○北広島市環境基本条例

平成12年3月23日

条例第22号

目次

前文

第1章 総則(第1条~第6条)

第2章 環境の保全及び創造に関する基本的施策(第7条~第25条)

第3章 地球環境保全のための施策(第26条・第27条)

第4章 北広島市環境審議会(第28条)

附則

北広島市は、石狩平野の南部に位置し、北西は札幌市、北は江別市、東は千歳川をはさんで長沼町と南幌町に、南は恵庭市に接している。地形は、南西部にある島松山から、北東方面に緩傾斜面の波状台地が広がり、千歳川流域の平地に連なっている。地層は、大部分が洪積層からなっている。

市域は北東部に広がる野幌森林をはじめ、比較的豊かな森林に囲まれている。その森と森の間からの幾筋もの水の流れが河川となり、千歳川などを経て、石狩川に合流し、日本海へとそそいでいる。

この地の人々と生き物たちは、大昔から現在に至るまでこれらの自然の恵みを享受してきた。

このような中で、昭和40年代後半から市街化区域の拡大等により、都市化が進行した。こうした急速な都市化に伴う人口の増加や事業所の増加等が、環境への負荷を増大させてきている。

私たちは、健康で文化的な生活を営むとともに、豊かな環境を享受する権利を有している。また、環境の保全及び創造に努め、良好な環境を次世代の人々へ引き継ぐ責務をも等しく担っている。

温暖化をはじめとする地球環境問題、都市・生活型公害、廃棄物の増大等、今日の環境問題の背景には大量生産・大量消費・大量廃棄の生活様式がある。これらの環境問題を解決していくためには、私たちの社会経済システムや生活様式そのものを見直し、地域社会を環境への負荷の少ない、持続可能な社会に変えていかなければならない。

そのためには、私たちが、この大地に生きてきたすべての先人の知恵と歴史的経験を謙虚に学び、自然との共存を基調とした自主的で積極的な取組を進めることが求められている。

市、市民及び事業者が地球的視野に立って英知を出し合い、自らの取組として環境の保全及び創造を推進していくため、ここに環境基本条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、良好な環境の保全並びに快適な環境の維持及び創造(以下「環境の保全及び創造」という。)について、基本理念を定め、並びに市、市民及び事業者の責務を明らかにするとともに、環境の保全及び創造に関する施策の基本となる事項を定めることにより、環境の保全及び創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の市民の健康で文化的な生活の確保に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「環境への負荷」とは、人の活動により環境に加えられる影響であって、環境の保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。

2 この条例において「地球環境保全」とは、人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少その他の地球全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の確保に寄与するものをいう。

3 この条例において「公害」とは、環境の保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを除く。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある生物及びその生育環境その他の自然環境を含む。以下同じ。)に係る被害が生ずることをいう。

4 この条例において「事業者」とは、工業、商業、農業その他の事業を営む者をいう。

(基本理念)

第3条 環境の保全及び創造は、人類の存続基盤である限りある環境の恵沢を現在及び将来の世代が享受するとともに、良好で快適な環境が将来にわたって確保されるよう、適切に推進されなければならない。

2 環境の保全及び創造は、人と自然との共存を基本として、環境への負荷の少ない持続可能な社会の実現に向けて、市、市民及び事業者の公正な役割分担のもとに自主的かつ積極的な取組として行われるとともに、科学的知見の充実に努めながら、総合的かつ計画的に進められなければならない。

3 地球環境保全は、地域の環境が地球全体の環境と密接に関連していることから、地域での取組として進められなければならない。

(市の責務)

第4条 市は、環境の保全及び創造に関する総合的かつ計画的な施策を策定し、及び実施しなければならない。

(市民の責務)

第5条 市民は、環境の保全上の支障を防止するため、その日常生活に伴う資源及びエネルギーの消費等による環境への負荷の低減に努めなければならない。

2 前項に定めるもののほか、市民は、環境の保全及び創造に自ら積極的に努めるとともに、市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力するものとする。

(事業者の責務)

第6条 事業者は、事業活動を行うに当たっては、これに伴って生ずる公害を防止し、又は自然環境を適正に保全するために、その責任において必要な措置を講じなければならない。

2 事業者は、環境の保全上の支障を防止するため、物の製造、加工又は販売その他の事業活動を行うに当たって、その事業活動に係る製品その他の物が廃棄物となった場合にその適正な処理が図られることとなるよう、必要な措置を講じなければならない。

3 前2項に定めるもののほか、事業者は、環境の保全上の支障を防止するため、物の製造、加工又は販売その他の事業活動を行うに当たって、その事業活動に係る製品その他の物が使用され又は廃棄されることによる環境への負荷の低減が図られるよう製品の開発、廃棄物の減量等に努めるとともに、その事業活動において、再生資源その他の環境への負荷の低減に役立つ原材料、役務等を利用するよう努めなければならない。

4 前3項に定めるもののほか、事業者は、その事業活動に関し、環境の保全及び創造に役立つよう自ら積極的に努め、及びその事業活動に係る環境の保全及び創造に関する情報の自主的な提供に努めるとともに、市が実施する環境の保全及び創造に関する施策に協力しなければならない。

第2章 環境の保全及び創造に関する基本的施策

(施策の基本方針)

第7条 市は、第3条に定める基本理念にのっとり、次に掲げる基本方針に基づく施策を総合的かつ計画的に進めるものとする。

(1) 人の健康の保護及び生活環境の保全が図られ、健康で安全に生活できる社会を実現するため、大気、水、土壌等を良好な状態に保持すること。

(2) 人と自然が共存する豊かな環境を実現するため、野生生物の種の保存その他の生物の多様性の確保を図るとともに、森林、草原、河川、水辺地等における多様な自然環境を保全すること。

(3) 潤い、安らぎ、ゆとり等の心の豊かさが実感できる社会を実現するため、良好な環境の保全を図りつつ、身近な緑や水辺とのふれあいづくり、自然と調和した良好な景観の形成、歴史的文化遺産の保存及び活用等を推進すること。

(4) 環境への負荷の少ない循環型の地球環境保全に貢献できる社会を実現するため、廃棄物の処理の適正化を進めるとともに、廃棄物の減量化、資源の循環的利用及びエネルギーの適切かつ有効な利用を推進すること。

(5) 環境の保全及び創造の担い手の育成を図るため、先人の文化及び歴史、自然との関わり等の学習等を継続して推進すること。

(環境基本計画)

第8条 市長は、環境の保全及び創造に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、環境の保全及び創造に関する基本的な計画(以下「環境基本計画」という。)を定めなければならない。

2 環境基本計画は、環境の保全及び創造に関する長期的な目標及び施策の基本的事項を定めるものとする。

3 市長は、環境基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ、市民及び事業者の意見を反映することができるよう必要な措置を講じなければならない。

4 市長は、環境基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ北広島市環境審議会の意見を聴かなければならない。

5 市長は、環境基本計画を定めたときは、速やかにこれを公表しなければならない。

6 前3項の規定は、環境基本計画の変更について準用する。

(環境の状況等の公表)

第9条 市長は、毎年、市民に環境の状況、環境への負荷の状況、環境基本計画に基づき実施された施策の状況等に関する報告書を作成し、及び公表しなければならない。

(環境への配慮)

第10条 市は、環境に影響を及ぼすことが予測される施策を策定し、及び実施するに当たっては、良好な環境の保全を図る見地から、環境への影響が低減されるよう十分配慮するものとする。

2 市長は、環境の保全上の支障を防止するために特に必要があるときは、事業者と良好な環境の保全等に関する協議、協定の締結等の措置を講ずるものとする。

(良好な都市景観の形成等)

第11条 市は、快適で文化的な環境を維持し、及び創造するため、自然と調和した良好な都市景観の形成、歴史的文化遺産の保存及び活用その他の必要な措置を講ずるものとする。

(環境影響評価の推進)

第12条 市は、環境に著しい影響を及ぼすおそれのある事業を行おうとする者が、その事業の実施に当たり、あらかじめその事業に係る環境への影響について自ら適正に調査、予測及び評価を行い、その結果に基づき、その事業に係る良好な環境の保全について適正な配慮をすることができるよう、指導、助言その他の必要な措置を講ずるものとする。

(規制等の措置)

第13条 市は、公害を防止するため、公害の原因となる物質の排出等に関し、必要な規制の措置を講じなければならない。

2 市は、自然環境の保全等を図るため、自然環境の適正な保全等に支障を及ぼすおそれがある行為に関し、必要な規制の措置を講じなければならない。

3 前2項に定めるもののほか、市は、環境の保全上の支障を防止するため、指導、助言その他の必要な措置を講ずるよう努めなければならない。

(助成等)

第14条 市は、市民及び事業者の環境への負荷の低減のための活動その他環境の保全及び創造に役立つための活動を助長する必要があるときは、適正な助成その他の措置を講ずるよう努めるものとする。

(環境保全及び創造に関する施設の整備)

第15条 市は、環境の保全上の支障を防止するため、廃棄物及び下水道処理施設その他の公共施設の整備を図るものとする。

(廃棄物の減量の促進等)

第16条 市は、環境への負荷の低減を図るため、廃棄物の処理の適正化を推進するとともに、市民及び事業者による廃棄物の減量、資源の循環的利用及びエネルギーの有効利用が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。

2 市は、環境への負荷の低減を図るため、市の施設の建設及び維持管理その他の事業の実施に当たっては、廃棄物の減量、資源の循環的利用及びエネルギーの適切かつ有効な利用に努めるものとする。

3 市は、環境への負荷の低減に効果がある製品等の利用の促進を図るため、必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(環境学習の推進)

第17条 市は、市民及び事業者が環境の保全及び創造についての理解を深めるとともに、環境の保全及び創造に関する行動意欲が増進されるよう、環境の保全及び創造に関する学習を推進するものとする。

2 前項の場合において、市は、特に児童・生徒の学習を積極的に推進するために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(民間団体等の自発的な活動の支援)

第18条 市は、前条に定めるもののほか、市民、事業者又はこれらの者の組織する団体(以下「民間団体等」という。)による環境の保全及び創造に関する自発的な活動が促進されるよう、指導、助言その他の必要な措置を講ずるものとする。

(民間団体等の参加の機会の確保)

第19条 市は、環境の保全及び創造に関する施策を推進するに当たっては、民間団体等の参加の機会の確保に努めるものとする。

(情報の提供)

第20条 市は、第17条に規定する環境学習の推進及び第18条に規定する民間団体等の自発的な活動を促進するため、環境の保全及び創造に関する必要な情報を適切に提供するよう努めるものとする。

(調査及び科学的知見の収集)

第21条 市は、環境の保全及び創造に関する事項について、必要な調査を行うとともに、科学的知見の収集に努めるものとする。

(事業者の環境管理に関する取組の支援)

第22条 市は、事業活動に伴う環境への負荷の低減を図るための事業者の環境管理に関する取組が促進されるよう、指導、助言その他の必要な措置を講ずるものとする。

(監視等の体制の整備)

第23条 市は、環境の状況を的確に把握するため、必要な監視、測定等の体制の整備を図るものとする。

(国、北海道等との協力)

第24条 市は、環境の保全及び創造に関する施策について、国、北海道及びその他の地方公共団体と協力してその推進に努めなければならない。

(財政上の措置)

第25条 市は、環境の保全及び創造に関する施策を進めるため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

第3章 地球環境保全のための施策

(地球環境保全のための施策の推進)

第26条 市は、地球環境保全に貢献するため、地球の温暖化の防止、オゾン層の保護等に関する施策を積極的に推進するものとする。

(地球環境保全のための国際協力の推進)

第27条 市は、国、北海道及びその他の地方公共団体と連携し、地球環境保全に関する国際協力の推進に努めるものとする。

第4章 北広島市環境審議会

(北広島市環境審議会)

第28条 環境の保全及び創造に関する基本的事項を調査審議するため、北広島市環境審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、市長の諮問に応じ、次の事項を調査審議する。

(1) 環境基本計画に関すること。

(2) 前号に掲げるもののほか環境の保全及び創造に関する基本的事項

3 審議会は、前項に規定する事項に関し、市長に意見を述べることができる。

4 審議会は、委員10人以内をもって組織する。

5 特別の事項を調査審議するため必要があるときは、審議会に臨時委員を置くことができる。

6 審議会の委員及び臨時委員は、識見を有する者その他市長が適当と認める者のうちから市長が委嘱する。

7 審議会の委員の任期は、2年とし、委員に欠員が生じた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。

8 審議会の臨時委員は、特別の事項に関する調査審議が終了したときは、解任されるものとする。

9 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

(施行期日)

1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。

(北広島市環境審議会条例の廃止)

2 北広島市環境審議会条例(平成10年北広島市条例第16号)は、廃止する。

(経過措置)

3 この条例の施行の際現に北広島市環境審議会条例の規定により委嘱された環境審議会委員は、この条例の規定により委嘱された環境審議会委員とみなす。

北広島市環境基本条例

平成12年3月23日 条例第22号

(平成12年3月23日施行)

体系情報
第7編 生/第4章 環境保全
沿革情報
平成12年3月23日 条例第22号