という。)に通知し、かつ、指定書(無形文化財にあっては、指定書及び認定書。以下第9条第2項において同じ。)を交付しなければならない。

(管理)

第4条 指定文化財の所有者等は、教育委員会の指示に従い当該指定文化財を管理しなければならない。

2 指定文化財の所有者等は、特別の事情があるときは、管理責任者を選任し、当該指定文化財を管理させることができる。

(所有者等の届出の事項)

第5条 次に該当するときは、所有者等は、教育委員会に届け出なければならない。

(1) 指定文化財の所有者等が変更するとき。

(2) 指定文化財の所有者等がその氏名又は住所を変更するとき。

(3) 指定文化財の管理責任者を選任し、又は解任するとき。

(4) 指定文化財の一部を滅失し、毀損し、亡失し、又は盗難にあったとき。

(5) 指定文化財の所在の場所を変更するとき。

(現状変更)

第6条 指定文化財(無形文化財及び民俗文化財を除く。)の現状を変更しようとするとき、又はその保存に影響を及ぼす行為をしようとするときは、所有者等(管理責任者が置かれているときは、当該管理責任者。以下第8条において同じ。)は、教育委員会の許可を受けなければならない。

(補助)

第7条 指定文化財の管理又は修理、復旧及び環境整備等については、多額の経費を要し、所有者等がその負担に堪えない場合その他特別の事情がある場合においては、教育委員会は、その経費の一部に充てるため予算の範囲内において補助金を交付することができる。

2 教育委員会は、前項の補助金の交付については条件を付し、当該指定文化財の管理又は修理、復旧については、指揮監督することができる。

(報告)

第8条 教育委員会は、必要があると認めるときは、指定文化財の所有者等に対し、当該指定文化財の現状について報告を求めることができる。

(解除)

第9条 教育委員会は、指定文化財がその価値を失った場合その他特別の理由により指定の必要がなくなった場合においては、直ちに指定を解除しなければならない。

2 教育委員会は、前項により指定を解除したときは、その旨を告示するとともに当該所有者等に通知し、かつ、指定書を返還させなければならない。

(文化財保護審議会)

第10条 文化財の指定及び保存等については、教育委員会の諮問に応じ調査、審議するため紀の川市文化財保護審議会を置く。

(委任)

第11条 この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成17年11月7日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の日の前日までに、合併前の打田町文化財保護条例(昭和49年打田町条例第26号)、粉河町文化財保護条例(昭和41年粉河町条例第14号)、那賀町文化財保護条例(昭和41年那賀町条例第21号)、桃山町文化財保護条例(昭和51年桃山町条例第3号)又は貴志川町文化財保護条例(昭和51年貴志川町条例第13号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの条例の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成31年3月26日条例第2号)

(施行期日)

1 この条例は、平成31年4月1日から施行する。

紀の川市文化財保護条例

平成17年11月7日 条例第107号

(平成31年4月1日施行)